読後の感想を是非聞かせて下さい。いつもRooftopを楽しみにしてくれている全国の読者の皆さんからのハガキやメールが気が気でならない今日この頃です。
皆さんからの忌憚なき意見・感想は時に僕を鼓舞させ、時に襟を正させるのですから。
今日はやはり、遂に昨日(4月4日、あのLAST GIGSから19年!)発売となった『スネア』のことを語りたいと思います。
ex.BOφWY/De+LAX/DAMNDOGの高橋まこと氏が自身の半生を振り返り、日本経済を支える同世代の中年戦士には熱きエールとして、バンドマンとして夢を追い続けている人達には良き指南書として、悩み多き10代の若人には人生の達人からのメッセージとして読める自叙伝がこの『スネア』なのです。
この本に僕は『構成』という立場で関わっております。
まことさんにまず僕がざっくりインタビューをして過去の歩みと記憶を辿り、それを活字化したものをまことさんが参考資料にして、スティックをペンに持ち替えて全力で書き上げたのであります。
後はまことさんの書いた文章に僭越ながら幾つか助言をさせて頂いた程度なので、プロデューサーとして全面的に携わっている“BOφWY第5のメンバー”こと土屋浩氏よりも先に自分の名前が奥付にクレジットされているのはおこがましい限りなのですが、ERFの山賀氏から直接見本誌を頂き、こうして手に取るとやはり感慨深いものがあります。
諸事情あって世に出るまでかなりの時間と労苦を要した本だけに、余計にこの『スネア』プロジェクトに対するこだわりと愛着が僕にはありました。それがようやく実を結び、今は誇らしい気持ちで一杯です。このプロジェクトに関われて本当に良かったと思うです。
声を掛けてくれた土屋氏とまことさん、影となり屋台骨として尽力してくれた山賀氏にはただただ感謝の気持ちあるのみ。
これを読んでいる皆さんも、本屋にお立ち寄りの際は是非一度手に取って頂けるとこれ幸いであります。
僕が社会人になって初めて編集に携わったのは、50〜70年代の洋楽の日本盤シングルのジャケを集めた『秘蔵シングル盤天国〜洋楽編〜』という単行本でした。今から11年前の話です。
元々チューリップや甲斐バンドのマネージャーをやっていた直属の上司の小間使いでしかなかったのですが、本が書店に並んだ日には会社近くの三省堂書店や書泉ブックマート(いずれも神保町)に駆け込んで平積みになっているのかどうか、客が手に取って読むかどうかを偵察したものでした。確か友達や家族にあげたくて自分でも何冊か買った筈です。
なんと言うか、『スネア』に対してはそんなピュアだった社会人駆け出しの頃の心持ちがあります。多分、数冊は自分でも書店で買うでしょう。
そして自分で買ったうちの一冊は、まことさん本人に『椎名宗之様 高橋まこと』というサインを頂くつもりで今からいるのです。
高橋まことという名のドラム・ソロは、まだまだ鳴り止むことがないのであります。(しいな)