ここから僕らは始まった──。
土屋 浩(EARTH ROOF FACTORY)が語る80'sニュー・ウェイヴとその時代
選曲者の独断と偏見と尋常ならぬ思い入れの深さを基準として、日本のロックの埋もれた名曲の数々に改めて光を当てるという意欲的なコンピレーション盤シリーズ『ロックNIPPON』がレコード会社5社より同時リリースされた。
ROLLYがジャパニーズ・ヘヴィメタルのスタンダードを選曲したコロムビア盤、東海林のり子のセレクトによるヴィジュアル・シーンを網羅したユニバーサル盤、ぐっさんこと山口智充が男気溢れるロックを選び抜いたビクター盤、しりあがり寿がチョイスしたテクノ&ポップの名曲が収録されたソニー盤と各々の個性が遺憾なく発揮されている中で、“5人目のBOφWY”として知られ、現在はEARTH ROOF FACTORY代表取締役/BEATSORECORDS主宰を務める土屋 浩が'80年代のニュー・ウェイヴにこだわり厳選した東芝EMI盤を本誌は一番に推したい。BOφWYを筆頭として、MOON RIDERS、P-MODEL、PLASTICS、一風堂、SHEENA & THE ROKKETS、THE ROOSTERS…と、収録されたラインナップは往時の新宿ロフトそのものであり、あくまでビートとメロディに重きを置きつつも実験的なアプローチを貫く彼らの姿勢とそのサウンドは、2007年の今なお高い鮮度を失っていないからである。
新たな時代の息吹を伝える起爆剤として機能したニュー・ウェイヴ・サウンドへの強い思い入れとコンピの選曲意図について、選者である土屋にたっぷりと語ってもらった。(interview:椎名宗之)
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