目を凝らして焼き付けてみる
明日も僕らが生きていく世界を──
閃光の如く連射される9mmのパラベラム弾が日本のロックの新たな基準となる!
断言しよう。9mm Parabellum Bulletというこのなんとも覚えづらく言いづらい名前を持った新進気鋭のバンドが日本のロックの夜明けに曙光をもたらし、日本語ロックの地平を今後新しく切り拓いていくことを。2007年以降の日本語ロックの新たな基準を打ち立てる存在であることを。
猛々しい爆音と燃えるような静寂が激しく交錯し、得も言われぬダイナミズムと昂揚感を内に秘めた彼らの音楽は、袋小路の絶望を感受しきった者だけが掴み取ることのできる微かな希望を聴く者に提示してくれる。
そんな彼らの心髄はライヴにこそある。ステージを所狭しとメンバー同士が暴れ回る結果、時に楽器やエフェクターを破壊するに至ったり、時に流血騒ぎになることもある。無軌道にも程がある彼らのライヴ・パフォーマンスは、ロックが本来持ち得た破天荒な暴力性、虚実の境を行き来する出鱈目さ、思春期に初めてロックに刻まれた時の衝動と焦燥感を思い起こさせるはずだ。
9mm Parabellum Bulletが日本のロックの在り方を塗り替えていく様を現在進行形で見届けられる幸福を、一度でもロックに刻まれたことのある人ならば享受する義務があると僕は思うのだ。(interview:椎名宗之)
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