レビューページの画像をクリックすると、Amazonのページにリンクします。
★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。
続きを読む→
続きを読む→
|
exclusive interview
Blankey Jet City 雑文爆裂都市 〜COLUMN THE BURST CITY
◎吉田 肇(panicsmile)『中央線高架下における悪あがき的音楽生活』 REGULARS |
ブランキー・ジェット・シティが解散してから早8年が経った。だがその不在の欠落感は埋まるどころか、ますます大きくなっているように思える。この8年間、ブランキーの存在感に匹敵するようなバンドはひとつも出てこなかった。
ブランキーはつねに、タフで男臭いロックンロール・バンドとしての一面と、壊れそうに繊細で純粋な少年のような一面が違和感なく同居していた。バイクを乗り回しチェーンを振りかざし放埒な自由を謳歌する筋金入りの不良たちが、飼っていた猫の死を嘆き、白くてやわらかな翼が欲しいと願い、ソーダ水の粒のような楽しげな少年の日々を思い、心を病んだ友人に対して冷たい態度をとった自分を責める。その底にあるのは、自らの純粋性が失われ汚いオトナになっていくことへの恐れであり、それゆえ自分の居場所がどこにもないという孤独と空虚である。彼らの飾らぬ、だが研ぎ澄ました刃のような言葉は人間の真実の感情を容赦なく抉りだす。だからブランキーの音楽には、形式を越えて、誰の心にも、その奥底まで届くような強さと鋭さ、そして優しさがあった。
続きを読む→
フラワーカンパニーズ、実に7年8ヶ月振りのメジャー復帰である。メジャー・レーベルからのリストラという挫折をメンバー間の堅い結束と魂で奏でる不屈のロックンロールで乗り越え、40歳を目前に控えた敗者復活戦のゴングが今高らかに鳴り響く。オリジナル・アルバムとしては2年4ヶ月振りに発表される『たましいによろしく』は、その抜き差しならぬリヴェンジに向けてフラカンが喰らわす一撃必殺のカウンターパンチだ。今年の春にライヴ会場限定で発売された奇跡の名曲『この胸の中だけ』を基軸として、多感な少年時代に思い描いた夢とすっかり中年になった今の現実との対比、通り過ぎた季節への追憶、そこから見いだせる変わったものと変わらないもの、そして人生を変えられたロックンロールへの限りない愛情が赤裸々な歌々に刻み込まれている。歌も演奏も軽やかでありながらも重く、飄々としていながらも芯の太さが貫かれているこの妙なる作品、後でボディーブローのようにじわじわと効いてくる深みもある。滋味に富んだこの境地は来年結成20周年を迎える彼らにしか到達し得ないものだ。老兵は去り行くのみ? 冗談じゃない。どうしても僕たちには今ロックンロールがいるんだよ。僕たちの心を鷲掴みにして離さないフラカンの純真なロックンロールが。(interview:椎名宗之)
続きを読む→
心の平穏と破壊的行動。一見矛盾する所作に思うかもしれないが、七転八倒しながら不器用に生きる証を自身の音楽に刻み込んできたスタンスパンクスにとって、それは結成以来今日に至るこの10年の信条だったのではないか。
『PEACE & DESTROY』と題された、彼らにとって通算5作目となるフル・アルバムには、パンクを基点としたロックの理想的な円熟味が詰まっている。重厚なメロディーと熱量の高い演奏で一見口当たりは良いが、唄われている内容の重さは過去随一だ。生きることにどこまでも真剣で貪欲だからこそ、ヘヴィにならざるを得ない。生きているからこそ悩むし、悩むことは生きていることそのものだ。それでも彼らの表情は極めて明るい。ドス黒い現実と格闘しながら“No Future”な未来にハローと挨拶し、“今君は素敵な世界に生きてるか”と僕たちに問い掛ける。いつも無条件に傷だらけだが、笑みだけは決して絶やさない。靴の裏にへばりついた夢を忘れず、悲劇と裏返しの喜劇な人生を彼らは果敢に楽しもうとする。そんな彼らだからこそ、現実に絶望しない希望の歌が唄えるのだ。
パンク・ロックとは一瞬の刹那である。永続的な刹那は有り得ない。だが、胸の一番奥にあるパンク・ロックに初めて魅せられた時のピュアな感情さえあればどこまでも遠くへ行ける。『PEACE & DESTROY』はその絶え間なき実践が至上の楽曲として昇華した渾身の一作なのである。(interview:椎名宗之)
続きを読む→
昨年12月に発売したファーストフルアルバム『Love and Leave』が話題となっているBIGMAMA。『Love and Leave』のリリース全国ツアーでは各地でソールドアウトを続出させ、ファイナルの新宿ロフトのチケットは即日完売。ROCK IN JAPAN FES.2008、SUMMER SONIC 08、Re:mixなどの夏フェスにも出演し、勢いはさらに加速し続けている。そして、ライブとフェスに立て続けに出演している間も、彼らの創作意欲は止まることはなかったようだ。早くもセカンドアルバム『Dowsing For The Future』がリリース。今作ではバイオリンレスで聴かせたり、初めて日本語詞で歌ったり、常に変化を求めるBIGMAMAならではのバラエティに富んだ作品。新しいエッセンスを加え、この作品からまた自分達で道を切り開き進み続ける彼らの未来は明るいだろう。前回に続き、ボーカル・ギター金井 政人単独インタビュー!!(interview:やまだともこ)
続きを読む→
植木遊人のセカンドアルバム『リズム・メロディー・ハーモニー』がリリースされた。前作の『ハート無防備』から1年が経過し、ソロでありながらバンドサウンドに拘った今作は、前作に比べると楽曲のクオリティーが上がったように思う。それは、常にがむしゃらに自分の道を切り開いている植木だからこそできる方法で表現されているからだろう。何にも縛られていない自由さが、1曲1曲に個性的な息吹を与える。今やりたい音楽をそのまま詰め込みましたと1枚が胸を張って主張しているような、バラエティーに富んだ8曲が完成した。
この作品ができた直後、「すごい良いのができたんです。だから聴いて下さい」と、人目も場所もはばからず、聞いているこちらが恥ずかしくなるぐらいとにかく熱弁していた植木。そんな植木のエネルギーとパワーに押されてお話を聞かせて頂くことになった。今回はRooftopでは初の単独インタビュー!!(interview:やまだともこ)
続きを読む→
前作の1st.フルアルバム『栄光なき兵士達に捧ぐ』から1年。町田直隆のニューミニアルバム『主題歌』が届けられた。今作もPK BATTLESのメンバーと共に作られた1枚。「人とわかりあえる可能性があるならわかり合いたいと思う」と町田が言っていたように、『栄光なき兵士達に捧ぐ』ではヒリヒリとした世界観のある楽曲が多く揃ったが、『主題歌』は聴きやすさを追究し、前作に比べると間口が広がったように思う。常に孤独を感じ、ロックンロールだけを心の友として過ごしてきた少年が挫折しても諦めきれなかった夢を見続け、「今さら帰る場所なんてないよ」とつぶやきながら今でもステージに立って歌っているのだ。
何の後ろ盾もないアーティストでも、これだけ素晴らしい作品を作っているということをまず知ってもらいたいと思う。(interview:やまだともこ)
続きを読む→
「“drifting devil”(彷徨う悪魔)っていうのは、自分自身のことだと思いますね。普段から悪いことをいっぱい考えてますから。天使か悪魔かで言えば絶対に悪魔ですよ」。そう言いながら、天使のような甘美な声を持つ悪魔が不敵な笑みを浮かべた──。
PANICSMILEのドラマー、KARENのアチコとのデュオ、鬼才・吉田達也とのデュオ、灰野敬二と共に参加したナスノミツルとのトリオ、EL-MALOやタテタカコのプロデュース、さらに過去にはNATSUMENやMONG HANGのメンバーとしても活躍し、現在も様々なライヴ・セッションとレコーディングに参加するなど、意の趣くまま縦横無尽に多彩な音楽活動を続ける石橋英子。初のソロ・アルバム『Works for Everything』から2年8ヶ月振りに発表されるセカンド・ソロ・アルバム『drifting devil』は、自身の歌を全面に押し出し、前作以上に彼女のパーソナリティが色濃く描写された傑作だと断言したい。七尾旅人(voice)、山本精一(vo, g)、日比谷カタン(vo, g)、坂本弘道(cello)、ナスノミツル(b)、加藤雄一郎(alto sax)・稲田貴貞(tenor sax)・カッキー(trumpet)のNATSUMEN管楽器隊、そのNATSUMENを司るAxSxE(b:録音&ミックスも担当)といった異能の才人たちを楽曲ごとに従え、極めて映像喚起力の高い音楽を具象化している。何よりもまず、唄うことにより意識的になった石橋の天性の歌声が素晴らしい。悪魔のように細心に、天使のように大胆に紡ぎ出される至上の歌に、我々はただひれ伏すしかない。(interview:椎名宗之)
続きを読む→
FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT FLCF-4247(2枚組)
3,000yen (tax in)
IN STORES NOW
このコンピレーション・アルバムは、今の30代半ばから40代前半の皆さんにとっては生々しい音楽的原体験であろう、あの“バンド・ブーム”を支えたバンドの音源を精選してパッケージしたものである。かつてDe+LAXの現場マネージャーだった宮野真一氏(現・フォーライフ ミュージックエンタテイメント)からのオファーを受け、時流に左右されることなく、常にライヴを基盤に置いた活動を精力的に行っていたバンドの代表曲を新宿LOFTの監修の下にセレクトした。セレクトのひとつの基準として、ロックを真の意味で大衆化させたBOφWYの登場以降にシーンを賑わせたバンドに焦点を置いた。
これらの楽曲をリアル・タイムで享受した人たちの中には、まるで古傷をえぐられるような、10代の噴飯モノの思い出が鮮明に思い起こされる人もいるかもしれない。その一方で、今聴くと彼らの楽曲が恐ろしくポップで普遍性が高く、日本のロックのスタンダードと呼べる風格を身に纏っていることを痛感するだろう。また、今の若いリスナーには精度の高いポップ・ソングとして純粋に楽しめるはずだ。そして言うまでもなく、日本における重要なロック・ムーヴメントの資料としての価値も充分に高い。サブ・タイトルにある通り、このコンピレーション・アルバムに収められたバンドたちが現在のJ-ROCKの礎を築いた始祖的存在だったことが充分にご理解頂けると思う。“ロックがロックたり得た時代のタイム・カプセル”として、これを読むあなたが本作を末永く愛聴してくれたらとても嬉しい。(椎名宗之/Rooftop編集長)
続きを読む→
野球における重要な戦術のひとつである“スクイズ”は、自らが犠牲のバントを打つことで走者が生還して得点を“搾り出す”。初のフル・アルバムのタイトルにその戦術名を冠したキウイロールもまた己の資質や感情を際限まで搾り出し、この世にふたつとない無上の歌を紡ぎ出した稀有なるバンドだった。彼らは決してイチローや松井秀喜のようなスター選手ではなく、言ってみれば凡打を繰り返す冴えない万年二軍選手であった。ど真ん中の豪直球だろうと内角をえぐる変化球だろうと、小手先に頼らず常にフル・スウィングで挑む。あらん限りの力で豪快にバットを振りかざすも、三球三振。それでも、彼らの愚直なまでのフル・スウィングは観客の心に響くストライクだった。だからこそ僕たちはキウイロールに対して心の猛打賞を手放しで捧げ、彼らの音楽をこよなく愛したのである。名もなき一兵卒が九回二死満塁で一発逆転サヨナラ・ホームランを放つような痛快さが、彼らの音楽には確かにあったのだ。
彼らが身を削り搾り出した普遍性の高い作品は長らく廃盤の憂き目に遭っていたが、活動中に発表したあらゆる楽曲(現在も入手可能な『その青写真』の収録曲を除く)がほぼ網羅されたコンピレーション・アルバム『キウイロール アンソロジー』が解散から4年の歳月を経て発売されることになった。蝦名啓太(vo)、小倉一啓(g)、本間健太郎(b)、浅間直紀(ds)の4人が織り成す心の琴線と涙腺を突き刺す歌は今なお鋭利さと瑞々しさを失うことなく、人間の本質的な弱さを見据えた上で胸の内を赤裸々に吐露する強さ、迷子のように自分の居場所を彷徨う不安定さの向こうにある純真さを内包している。現在は各自のプロジェクトで活動している4人がキウイロールの一員だった時期は、自身のアイデンティティを確立するために躍起になりつつも理想とする音楽性を具現化できない苦悩と葛藤に苛まれた青の季節だった。それは、4人が大人になるために受けた裁きとも言うべき避けられぬ道だったように思える。だからこそキウイロールの音楽は溌剌としながらも儚く、甘美でありながらもほろ苦い青春の芳香を放っているのだ。(interview:椎名宗之)
続きを読む→
「さるハゲロックフェス」はそもそも、マンガ家・しりあがり寿の事務所「有限会社さるやまハゲの助」(以下、さるハゲ)の福利厚生の一環として、07年2月に開催された社内イベント「さるハゲ歌合戦」(会場:上野DOOBIE'S)に端を発する。さるハゲに出入りするマンガ家、編集者、デザイナーなどが音楽を披露する場として開催された「さるハゲ歌合戦」は大好評を博し、早くもその年の暮れには、忘年会を兼ねた「さるハゲロックフェスティバル'07」(会場:ロフトプラスワン)が開催され、ここに世にも珍しい「社内ロックフェス」が誕生した。そして2009年1月17日、ついに「さるハゲロックフェス」は一般のお客さんにも開放され、百戦錬磨のプロフェッショナルから驚異のシロウトまでが一同に介する、唯一無比のロックフェスティバルとしてネクストステージに飛躍を遂げた。それがこの「新春!(有)さるハゲロックフェスティバル'09」なのだ! 「社内の素人芸」という出発点から、はるか遠い地平にまでやってきた「さるハゲロックフェス」。このまま膨れ上がってハジけ散るのか、日本のカルチャーシーンに輝かしい功績を残すのか? まずは一夜限りのお祭り騒ぎを是非あなたも一緒に過ごしましょう!
続きを読む→
先日、何気なく深夜テレビを見ていたら、次から次へと流されていたミュージック・ビデオの中に衝撃的な映像を見つけた。サイケデリックな60'sファッションに身を包んだ女の子3人が、もろGS歌謡調の演奏をバックに歌っているのだが、アレンジといいビデオの世界観といいGS好きにとっては堪えられない作品なのだ。それも歌っている内容がなぜか“おでん”!? さっそく調べてみるとこの3人組は“twe'lv”(トゥエルブ)というアイドル・グループで、この『青春おでん』がデビュー曲とのことだった。すわ本格的GSアイドル・グループの誕生か!? これはネオGS&アイドル好きとしては俄然注目せざるを得ない事態だ。
そこで、10月29日にこの『青春おでん』とカップリング曲『純情青春ラブ』の両A面シングルでデビューしたばかりのtwe'lvに早速お会いしてきました! なおこのシングルはテレビ・アニメ『イナズマイレブン』と同名ゲーム(任天堂DS)のエンディング・テーマでもあり、アニメとゲームの両方に登場するヒロイン3人が現実世界に飛び出したのがアイドル・グループtwe'lvなのだそうだ。(interview:加藤梅造)
続きを読む→
大根! ちくわ! こんにゃく! ゆで卵! 出汁を醤油等で味付けしたつゆに、そんな魅惑の具材を入れて煮込んだ日本の代表的な料理である“おでん”! 具材の種類が地域や家庭によって異なる、実に奥の深い“おでん”! 今や日本ばかりでなく、中国、台湾、韓国、タイなどでも幅広く愛されている“おでん”! たかが“おでん”、されど“おでん”! めくるめく“おでん”ワールドへようこそ!
続きを読む→
今年もやってきました、年越しカウントダウンライブ! 新宿LOFT、下北沢SHELTER、LOFT/PLUSONE、Naked Loft、阿佐ヶ谷LOFT Aのロフトグループ5店舗も、2008年の総決算として年末は各店舗に縁のある皆様と、ライブハウスに足繁く通っていただいた皆様とで盛大に開催します。
手作り感溢れるイベントと、温かいスタッフがお待ちしていますので、ぜひぜひ足を運んで下さい。LOFT/PLUSONEとNaked Loftでは年越そば、阿佐ヶ谷LOFT Aでは振舞酒を用意しております。2009年の幕開けを、一緒に迎えませんか?
こちらでは各店舗の年越しイベントを一挙紹介!
続きを読む→
今回のジュリエットの部屋にお招きしたのは、美容師の寺本剛さんです。寺本さんは、独自の美容理論を提唱し、2006年に日本人で初めて花王アジエンス海外CMに出演。2007年には、講談社より『美髪ヘアサプリ』を出版し、「頭皮と顔は一枚皮」という考えを誰よりも早く提唱。質の高いヘアメイクで雑誌、タレントヘアメイク、一般向けのヘアメイク講座などでも活躍。そして2008年にはヘアケア商品<KAMIKESHO>(髪化粧)を開発された美容師さんなのです。今回はシャンプーのことや寺本さん自身のお話を聞いてきました。美容師さんに会うと、自分の身なりもちゃんとしないとなーといつも思います。そして、その志はすぐにどこかに消えてしまうのです。今度こそは…。
続きを読む→
続きを読む→
バリバリの80'sツッパリ的なルックスと、明るく速く、そして激しい暴走パンク・サウンドで耳の肥えた一部の熱狂的なファンから絶大な支持を得ていたJAPAN -狂撃- SPECIAL〈ジャパン・くるう・スペシャル〉がまさかのメジャー進出! 記念すべきデビュー曲『カミカゼロード』は、自らの信念を頑なに守り、貫き通すことで他人の価値観や時代の闇に風穴を開けろと声高に叫ぶ威勢の良いナンバー。カップリングの『VIVA! なめんなよ』と『パンキー パンキー パンキー』は『カミカゼロード』同様に彼らの提唱する“ジャパニーズ・スピード・ミュージック”の真髄が存分に堪能できる楽曲であり、前者は彼らの精神的ポリシーを表す合言葉“なめんなよ!”を連呼するパンキー数え歌、後者はパンク meets ドリフという究極のミクスチャーを果たしたライヴの定番曲だ。まさにJAPAN -狂撃- SPECIALの魅力をギュッと凝縮させたこの3曲入りシングル(しかも値段は“なめんなよ!”に引っ掛けた衝撃の税込“774”円!)を引っ提げ、閉塞感の拭えぬ現代社会に斬り込むべくいざ出陣! いってまえ ONE WAY ROAD!(interview:椎名宗之)
続きを読む→
|
exclusive interview
dustbox 雑文爆裂都市 〜COLUMN THE BURST CITY
◎吉田 肇(panicsmile)『中央線高架下における悪あがき的音楽生活』 REGULARS |
表層的なメロディック・ハードコアの枠に囚われることなく徹底した楽曲至上主義を貫き通し、心の琴線に触れる潤沢なメロディと赤裸々な心象風景を刻み込んだ英詞が絶大な支持を得ているdustboxが、通算5作目となるフル・アルバム『Blooming Harvest』を完成させた。本作は『13 Brilliant Leaves』、『Seeds of Rainbows』に続く三部作の完結編という位置付けであり、楽曲の幅広さとクオリティの高さは過去随一、“大収穫”を意味するタイトルに恥じない大傑作である。彼らの得意とするメタリックな2ビートも性急な8ビートも、はたまた一撃必殺のスラッシュ・メタル全開の楽曲においても、軸としてあるのはどこまでもふくよかな風味絶佳のメロディ。だがしかし、この実り豊かな収穫の季節を迎えるにあたり、彼らは自身の音楽と対峙する姿勢を今一度見つめ直す機会が必要だった。そんな知られざるインサイド・ストーリーを含め、『Blooming Harvest』の制作にまつわるあれこれをSUGA(vo, g)とJOJI(b, vo)のふたりに余すところなく語ってもらった。(interview:椎名宗之)
続きを読む→