特攻服を来た6人がお届けする、最高のエンターテイメント!!
唄:純弥、六弦:純一、六弦:デスター、四弦:貴志、太鼓:弘嗣、裸:参太という謎の6人で活動している“あのHUMPTY”。“あのHUMPTY”が正式名称。という、さらに謎を秘めたこのバンド。しかもライブとなれば、「夜露四苦!」と言わんばかりに気合いの入った特攻服を着て登場。そこに立ちはだかる…まさに裸の男(パンツは履いてます、念のため)参太。もう何がなんだかわからない状態ですが、ライブは一度見たら忘れられない。見た目とは違い、真ん中にいるボーカル2人が右へ左へとダンシング。さらには振り付けがあったり、寸劇も交えながら、会場にいる者を夢中にさせる。こんなにキラキラとして、笑顔になれるステージは、ライブというよりエンターテイメントの域。
そんな彼らが7月にニューアルバムをリリースするとのこと。春のやわらかな風が吹き付ける5月の中旬。未だレコーディングまっただ中という彼らを直撃取材。作品に関しては、本人達もまだまだ未知の部分が多いとのことだが、まずはあのHUMPTYを知ってもらいたい。(interview:やまだともこ)
レコーディングは…ギリギリです
──7月にアルバムがリリースされる予定ですけど、レコーディングは順調に進んでますか?
純弥:まあまあ。ギリギリ間に合うであろうという感じで進んでます(苦笑)。
純一:それなりに順調に…。
──歯切れが悪い感じですね。大丈夫ですか(笑)?
純一:締め切りは半月後に迫っているんですけど、いろいろやってみたくてギリギリまで粘っている感じです。
──曲自体は全部出来上がっているんですか?
純一:だいたいは出来てますね。
デスター:あとは細かいところを練り直して。
純一:細かいところというか、本当はもっと練りまくりたいんですけど…(笑)
純弥:間に合うように、一生懸命やっております。
──曲は何曲入りぐらいになりそうですか?
純弥:5、6曲を目指してます。
──作詞・作曲は全部純弥さんが手がけているんですか?
純弥:作詞は全部僕で、曲は前回は僕がほとんど書いてましたが、今回はデスターが作った曲もありますし、貴志が作った曲もあるので、けっこうバラバラですね。そういう意味では各自の色が出ているので、前回よりバンド色が強くなったアルバムになりそうな気がしてます。
──今まで影響を受けたバンドとかってどんな方々ですか?
デスター:僕はディープ・パープルのリッチー・ブラックモアとか、あとはオヤジがブルースをやっているので、その影響をモロに受けてます。バディ・ガイとか聴いて、そこからクラプトンを聴くようになって。ただ、それが自分の作品に影響されているかと言えばわからないです。聴く曲と出す曲は違います。ギターソロの部分に関しては出てるかなとは思います。
弘嗣:僕はちっちゃい時は、お母さんが聴いていたアン・ルイスさんとかテレサ・テンさんとか高橋真梨子さんですね。自分が太鼓を叩き始めたのはガンズ(・アンド・ローゼズ)とか、ミスター・ビッグとか、そこから村上ポンタさんとかを聴いてました。
──けっこうロック漬けだったんですね。
弘嗣:でも、もともとはクラシックをやっていたんですよ。なので、ドラムの基本的なルーディメンツはクラシックをやってた頃に学んでいるので、それを生かしてます。
──レコーディング自体はどうですか?
純弥:そんなに苦労はしてないですね。
弘嗣:楽しいですよ。自分のアラが目立つ分楽しんでやってます。あと、曲の感じが全部違うので、粗々しくやったりタイトにやったり、イメージ通りの音が出なくて苦労はしていますけど、それで悩んだり思い通りの音が出た時はすごく嬉しいですから。
──リズム隊の録りは何日ぐらいかかりました?
貴志:1日で全部録りましたよ。
──1日? けっこう早いんですね。
貴志:でも、よく考えたらまだ終わってへん。ある程度は仕上がっていて、追加で何曲か録るんです。
弘嗣:僕今回のレコーディングのために買った機材があるんです。ガーって音が鳴るやつ。
──それなんですか?
弘嗣:名前がわからないんです(笑)。ドラムセットとは別のパーカッションなんですけど…。カットされなければ入ると思います。CDを聴いて探してください(笑)。
自分たちでできる限界に挑戦
──ところで、前作が昨年の3月にリリースしている『チェリーダンス』となりますが、『チェリーダンス』から変わったことってあります?
貴志:ベースは前回のアルバムより音がぶっとくなってると思います。1年経って、そこは成長しているかなと思います。
純弥:前回は全部レコーディングスタジオで録ったんですけど、今回は宅録を増やしているのでその部分は苦労してますね。
──何故、宅録でやろうとなったんですか?
純弥:スタジオに入って決まった時間でなんとかやろうとするのと、自分で例えば1日20時間を自由に使って作るのと差を見たかったんです。特に参太の場合、ガラ声で歌うので3〜4回歌ったら声が嗄れて歌えなくなるんです。スタジオはお金もかかるから、毎日は入れないので日数もどんどん延びてしまうじゃないですか。宅録なら気楽にできる分リラックスしてるから、いい部分が出てくるんですよ。だから宅録のほうが良い部分もあります。でも、僕も音を録るという部分はプロではないので、ちゃんと録ってからプロにいじってもらいますけど、エンジニアさんにお願いしてどこまでクオリティーがあがるのかっていうのは、これからなので未知数ではあります。
──宅録は初挑戦になるんですか?
純弥:はい。今回はこのやり方も試してみようと思います。スタジオで、メンバーとは言えガラス越しにたくさんの人が見てる前でやるよりは、自分の良い時に休憩したり歌ったり出来た方が、ボーカル的にも楽器的にも力が抜けていていいかもしれないですね。 参太:テンション的にもラクだよね。
──でも、ミックスの手前までをほぼメンバーだけでやるというのは、6人の枠に入り過ぎちゃうという懸念はないですか?
純弥:それはあるかもしれないですけど、それでもいいかなと思うんです。それも楽しんでもらえたらと思ってるんですよ。ライブでもやりたいことをやるバンドだと思いますし、だからこそ好き嫌いがハッキリ分かれると思うんです。笑ってくれる人は好きでいてくれるけど、僕らを嫌いな人はほんまに嫌いやと思うし、ライブでも態度に出てるもんな(笑)。 参太:そうそう(笑)。見ててわかるよね。
──今回レコーディングの作業において、煮詰まったところはあります?
デスター:ギターのサウンドは悩みますね。ソロ用とバッキング用とその他の バッキングとか、ギターが2人いるので、2人の音色とかバランスとか考えるところは多いですよね。
──純一さんは同じギタリストですけど、今回はどんなところにこだわってますか?
純一:レスポールの図太い感じが好きなので、図太さ+自分らしさが出るような音作りを意識しました。
デスター:北山は、僕に持ってないものを持っていると思うんです。北山が弾いたり聴いたりしているものは新しい知識をもらえるからいいなと思いますよ。ギターのアイディアとかも、普通では考えないようなものを持ってきたりしますからね。
──ギターとして、今回のCDの聴き所はどんなところですか?
デスター:北山くんはガッツリ系のギターソロで、僕はブルージーな感じを聴いてもらいたいです。
──全体的に、作品はどんな感じになりそうですか?
弘嗣:すごいことになると思います。
貴志:アバウトやな(笑)。
弘嗣:レコーディング当日に変わった部分もあるんですけど、前回よりもエンターテイメント性の強い感じのアルバムになると思います。
あのHUMPTYの魅力
──みなさんから見て“あのHUMPTY”の魅力はどこだと思います?
貴志:全国にいるバンドの中でもトップクラスでお客さんの力を借りてやってるバンドかな(笑)。
弘嗣:いろいろあると思うんですけど、普通の枠にはまらないバンドというところですね。
──“普通の枠にはまらないバンド”という部分は、をライブを見たことがない方にCDではどう伝えるかというところも課題になりますね。
弘嗣:そこは難しいですね。そこは前回同様テーマでもあります。見えない分、音源で伝えられることでどう伝えるかは考えてますよ。
貴志:ライブと音源のギャップがあるから、そこをどこまで埋められるのか。ライブではお客さんがいるから、僕らのパフォーマンスや音楽が成り立っている部分は大きいと思うんです。振り付けがあるからおもしろいとか、いい曲だと思われているのも事実ですからね。CDだけで聴いてもらった時に、どこまで臨場感を伝えられるかが肝だと思ってます。
──貴志さんは先程「お客さんの力を借りてやってるバンド」と言われてましたが、これはどういうことですか?
貴志:ライブのパフォーマンスの所に繋がるんですけど、お客さんがいないと曲が成り立たないんです。ギターが色付けをして、ボーカルがさらに色を付けて、その上にお客さんが入る。
──お客さんはなくてはならない存在なんですね。
貴志:そうなんです。僕らのライブは一体感があると思いますよ。
──確かに一体感はありますよね。では、最後にまだ作品は出来ていませんが、アルバムを楽しみにしている方々に一言ずつお願いします。
貴志:CDを買っていただければ、ジャケットだけでも音楽が聴こえてくるようなジャケットを録りたいと思います。
デスター:楽しみにしていて下さい。きっと楽しい感じになってると思います。
── きっと、ライブも楽しいんだろうなって想像できる作品になりそうですね。ライブでまさかこんなに白い顔をした人が出てくるとは思ってもいないですから ね(笑)。
デスター:そうですよ(笑)。 参太:今回は宅録もあって、今の自分たちの限界へ挑戦したと思います。今の僕らがわかって貰えるような作品になると思いますので、ぜひ聴いて下さい。
純弥:今後の自分たちの可能性を秘めたアルバムになると思いますよ。宅録を増やした分、見えない部分が多くて、全てエンジニアさんに任せるというよりは、自分たちのライブ感でやっているので、成長はしましたね。ライブでやっている曲ももちろん入るので楽しみにしていて下さい。
貴志:まだ発展途上中ではありますが、ぱりっとしたジャケットにホワッとしたメロンパンのような作品にしたいと思います。
──…メロンパンのような? まだ想像が付かないですが、素敵な作品を期待しています。7月号では、出来上がっているであろう作品についてガッツリお話を聞かせて頂きますので、よろしくお願いします!
純弥:来月にはいろんなことが明確に話せると思いますよ。今はまだ何とも言えないんですが、僕らが尊敬している方と今回、一曲でも一緒に制作出来たら最高におもしろいなと思い動いてはいるんですが曲もまだ決まっていないし、間に合うか分かりませんね(笑)。もし今回間に合わなくて延ばそうかってなればCDから1曲減りますからね。これまた大変です。
──え?? 減るんですか?
純弥:何曲かデモを渡しているんですけど、今後のあのHUMPTYの目玉になる曲はまだ渡せてない状態ですね。だから、ネタも作りつつ、レコーディングしつつという作業なのでめちゃめちゃ時間がないんですよ。まあ、妥協はしたくないので、急ピッチでやりますが、時間的になくなるかもね(笑)。でも、目玉を作るってほんと難しいですね …。
Live info.
レコ発ツアー2008
“ワンランク上の夏”
7.12(土)表参道FAB ーツアー初日&純弥B.D ー
7.22(火)大阪BIG CAT
7.24(木)広島NAMIKI JUNCTION
7.30(水)渋谷O-EAST ースリーマンー
8.03(日)名古屋Heart Land Studio
8.09(土)神戸STAR CLUB
8.15(金)京都VOX HALL
8.16(土)大阪MUSE HALL
8.30(土)表参道FAB
あのHUMPTY official website
http://www.anohumpty.com/