ギター バックナンバー

SA('08年6月号)

SA

冷めた世界を破壊しろ!
WE ARE PUNK ROCK VANDALS!!


日本が誇るパンク・バンド、SAの5枚目のフル・アルバム『VANDALS BOP』は、間違いなく彼らの新たな一歩となる作品である。ロックンロール、ロカビリー、ハードコア、スカ、果てはダンスまで呑み込んだ、もはやパンクの枠に収まり切らない唯一無二のSAサウンド!
タイトルにある“VANDALS”とは、“文化的破壊者”という意味である。SAはこれまでも既存の概念を容赦なく破壊し続け、日本のパンク・シーンを牽引してきた。破壊と再生を繰り返し、自らの手で未来を掴み取る、それこそが彼らのアティテュードなのだと思う。
カテゴライズされることを良しとし、右向け右の時代性を、唇の端で笑って軽々と飛び越えていく。怒ることも笑うことも諦めて俯くだけの世の中に、SAは真実の言葉を投げつける。ステージで何度も「ブチ壊せ!」と叫びながら、魂の言葉を歌にするTAISEIの姿はいつだって、眩しくて真っ直ぐに見られないくらい輝いている。
衝撃の復活から7年、未だ最前線で戦い続けるSAの最高傑作が世界を変える!(interview:稲垣ユカ)


非常に人間的なアルバムが出来た

──今回のアルバム、完成してみての手応えは如何ですか?

TAISEI:そりゃまぁ、悪いとは言わないよね(笑)。

──前作のミニ・アルバム『BEYOND I』からの流れを汲んでいるのかなと思ったんですが。

TAISEI:そうだね。『BEYOND I』で、SAのポジションと言うか立ち位置みたいなものが見えたと言うか。そこに行けたのが大きかったから、今回のアルバムの音楽的なことであったり主張であったりがそういう流れになるのは、至極当然のことだったね。

──今回はどんなアルバムにしようと考えていましたか。

TAISEI:このアルバムを作るに当たっては、俺の感情って言うか考えが二転三転したんだよね。アルバムを作る前後に、嘆きと言うか諦めと言うか、怒りを通り越したものっていうのが俺の中に出来ちゃってて。

──その嘆きというのは、世間に対する感情ですか?

TAISEI:世間でもあるし、音楽に対してっていうのが強かったかな。SAというバンドがパンクっていうジャンルにいる中で、気付いたら周りが止まっちゃってるなっていうのがあって。体よくそれをやればパンクである、みたいなところに俺は凄く嘆きと怒りを感じてて。“もっと前に進まないと”って言うか…いろんなものを吸収していろんな方法で音楽を表現するっていうのは、もうこれだけ長くSAをやってたら当たり前のことなのに、ひとつの枠の中に収まろうとする感じがつまんないなっていうのがあって。だからそういうものがアルバムに反映されてもっと暗いものになるのかなっていうのを漠然と思ってたんだよね。

──でも、凄く楽しい曲も多いですよね。

TAISEI:それが、曲を作ったり詞を書いてく上でそういう嘆きとかの感情をどんどん突き詰めていったら、実はそんなことどうでもいいじゃんっていうところに行き着いて。なんか自分が小っちゃく見えてきたって言うか。あと、そんなの通り越して楽しもうじゃんっていう気持ちになってきたって言うかね。それが大きかった。だからアルバムを作ってく中で感情がいろいろ変わったね。

──そういう感情の動きが曲にも反映されてる感じですか。

TAISEI:そうだね。収録されてる13曲のうち、中には嘆きだったりとか怒りみたいなものもあったりとか、単純に“FUN”っていう部分だったり、“お前らのことなんか知らねぇよ、俺は俺しか信用してないんだよ”みたいな投げっ放しな部分もあったりとか。だから非常に人間的なアルバムかなって思うね。SAの良さである“みんなで上に行こうぜ!”みたいな、そういう気持ちがあるからこそ、“一人でやんなきゃいけねぇ”みたいな部分も出てきたりだとか。だから“俺らはやりますよ”っていう決意表明でもあるね。

──じゃあ、吹っ切れたと言うか。

TAISEI:最初から吹っ切れてはいるんだけど、それを形にする時に、カテゴリーに収まってる奴が聴いたらドギマギするような、例えば「FOSSIL HEAD」みたいな曲とかも入ってたり。“こんなんぶつけちゃうぜ”みたいな。

──「FOSSIL HEAD」のダンス・ビートは新しくてビックリしました。

TAISEI:まぁ、新しいって言っても古いんだけどね(笑)。そこがいいわけ。新しくもなきゃ古くもない音楽なんかはつまんないと思ってて。俺は古いものが好きなんだよね。50'sとか60'sのいわゆるオールディーズみたいなのも好きだし、80'sのダンス・ビートみたいなのも好きだし。70〜80年代にいっぱいいたパンク・バンドが、技術的に進歩していくと自ずと音楽生が広がっていって、3枚目ぐらいの“アレ? 変わっちゃったね”っていうようなのも、俺は意外と好きだったりして。どうしてもファーストがいいとか言われがちなんだけど、ない頭使って音楽を研究して作ったアルバムっていうのが結構好きだったりするわけよ。最初はゴリゴリのOiパンクやってたのに急に変わっちゃうみたいな、BLITZみたいな(笑)。王道じゃないほうが楽しいって言うかさ。

──そういう意味で、今回かなり曲の振り幅が広がった感じがしますよね。

TAISEI:確かにそうだね。この7年、ライヴもいっぱいやってきて、今までのアルバムの中でもいろんな変化球的な曲を如何に自分たちのものにするかっていうのをやってきて。だから今ここにいられる気がする。たとえばラモーンズみたいにひとつのことをずーっとやり続けるっていうのもアリなんだけど。振り幅を広げるからこそ真剣に、クオリティの高いものをやらなきゃダメだなっていうのは俺たちに課せられた使命のような気がするね。演奏力にしてもそうだしライヴのパフォーマンスにしても、側だけじゃダメだよ。

SAこそが日本のパンク・バンドだと世界に向かって言える

──敢えていろんなタイプの曲を作ろうと意識して作った感じだったんですか。

TAISEI:まぁ、そんなに無茶をして作ったわけではなくて、作った俺の頭の中ではもうSAのサウンドとしてのイメージは出来上がって完成されてるのよ。でも、初めにメンバーに聴かせた時は割と度肝を抜かれてるって言うか、戸惑ってるところはあった。そういう時に言うのは、「こういうことをやるからSAなんだよ、SAだから出来ることなんだよ」っていうことをメンバーにも説明して。これをやることは何も間違ってないんだよって。それをやるからにはそれをちゃんと表現できる自分たちがいなきゃいけないし、そういう意味では自分でもリスクを背負ってる部分もあるんだけど。でもブレはないって言うか、出来るんじゃない? っていう感じではあったね。

──それはやっぱりここまで積み重ねてきたものがあったからですかね。

TAISEI:SAが始まって7年やってきて、いろんなことを表現してきたって意味では、ちゃんと信念通してやってきたからこそ今回のこのアルバムはここまでやれたと思うよ。ただアレも食ってコレも食ってっていう雑食な感じじゃなくて、ちゃんと筋を通した上でいろんなサウンドの表現ができてるってことは、もう誰にも負けねぇぞって言うか。大風呂敷広げるとしたら、世界に対して「これが日本のパンク・バンドだ!」って言えるっつーか、そこまでの自信が持てたかなって。作品からライヴ・パフォーマンスから、“負けませんよ”みたいなところはあるね。

──若いバンドと対バンすることも多いと思いますけど、若いバンドを見て思うところは?

TAISEI:何か小っちゃくまとまってるよねって感じがするよね。エナジーを放出してない感じがするよね。盛り上がってもらってる感じがするよね。だから負けないよって感じがするね。はみ出てない、つまんないよね。型にハマり過ぎてる気がしてしょうがないね。いつの時代もはみ出てる奴らが面白いんじゃない?

──まさに“小さくまとまる器じゃねぇ”ですね(笑)。

TAISEI:そう、だから“クリエイション&ディストラクション”、作ってはブッ壊して、作ってはブッ壊してみたいな。俺がそういうことが好きなんだよね。作り上げられると嫌になっちゃう。言ったら、ひとつ王道が出来れば、それをずっとやり続ければそこそこ集客もあるだろうし、そこそこレコードも売れるだろうけど、それじゃつまんないでしょ? そんなところにぶら下がるぐらいだったらやめちまえよっていう。そんなことをするぐらいだったら消えるねって。消えることもできなけりゃ上がることもできないのってカッコ悪いなって。その代わり、はみ出すことはリスキーだけどね。ぬるま湯の中にいればそれが一番ラクなんだから。

──でも、今回のアルバムはこれだけ振り幅の広い曲が収録されてますけど、これを聴いてこれまでのSAファンが“何か違う”って離れていってしまうことって絶対にないと思うんですよね。

TAISEI:ああ、そうかもしれないね。何をやってもSAになれるっていう自信があるし、もっと言ったら「俺が唄ったらSAだよ」っていう。何でも。…この自信はどっから来るんだろうね(笑)。

──でもだからこそお客さんもついて来るんでしょうね。それと、バラードを毎回入れるのにこだわりはありますか?

TAISEI:こだわりって言うか、まぁ単純にやりたいっていうのもあるし、それができるのが俺らの強みでもあるよね。バラードでもちゃんと説得力のあるものが作れるっていう自信があるからさ。

敢えてカッコつけ切らない美学

──曲は基本的にTAISEIさんとNAOKIさんが原型を作る感じなんですか?

TAISEI:そうだね。NAOKI君と2人で曲を作っていく中で、ある程度アルバムをどういうものにしたいかっていうのが見えるんだよね。俺の絵の中で“こういう曲が欲しいな”ってなった時に、それをNAOKI君が上手く作ってくれたり。音楽の理論的なことは彼のほうがよく知ってるから、そういうところで凄くバランスが取れてると思うけどね。

──原型から、4人でアレンジして変わっていく曲もあるんですか?

TAISEI:それもあるよ。今回で言うとダンス・ビートの「FOSSIL HEAD」とか、スカっぽい「CRASHING BORE」みたいな、リズムで押してく曲っていうのはウチのリズム隊、KENちゃんとSHOHEIも好きなタイプだから、結構そういうところがあるんじゃないかな? たとえばパンク・ロック作りましょうって言って、乱暴な言い方すればサビにOiOiって入れてたらパンク・ロックかって言ったらそれは違うわけで、そうじゃないことをやりたいって言うのかな。もう音楽シーンはそういうことにしがみつくのはヤメようぜっていう。取っ散らかっていいじゃんっていう。“たった一度の人生じゃん”って。後悔したくないしさ。

──新たにチャレンジして失敗したタイプの曲とかもありましたか?

TAISEI:ああ、あるね(笑)。何かうまくいかねぇなって。

──歌詞は基本的にTAISEIさんが書いてるんですか?

TAISEI:そうだね。NAOKI君が書いてる曲もあるけど。NAOKI君が書くものってライヴで感じるものだったりとかするから、それは普段から俺も少なからず共有してることだったりするね。

──普段から言葉を書き留めたりしますか?

TAISEI:俺は結構するね。結局そういうふうに、酒を呑んでる時だったり歩いてる時に思いついた言葉っていうのはリアルだな。で、それがたとえばどうしようもなく恥ずかしいフレーズであっても、それを敢えて使えるようになったね。

──いつも日本語と英語で構成されてますけど、言葉のチョイスは響きを優先するんですか?

TAISEI:そこは大事だね。洋楽的なアプローチの曲を如何に洋楽的にできるかっていうこともあるし、そこにズッコケた日本語をどう面白く乗せられるかっていう実験的なことも結構好きで。“ここまでカッコいいのに、何でここでズッコケるの?”みたいなのとかね(笑)。そういう美学っていうのがある。

──尚且つ、SAの場合はメッセージ性も大きいと思うんですが。

TAISEI:でもまぁ、どんなバンドでも何かしらのメッセージってあるとは思うけど、如何に明確に簡潔に言うかっていうのはあるよね。

──個人的に今回の歌詞で一番気になった「DRUNKARD SLEEPING DOGGY STYLE」の“絶対的ニ欠落シテシマッテイルアナタノ危機感”というのは?

TAISEI:それはねぇ、危機感ないなぁってたまに思ってさ。

──それは何に対する?

TAISEI:人生に(笑)。朝まで呑んだ次の日とかに思うね(笑)。“ダメだなぁ”って。俺って人生のヴィジョンをどう考えてるんだろうなぁ、とか。でも結局“ケセラセラ”っていうことなんだよね。“何とかなる、やれるやれる!”って。さっき言った嘆きとか怒りとかっていうのもあるんだけど、最終的には“大丈夫、イッツ・オーケー!”って、そこまでになれたのかなぁって。だからある意味肩の力が抜けたって言うか。“やってやるぜ!”みたいなSAの部分があるとしたら、“大丈夫大丈夫、楽しんでいこうぜ!”みたいな部分も出せてるのかなぁ、今回は。最初はアルバム・タイトルも『FOSSIL MUSIC』──“化石の音楽”みたいな、ネガティヴにもポジティヴにも取れるようなタイトルにしようかと思ってたんだけど、やっぱり弾けた感じにしたいなぁと思って『VANDALS BOP』にしたんだけどね。もう、“売れるためには”とか“こうしていないと人からどう評価されるか”とか、そんなことは俺の中ではどうでもいいって言うか、一切ないから。いいものを作ろうっていうことしかないから、いい意味で危機感が欠落してるのかもしれないけど。自分のケツは自分で拭くからって。だからこういうものが作れたんだと思うんだよな。

──レコーディングは佐久間正英さんが手掛けたスタジオで行なったということですが。

TAISEI:ここ3枚ぐらいは同じところで録ってるね。まぁ場所が気に入ってるっつーか、何かいい感じなんだよね。

──R&R CIRCUSツアーと平行してのレコーディングだったんですよね。

TAISEI:そうそう。だからスケジュール的にはタイトでとにかく体力的にはしんどかったなっていうのはあるんだけど、ライヴが凄く刺激になったりもしたな。

──ツアー中に新曲を披露したりは?

TAISEI:それはなかったけど、ツアー中に歌詞は書いてたね。

──レコーディングはどんな感じで進行していったんでしょうか。

TAISEI:今回はプリプロって形で一回デモ・テープを録るっていう面白いやり方をしてみたんだよね。一日である程度出来上がってる状態までレコーディングして。ほとんどの曲は出来てたんだけど、一回客観的に見ようかなっていうのがあって。どうしてもスタジオにいると音が客観的に聴けないところがあって、オーヴァー・ダビングとかコーラス・ワークとかも一旦離れたところから見たいなっていうのがあって。で、「これはカッコいいな」とか「これはこういうアレンジにしよう」とか。「OVER THE HUMP」なんかは元々のアレンジをガラッと変えちゃったりとか。そういう良さがあったね。

──でも、デモ・テープを録ってから本番を録るまでにそんなに時間は置いてない感じですよね?

TAISEI:そうだね。意外に当たりをつけてデモ・テープを録ったから、そうやってガラッと変わった曲もあるけど、そんなに変わらずだったかな。作った時点でアレンジから何から見えてるっていうのもあるんだけど。

──ガラッと変わったのは他のメンバーの意見だったり?

TAISEI:そうだね。「ここはこういう感じのがいいんじゃない?」っていうのは結構言い合うね。

──それと今回はソウル・フラワー・ユニオンの奥野真哉さんの鍵盤が入ってますが、交流は前からあったんですか?

TAISEI:彼がニューエスト・モデルをやってた頃に昔のロフトで一緒に遊んだりはしてて。今回鍵盤を入れることには何の抵抗もなかったから、どうせだったら奥野君なら最高だなってことでコンタクトを取ったら、やってくれるってことで。俺は日本で一番素晴らしいキーボーディストだと思ってるから、それはホントに嬉しかったね。

──アレンジなんかも奥野さんが?

TAISEI:もう全部おまかせで。完璧だよね。言うことナシだよ。さすがって感じだったね。

sa sa

ライヴは目に見えないエネルギーの塊

──復活してから7年の間に、フル・アルバム5枚、ミニ・アルバム2枚をリリースしていますが、コンスタントに音源を出すことは意識していますか?

TAISEI:やっぱり止まりたくないんだよね。今までラクばっかりしてきたでしょ? っていうのがあって。20代の頃はラクな人生を選んでたような気がしてて。で、30代で必死にやって、今があるから。だから、自分が作るものって今まで自分に携わった人たちに対する感謝と懺悔の部分が必ず出ちゃうんだよ。だから中途半端なものはやっちゃいけねぇっていうのもあるね。自ら退路を断つって言うか。人間、一生のうちに一度は必死になる時が必要だと思うね。ブッ壊してはみ出してっていうのを俺たちが先頭に立ってやりたいっていうのがちょっとあってね。歴史とか伝説なんかいいじゃん、今だよっていうのがあるね。でも、アルバム作った後は“もう3年は作りたくねぇ”って思うんだけど(笑)。

──(笑)SAのアルバムはいつも、一枚で一本の映画のような感じがするんですけど、ご自身でそういう意識はありますか。

TAISEI:それはある程度あるね。ドラマチックなものが好きだしね。感情的な駆け引きなんかも含めて流れは考えたりするな。

──じゃあ曲順は結構考えますか?

TAISEI:うん、でも俺は曲順を考えるのがヘタだから、そこはNAOKI君が(笑)。

──それと、音源を聴いただけでライヴの光景が目に浮かびますけど、ライヴの再現性というのは気にしますか?

TAISEI:やっぱりライヴで再現できないものは極力やらないほうがいいだろうっていうのは思ってるね。まぁ俺は意外とオーヴァー・プロデュースしちゃうタイプだから、「コレはココまで」って止めないとっていうのはあるよ。

──やっぱりライヴ・バンドですもんね。SAのライヴに行くと、叱咤激励されたり背中を押して貰ったり、単純にひたすら楽しかったり、いろんなものを貰える感じがするんですけど、ファンにそういうものを与えたい気持ちっていうのはありますか?

TAISEI:それはねぇ…いつも思うんだけど、コール&レスポンスの時とかも、お互い様みたいなところがあるんだよな。俺が励ましてるのかもしれないけど、逆に励まされてるところもあって。綺麗事とかじゃなくて、それはホントに感じるな。やっぱりそうやって「SAに力貰ってます!」とか言われるんだけど、“俺なんかお前らから貰ってるよ”っていうのがホントにあって。ライヴで「まだ行けるだろ!」とか「行くぜ行くぜ!」とかって言うのも、客にも言ってるんだけど多分自分にも言ってるんだよね。だから「お客様は神様です」じゃなくて「一緒に行こうぜ!」みたいな、何だろう…部活みたいな(笑)。

──(笑)声出して行こうぜ! みたいな感じですよね。

TAISEI:まぁ音楽にしても何にしても、何かを作り上げるのって誰のためでもないじゃん? 誰のためって言うか、結局自分たちのためって言うかさ。バンドのためでもあるし、ライヴに来てる奴らのためでもあるし。そこでひとつのサークルって言うか、目に見えない輪っかが出来るよね。その空間はエネルギーの塊って言うか、そんな感じがする。与えてるだけじゃなくて、貰ってるだけじゃなくて。だから「DRUNKARD〜」みたいな曲も、俺が経験してることだけどお前らも絶対そういう経験あるでしょ? みたいな。個人的な歌かもしれないけど俺たちの歌、みたいになれる何かがあるよね。そういうものって恥ずかしげもなくやるべきだと思ってて、それがパンクであろうがなかろうが俺にとってはどうでもいいことかなって。俺の人生において、俺が正しいと思ってることをやらなきゃ意味がないよね。40超えてさ。カッコいいだけじゃもうつまらないよね。

──7月7日のロフトを皮切りにレコ発ツアーも決定していますが、やっぱりロフトに思い入れはありますか?

TAISEI:そうだね。旧ロフトもさることながら、今のメンバーでのSAがスタートしたのは今のロフトだったし、レコ発でソールド・アウトしたのもそうだったし、嬉しいことが多い場所だよね。そういう意味では今回のツアーをロフトからパーティーみたいな感じでやれりゃいいなっていうのがあってね。去年の年末にも、普段のイヴェントではあんまりできないような曲をたくさんやるようなライヴをロフトでやったりだとか、ちょっとしたパーティーができる場所みたいな感じがするよね。だから発売記念に“ちょっと祝ったってよ”みたいなね(笑)。

──どこかで奥野さんと共演があったりとか?

TAISEI:ファイナルに出なよ、みたいな話はしてるけどね。

──それは楽しみですね! では、最後に今回のツアーの意気込みなどをお願いします。

TAISEI:今回のアルバムはSAとしてまた間口が広がってるわけだから、いろんなタイプの、いろんな表情のSAが見れると思うし、これまでライヴに来てくれた奴も一回イメージをフラットにして来て欲しいね。“SAはこうであるべき”みたいな先入観を取ってから今回のアルバムを聴いて、ライヴに来てくれたらいいと思う。そうすれば世界が変わって見えてくると思うし、新しい自分ってものも見えるだろうし。でもまぁ、なんせ楽しもうぜっていうことだよ。楽しくなきゃ、人生は。



VANDALS BOP

01. CUM ON BRAVES
02. BIG TIME
03. VOLCANO
04. GATTA' GOTTA' ROTTER TRAIN
05. RAVE UP TONIGHT
06. CRASHING BORE
07. 13th FLOOR
08. FOSSIL HEAD
09. OVER THE HUMP
10. DRIVE THE NIGHT AWAY
11. DRUNKARD SLEEPING DOGGY STYLE
12. VICTORIA
13. WEEKEND NUTTERS BOOGIE
PINEAPPLE RECORDS DDCQ-6003
2,500yen (tax in)
2008.7.02 IN STORES

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Live info.

VANDALS BOP TOUR 2008
7月7日(月)新宿LOFT
7月11日(金)札幌KLUB COUNTER ACTION
7月18日(金)京都MOJO
7月20日(日)岐阜BRAVO
8月3日(日)浜松MESCALIN DRIVE
8月8日(金)HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2
8月9日(土)郡山CLUB #9
8月17日(日)新潟CLUB JUNK BOX mini
8月22日(金)福岡DRUM SON
8月24日(日)名古屋CLUB QUATTRO
8月29日(金)大阪KING COBRA
8月31日(日)岡山PEPPER LAND
9月6日(土)秋田LIVESPOT2000
9月7日(日)仙台CLUB JUNK BOX
9月12日(金)恵比寿LIQUIDROOM

official website
http://www.bandsjapan.com/sa.html

official blog
http://blog.livedoor.jp/sabloging/

MySpace
http://www.myspace.com/samuraiattack

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