“魔球派”SHIMMYによる特選漫画6本斬り!
〜極上のリラックス・アイテム“漫画”夜話の巻〜
ベースと酒に次いでSHIMMYにとって極上の嗜好品、それは漫画!
年明けの7時間ブッ通し飲酒イベントで披露しきれなかった名作漫画を一挙紹介!
常軌を逸したメチャクチャさこそが漫画のキモなのねんのねん!
怒髪天は古き良き昭和の漫画みたいなものかな
漫画は子供の頃から大好きで、ウチの兄貴のをよく読んでたよ。俺は少年野球をやってたから、最初に夢中になって読んだのは『ドカベン』だった気がする。土佐丸高校っていうライバル校が汚い手を使って野球をやるのが好きだった(笑)。ちょっと現実離れした野球漫画のほうが好きだったね。『巨人の星』よりも『侍ジャイアンツ』のほうが好きだったし、俺は“魔球派”だったから。あ、でも星 飛雄馬も番場 蛮も魔球は使うか(笑)。好きな漫画家を3人挙げると、本宮ひろ志、宮下あきら、どおくまん、だね。揃いも揃って男臭い感じだけど、高校の時は『別冊マーガレット』とか少女漫画もよく読んでたんだよ。多田かおるの『愛してナイト』とかね。 今回取り上げた6冊は、それぞれに面白いところがあるっていう基準で選んでみた。どの作品も今でもたまに読むくらい好きなんだよ。
(1)人造人間キカイダー(石ノ森章太郎)
最初はテレビの特撮番組で知ったんだけど、俺はハカイダーっていう悪役が大好きだった。ハカイダーの初登場のシーンって知ってる? 身体を地面と水平にして、ビルの壁を歩いて降りてくるんだよ!? それで「アイツは只者じゃない!」って言われるんだけど、そりゃそうだよね(笑)。幼稚園の頃に家でハカイダーの絵を描いててさ、そこに「殺す!」ってセリフを入れようと思って、おふくろに「『殺す』って漢字でどう書くの?」って訊いたら凄く怒られたことがあるよ(笑)。この漫画はテレビと終わり方が違って、凄く切ないんだよね。
キカイダーは回路を組み込まれて人間に近くなるんだけど、そうなると相手を騙したり兄弟を殺したりするようになっちゃうんだ。敵に勝つことはできるけど、要するに人間になるってことは悪の心を持つってことなんだよね。最後に「ピノキオは人間になって本当に幸せだったのでしょうか?」っていう一文があって、いろいろと考えさせられるんだよ。
(2)あばしり一家(永井 豪)
これが一番最初に読んだ残虐な漫画じゃないかな。次男の亜馬尻直次郎はサイボーグで全身が武器だったり、血生臭い殺傷シーンがてんこ盛りなんだよ。子供の頃に読んだ時はとにかく描写が気持ち悪くて、でもだからこそ凄く衝撃的だった。あと、永井 豪の漫画と言えばお色気テイストが満載なわけで、この漫画もご多分に漏れずエッチなシーンがいっぱいあるんだよね。そこを期待して読んでたところもあるよ(笑)。
菊の助が入学した中学校が殺人者を育てる学校で、いろんな殺人技で生徒を苦しめる教師に生徒が叛乱を企てるなんて、現実離れも甚だしいよね(笑)。他に読んでた漫画は平穏なものが多かったから、余計にインパクトがあったんだろうな
(3)マカロニほうれん荘(鴨川つばめ)
これはギャグ漫画の最高峰と呼ばれてる古典作品だね。考えてみると、『あばしり一家』もこの『マカロニほうれん荘』も『週刊少年チャンピオン』の連載だったんだな。当時は『チャンピオン』の全盛期だったもんなァ。水島新司の『ドカベン』、内崎まさとしの『らんぽう』、石井いさみの『750(ナナハン)ライダー』とかさ。『チャンピオン』は、親に連れて行かれたラーメン屋に必ず置いてあって、よく読んでたんだよ。その連載作品の中で断トツに好きだったのがこの漫画。まァとにかくメチャクチャだったね。
主人公のひとりのトシちゃん(膝方歳三)の頭を叩くと無尽蔵にサングラスがこぼれ落ちたり、衝撃を受けるとバラバラになった小さいトシちゃんがたくさん出てきたり、ナンセンスの極みだよね。トシちゃんはピーマン学園落第10回生で25歳という設定で、当時は25歳なんて凄くオトナだなァ…なんて思ったけど、俺もそんな年齢をとっくに超えてもうすぐ40歳だもんな(笑)。
(4)嗚呼!! 花の応援団(どおくまん)
これもムチャクチャなギャグ漫画だね。でも、たまにギャグが控えめな人情話もあって、それが凄く泣けるんだよ。主人公の青田赤道は南河内大学の応援団親衛隊隊長で、同じ男として憧れる部分もあるね。基本的にスケベで凶暴な性格なんだけど、時折見せる優しいところがグッとくるね。いつもは無軌道極まりないキャラクターなのに、たまに凄く格好イイ時があるんだよ。そのバランスがイイよね。この漫画は日活で実写の映画にもなってるんだけど、その主題歌が格好良くてさ。
♪河内の国の〜っていう歌で、確か「南河内大学節」って言ったかな。「クェックェックェッ」とか「ちょんわちょんわ」っていう青田赤道の口癖も当時凄く流行ったよね。
(5)ボギー THE GREAT(宮下あきら)
これはイイぞォ〜。まずね、トビラにある宮下先生の顔が怖すぎる(笑)。常に型破りで常軌を逸した捜査をするボギーっていう刑事が主人公で、手グセが悪くてすぐに銃をブッ放したり、野生児で犬や鳩を食ったり、刑事なのにとにかく破天荒なんだよ。これがホントの“はみだし刑事”だと思うよ、ちゃんと情熱系だしね(笑)。だってさ、人質を取って立て籠もった銀行強盗に対して言うセリフが「このヤロー、目ン玉を引ん剥いてよく見やがれ! テメェも人質取ってんだ! こっちもテメェのおふくろを人質に貰ったぜ!」だよ?(笑) やっぱりこういう型破りな主人公の漫画を好きになる傾向にあるのかな。それと、こういう本宮ひろ志先生の流れを汲む荒々しいタッチの絵が凄く好きなんだよね。
ホントは宮下先生の『私立極道(きわめみち)高校』を持ってきたかったんだけど、確か作中で実在する学校名と卒業生の名前を使って連載が打ち切りになっちゃったんだよな。
(6)新ジャングルの王者ターちゃん(徳弘正也)
『シェイプアップ乱』や『ターヘルアナ富子』でも有名な漫画家さんの作品だね。この漫画で一番グッとくるのは、ターちゃんが金玉の皮を伸ばしてムササビみたいに空を飛べることだね(笑)。体調がイイ時は1時間くらい飛べるっていうんだから、驚くべき特長だよね(笑)。まァ、これもそういう下ネタ満載のギャグ漫画なんだけど、格闘漫画の色が強くなっていくにつれてシリアスで感動的な話もあってなかなかイイんだよ。お約束のようにエッチな描写もあるけど、不思議と乳首は見えないんだよね。
そこは『週刊少年ジャンプ』っていう少年誌の連載だからだろうね。ターちゃんの親友で、アナベベっていうアフリカ最強の部族・ウポポ族の戦士が格好良くて俺は好きだったな。
…とまァ駆け足で紹介してきたけど、まだまだこんなもんじゃ足りないよなァ。最低でも50冊くらいないとさ。怒髪天の歌を漫画にたとえると? そうだな、やっぱり本宮ひろ志先生の描く漫画であって欲しいよね。もちろん違う要素もあるけど、本宮先生も引っくるめた昭和の漫画みたいなものかな。少なくとも今風の漫画じゃないのは確かだね(笑)。いつか怒髪天のジャケットも漫画家の先生に描いてもらいたいよね。
この間、谷村新司さんのアルバム・ジャケットを『北斗の拳』の原 哲夫先生が描いてたのを見たんだけど、原先生があのタッチで谷村さんの顔を描いてるんだよ。原先生に俺達を描いてもらうとしたら、坂さんは爆発するしかないよね。「ひでぶ」だけにさ(笑)。
◇ニュー・アルバム『LIFE BOWL』(TECI-1163/2,800円・税込)、絶賛発売中!
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最新アルバム『LIFE BOWL』を引っ提げた全国約20ヶ所でのツアー『LIFE BOWL TOUR 07-08』から2月3日(日)@渋谷AXでのツアーファイナル・ワンマンライブをDVD化! インディーズ時代から最新アルバムまでを含む渾身の22曲、Wアンコールまで収録された20周年記念ライブ・ベスト盤とも言うべき1枚!(発売はテイチクエンタテインメント/インペリアルレコードより)
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Live info.
◇デリバリーブラッサム“GO WEST 〜俺たちの西遊記〜”
4月2日(水)鹿児島SR HALL(with:BAZRA、オープニング・アクト:JUBILEE)
4月3日(木)熊本Be-9(with:BAZRA、オープニング・アクト有り)
4月5日(土)長崎Be-7(with:BAZRA、オープニング・アクト有り)
4月6日(日)大分TOPS(with:BAZRA、オープニング・アクト:Benjamin's swapping bar)
4月7日(月)福岡DREAM BOAT(アコースティック・ワンマン“アン・プラグ怒 vol.1”)
4月9日(水)京都 MUSE(with:ANATAKIKOU)
◇トーキョーブラッサム スペシャル“男盛ノ花盛 in 野音”
4月19日(土)日比谷野外大音楽堂(with:Theピーズ、SION & The Cat Scratch Combo)
◇EVENT
5月13日(火)新潟LOTS(with:BRAHMAN)
5月30日(金)名古屋CLUB QUATTORO(with:フラワーカンパニーズ、他)
5月31日(土)大阪BIG CAT(with:フラワーカンパニーズ、他)
◇FESTIVAL
4月26日(土)・27日(日)ARABAKI ROCK FEST. 08(宮城県:エコキャンプみちのく)
5月3日(土)GOING KOBE '08(兵庫県:神戸ポートアイランド)
5月5日(月・祝)MAG ROCK FESTIVAL '08 〜DRF UNDER THE SKY〜(静岡県:清水マリンパーク)
6月22日(日)グループ魂の秩父ぱつんぱつんフェスティバル(埼玉県:秩父ミューズパーク野外ステージ)
◇OTHERS
5月4日(日)新宿ロフトプラスワン(『のほほん学校』ザ・ファイナル!のほほん学校休校2デイズ。:増子出演)
5月10日(土)下北沢CLUB Que(妄想ライダー vol.3:増子&清水がDJ出演)
怒髪天 OFFICIAL WEB SITE
http://www.dohatsuten.jp/
ご意見・ご感想・ZOOMY/OHZZY/SHIMMY/ZUMEXにチャレンジして欲しい企画大募集!!
〒169-0073 東京都新宿区百人町1-5-1 百人町ビル3F
有限会社ルーフトップ/ルーフトップ編集部『月刊・怒髪天』係まで