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ASIAN KUNG-FU GENERATION / ワールド ワールド ワールド
KSCL-1210 3,059yen(tax in) / 3.05 IN STORES
出来れば世界を塗り変えたい
新しい世界へ飛びだった『ワールド ワールド ワールド』
前作『ファンクラブ』から2年ぶりのリリースとなるASIAN KUNG-FU GENERATIONの4thフルアルバム『ワールド ワールド ワールド』 。2年間は全国ライブハウスツアーや、初の全国アリーナツアーなどに挑戦しながら制作活動を行なっていた。『ファンクラブ』とは違うアプローチで、ポップなものを作ろうと取り組んだ今作は、スピーカーの向こうからもとても楽しげに作っている様子を想像させる。今までに比べて開放感のある作品だと感じさせた。
作っていく課程で“世界”を意識し始めたというこの作品は、インスト曲(ちょっとだけコーラス有り)の『ワールド ワールド ワールド』(M-1)で高らかな幕開けを感じさせ、『アフターダーク』(M-2)では「進め」という力強いメッセージを放つ。飛び出してみたものの悩んでもがく様子が描かれている『ネオテニー』(M-4)。「それは本当に必要?」というフレーズが突き刺さる。カズーで始まり、ライブを彷彿させるポップでリズミカルなサウンドの『No.9』(M-6)から『ナイトダイビング』(M-7)の流れは心地よく、『ナイトダイビング』に関しては、曲の始まるの雰囲気もさることながら、ギュインギュインと鳴り響くギターソロ後の喜多さん(G&Vo)のボーカルに重なる後藤さん(Vo &G)のコーラスも絶妙。「出来れば世界を僕は塗り変えたい」とつぶやくように歌いながら始まる『転がる岩、君に朝が降る』では、「世界を変えられるものなら変えてみたい」という心情がリアルに表現されている。弾き語りが用いられている『ワールド ワールド』(M-11)は、英詩のようにも聴こえる言葉遊びをした歌詞が乗り、『或る街の群青』へと続く。映画『鉄コン筋クリート』のために書き下ろした曲でありながら、「セカイヲカエヨウ」というフレーズが入っているのは偶然ではないだろう。ラストの『新しい世界』(M-13)では、今の心の叫びがはき出されていると共に、胸躍る新しい世界に飛び出そうというメッセージを込め、さらに飛躍する彼らを感じることができる。ジャケットはいつにも増してカラフルで、眺めているだけでも様々なことを想像させてくれる。メンバーらしき4人が描かれているのも気になるところ。
でも、『ワールド ワールド ワールド』を聴いていて感じたのは、歌詞を聴き取るとか歌詞カードを読むとか以前に、まず耳に入ってくるサウンドだけで楽しむことができる。ここでこんな展開をするんだとか、ここのギターのメロディーが気持ちいいとか、このドラムのリズムがいいとか、こういうコーラスの入り方があるんだとか、1曲1曲が進んでいくのが楽しみでもあり、1曲1曲が進んでいくたびにドキドキワクワクする。そして、こんなにも素晴らしい楽曲に出会えたことが何より嬉しいと感じる。今回、インタビューをしていて思ったのだが、大きなステージで何万人ものオーディエンスを前にライブをやっているにも関わらず、メンバー4人とも素朴さはずっと変わらず、飛び抜けて派手なわけでもない。しかし内なる情熱を秘めた4人だからこそ、楽曲で普段は魅せない激しさとリアルな感情が出てくるのかもしれない。
今までの経験を糧に、本作で新たなシーズンを迎えたと言っても過言ではない。今年はNANO-MUGEN FES.2008も決定しており、さらなる活躍が期待できそうだ。
(Rooftop:やまだともこ)
allport diary / allport diary
XQDW-1005 2,100yen(tax in) / IN STORES NOWこのアーティストとの出会いは、Kαin(ex.JILS/ex.D≒SIRE)の幸也氏のイベントに出演した事から始まった。ex.D≒SIREのメンバーがベースを弾くバンド、という事でまず興味を持ったのだが、新しく立ち上がったallport diaryのホームページを開いて、私は耳と心を奪われた。ホームページを開くとサウンドが流れるのだが、なんて幻想的で切ないメロディなんだろうと、一瞬にしてallport diaryの虜になった。『情景の見える音楽』…実際にこのアルバムを聴いてみたら、それは紛れもなく確実なものだった。また、しっくりとゆっくりと心の奥深くまで染み込んでいき、聴き手を共鳴させる、そんな力を持っているバンドだ。
今年一番に私がオススメするバンド、allport diary。3/14 池袋手刀・3/15 吉祥寺WARP・3/28 下北沢ERA・4/8 新宿Nine Spicesでのライブが決定している。お近くでライブをする際には是非一度聴きに行ってほしい。あなたもきっと幻想的で切ないメロディアスなこのサウンドの虜になるはず。
(新宿LOFT:どうきょうみゆき@小部屋)
Amazing Carnival / AC
YUIL-1004 1,700yen (tax in) / 4.09 IN STORES NOW広島綾子(vo)と真田晴久(g)から成るAmazing Carnivalのファースト・ミニ・アルバム『AC』は、誰しもがリラックスして楽しめる珠玉のカヴァー集である。Maroon5の『Sunday Morning』(M-1)、Daniel Powterの『Bad Day』(M-2)、Supremesの『You Can't Hurry Love』(M-3)、Joe South(Deep Purpleのカヴァーでも知られる)の『Hush』(M-4)、Nolansの『I'm In The Mood For Dancing』(M-5)といった選曲からも判るように、年代もジャンルも超えた楽曲のクォリティのみを基準に構成されている。洋楽に一切関心のない人でも、CMなどで一度は聴いたことがあるであろうポピュラリティに富んだものばかりだ。広島の記名性の高い伸びやかな歌声と真田の卓越したギター・プレイに掛かれば、どんなタイプの楽曲も胸躍る昂揚感に溢れた煌びやかな輝きを放つ。唯一のオリジナル楽曲『Blows My Heart』(M-6)も、これらエヴァーグリーンの名曲とも引けを取らない秀逸な出来。元オフコースの鈴木康博(g)が全曲にわたって、Special Othersの宮川良太(ds)がM-1、M-2、M-3、M-5で参加していることも注目に値する。また、本作はあのVillage Vanguard下北沢店が選曲スーパーヴァイザーとして参加しており、同店を始めとする全国のVillage Vanguardではすでに先行販売しているとのこと(一部取り扱いのない店舗もあり)。清涼感に溢れた瑞々しい音楽を求めている人にはうってつけの一枚だ。
(Rooftop:椎名宗之)
AJISAI / キミスキセツ
DLCR-07081 1,500yen(tax in) / 3.12 IN STORES君が好きな季節=春の楽曲を中心に構成されたAJISAIの2nd.ミニアルバム『キミスキセツ』。バンド名からは6月の梅雨の季節を想像させますが、『キミスキセツ』は“春”がテーマです。前作『sunny umbrella』に収録された『桜並木』(M-2)はストリングスバージョンにリアレンジされ、詞に書かれている情景をリアルに伝えてくれるようです。『ノーネーム』(M-5)では、「あなたと描く小さな日々は〜どれも宝物です」というフレーズで始まるように、好きという純粋な気持ちと向き合っている様子が窺えます。真っ直ぐな言葉と真っ直ぐな気持ちで伝えられる一言一言がたまらなく突き刺さります。また、『春の呼吸』(M-6)では、まさに出会いと別れの季節をイメージして歌われた曲。 ボーカルの松本さんの歌声、温かくもあり、泣きたくなるほどに切なくもあり、感情がそのまま伝わってくるのです。そこに重なるサウンドは、時には感情的に、時には映画のバックで流れているサウンドトラックのように歌を引き立ててくれます。 こんな素敵なバンドAJISAIが、アンダーフラワーとRooftopの企画に出演していただくことが決定しました。まだCDでしか聴けてないので、ライブを見るのがとても楽しみであります。きっと、とてもやわらかく、あたたかなステージを魅せてくれるのだろうと今から楽しみです。
(Rooftop:やまだともこ)
音速ライン / 半分花
UPCH-80065 1,000yen(tax in) / 3.12 IN STORES今年初のSTUDIO COASTでのワンマンライブも大盛況にて終了した音速ライン。そのライブツアーで初お披露目した『半分花』。その時の曲紹介がとっても印象に残っている。ハワイに実在する伝説の花からヒントを得て作ったという。火の神「ペレ」の嫉妬により離ればなれになってしまった男女が、半分の花びらしか持たない花となり二つ合わせて、初めて一つの花になるという。久しぶりに聴いたホッコリしたお話。まるでこの曲を初めて聴いた時の印象とピッタリでした。ストレートな言葉の数々とラップ調のボーカルが新たな魅力の一つとして出ている。人生の節目の一つでもある結婚式で歌われたらたまらないだろうなぁと想像してみたりして(笑)。カップリングの『Y+OUR SONG』は、音速ライン初のプロデュースとなるmisonoのシングル『無限期限』のカップリングから音速流にアレンジしたという。今年はより一層幅広く活躍していく事が多いに期待出来る流石の1枚!
(SONG-CRUX:樋口寛子)
カクマクシャカ / シャカの掌の惑星
SPRD-1018 1,500yen(tax in) / 通販・沖縄限定販売ちょうど昨年の夏にカクマクシャカの安村さんと出会って話す機会があった。会う前から沖縄での音楽シーンを盛り上げている人いうことは聞いていましたが、話してみると今の沖縄の社会問題などをとても考えていて、さらには沖縄を越えて六ヶ所の原発問題にもイベントなどに参加するなど、若いのにこういう問題に真剣に入っていく姿勢にやられました。DUTTY FREE SHOPP.とのコラボで話題になった『音アシャギ』を経てのソロアルバムジャンルも幅広く言葉を強く感じるアルバムです。現代社会に疲れた人は一度カクマクシャカの音楽を聴いてみてください
(Naked LOFT:上江洲修)
くるり / philharmonic or die
VICL-62751-2 3,045yen(tax in) / IN STORES NOWくるりの音源がリリースされる度に毎度のことながら思ってしまうことがある。どこまで凄くなるのだろう。この度リリースされるのはライブ盤ベスト、しかも2枚組、3,045円(税込)。売る気満々のアルバムにしてこのクオリティー、もう何が何だか分からなくなるほどの感動が詰まっている。全ての音がメロディーとして耳に残る。その伝わり方はホール盤とライブハウス盤(磔磔)で異なるのだが、どの曲を聴いても思うことはロックがメロディによって解き放たれた瞬間が記録されているという事だ。ギターもベースもドラムもオーケストラも全ての楽器が歌っている。そして見事にロックとして再構築され成り立っている。ロックはある意味ごまかしとノリでどこまで行けるかというテーマで今まで、今日に至るまで発展進化を目指して頑張ってきたと思うが、このアルバムの状況よって襟を正し、ネクタイを締め直さなければならなくなった。メロディの追求なしにロックの発展、進化はありえない。メロディを捨てたロックに現在も未来もない。
philharmonic or die!(Loft A :金枝 智之)
Supergrass / I Should Coco(現在廃盤)
Supergrassの95年に発売された1stアルバムです。2ndアルバム以降の成熟っぷりが多くのBANDに影響を与えていますが、この1stは当時最新型パンクロックと紹介されていたみたいです。勢いのあるポップな曲が多いですが幅広い音楽性を小出しにするのではなくバーンと消化しちゃうところが男らしくて好きです。数多くブリティッシュロック黄金期に活躍したBANDはいますが、いまでも測り知れない才能に溢れた数少ないバンドだと思います。残念ながらこのアルバムは廃盤になってしまったそうですが、約3年ぶりに今月新譜を発売するそうなので気になる方はチェックしてみて下さい。
(下北沢SHELTER:みね)
JYONGRI / Kissing Me
TOCT40177 1,000yen (tax in) / IN STORES NOW今後のJ-POP界をリードしていきそうな若き歌姫JYONGRIの4thシングルが届けられた。18歳でデビューし、1stシングル『Possession』がイギリスのクラブチャートの上位にランクインしたというデビューエピソードも有名だが、昨年はレコード大賞の新人賞を受賞し、今や逆輸入云々を語らずとも一般的に認知される存在となってきた。十代らしいストレートな歌詞を情熱的なクラブミュージックに乗せて歌うJYONGRIの音楽は、同世代はもちろん、R&B好きな大人までを魅了する実力を持っている。本作『Kissing Me』は、デビュー曲『Possession』を彷彿とさせるJYONGRI得意のアップテンポなR&Bナンバー。サビの部分の歌詞の乗せ方がわざと外したような感じで、何度も聴いているうちに心地よさを伴ってくる独特の節回しだ。カップリング曲もよくできており、ちょっと興味があるかな、という人にも充分アピールする内容だ。
(加藤梅造)
SCOOBIE DO / パラサイティック・ガール
HICC-2608 2,625yen(tax in) / 4.02 IN STORES現代のロックと言われる物において、ソウルやファンクなどの要素はなくてはならない物、近年の日本で1番それを体現しているのはこのSCOOBIE DOなんじゃないかと思う。この新作『パラサイティック・ガール』ではその手の音楽特有の土臭さや躍動感、もちろんある種の甘酸っぱささえも含まれている。ただ勘違いしないで貰いたい、勿論良い意味での懐古趣味的な所はあるが、しっかりと現代のロックな音(シンセサイザー的な音ではなく)もプラスされた、例えるならタイムマシーンのようなアルバム。これをロックだファンキーだと言わずして何と言う! ジェイムスブラウンやサムクックにレイチャールズなんかは、自分達がやっていた音楽が2008年の日本でこんな風に料理されるとは思わなかっただろうなぁ。
(新宿LOFT:タイムテーブル 水野)
strikers / レボリューション / メモリーズ
500yen(tax in) / ライブ会場、ハイライン限定販売2008年元旦より、前身バンド「ザ・ストライカーズ」にマコトマンが加入し、「ストライカーズ」として活動を開始。メンバーは星野概念(Vo)、松岡名作(Gt&Vo)、マコトマン(Gt&Vo)というトリプルボーカルの編成。2月1日には、マコトマンが加入して初の音源となる2曲入りシングル『レボリューション / メモリーズ』をリリース!『レボリューション』は打ち込みを用いたダンサブルなサウンドで右から左から音を畳み掛け、『メモリーズ』では、疾走感あるサウンドでありながらゴスペラーズばりに美しいハーモニーも聴かせる。ここで、名作さんが美声の持ち主だということにも改めて気付く。 でも、この2曲からもストライカーズは伝わるが、まずライブを体験してもらいたいとも思う。毎回のライブではレボリューションを起こしまくり、汗と涙(笑いすぎの方の)が客席中にしたたり落ちる。じっとしていられないでしょ、あのステージを見たら。概念さんは、元気いっぱいにステージを駆け回り、メガネがズリ落ちそうになりながらも一生懸命に踊り、その姿を“キュート”だと表現するのは私だけじゃないはず。3月20日に新高円寺クラブライナーで行われるライブはソールドアウトですが、たくさんライブやってるので、そちらでぜひ。やみつきになります。 この作品は東京パレードの『ロケット』との同時発売。ハイラインで同時購入すると、ハイラインオリジナル特典缶バッジを先着でプレゼントしてくれます。急げ〜!
(Rooftop:やまだともこ)
スモゥルフィッシュ / 僕はこの街にすむのさ
WHCD-46 2,300yen(tax in) / 4.09 IN STORES部屋の中でまったりと聴いていたい音楽とは、私の中ではスモゥルフィッシュの事を言う。まさに今回の新作も温かい紅茶を飲み、雑誌を読みながら聴いていた。まさに聴き手の生活に溶け込むかのが上手な音楽だ。とは言いつつもライブはライブで音源では味わえない、ダイナミックでハートフルな演奏で歌を届けてくれる。けして派手な曲やライブではないけど、古きよきブルースやフォークロックをスモゥルフィッシュというフィルターを通して歌われる数々は心に染み渡り、時には涙が出る事も。本作はPUFFYやCOCCOをはじめ、様々なミュージシャンのプロデュースを手掛けている上田ケンジさんをプロデューサーに迎え、より強力な1枚へと変化を成し遂げた。北海道在中でありながらも積極的に全国へと活動している姿は、北海道のバンドマンに夢と希望を与えることだろう。
(SONG-CRUX:樋口寛子)
DRADNATS / LEAVE NOTHING UNSAID
PLUCK-01 809yen(tax in) / タワーレコード限定販売先月、22日にSHELTERに出演したDRADNATS、噂を聞きSHELTERに向かった、目の前に現れた3人の男達が放つ超エネルギッシュ!スピーディー! メロディアス! ロコフランク、ダストボックスあたりを彷彿とさせる超トリオ(引用)だ!タワレコ限定販売の4曲入¥ 809(パンク)だ! このクオリティの高さで 809! まだまだ書き足りないがこの辺で。
(下北沢SHELTER:重)
THE BACK HORN / BEST THE BACK HORN
VICL62746〜7 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW個人的な感覚で申し訳ないが、彼等には勝手に負けてられないと思って今まで、自分が大成功するまで聞かないと思っていた(大変失礼な話だが)THE BACK HORNが、とうとう10年目でベストアルバムをリリース。そして武道館ライブを決行する。 ここまで来たらちょっと聴いてみようと届けられたそのベストを視聴してみた。そしてら、何故か涙が出てきた。本当にこんなに真剣に、そして心に突き刺さる激しい感情の音楽に素直にやられました。4人が全力で一切の妥協の無い10年間、進化し続けた結果が詰め込まれていました。こんなに全身全霊の裸で向かってきて、勇気付けられ、背中を押される音楽を他に聴いたことがありません。そして自分も負けてられないと悔しくもあり、また新たにこれからだと思いました。
(新宿LOFT店長:大塚智昭)
TOKIO / sugar
初回盤A:CD+DVD UPCH-9415 初回盤B:CD+DVD UPCH-9416 通常盤初回プレス:CD+CD UPCH-9417/8 2,200yen(tax in) / IN STORES NOW畑を耕したり、農作物を育てたりのイメージが強いかもしれませんが、いよいよTOKIOの本業である“音楽”のステージに戻ってきました。2月20日にニューアルバム『sugar』をリリース。シングルでリリースされた曲(『本日、未熟者』や、『青春(SEISYuN)』等)と、『恋人も濡れる街角』のカバー、そして長瀬智也が作詞・作曲をし、TOKIOが編曲を手がけている『sugar』による全7曲。表題曲にもなっている『sugar』は“honey、darling=ファン”の意味。約1年半振りのライブ・ツアー『TOKIO LIVE TOUR 2008』のために、メンバー全員で作り上げられた曲でファンが待つライブ会場へと向かうメンバー自身の事や心情が歌われています。私もメンバーが向かおうとしている場所で待っている内の一人なので、完全に感情移入していますが、ようやく逢いに来てくれるんです、TOKIOが。ガツンと勢いのあるサウンドというよりは、じっくり聴かせる感じの曲。イントロでどこからともなく音が聴こえ始め、最後にはみんなで弾きまくり、ライブで魅せるTOKIOならではのサウンド。 今のTOKIOのベスト盤だと言える『sugar』。ライブに行く予定の方はもちろん、行く予定のない方も聴いてみて下さい。TOKIOって意外とおもしろいかも!って思うはずです。
(ジュリエットやまだ)
Nabowa / River
DDCZ-56 1,600yen(tax in) / 3.05 IN STORES※タワーレコード限定販売ヴァイオリン、ギター、ベース、パーカッションからなる、京都ストリート発祥の大衆音楽団 “Nabowa(なぼわ)” のファースト・ミニアルバム。オーガニックなサウンドスタイルながら、どこか都会的なエッセンスを感じさせる雑多な音作りは、ジャンルカテゴライズ不要。ストリートでのインプロで培われた躍動的なリズムと、ヴァイオリン&ギターの緩やかで壮大なメロディーが、聴き手に多様なインスピレーションを与えてくれる。またリスニングかつイージーな装いは、そりゃまさに映画音楽のように日々を彩る筈。個人的には夏にどこぞの野っぱらで(ビール片手に)彼等に出会えることを願います。切に。ご存知、大天才ALTZリミックスの12inchも近々リリース予定。
(CRUX:塚越祐介)
遼花 / 君の味方
PCCA02629 / 1,050yen(tax in) 3.05 IN STORES1月にデビューシングルを出したばかりにも関わらず、早くも2ndシングル発売!! 怒濤の勢いを見せる遼花。前作の『ムネニキボウヲ』はアップテンポで元気が出るような曲だったが、今回はガラリとイメージを変え、ミディアムテンポでしっとりとした曲調になりました。しかもただの泣きメロとかではない。力強いメッセージや感情までもが封印された1枚になっている。僕が思うに前作を聴いた人は今作を、今作を聴いた人は前作を聴いた方が良いと思います。2枚聴いてみればこの『遼花』と言う存在が徐々に見えてくることでしょう。そしてきっとあなたも『遼花』の虜になることでしょう。
(新宿LOFT:HxGxK)
FOUR GET ME A NOTS / FORESIGHT
XQEJ-1001(773F-002) 1,400yen(tax in) / 3.26 IN STORESアンテナを張っている人は既にご存知かもしれないですが、地元の千葉と都内を中心に活動している3ピースBAND、FOUR GET ME A NOTS(フォーゲットミーアノッツと読みます)。2007年に地元の盟友famと共にsplit album『FOCUS』をリリースし、リリースツアーFINALの千葉LOOKをSOLD OUT!にさせたのは記憶に新しい所。そして、期待の新譜がなんとlocofrankが立ち上げたレーベル“773 Four RECORDS”より初の新人アーティストとしてリリースされます。圧倒的なライブパフォーマンスを繰り広げ、独自のメロディックラインに絶妙に絡む男女混合のヴォーカル。男女の声の絡みは今でこそ珍しくなくなったとはいえ、そこに広がる他とは違う唯一無二な世界観、一度聴いたら忘れないというくらい強烈な印象を残します。既にLIVEでは代表曲ともいえる『Firm Resolution』や私的に一押し!な『Coming』を筆頭に、5曲収録されたこのMINI ALBUM。これからという若い匂いを感じさせながらも、90年代に育った人達が光を浴びるのもそう遠くないと感じる信念がそこにあるはず。一刻も早くこの『FORESIGHT』を聴いて、LIVEを観て欲しいです。すべてはそこに。そこに起きる全てを一人でも多くの人に感じてもらいたいです。
(下北沢SHELTER:平子真由美)
マキシマムザホルモン / Deco Vs Deco〜デコ対デコ〜
VPBQ-19050 4,890yen(tax in) / 3.19 IN STORESマキシマム ザ ホルモンが好きです。彼らの魅力が一番伝わるのは、ライブではないかと思います。私もライブを観て初めて、彼らに恋をしました。 そんなライブ映像も収録されたDVDが、馬鹿みたいに(褒め言葉です)3枚組でこの度リリースされます。私は最近彼らのライブに久しく行けていないので、この映像が久しぶりに観るものになります。。。って、そんなの悔しい!「当日のライブ会場にいた人はもちろん、行けなかった人も楽しめるDVDです☆」なんて常套句言ってられません! みんなみんな、悔しがっちゃえば良いんだ! 当日観れなかった人はもちろん、その場にいた人だって「また観たくなっちまったぜ悔しい!」って思えばいい。後悔とはまた違う、そんな悔しさだったりする気持ちが力強くてカッコ良かったりするはずなんだ。彼らの根底にあるものも、そういった一種の「悔しさ」だから私は惹かれるのだと思うし、だからこそ彼らのライブは、ギラギラしてキラキラしているのだと思います。
(Naked Loft:松本杏)
The Reign of Kindo / EP
1,260yen(tax in)7 SecondsやMxPx、BodyjarからFlogging Molly、The Casualties、Minus The Bearまで、もともとはメロディックなパンク中心というイメージでしたが、最近は広く海外のバンドを積極的にリリース、招聘しているレーベルbulionから、Search RescueとThis Day & Ageのメンバーによる、新バンドThe Reign Of Kindoの『EP』がリリース。エモロック的な感じの楽曲にピアノやサックスを取り入れ、ジャジーで大人な雰囲気作りに、ヴォーカルは青臭い感じがするアンバランス感がなかなか面白と思います。ALOHAとか好きな人はイイんじゃないでしょうか。5曲目の『flaming lips』のカヴァーが入っててそれが良いです。ただいまアルバムレコーディング中だそうでそちらも期待したいです。
(LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ)
V.A. / 妄想ボイスCD / おにいちゃんCD advance
CIM-011 1,575yen(tax in) / IN STORES NOWあれはもう1年も前の事だったか? ルーフトップギャラクシー編集長等と共に今やオタクの聖地秋葉原を探索しに行って、初めて「妹カフェ」(ドリンク500円〜)に入った。そうしたら16歳の女の子がいきなり、ため口で「お帰り、お兄ちゃん、(おじいちゃんの間違いか?)今日はどこに行って来たの?」なんて60歳を過ぎた私に言うではないか? なんか私も乗ってしまってその少女とゲーム(3分500円)なんかやってしまって会社に帰ってからも大騒ぎをしていたら、ギャラクシー編集長が私に「お兄ちゃんCD」をくれた。それはただ単に色々な声優の女の子が「お兄ちゃん」というせりふを言っているだけだったのだが、何とも楽しかった。その後の噂では、この画期的な「お兄ちゃんCD」はバカ売れしていると聞いた。当然したたかな業界のこと、続編が出るとは思っていたが、今回は更にバージョンアップされていて、単に「おにいちゃん」と言うセリフのみならず10種類の妹萌えお兄ちゃんを相手に刺激的なシチュエーションのセリフを連呼している。布団でおにいちゃん、お風呂でおにいちゃん…背中流してあげるね。どしゃぶりおにいちゃん…もうびしょびしょだよ…なんて可愛い声で言われると、妄想はふくらみきるのだ。何とも世の中、ロリコン趣味の連中も簡易になったもんだ。世もお終いに近づいてきたな? このCDの企画者に勝利の美酒を!
(平野悠)
吉川晃司 / THE STORY OF TARZAN 〜2007 TOUR FINAL & DOUBLE TV DOCUMENTS〜
DVD 3枚組:TKBA-1113 9,800yen (tax in) / IN STORES NOW『TARZAN』を巡って繰り広げられるもうひとつの物語 仕事で使うMacのiTunesはご丁寧にも再生回数なんてものが表示されるので、実際にその数を調べてみたところ、200回を優に超える圧倒的な数を誇ったのは吉川晃司の『TARZAN』なのであった。bloodthirsty butchersの『ギタリストを殺さないで』でもPANICSMILEの『BEST EDUCATION』でもBEYONDSの『WEEKEND』でもeastern youthの『地球の裏から風が吹く』でも怒髪天の『LIFE BOWL』でもなかったのである。このMacを導入したのが『TARZAN』発表前後の昨年の春先という事実はあるにせよ、これには自分でも少々面喰らった。自宅のステレオや携帯型デジタル音楽プレイヤーで聴く音楽の比重はこれとはまた違うので何とも言えないが、少なくとも昨年の春先から今年にかけて最もよく聴いたアルバムのひとつであることには間違いない。 確かに『TARZAN』は名作と呼ぶに相応しいアルバムだった。躍動感に溢れたプリミティヴなダンス・ビートと硬質なギター・ロックとの有機的な融合、強きを助け弱きを挫くこの浮き世を生き抜く現代人に向けて発せられた痛烈なメッセージ性。とにかく楽曲のクォリティが尋常ではなく高いので、表面的には無条件に気持ちを昂揚させる発奮材料として聴けるし、深く掘り下げようと思えば「金や権力ばかりがすべてを計る物差しなのか? 愛や義理人情をないがしろにし過ぎていないか? ターザンのように素手で闘えないのか? 風上に立てよ!」という吉川の迸る思いに共鳴する楽しみ方もできる。 そんな『TARZAN』を巡る2007年の吉川晃司の活動の軌跡を凝縮したのが、このDVD3枚組の大作『THE STORY OF TARZAN』なのである。『CLUB JUNGLE TOUR“TARZAN”』のファイナルである8月18日(この日は吉川にとって42歳の誕生日だった)の両国国技館ライヴ映像、未公開映像を大幅に加えた特別番組『キッカワコウジ苑』(日本テレビ)と『みゅーじん(音遊人)』(テレビ東京)のディレクターズ・カット版が一緒にパッケージされた盛り沢山の内容となっている。由緒正しき建造物を巨大なダンス・フロアに見立ててツアーの“結びの一番”にした国技館ライヴは、常に型破りな試みを続ける吉川らしい壮大な“取組”。ツイン・ギターを擁した史上最強のバンド・アンサンブルは聴き応えも見応えも充分過ぎるほどある。『キッカワコウジ苑』は、『TARZAN』の初披露の場(新木場STUDIO COAST)にファンがファンではない人を同伴してくるという吉川自身の発案によるライヴ・ドキュメント。吉川に全く関心のなかった人達(アンチ吉川という人も出てくる)がライヴを観てどう意識が変わるかに注目だ。他にも沢田研二の名曲『サムライ』での山下洋輔との共演、汐留での『モニカ』ゲリラ・ライヴなど、ファンならずとも興味深い映像が多数収録されている。『みゅーじん(音遊人)』はその『キッカワコウジ苑』の時間軸から更に遡り、『TARZAN』の楽曲制作の模様からレコーディング風景を収めたドキュメンタリー。制作の合間の散歩する姿や作家・北方謙三との交流までを追うことで、吉川の人間性の一片を表出させている。エンディングで鮮やかな夕陽を背に『終わらないSun Set』を唄うシーンがとても美しい。 『TARZAN』という傑出した作品がどのような過程を辿って生まれたのか。生み出した本人の人間性とその志向性とはどんなものなのか。そして『TARZAN』で提示されたサウンドはライヴで如何に結実したのか。それらを知る格好のテキストとしてこの3枚組映像集に勝るものはない。見終わった頃にはまた『TARZAN』の芳醇なサウンドを身体が欲してしまう。通りでまた最近iTunesの再生回数が増えているわけだ。吉川晃司という表現者のスルメ的な奥深さにはただただ舌を巻くばかりである。
(Rooftop:椎名宗之)
TOKIO / Tsugar
初回盤A:CD+DVD UPCH-9415 初回盤B:CD+DVD UPCH-9416 通常盤初回プレス:CD+CD UPCH-9417/8 2,200yen(tax in) / IN STORES NOW5人の男が向かう 約束の場所へ 畑を耕したり、農作物を育てたり、茂子がケチケチな生活をしていたり、オネエに囲まれてたりのイメージが強いかもしれませんが、いよいよTOKIOの本業である“音楽”のステージに戻ってきました。2月20日にニューアルバム『sugar』をリリース。シングルでリリースされた曲と、桑田佳祐さんが作詞・作曲を手がけ、'82年に中村雅俊さんがリリースした『恋人も濡れる街角』のカバー、そして長瀬智也さんが作詞・作曲をし、TOKIOが編曲を手がけている『sugar』による全7曲。 表題曲にもなっている『sugar』は、約1年半振りのライブ・ツアー『TOKIO LIVE TOUR 2008』のために、メンバー全員で作り上げられた曲で、『sugar』は“honey、darling=ファン”の意味。ファンが待つライブ会場へと向かうメンバー自身の事や心情が歌われています。「日々をくぐり抜けて 君の場所(ところ)に向かっている」「歩いているんだ 考えているんだ 逢いに行くから」という詞。私もメンバーが向かおうとしている場所で待っている内の一人なので、完全に感情移入していますが、ようやく逢いに来てくれるんです、TOKIOが。前回のツアーから、本当に長い2年間だったけど待ってて良かった! これを聴いて、さらにライブまでの日々が待ち遠しくてなりません。これまでにも長瀬さんが作詞・作曲をした『 明日を目指して!』や『SONIC DRIVE!』(アルバム『Heavest』収録)などがある中で、『sugar』は『イメージ』(アルバム『Heavest』収録)に近い雰囲気と言ったらわかりやすいですか。ガツンと勢いのあるサウンドというよりは、じっくり聴かせる感じの曲。イントロでじんわりとどこからともなく音が聴こえ始め、最後にはみんなで弾きまくる。その中で一際輝いているキーボードの音色。ライブで魅せるTOKIOならではのサウンドだなって思います。1曲の中でステージでこうやって弾くんだろうなとかを想像させ、こんなにワクワクさせる曲(私の場合いろんなものが相乗効果を上げていますが…)ってなかなかないと思います。 その他にもTOKIO流ポップ・ソング『Over Drive』や、甲斐よしひろさんが作詞・作曲の『ひかりのまち』『ラン・フリー(スワン・ダンスを君と)』、中島みゆきさんが作詞・作曲の『本日、未熟者』などなど、超大物の方ばかりが手がけていますが、その名前に頼らず、ちゃんとTOKIOのサウンドとして聴かせてくれます。長渕剛さんが作詞・作曲を手がけた『青春(SEISYuN)』を初めて聴いた時は、アコギの音や「ウォゥ ウォゥ」の部分ばかりが耳に残って、長渕さんらしい曲だという感想が真っ先に出てきましたが、聴き続けていくとすごく力強い良い曲だということに気付きます。 今のTOKIOのベスト盤だと言える『sugar』。ライブに行く予定の方はもちろん、行く予定のない方も聴いてみて下さい。TOKIOって意外とおもしろいかも!って思うはずです。ちなみにですが、初回盤Aには“Johnnys’ Countdown 2007-2008”で歌われた『宙船(そらふね)』『明日を目指して!』『カンパイ!!』と、『sugar』のジャケット撮影風景の映像。初回盤Bには“ SCHOOL FESTIVAL from TOKIO Special GIGs 2006”で歌われた『何度も夢の中でくり返すラブ・ソング』と、『sugar』のレコーディング風景が収録されたDVDが付きます。どれを買おうか迷っちゃいますねー。
(ジュリエットやまだ)