やわらかな歌声に包まれた煌びやかな歌
今回ジュリエットが紹介するのは、2人組ユニット“ラバーキャロッツ”で活動後、2007年12月5日にソロデビューした玉手ゆういちさん。インタビュー場所に向かい、扉を開けた瞬間声をあげそうになりましたよ。だって、とびっきりの男前サンが座っていて、その周りにはキラキラとした光が見えた(ような)気が…。というわけで、ドッキドキのインタビューとなりました。リリースされた『歌と星空』もとても素敵です。
ソロになって気付いたこと
──男前サンすぎて、目を見て話せないんですけど(苦笑)。
「いやいや(笑)。」
──いろんな紹介文で“男前”って書かれてますけど、そう言われることに抵抗はあります?
「嬉しいですけど、実感はないですね。」
──玉手さんが思う男前像とは?
「ちょっと冷徹な感じがしないとダメですね。気分屋でネコみたいな感じ。」
──俳優さんで言うと?
「誰ですかねー。好きな顔の男性は塚本高史さんとか加藤晴彦さんがかっこいいと思いますよ。あまり冷たいイメージはないですけどね。」
──…。
「…あ! 僕、ゲイじゃないですよ(苦笑)。」
──(笑)玉手さんは、お笑いが好きなんですね。
「ダウンタウンさんとかインパルスの板倉さん、チュートリアルさんと小島よしおさんが好きです。“そんなの関係ねぇ”って言葉は嫌いなんです。僕は“何か関係がある”って最後まで諦めないですからね(笑)。だからこそ面白かったんです。」
──最後まで諦めないっていうのは何事に対しても?
「そうですね。これだと思ったモノに関しては。曲に関して言えば、曲と詞は完成してもアレンジは日々違うモノができますから、ずっと完成しないですよね。」
──アレンジは玉手さんがやられたり、他の方にお願いしたり一緒に作ったりしてますけど、ディスカッションしながら作っていく感じですか?
「レコーディング現場でもプリプロでも曲のイメージを伝えたり、コードとかその場で変えたり話し合いますね。」
──最初に家なりでギターで弾いてみて。
「あとロジックっていう音楽ソフトでバンドサウンドを作って持って行くんです。」
──最初は高校生の時に友達とバンドを始めて、ラバーキャロッツでユニットを組んで今はソロになりましたけど、1人になってみて苦労したことってあります?
「インタビューを1人で受けるようになったのは大変ですね。前は誰かが助けてくれたから。自分の思い通りのサウンドに近づけるようになったのは良かったですよ。」
──ライブだと2人に視線がいっていたものが自分だけになるというのは?
「そこはあまり変わらないかもしれないですね。2人でも1人でも結局自分が表現したいこととか曲に対する思いは1人の世界だったので。」
──今はカフェとかでライブをやられてますけど、ライブハウスとは違います?
「ライブハウスだとお客さんも緊張して見てるし、僕も気合いが入っているけど、カフェはお客さんが近いし、リラックスして聴いてくれてるし、自分もリラックスして歌っているので空気が温かいですね。」
──お客さんとの距離が近いと逆に緊張しないですか?
「最初はしましたよ。でも、近い方が自分がいい歌を歌えた時にその反応がまっすぐ返ってくるんです。それが近くで見られたほうが安心しますね。」
──お客さんの緊張は伝わってきます?
「伝わりますよ。緊張が移るわけではないですけど、リラックスさせるにはどうしたら良いんだろうって思います。」
玉手ゆういちのデビュー
──デビューシングル『歌と星空』がリリースされましたが、今まで音楽生活をして、何枚か出されますがソロで1枚目というのは全然違います?
「全然違いますね。あとは玉手ゆういちのデビューというのが一番デカイです。今まで作ったCDの中で一番納得がいっているものなので、自分がステップアップしてできた1枚だと思います。」
──今回ようやく達成できたことってありましたか?
「歌ですね。自分の歌を聴いてグッと来るまで何度も録り直したんです。自分がグッとこなければ聴いてる人は来ないと思うので、歌は何回録ったんだろうっていうぐらい。1回できたのにまた別の日にレコーディングして。この曲自体はできたのが二十歳のときで詞は最近付けたので、録ろうと思ってから苦労しました。」
──二十歳で作った曲を今出すというのは、今まで出せる機会ってあったと思いますけど、このタイミングになったのは?
「作曲が一番好きなんでこだわってやっていて、この曲はすごい好きな曲なんですけど、自分が歌ったりとか演奏したり歌詞を書いたりがこの曲についていかなかったんです。で、26歳になった今、その曲を歌えるようになったし、詞を書けるようになった。で、やっと『歌と星空』がいい曲だと思えるようになったんです。」
──星空って普段から見ます?
「好きですよ。冬の星空は一番好きです。空が低くて。」
──ロマンチストそうですね。
「それ、すごい言われるんですよ、最近(笑)。“ロマンチストですね。”って、最近1日2回ぐらい言われます(笑)。」
──見た目と星を見てる感じがロマンチストに見えるんですよ。
「なるほどー。全然ですよ。お酒飲みながら見てたりしますから。」
──それが私の妄想だとワインとかを飲んでそうなんです。イメージが作り上げられているんじゃないですか?
「だから、次のジャケットはTシャツとパンツでいこうと思っているんですけど。着ぐるみとか。イメージを打破しましょう。」
──着ぐるみだとかわいいイメージがついちゃうから…。全身タイツみたいな。
「全身タイツの人のCDは買いたくないですよ(笑)。」
──それで『歌と星空』歌われてもね(笑)。
「何もグッとこない(笑)。」
世界で通用する人になりたい
──曲とか詞は、どんな時に作ります?
「家で作ることもあるし、行ったことがない場所に行くと曲が浮かぶんです。こないだはウォーキングしてる時に川沿いのベンチに座ってたら、いつも考えないことを考えられたりとか、そういう時に曲ができたりします。楽器がなくてもコードとメロディーが鳴って家に帰って弾くとその通りになっていたりして。」
──こんな思いがけなかった場所で!というのはありますか?
「車のボンネット。寝転がってみたらすごく気持ちよくて、雨とか降ってきたけどそのまま車の上で。」
──それって、一番ボロボロの時のイメージですよね。
「まあ全然普通の時でした(笑)。」
──よじ登ってる姿は想像するだけでマヌケですけど(笑)。
「(笑)しかも靴で登ったから靴の跡を拭いたりして。」
──普段街を歩いていても曲のこととか考えてます?
「いつも考えてますね。1人の時は曲のことを考えているのが楽しいんです。1人で歩いていてドラム叩いてたり歌ったりしますからね(笑)。」
──歌声がはちみつのように甘かったんですが、ジャケを見て歌声を聴いてすごくギャップを感じたんです。
「声変わりはしてるんですよ。中学生の時はキャッキャキャッキャしてたんですけど、声変わりして今ぐらいになったんですけど、歌うと変わらないんですね。でも、低くなるのが怖いんです。女性ボーカルが好きなので高い方が好きなんですよ。」
──2曲目の『届かない』はどんなきっかけで作られたんですか?
「昨年の5月にニューヨークに行ったときにジャムセッションをして、ステージで自分の曲を日本語で歌ったんです。4つのコードしか出てこない曲をやったときにスタンディングオべーションだったんです。オリジナルでスタンディングオべーションをもらったのって初めてだったんですよ。耳が痛いぐらいの大歓声で、ライブの音が聴こえないんです。それが嬉しくて、どこの国に行ってもジャムセッションできる曲を作ろうと、日本に帰ってきて作った曲です。クラブで楽器を借りて、向こうの人も最初は“フン”って感じだったけど終わったらナイスフィーリング!ってすごく温かくて、良い経験になりましたよ。」
──その時はちゃんと届いた感じが…。
「そうですね。…それなのに曲は『届かない』と(笑)。今そっちにもっていこうとしてる感じが伝わりましたよ。」
──(笑)海外行った経験は音に反映されてます?
「ニューヨークっぽいサウンドを意識してます。盤になってるものじゃなくて、毎日ライブに行ってたんですけど、向こうのアーティストさんの癖を学んだりもしましたし。」
──この2曲はデビューシングルということもあり、思い入れがある曲ということですか?
「26歳の12/5に出せる中で一番いいものだったので、それがデカイです。年をとったらもっと違うものができると思うけど、今はこれが一番かな。」
──今回2曲ともスロウな曲でしたけど、今後はどういう曲をやっていかれるんですか?
「最近作ってるのはポップなものとか、今は何でもないことが幸せに感じる状態なんです。だからゆとりのある音楽を出したいと思っていきますね。今回の曲は自分と向き合っていてギリギリの状態の歌ですけど、もっと向き合わなくてなんでもないよっていうのを歌いたいと思います。」
──2008年はどういう年にしたいですか?
「春頃にシングルを1枚出したいですね。全力で出したいと思います。レコーディングはこれからですけどね。」
──こういうステージに立ちたいとかは?
「ドームはいつか立ちたいですね。東京ドームでライブをしたら、世界じゃないですか。通用する人しか立てないからいつかはやりたいですね。そしたら次は海外に進出したいです。がんばります!!」
歌と星空
TOCT-40172
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玉手ゆういち official website
http://www.tamateyuichi.com
ブログも書いてます★
http://blog.emimusic.jp/tamate/
ライブ情報は、オフィシャルサイトにて随時UP!!