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イノウエアツシ(ニューロティカ) × 小林茂明(LOFT PROJECT代表)、大塚智昭(現・新宿LOFT店長) | ('07年11月号)

<ニューロティカ ロフト通算ライブ回数200会記念! カウントダウン対談その4> イノウエアツシ(ニューロティカ)×小林茂明(LOFT PROJECT代表)、大塚智昭(現・新宿LOFT店長)

ニューロティカ ロフト通算ライブ回数200回記念!
カウントダウン対談その4

11月17日のライブで、新宿ロフト出演200回という前人未踏の記録を打ち立てるニューロティカ。それを記念しての対談シリーズ・ファイナルは、その全てのライブをこなしてきたロティカのボーカリスト&バンドの顔・イノウエアツシと、かつての新宿ロフト店長にして現・ロフト代表の小林茂明、歌舞伎町に移転してからはじめてロフトに来たという新しい世代の新宿ロフト現・店長、大塚智昭を迎えての対談を決行! ニューロティカと新宿ロフトという切っても切れない絆のヒミツが今、明かされる!? (interview : 北村ヂン)


みんなファミリーみたいな感じがあった

──(小林)シゲさんは、はじめてロティカを観たときのことって覚えてますか。

小林:多分、最初にロフトでロティカがやったときのライブを観てると思うよ。

アツシ:PCMっていう事務所の企画で出してもらったヤツですね。POGOとANTIと一緒にやったんだ(1985年9月3日「BIG MAGNUM 2-DAYS」)。お客さんも友達ばっかりだったんだけど、すごい盛り上がってたから「これはいけるな」って思って、その場で店長に自分の企画を交渉したんだよね。そしたらすぐやらせてもらえて、ゲンドウミサイルとHYDRAを呼んで「ネオファミリー大作戦Vol.1」(1985年12月3日)っていう企画をやったんだ。

──ロティカが出演するのより、シゲさんがバイトとして働き出す方が先だったんですか。

小林:そうだね。でも遊びに来てたのはアツシたちの方が早かったんじゃないかな。

アツシ:中学生の時から行ってましたからね。中三で初めてARBを観に行って、高校生の頃なんかは打ち上げをやってるところに入り込んでビール飲んだりしてたし……。

小林:前のロフトは客席が二段になってたんだけど、打ち上げの人数がそんなにいない時は上の段をお客さんに解放してたんだよ。

アツシ:それで、「あーっ池畑さんが来た!」「茂さんが来た!」「あーっ布袋さんだ!」とか大騒ぎしてたね。

──夢の世界だったわけですね。ちなみに現・店長の大塚くんはロフトに入る前にニューロティカって知ってましたか。

大塚:ぶっちゃけ知らなかったです(笑)。ロフトが歌舞伎町に移転した直後に、お客さんで来た時にPOTSHOTとニューロティカが一緒にやったライブを観たのが最初ですね。

──それは何目当てだったんですか。

大塚:POTSHOT目当てでした(笑)。

アツシ:まあ、今の店員は知らなかった人も多いだろうね。

大塚:最近入ってくる子はさすがに知ってると思いますけどね

アツシ:こっちに移転してきた当初は全然顔を覚えられてなくって、入り口でお金取られそうになったしなー。こんだけロフトに貢献してるのに!

──それからロティカはロフトでワンマンやったり3DAYSやったりするようになるわけですけど、その頃はもうシゲさんが店長になってたんですか。

小林:そうだね。

──アツシさんがロフトと密接になっていったのはいつ頃なんですか。

アツシ:ワンマンをやれるようになった頃は、まだ周りの友達が来てくれて飲むのが楽しかったっていう感じだったから、事務所がついて3DAYSとかやるようになった頃からじゃないかな、店員ともみんな仲良くなったのは。

小林:そのくらいだよね。もう、終わってから店のスタッフもみんな一緒になって飲んでたからね。酔っ払って出し物やって……。

アツシ:一回機材を片づけてるのにもう一回機材車から下ろしてきて(笑)。しかもこっちでは麻雀して、こっちでは女を口説いてたりとか……。

大塚:今はそんな打ち上げ想像もつかないですね。

アツシ:さらに、そこに色んなミュージシャンが遊びにくるんだよ、楽しかったな。事務所の社長が帰ると、上にたまってるお客さんを呼んで中に入れちゃってね(笑)。

小林:あの頃はお客さんが結構待ってたんだよね。打ち上げの人数が少なくなると中に入れるってわかってるから。

──ニューロティカは今のロフトでもそういう感じのゴーカイな打ち上げをやってますよね。

大塚:やってますねぇ。

──やっぱり、あの頃が楽しかったから、そういう打ち上げをやっていきたいという感じなんですか。

アツシ:いや、周りがアホなんじゃないかな(笑)。

小林:ニューロティカって昔からファンの子とメンバーとの間がファジーなところがあって、みんなファミリーみたいな感じがあったからね。

アツシ:今スタッフやってくれてる人は、大体ずうずうしく打ち上げまで残ってた子たちだから(笑)。

小林:よくも悪くもそこら辺が分けづらいというかね。どこまでがスタッフでどこまでがお客さんなのか。

アツシ:それは店としては困ったもんですよね。

小林:そうなんだよ(笑)。でも、そうなるとファンの子たちがロティカの日以外でもロフトに遊びに来るようになるんだよね。それで店員と仲良くなって、打ち上げやってても「入れてよ」みたいな話になって(笑)。

アツシ:そのやり口はよくわかった(笑)。「どうしてチケット・ソールドアウトなのに入れたんだよ?」って思ったら、店員さんに頼んで……みたいなことがあるからね。その手があるのかーって(笑)。ロフトの歴代スタッフとか、みんなウチのファンと付き合ってるでしょ。

小林:そうだね(笑)。ロフトのスタッフとロティカのファンはすごい近い関係だったよね。

大塚:確かに今のロフトでも深夜のお客さんってロティカのファンが一番の常連ですからね。


俺はロフトを守ろう

──それから、ロフト7DAYS、10DAYSなんてことまでやるようになるわけですが、1月の中で1週間もスケジュールを埋めちゃうなんて考えられないですよ。

アツシ:みんなから言われたよー。「ダメだよ、そんなにみんなのロフトを使っちゃ!」って(笑)。やっぱりジャンル関係なく色んなバンドがロフトを目指してたからね。

小林:しかも、スケジュールがすぐに埋まっちゃうような時期だったしね。

──バンドブームで、他のバンドはロフトで何回もやるよりもデカイ所で、みたいな時期でもあったんじゃないですか。

アツシ:バブルみたいな感覚で、みんな「新宿でやるならパワステ」みたいな感じになってたけどね。俺等は新宿にロフトがあるのにわざわざあんなところまで行ってやることはないなって思ってたから。まあ、渋公とか厚生年金とかでもやってたんだけど、正直、椅子があるようなところってイヤだったからね。だから、野音の次の日にもロフトとかやってたよ。

小林:まあ、ロフトってバンドとの関わりが深いライブハウスだったから、キャパのデカイところに行ったバンドもなんだかんだで出てくれたりしてたよね。

──それの最たる物がロティカだったという感じですか。

小林:ロティカはまたちょっと違うんだよ。俺の個人的な考えでいえば、もっと身内な感じなんだよね。人間的なつながりが深いというか。

──アツシさんがそこまでロフトにこだわったっていう理由って何だったんですか。

アツシ:たまたま東京に生まれて、たまたまはじめて行ったライブハウスがロフトで、そこで青春があって、自分でバンド組んで出れるようになって……っていうことじゃないかな。だから、もし岡山出身だったらペパーランドとかだったのかもしれないし。あの頃って地方に行くとどこでも、地元のお客さんがノーギャラでストッパーとかしてくれてるんだよ。そういうのを見て、「ああ、俺はロフトを守ろうって」思ったんだけど、そういうことなのかな。

小林:あとは、当時のバンドとロフトっていうのは「戦友」みたいな感覚もあったんじゃないかな。マスな部分だとベスト・テンとかがやってて、BOOWYなんかがそこに向けて突破口を開いていったっていう流れがあり、そんな中で一緒に時代を作っていこうぜ! みたいな意識はどこかにあったと思うよ。


ロティカを中心としたシーンがあった

──ロティカにとっての大きな転機っっていうと、やはり前のメンバーがいっぺんに辞めた時だと思いますけど、それは近くで見ていてどう思いましたか。

小林:あの頃はアツシも色々と揺れてたでしょ。

アツシ:ロフト10DAYS(1995年3月22〜31日)やり終えて、前のドラムのアキオはもう辞めたがってるんじゃないかなっていうのは薄々わかってたんで、俺の方から「どうなの?」って聞いたんだよね。その時はブームも終わってどのバンドも落ち目になってたし、もう俺も辞めてもいいかなって思ってた部分もあって、「みんなが辞めても絶対に続ける」っていうのはなかったんだよね。でも、まだ俺は気持ちがニューロティカの方に向いてたから、結婚して気持ちが幸せの方に向かってた修豚やアキオを送り出してやろうって思ったんだ。

小林:俺から言うと、メンバーみんなと仲良かったんだけど、バンドっていうものの方向性っていうのはやっぱりメンバーじゃないとわからないものがあるんだよね。メンバーが出した答えにイエスって言うことしか出来ない。自分で判断したことだし、辞めることだって悪いことじゃないからね。

──そこからロティカは一回落ち込む時期に入るんですよね。

アツシ:やっぱりシズヲが入る前くらいが一番厳しかったかな。同級生に事務所をやってもらって、暗中模索してた時期だね。

──その頃ってロフトでライブはやってたんですか。

アツシ:事務所の方針として色々考えてくれてたんだけど、ライブをやるならドカーンとやりたかったみたいで、1年間くらいロフトでやってなかったと思う。前のロフトが移転するっていうときくらいじゃないかな。その事務所からも離れて、自分でマネジメントしなくちゃならなくなって、それから色々動き出したんだよね。

──そんな時期も経てメンバーチェンジして、今のロフトでも満員になるような過程も見てきて、シゲさん的にはどう思いましたか。

小林:それは嬉しいよね! 格好いいなって思うよ。まあ、俺としてはその時期、落ちてたとも思わないんだけどね。バンドとしていい意味で充電して、変わっていくのに必要な時間だったんだと思うから。むしろ、これからどっちに行くのかの方が楽しみだね。

アツシ:40歳超えてね(笑)。

──復活してくる過程では若手に引っ張ってもらうような形の活動をしていたロティカが、最近は逆に他のバンドを引っ張って行くような活動になってますよね。

大塚:ワンマンに近い形でも、ちょっと若手を入れて、みたいなことはよくありますね。

アツシ:それは恩返しっていう気持ちもあって、やっぱりPOTSHOTやGELUGUGU、ロリータ18号には助けられたし、メジャーの頃って正直ワンマンばっかりで周りのことなんて見てなかったんだよね。「これはいかんなー」と思ってたんだけど、余裕もなかったからね。今、もうちょっと周りが見えてきて、地方でお世話になったバンドを東京に呼んでやろうとか色々やれるようになったね。

大塚:確かにこの五年くらい、ロティカを中心としたシーンがあったと思いますね。みんなファミリーみたいな。

──最近で言ったらフラカンとGELUGUGUっていう組み合わせは他ではありえないでしょうからね。

アツシ:でも昔は嫌いだったの、自分の企画で他のバンド呼んだりっていうのは。責任持って満員にしなくちゃならないし。でもシゲさんから、「そろそろお前が引っ張って色々やっていかなきゃダメだよ」みたいなことを言われて、それで「俺たちいつでもロックバカツアー」をはじめたのね。ロリータとGELUGUGUは会ったことない、GELUGUGUと氣志團は会ったことないっていう状態でツアー組んで廻ってたんだけど、最後の打ち上げではみんな泣きながら抱き合ってたからね! あれは嬉しかったなー。


300回目指して欲しいですね

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アツシ:あ、急に思い出したけど、俺とジャッキーはシゲさんに一回泣かされたことあるんだよ。前のロフトの打ち上げで、絶好調で満員満員の時期だったんだけど「お前達だけだからな、こんなにみんなから愛されてる幸せなバンドは」って褒め殺しされて、もう俺等ワンワン泣いちゃってね。周りのスタッフが「やめろよ、シゲさん!」って(笑)。

──殴られたと思ったんですね(笑)。

大塚:あと、10DAYSの時に楽屋にメッセージがあったらしいですね。

アツシ:シゲさんからのメッセージがね。

小林:ああ、やったねー。大変だったよ、早く起きるのが(笑)。

アツシ:裏口から楽屋に入ったらメッセージが貼ってあって、はじまる前からもうみんな泣いちゃってね。

大塚:2回泣かされてるじゃないですか。

アツシ:あ、じゃあ3回あるよ、3回。深夜の4時頃電話がかかってきて「アツシ悪い、マネージャーぶっ飛ばしちゃったよ」って(笑)。あれは泣いたね(笑)。

小林:あったねー(笑)。

アツシ:深夜4時頃の電話が一番怖いんだよ。シゲさんと、JOEさん(G.D.FLICKERS)と、KEITHさん(ARB)、みんなウチのマネージャー殴ってるからね。

小林:まあ、本当にどうでもいいヤツだったら殴らないからね。仲間的な意識があるからこそ、よくなってくれっていう気持ちで殴るんだよ。

──それじゃ最後にロフト出演200回ということで、新旧店長からメッセージをお願いします。

大塚:本当は、この200回目に向けて7DAYSやりましょうって言ってたんですけどね。今のロフトじゃ3DAYSやるようなバンドもいないですから、ロティカがやっとかないと。

アツシ:もう1週間とか無理だよー。

小林:まあ200回って言ってもまだまだ通過点だしね。これからもっとやっていくんだろうし。

大塚:300回目指して欲しいですね。

アツシ:死んじゃうよー!

──10DAYSとかやっていけば全然いけるんじゃないですか。

アツシ:死んじゃう、死んじゃう!

小林:まあ10DAYSは難しいかもしれないけど、もっとジャンルレス、エイジレスで色んな人と絡んでいくようなイベントをやっていけたら面白いと思うよ。

大塚:フェス的なことをやってもいいと思いますよね、コマ劇場も使ってやりましょうよ。

──じゃあ来年はそれですね。

アツシ:大丈夫かな? 来年までに血液ドロドロになってないかなぁ(笑)。


【第1回 仲野茂×シズヲ対談はこちら!】
【第2回 岡峰光舟×ナボ対談はこちら!】
【第3回 大槻ケンヂ×カタル対談はこちら!】


Live info.

11月17日(土)at 新宿LOFT
<俺達いつでもロックバカ VOL.129 ニューロティカロフト通算ライブ回数200回記念 スペシャルワンマンライブ>

OPEN 17:00 / START 18:00
ADV ¥3000 / DOOR ¥3500
ニューロティカ


※各公演入場者全員へ、ニューロティカとロフトから200回記念コースター型プレートプレゼント!
※各公演毎に200回記念別冊Rooftopをプレゼント! 最終回ワンマンには他にもプレゼントがあるかも!?
※この日、ニューロティカ初のカバー・アルバム『GONG! GONG! ROCK'NROLL SHOW』が先行発売!
※新宿ロフト内Bar The LOFTにて、新メニュー「ニューロティカレー」販売開始!


NEW ROTE'KA OFFICIAL WEB SITE
http://www8.big.or.jp/~roteka/
NEW ROTE'KA × LOFT200 Site
http://nrl200.seesaa.net/



posted by Rooftop at 16:00 | TrackBack(0) | バックナンバー

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