ギター バックナンバー

ala&UNCHAIN ('07年11月号)

ala&UNCHAIN

WE'VE GOT SOMETHING! 次世代を担う期待の新鋭2バンドが生み出した清新なグルーヴ!

今年に入って活動の場をメジャーに移し、『departure』『rejoice』と立て続けにミニ・アルバムをスマッシュ・ヒットさせたUNCHAINと、昨年末に発表したファースト・アルバム『Jam of the year』が未だに息の長いセールスを続けている2MCと2Saxを擁する7人編成のパーティー・バンド、ala。2年前にとある対バンをきっかけに親交を温め、互いの音楽性へのリスペクトを深めてきた両者が、がっぷりと四つに組んだスプリット・シングル『WE'VE GOT SOMETHING』を発表した。表題曲はトリプル・ヴォーカル、トリプル・ギター、ツイン・ベースと聴き所満載の両者の合作であり、alaとUNCHAINのどちらでもなく、全く新しいグルーヴと世界観を提示した躍動感に溢れたナンバーだ。このシングルのために書き下ろされた双方のオリジナル曲も非常に完成度が高く、それぞれの新たな代表曲のひとつとなり得る風格がすでに漂っている。ツアーを含めたこのスリリングな共演が今後どのような形で両者の活動にフィードバックしていくのか、次世代を担う2バンドの動きが益々楽しみになってきた。(interview:椎名宗之)


互いに抱くシンパシーとリスペクトの念

──最初はやはり、お互いの馴れ初めから伺うのが道理かなと。

谷川正憲(UNCHAIN/vo, g):alaもUNCHAINも、インディーズのデビュー時期がほぼ一緒なんですよ。

新井祐樹(ala/vo):僕らが一昨年の7月で、UNCHAINが6月だったのかな。

谷川:alaがそのレコ発のツアーで大阪へ来た時に、堺のclub massiveで一緒にライヴをやらせてもらったんです。それが最初の出会いでしたね。

新井:それまでに音源は聴かせてもらっていましたけど、直接の面識はなかったんですよね。

──alaがUNCHAINの音楽に惚れ込んでゲストに呼んだ形だったんですか?

谷川:いや、あの時はmassiveのブッキングで僕らが呼ばれたんです。alaはみんなキャップを被っていて、ちょっと都会的な匂いがしましたね(笑)。確か祐樹君はサングラスを掛けていたような…。

新井:まぁ、そんな時期もありましたね(笑)。

佐藤将文(UNCHAIN/g):alaのライヴは凄かったですよ。ala目当てのお客さんばかりじゃなく、ライヴ会場全体をひとつにするような勢いがあったし、それは当時の自分達にはないところでしたから。

新井:UNCHAINは曲の良さもさることながら、とにかく全員が巧いなと初めて観て思いましたね。

清野鉄平(ala/ds):そう、凄くテクニカルなのに全体的にまとまっていて…。

谷川:ありがとうございます(笑)。その共演をきっかけにして、その年の12月のalaの企画に誘ってもらったんです。

新井:“SEVEN COLORS SAUCE WITH”という自主企画を下北沢SHELTERでやったんですけど、それにUNCHAINとWRONG SCALEに出てもらったんですよ。それからちょこちょこツアー・サポートをしてもらったりして。

──両者が親密になるまでそれほど時間は掛からなかったわけですね。

谷川:僕らの場合はいつも時間が掛かるんですけど、alaとは不思議とすぐに打ち解けましたね。なんて言うか、出会う前に音源を聴いた時から“負けたくない!”みたいな気持ちがあったんですよね。

──音楽性が割と近いことも関係したんでしょうか。

谷川:サウンド的に凄く近いっていうわけでもないと思うんですけど、人間的に近しい匂いを感じたのかもしれないですね。

──親密になってから、いつかスプリット盤を出そうという話は早くからあったんですか。

新井:漠然と「いつか一緒にやれたら面白いね」とは前から話していましたね。

佐藤:シングル・サイズとは言え、まさかこんなに早く実現するとは…っていう感じですよ。

──今さら面と向かって言いづらいとは思いますけど、互いが互いを認めている部分とはどんなところですか。

新井:UNCHAINの曲は凄く好きだし、演奏もタイトで歌もいい。それ以上に僕が凄いなと思うのは、音楽に取り組む彼らの姿勢ですね。唄うことや音を出すことが純粋に好きで、音楽を心底楽しんでいるのがいいなと思います。

谷川:alaの凄いのはやっぱりライヴですよね。会場全体を呑み込む圧倒的なエネルギーと説得力があると思うし、それはメンバーが一丸となって真摯な姿勢でライヴに取り組んでいるからこそですよね。alaは細かいところまでライヴ・アレンジをしてくるんですけど、まるでジャミロクワイを観ているようで憧れてしまいます。ライヴで共演するといつも圧倒されるし、羨ましいですよ。

佐藤:alaのライヴはちゃんとした流れもあるし、最初から最後まで観る人を飽きさせないですからね。音楽の本分である“芯から音を楽しむこと”をよく理解しているんだと思います。それが曲でもライヴでも聴く人に伝わるんじゃないですかね。そこがalaに対して一番リスペクトできる部分です。

清野:今度はこっちがありがとうございます(笑)。なんか手のひらにヘンな汗かいてきた(笑)。


alaでもUNCHAINでもない、全く新しい“SOMETHING”

──両バンドとも有機的なギターの重なり方が非常に技巧的な点は近いものを感じますけど…。

佐藤:ベースとなるオブリみたいなものは谷川が曲を作っている時に考えていて、それ以外の部分はalaのギターの(三浦)謙太郎と話し合いながら考えた感じですね。割と思い通りにやれたと思いますよ。

──えーと、それは今回のスプリット・シングルの話ですか?

佐藤:…えッ、その話じゃなかったんですか?(笑)

──いや、その話をしましょう(笑)。両者の共作曲「WE'VE GOT SOMETHING」ですが、総勢11人が集まってレコーディングするとなると、なかなか一筋縄では行かなかったんじゃないですか。

谷川:どちらもゼロの状態でスタジオに入ったんですよ。3日間くらい缶詰になりまして。

──スタジオに籠もってセッションを重ねていけば何かが生まれるんじゃないかと?

谷川:そのノリでした。最初はすぐに出来るだろうなんて高を括っていたんですよ。

新井:ところがどっこい…(笑)。

谷川:11人いるので各人の見せ場みたいなものも作りたかったし、そういうスプリットならではの部分を出しつつ、alaとUNCHAINのどちらでもなく、またどちらでもあるみたいな部分…それを見つけ出すのが凄く難しかったんですよ。

──普段の自作曲なら節回しやキーも自在ですけど、今回のような共作曲はどちらかが相手に合わせる場面も多々あったんじゃないですか。

新井:そういう部分もありましたけど、それはそれでいい経験になりましたね。こういう企画がないとずっとやらなかったことかもしれないし。フレーズの切り方を揃えたりとか。

谷川:僕はちょっとモタッて唄う癖があるので、3人でヴォーカルを合わせた時にどうなるかと最初は考えていたんですけど、結果的にはこの曲に一番合った唄い回しになったんじゃないかと今は思いますね。あと、ギターも3本あったのでその絡み方をどうすればいいのか悩んだし、さらに上物にはサックスが2本あったりして…もう少しで企画自体が頓挫するところでした(笑)。

佐藤:言ってみれば“黙る演奏”を心懸けたと言うか、各パートを尊重しつつ、それぞれの個性を埋もらせないようにするのに苦心しましたね。

──ネタとなるフレーズはどれくらいあったんですか。

清野:ネタは5個以上あったんですけど、ほとんど使えなかったんですよ。ダメっていうわけじゃなかったんですけど。

佐藤:お互いが納得するレヴェルまで辿り着かなかったんです。まとめるのも凄く大変だったし。

──全体の取りまとめは、今日お集まり頂いたこの4人が主に担っていたんですか。

谷川:曲の構成はalaのベースの(鈴木)紘太君が率先して決めたんですよ。詞は祐樹君と僕で、曲は鉄平君と僕で書きましたけど、みんなのアイディアを随時採り入れる形でしたね。

新井:曲が形になり出したら後はパート、パートで付けていったので、凄くスムーズに進んだんじゃないかと思いますよ。

──スタジオに籠もった3日間の何日目で曲が形になったんですか。

谷川:3日目の最後のほうですね(笑)。

新井:でも、それも最終的にはボツになったんですよ(笑)。

佐藤:ただ、その3日目に出来たのをちょっといじったりして完成させたんです。

谷川:最初はもうちょっと大人っぽい感じで、それはそれで僕は凄く好きだったんですけどね。でも、せっかく11人で作るんだから、もっと無邪気で賑やかな感じを全面に出そうと思って。

──イントロの手拍子からその賑やかさがよく出ていますよね。英詞で唄われる内容もそれに呼応するかのように「どこへでも行けるさ/僕らが行きたいところ、どこにでも」という明るく前向きなもので。

新井:曲を作っている間に谷川君から歌詞のイメージを聞いて、僕がそれを広げていった感じなんですよ。

谷川:まさにこの曲を作っている時の思いがテーマだったんです。alaでもUNCHAINでもない、全く新しいものが“SOMETHING”なんです。それを手にすれば世界は広がっていくんだっていう。


スプリット・ツアーは本気のぶつかり合いで臨む

──今回の共作で初めて知り得た双方の意外な部分とかはありましたか?

新井:谷川君はもっとグイグイ前に出てくるヴォーカリストだと思っていたんですけど、自分が引っ込むべきところは引っ込んで、相手に合わせるタイプだったんだなと気づきましたね。それはなかなかできることじゃないと思いますよ。出るべきところと裏方に回るところをちゃんと理解していると言うか。

清野:質問の意図から逸れてしまいますけど、普段はまずベースとドラムだけで録っているところを、今回はそれにギターも加わって録ったんですよ。それが単純に楽しかったので、こういう録り方を今後alaでもやってみようと思いましたね。

谷川:僕らはそれ、このスプリットに収録した「Quarter」でもうやりましたよ。ベーシックの部分をベースとドラムと僕の3人で録ったんです。alaとレコーディングした時の感じが楽しかったので、UNCHAINでもやってみようと思って。それでいざやってみたら、録りの時間が普段の半分以下に抑えられたんですよね。テイクも2、3回でOKが出て、これは僕達としては凄く珍しいことなんですよ(笑)。

佐藤:うん、グルーヴ感も全然違ったしね。

──「Quarter」はバンドのオリジナル作に収めないのが惜しいくらいの名曲ですよね。

谷川:ありがとうございます。なんて言うか、自分ではインディーズ・デビュー前のエモーショナルな感じに戻った気がしているんですよね。僕らは先にalaの収録曲を聴いていたので、それとは違うロック色の強い曲を意識して作ろうと思ったんです。「Quarter」っていうのは1/4=四半世紀という意味で、今年25歳になる自分の年齢と重ね合わせているんですよ。四半世紀を生きてきて、今まで築き上げてきた意志は正しかったんだという歌詞で、自分の母親に向けた曲でもあるんです。歌詞にある“She”とは母のことなんですよ。

──alaの「NO LAND LIKE MINE」はラテン・フレイヴァーの入った小気味よいナンバーで、すでにライヴでお馴染みですね。

新井:はい。普段からライヴでやりつつ曲作りを固めていくやり方をよくしていて、この曲もまずライヴでやってからアレンジを変えてみたりしたんです。

清野:最初の原形はサビしか残ってないよね。

谷川:メロディが凄く綺麗な曲だと思いますよ。あの曲、後半に半音上がりますよね?

清野:いや、1音半下がるんだよ。

谷川:ああ、そうなんですか? あの転調する構成が凄く凝ってるなと思って。

──「NO LAND LIKE MINE」の歌詞には、生まれ育った国を心から誇りに思って欲しいという深遠なメッセージが込められていますね。

新井:そうですね。こんなことを書いたのは初めてじゃないかっていうくらいの歌詞で、自分が生まれ育った場所を大事にしたいという思いをストレートに出しました。歌詞の後半は意識的に個人的な内容にしていったつもりなんですけどね。自分の大切な家族や友達に対する思いと、自分を育ててくれた国に対する思いを重ね合わせてみたんですよ。そこをリンクさせて聴いてくれると嬉しいですね。

──「Quarter」も「NO LAND LIKE MINE」も、肉親への感謝の気持ちを表した歌詞が共通していると言えますよね。

新井:そうなんですよね。出来上がってみると、歌詞の部分で考えていたテーマは似ていたんだなと思いましたね。特に事前に話し合ったわけじゃないんですけど。

──今後もしこのスプリット盤の続編があるとしたら、今度は是非双方がカヴァーし合う曲も聴いてみたいですね。仮に相手のカヴァーをするとしたら、どんな曲をやってみたいですか。

谷川:うーん、alaはいい曲が多いから悩みますねぇ…。強いて挙げるなら「Harmonic Groove」とかですかね。

佐藤:僕は「Point of view」がいいですね。名曲ですよ。

新井:UNCHAINも悩むよ(笑)。僕は、新しいところで言えば「departure」かな。

清野:僕は個人的に「You Over You」が好きなので…。

谷川:すぐにできそうじゃないですか?(笑)

新井:じゃあ、やろうか!(笑) …でも、UNCHAINの曲は複雑だから、やっぱりそんなに軽くやれるものじゃないよ(笑)。

──それこそ、今度のスプリット・ツアーで1曲ずつカヴァーし合うのも面白そうですけどね。

谷川:何か変わったことをやれたらいいですけどね。1曲だけメンバーを入れ替えてみたりとか(笑)。とにかくこのツアーでしかやれないことをやってみたいです。alaとUNCHAINの本気のぶつかり合いの勝負でもあるし。

新井:もちろん「WE'VE GOT SOMETHING」もやるし、今回のツアーにしかない特別感を観に来てくれた人達には抱いて欲しいですよね。ただその前に、場所によってはステージに11人乗れるのかどうかちょっと不安ですけど(笑)。


WE'VE GOT SOMETHING

ala&UNCHAIN split single
WE'VE GOT SOMETHING

fluctus RZCF-77003
840yen (tax in)
IN STORES NOW
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01. WE'VE GOT SOMETHING(ala&UNCHAIN)
02. Quarter(UNCHAIN)
03. NO LAND LIKE MINE(ala)

Live info.

ala&UNCHAIN excellent split show!!
“WE'VE GOT SOMETHING”TOUR

11月16日(金)千葉LOOK
11月18日(日)心斎橋DROP
11月19日(月)名古屋ell.FITS ALL[guest:soulkids]
11月30日(金)広島NAMIKI JUNCTION[guest:maegashira]
12月2日(日)福岡CB
12月7日(金)仙台MACANA
12月9日(日)札幌BESSIE HALL
12月14日(金)宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-02
12月16日(日)代官山UNIT

ala official website official website
http://www.alajapan.com/

UNCHAIN official website
http://www.fluctus.jp/unchain/

ala&UNCHAIN official website
http://ala-unchain.jp/



posted by Rooftop at 15:00 | TrackBack(0) | バックナンバー

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