ニューロティカ ロフト通算ライブ回数200回記念!
カウントダウン対談その2
今年11月のライブで、新宿ロフト出演200回という前人未踏の記録を打ち立てる予定のニューロティカ。ということでルーフトップでは毎月各メンバーの対談を掲載していますが、第二弾はもともとは新宿ロフトの店員として働いていて、後にTHE BACK HORNに加入した岡峰光舟くんと、ライブでのパワフルなドラムとともに、打ち上げでもパワフルな姿を見せているNABOさんの対談! 対バンをしたことは一回もないという不思議な組み合わせなんですが、このふたりには意外なつながりがあったんです!?(interview : 北村ヂン)
あ、ニューロティカのドラムの人だ!
──ニューロティカとTHE BACK HORNという結構意外な組み合わせなんですが、バンドとしての関わりはあんまりないらしいですけど。
NABO:ないから呼んだんだよ。ここで対談して一緒にライブやってもらおうと思って(笑)。
光舟:初めて絡んだのは去年くらいですよね。
NABO:俺が昔っからお世話になってる「LONDON DREAMING」っていう服屋の店長だった中村さんっていう人がいるのね。最近はウチの物販とか作ってくれたりもしてるんだけど。いつの間にかその人が光舟と知り合ってたんだよ。
光舟:まりもさん(元・ロフト店長)に連れてってもらった飲みで知り合ったんですけど、中村さんと歴史話ですごい盛り上がったんですよ。それで歴史バンドを作ろうっていう話になって。
──歴史バンド!?
光舟:まあバンド名が「二・二六」っていうんですけどね(笑)。去年、そのバンドで二回ほどスタジオに入りまして。中村さんが「俺、知ってるヤツがドラムやってるから電話しとくよ」って言ってたんですけど、それがまさかNABOさんだとは思わなかったですよ。
NABO:中村さんから呼び出されたら断れないからね。「明日空いてるか?」「ハイ」って(笑)。ウチのシズヲと俺とでスタジオ行ったんだよ。
光舟:「あ、ニューロティカのドラムの人だ!」って。
NABO:こっちもよくわからないままスタジオ行ったら、THE BACK HORNってすごい売れてるバンドじゃん。「一緒にライブやってよ」ってそのときから言ってるのに全然呼んでくれないんだよ。ちょっと前に対バンツアーみたいなのをやってて、怒髪天とかとはやってるのにウチは呼ばれなかったんだよ(笑)。
光舟:いやいやぁ〜(笑)。
──歴史バンドって、どんな曲をやってたんですか。
光舟:軍歌のコピーバンドなんですけどね。「月月火水木金金」とかをバンドアレンジでやったりして。
──NABOさんは長らくカタルさん以外のベースと一緒にやってないと思いますけど、合わせてみてどうでしたか。
NABO:うん、面白かったな。年とか関係なく面白かったから。合わせてみて「なんじゃこのベース!?」みたいなのってあるけど、それがなかったからね。
光舟:まあ、その時はボーカルの人(中村さん)の注文がメチャクチャでしたけどね。「あー、ここはシャッフルで。あーパンクで」とか(笑)。
NABO:あとは、中村さんと仲良くなれる人は100%信頼出来るっていうのはあるんだよね。今までずっと中村さんに色んな人を紹介してもらったりしてきて、ロフトに出れたのも中村さんのおかげだし。もう師匠だな、神様だな。未だにギャルのひとりも献上してないけどね。いつも「ギャル呼んでよ」っていうわりに、本当に呼ぶとダメなんだけどね。いきなりシャイになっちゃってさ。
光舟:練習の後いっつも飲んでたんですよ、練習二時間で飲みが八時間とかでしたからね。
出るときは聖地だから!
──光舟くんはTHE BACK HORNに入る前、ロフトの店員をやってましたけど、その時はNABOさんと面識なかったんですか。
光舟:もちろんニューロティカはよくライブをやってたんで見かけてはいましたけど、話したりとかはなかったですね。
NABO:ロフトの店員っていつ頃からやってたの?
光舟:前のロフトの最後の頃から三年くらいやってました。
NABO:あー、前のロフトにもいたんだ。じゃあ顔も合わせてたんだろうな。
──ロフトで働きだしたきっかけってなんだったんですか。
光舟:西新宿に海賊版を買いに行ってフラフラ歩いてたら「店員募集中」って書いてあったんで、俺もバイトしなくちゃなって思ってたし「ここでいいや」って。入ってみたらロフトって有名なライブハウスだったんだ〜みたいな。
NABO:えーそうなの? 「新宿ロフトがすごい!」みたいなのってなかったの?
光舟:ないですね、広島までは伝わってなかったですよ。なんとなくロフトって聞いたことあるな、くらいで。
NABO:そうなんだ。俺なんか高校の時からロフトはすごいって思ってたけどな。
光舟:それは観に行ける範囲に住んでたからじゃないですかね。
NABO:あとやっぱり最近の若い子にはそういうのあんまりないよね。
光舟:昔はお酒の飲めるライブハウスってあんまりなかったんじゃないですか。打ち上げが朝まで出来て……みたいな。今、日本中でそれを出来ますからね。
NABO:そうだね。俺なんかディスコの帰りにロフトとか、ナンパしてからロフトとかだったからなぁ。……お店でHしたりした?
光舟:(笑)ないですよ。
NABO:俺はしたけどなー。
──それ、おかしいですよ。前のロフトって隠れる場所なんてなかったじゃないですか。
NABO:あるよ、打ち上げ中の楽屋とか非常階段とか(笑)。俺もそんなにはやってないんだけど。……よくステージで裸にはなってたけどね。
光舟:それは打ち上げ中に?
NABO:打ち上げもそうだし、関係ない日にただ飲みに来て裸になったりもしてたね。中村さんも一緒に(笑)。
──光舟くんはその頃からバンドやってたと思いますけど、「ロフトに出たい!」みたいなのはなかったんですか。
光舟:あんまり知らなかったんで、そう思うようになったのは働きだしてからですね。今でもTHE BACK HORNでロフトやるときにはちょっと恥ずかしい感じはありますね。実家の母ちゃんに観られてるみたいな。
NABO:そういうのはあるよね。
──NABOさんはチンコまで出してるじゃないですか、何をいまさら。
NABO:それは飲んでるとき、出るときは聖地だから!
知らないうちに「自分のバンド」っていう感じになってた
──ふたりの共通点として、ふたりとももとからあったバンドに後から入っていったという立場なんですよね。
NABO:ああ、そうだよね。光舟がTHE BACK HORNに入ったのって、結成してから何年目くらいなの。
光舟:三、四年目です。メジャーにいくっていうタイミングでサポートとして入ったっていう感じですね。
NABO:ああ、いい時期じゃん。俺がニューロティカ入ったときなんか暗黒時代だったからね。やっぱり後から入ったメンバーだから、お客さんの反応は難しかったな。ニューロティカって昔のメンバーが一気にいなくなっちゃったのよ。五人中三人が抜けちゃって、その後にドラムとベースが入ったっていう感じだから。
──ひとりだけ変わったっていうのも難しかったんじゃないですか。
光舟:「前の方がいい」っていうのは、やっぱり最初のうちはよく言われてましたね。形がすでに出来ているところに入ると、どうしてもアンチが出てくるもんなんで。でもそれはやっていくうちに自分の色を出していくしかないなって思ってましたけどね。
NABO:俺なんか自分の色を出し過ぎてこんなんなっちゃったからね。しかもあっちゃんのハゲがうつって坊主になっちゃったし(笑)。
──それ、染められてるじゃないですか(笑)。
NABO:THE BACK HORNに入ったきっかけってなんだったの。
光舟:ちょうど前のベースが抜けるっていうライブをロフトでやってたんですけど、実はその頃、THE BACK HORNって名前は聞いていたんですけど、よく知らなかったんですよ。それと、ロフトの店員がみんな「THE BACK HORNいいんだよ」って言ってたんですけど、むしろムキになって「そんなもんよくないよ!」って(笑)。ちょっと天の邪鬼なところがあったんですよね。で、ライブも観ないでバーカウンターにいたら、そこで当時のマネージャーと東田さん(前・ロフト店長)が話してて「イヤー、次のベースがまだ決まってないんですよ、どうしましょう」とか言ってて、そしたら東田さんが冗談で「こいつベース弾いてるんですよ」って。
NABO:えー、それがきっかけなの!?
光舟:そしたら「とりあえずスタジオ入ってみましょう」みたいな話になって。
NABO:じゃあオーディションっていうわけじゃなかったんだ。
光舟:色んな人とスタジオ入ったんだけど上手くいかなかったみたいですね。
NABO:まあ、オーディションって上手くいかないよね。変なのしか来ないからね。
光舟:上手い人はいたらしいんですけど、一緒にバンドをやっていく上でピッタリくる人はいなかったみたいですね。
──NABOさんはニューロティカに入るとき、最初にスタジオに入ってピンときたっていう感じなんですか。
NABO:あ、俺? ……俺はピンと来なかったねイヤだったもん。
──じゃあ、なんで入ったんですか(笑)!?
光舟:熱心に誘われたっていう感じなんですか。
NABO:もともと一緒にやってたカタルが先にロティカに誘われたんだよね。カタルとはずっと全然違うタイプのバンドを一緒にやってたんだけど、「ロティカもドラムがいないから手伝ってよ」って言われて手伝っただけなんだよ。ロティカはそれまでやってたのと全然リズムも違うからさ、ああいうの嫌いだったんだよ。ツタツタって。もうイヤでイヤで。でもライブが入ってきちゃうし、ライブやるなら練習しなきゃいけないから、知らないうちに入り込んでもう10年以上経っちゃった(笑)。
──それぞれ入る前って、そのバンドの曲をちゃんと聴いたことはあったんですか。
NABO:俺はなかったね。
光舟:ないですね。話が来てから、どんなバンドかなって聴いてみたら「すごいいいじゃん!」って。
──ロフトさんざんライブやってたじゃないですか。
光舟:ライブもあえて観てなかったんですよね。
NABO:でも、ライブを観てから知り合うのと知り合ってから観るって全然違うよね。何にも知らないで観るとまず否定から入るから。本当だったら嫌いだったかもしれない音楽でも知り合ってから観たら好きになれるかもしれないし。ニューロティカも先に聴いてなくてよかったと思うもん。
──あ、そうなんですか。
NABO:入った後で昔のビデオとか観せられたんだけど、HELLOWS(ロティカの前にやってたバンド)のが全然カッコいいじゃんって思ったもん(笑)。
──特に同年代がやってるバンドだと素直に認められなかったりするかもしれませんね。
光舟:うん、そうかもしれないですね。自分も当時はロフトの店員とバンド組んでたんだけど、同世代のバンドがそんなにいいって言われてるのがくやしい部分もあったのかもしれないですね。
──バンドに入りたての頃って自分の意見とかバンバン言えてましたか。
NABO:バンバンじゃないけど俺は言ってたよ。
──アツシさんが年上とはいえ、そこは言っていくと。
NABO:今やもう年上なんて全然思ってないからね(笑)。たまに敬語混ぜたりして気は使うけど。THE BACK HORNはみんな同い年くらいなの?
光舟:ドラムがいっこ上で、あとは同い年ですね。でも俺は最初の頃、あんまり言えなかったですよ。曲を覚えたりとか、ライブやるにしても何もない状態から他のメンバーに追いつくので精一杯だったから。
NABO:まあ曲覚えたりっていうのは大変だったよね。入ったばっかの頃のテープとか聞くと「なんじゃこりゃ!?」って感じの演奏だもん。
──それから、こうやって長く続けてると、もう「自分のバンドだ」みたいな感覚になってくるもんなんですか。
NABO:そうだね、……でもいつからなるんだろうね。日数なのかな?音源が出たりとかライブをやったりとか、色んなことが重なるうちに知らないうちに「自分のバンド」っていう感じになってたね。
光舟:自分も何か事件があって「俺はTHE BACK HORNなんだ!」って思うようになったというよりは、気付いたらそういう感覚になってましたね。
もうバンドとか関係なく飲みに行こう!
──この対談の趣旨は一応、ニューロティカの新宿ロフトでのライブ200回記念ということなんですけど。
光舟:ロフトだけで200回ってすごいですよね。
NABO:バカだよね。ツアー廻って名古屋、大阪は大きいところでやってるのに東京はロフトでやったりしてるんだから。
光舟:また打ち上げがすごいらしいですからね。ライブよりも打ち上げの方が人数が多かったことがあるって話も聞きましたけど。
NABO:その時はロフトじゃないんだけど、打ち上げに200人来たこともあるもんね。全然知らない人がいるんだもん。ただ最近ちょっとダメだけどね、もう老化が始まっちゃって……(笑)。対バンも大人になっちゃったんで、盛り上げて盛り上げられて、みたいなのがなくなっちゃったから最近つまんないな。
──THE BACK HORNは打ち上げとかどんな感じなんですか。
光舟:打ち上げはメンバー、スタッフだけとかですね。
NABO:ああ、その扉を開けてあげたいね。打ち上げの楽しさを(笑)。
光舟:……そこはもう大丈夫です。
NABO:いやいや、ライブはすごい素晴らしいライブをやって、打ち上げもすごいっていうことだからね、それは。だからまたやってよ、対バンツアー!
光舟:確かにニューロティカとやっても面白そうですよね。ロフトでやるっていうのも面白いし、全然関係ない地方でやるっていうのもいいですね。
NABO:名古屋、大阪は楽しいよ〜。打ち上げ朝まで行ってね(笑)。
光舟:(苦笑)ああ、じゃあ移動日前とか最終日がいいですね。ウチは打ち上げ自体あんまりしないですからね。ご飯食べながらちょっとお酒飲んで反省会っていう感じなんで。
NABO:ああー、俺も20代の頃はそうだったな。いつからこうなっちゃんたんだろうな……35の壁を越えてからかな。「飲んでるときに反省してもしょうがないじゃん」って。反省するなら練習しろってことだからね。……じゃあ、もうバンドとか関係なく飲みに行こう! ……もう一緒にライブやるの諦めちゃったよ(笑)。
【第1回 仲野茂×シズヲ対談はこちら!】
【第3回 大槻ケンヂ×カタル対談はこちら!】
【第4回 イノウエアツシ×小林茂明、大塚智昭対談はこちら!】
Live info.
9月23日(日)at 新宿LOFT
<俺達いつでもロックバカ VOL.124 ニューロティカロフト通算ライブ回数200回まであと2回!!>
ニューロティカ/175R/G.D.FLICKERS/
RYOJI&THE LAST CHORDS/GELUGUGU
10月28日(日)at 新宿LOFT
ニューロティカ/大槻ケンヂス/水戸華之介/MJ/他
11月17日(土)at 新宿LOFT
<俺達いつでもロックバカ VOL.129
ニューロティカロフト通算ライブ回数200回記念スペシャルワンマンライブ>
ニューロティカ
※各公演入場者全員へ、ニューロティカとロフトから200回記念コースター型プレートプレゼント!
そして、200回ワンマンには他にもプレゼントがあるかも!?
※各公演毎に200回記念別冊Rooftopをプレゼント!最終回ワンマンには他にもプレゼントがあるかも!?
※今年11月ワンマンへ向けて、ニューロティカ初のカバー・アルバムがリリースされます! ターゲットはロフトに縁深きアーティスト。やっぱりロティカはロックバカ!
※新宿ロフト内Bar The LOFTにて初回8月26日から、新メニュー「ニューロティカレー」販売開始!
NEW ROTE'KA OFFICIAL WEB SITE
http://www8.big.or.jp/~roteka/
NEW ROTE'KA × LOFT200 Site
http://nrl200.seesaa.net/
THE BACK HORN
98年結成。01年「サニー」メジャーリリース。2002年岡峰光舟が加入。インディーズ時よりFUJI ROCK FESTIVALに出演するなど、ロックバンドとしての地位を確固なものにしている。
今年の10月には銀杏BOYZ、BUMP OF CHICKENとの対バンライブ、11月にはBRAHMANとのツアー、ニューシングル「罠」の発売を予定している。
THE BACK HORN OFFICIAL WEB SITE
http://www.thebackhorn.com/