オッサン少年の旅はまだまだ続く──
“唄い屋”としての本懐を遂げた集大成的作品集『IMAGE』
自らの名前を堂々とタイトルに冠したファースト・アルバムから約2年、生粋の“唄い屋”こと清木場俊介が満を持してセカンド・アルバム『IMAGE』を完成させた。前作発表後に敢行したツアーでの経験、貪欲に人生を楽しもうと向き合う日々の中で交錯する喜怒哀楽が余すところなく凝縮された本作は、25歳から27歳までの清木場俊介が在るが儘、想うが儘に生きた証であり、清木場と同じく人生を貪欲に楽しんでいる人間ならば大いに共感し得るエンターテインメント性の高い作品集だ。どうぞ肩の力を抜いて、その彩り豊かで芳醇なヴォーカルに耳を澄まして欲しい。体に赤い血がどくどくと脈打った同じ人間同士、きっとあなたの五感を激しく揺さぶってやまないだろうから。(interview:椎名宗之)
今も10代の頃と同じく生き急いでいる
──今回発表される『IMAGE』という作品集は“剥き出しの清木場俊介”がギュッと凝縮されているのが大きな特徴のひとつだと感じたんですが、この2年間に行なわれたファンクラブ・イヴェントや初の全国ツアーで培った経験が如実に反映されていますね。
清木場:そうですね。去年初めて一人でツアーを回って、お客さんとのやり取りとか、自分で考えていた以上に難しい部分もあったんですけど、それ以上に強く感じたのはお客さんとの距離がグッと近くなったことなんです。僕のソロ・ライヴを待ち望んでいたお客さんがあんなにたくさんいてくれたことが、自分にとって凄く励みになった。だからこそお客さんとはこれまで以上にちゃんとぶつからなきゃいけないと感じたし、その過程でより人間っぽい部分が少しずつ出てきたと思うんですよね。
──ツアーを回る前は、オーディエンスとの距離感を掴みかねていた、と?
清木場:それまでは自分の感覚や力ではどうしようもできない場所にいて、その中でいい意味で自分を演出していたので、自分自身の中身というものが余り強く出せなかったんですよ。
──それ故のソロ活動始動であり、『IMAGE』に収められた楽曲には一糸まとわぬ清木場俊介の姿が投影されていますね。
清木場:ええ。10代の頃に抱いていたがむしゃらな思い──誰かに負けたくない気持ち、根本にある悔しさみたいなものは、今回アルバムを作ってみて今でも全然変わっていないと思った。10年前と同じ気持ちで生き急いでいるのが自分でも気づけたんですよ。ある時期には己を演出していた自分もいたけれど、このアルバムの制作を通じて“自分はあの頃と同じガッツのある人間なんだな”と実感できたというか。
──ブルース調の「Lenny Down」やソウルフルな「Baby」にはバンド・アンサンブルの妙がとりわけ感じられて、ツアーを通じて体得したバンドの一体感が作品として昇華した好例だと思いましたが。
清木場:今回、“清木場バンド”と呼んでいるツアーのバンド・メンバーで録ったのは「忘れないで」と「サル」の2曲だけで、新たに参加してもらったミュージシャンがたくさんいたんですけどね。ブルース・ハープの妹尾隆一郎さんやドラムの沼澤尚さんといった日本でも大御所の方達とセッションができて、凄くいい勉強になったと思います。
──ツアーを通じて、歌と向き合う姿勢の変化はありましたか。
清木場:ただ唄うことが何よりも好きだという根本的なものは変わらないですけど、少し前は唄うことに醒めていた自分がいたことは確かなんです。たとえば歌を唄って人を感動させて、その人の人生が変わるということが、心の奥底では“そんなことあり得るのかな?”と正直なところ思っていた。ちょっと大袈裟過ぎるというか、どこか格好悪く感じて口にはできなかったんですよ。でも、一人でツアーをやってみて、ファンの人達の真剣な目や涙、笑顔を見て意識が変わったんです。チケットを取るために仕事を頑張ってくれたり、いろんな都合がある中で会場に足を運んでくれたり、そう簡単にはできないことだと思うんですよ。それだけのパワーを僕も貰っているし、僕もファンの人達に伝えられているんだなと感じたし、そうすると自ずと歌に対する取り組み方は変わってきますよね。
──7月にシングルとしても発表された「最後の夜」のような壮大なバラードを聴くと、ヴォーカリストとしての表現力が格段に増したのを痛感しますね。
清木場:ありがとうございます。ソロ活動を始めて、自分自身の中で清木場俊介という存在がフラットなスタンスになれたのもここ1年くらいなんですよ。だからまだ生まれたばかりの感覚というか、全くの新人のつもりでやっています。そこからまた頂点に向かって登り詰めていく作業が今は凄く楽しいんですよね。
──『IMAGE』は前作発表以降のシングル5曲も収録された全12曲、70分を超える大作なので、曲の流れが淀みないよう構成には苦心されたと思いますが。
清木場:アルバムを作る時に気に留めるのはやっぱりライヴなんですけど、ライヴを意識した曲順というのがまず念頭にありましたね。どこに置いても重くなってしまう深い曲がたくさんあったから、どう並べたら一番しっくりくるのか悩んだし、シングル曲の5曲だけが浮き立たないようなバランスまでじっくり考えました。「今度のアルバムはシングル曲がいいよね」って言われないようにしたかったので、並びには凄くこだわりましたね。
──シングルとして発表された既発曲は、この作品には不可欠な重要な曲ばかりだったんですよね。
清木場:そうですね。清木場俊介という“唄い屋”としての存在をいち早く確立させて、伝えていきたいという思いがあって、「最後の夜」のようなバラードを唄うのはこれまで敢えて避けてきたんですよ。ミディアムからアップ・テンポの曲をシングルとして優先的に唄ってきたのは、そういう曲を支持してきてくれた人達に対して申し訳ないと思っていたからなんです。
ライヴで演奏した曲を煮詰めていく新たな試み
──バラードを禁じ手にしてきたことは、何か思うところがあったんですか。
清木場:禁じ手というか、僕の中でバラードは巧く唄えて当たり前なんです。決してバラードが嫌いなわけではないんですよ。歌の評価の高い人達は皆、バラードは確実に唄えて、その上でアップ・テンポの曲も唄いこなせている。だから「バラードは巧いよね」という言われ方は結構寂しいな、と(笑)。アップ・テンポの曲でもちゃんと主張できて、思いを伝えることができるというのをいち早く確立したかったんです。アップ・テンポの曲を唄いこなせるようになると、感情を込め過ぎない何気ない唄い方でもちゃんと説得力が生まれるんですよね。それがバラードに反映されて、ただ闇雲に感情を込めるのではなく、感情の起伏をちゃんと付けられるようになるんですよ。
──なるほど。ホーン・セクションを配した軽快な「五日間……バックレよう」があるからこそ「最後の夜」が活きるわけですね。
清木場:そうです。「最後の夜」をシングルとして出したのも、「五日間……バックレよう」というアッパーな曲が生まれて、ちゃんと唄いこなせるようになったと自分の意識の中で確信したからなんですよ。
──その「最後の夜」も然りですが、「サル」「月」「忘れないで」など、アルバムの収録曲にはすでにツアーで披露された曲も多々ありますね。
清木場:ツアーを回る中でアレンジの方向性が見えてきて、プロデューサーの考えるアレンジと僕のイメージするアレンジが凄く近いものになったんです。ライヴで演奏した曲をさらにアレンジして煮詰めていくほうがより音楽的だと思えた。本来はアレンジをしなくていいように作品を作って、それをライヴに持って行くんですけど、今回は逆でしたね。ツアー中に曲を作って、まだまだ活きる可能性のある曲をアルバムで成長させるというやり方に今回初めて挑戦してみたんです。
──如何にもライヴ映えしそうな曲が多いのは、そうした制作過程があったからこそなんですね。
清木場:やっぱり、ライヴを日々イメージしながら曲作りをしていますからね。レコーディングももちろん好きですけど、ライヴが一番楽しいので。みんなで一丸となって熱くなれるのはやっぱりライヴですから。
──ライヴで初披露した時とは雰囲気がガラッと変わった曲もあるんですか。
清木場:ありますね。「忘れないで」はアコギ一本の“ド”バラードでしたから。ソロ活動を始めた直後に温かい声を掛けてくれたファンの人達に僕は凄く支えられたし、その感謝の気持ちを込めて書いた曲なんです。
──中でも、スクラッチDJとラップ、テルミンまでを織り交ぜた「サル」は本作最大の異色作と言えますね。
清木場:人間いろんな感情が渦巻いているし、敢えて口にしない気持ちもあると思うんですけど、僕の場合はいいことも悪いことも全部言いたいんですよ。自分の生きるこの世界が動物園の檻で、僕がその中に閉じ込められたサルだとしたら一体どんな気分だろう? と考えて、あの歌詞をダーッと書き連ねたんですよね。テルミンは“清木場バンド”でキーボードを弾いている川村ケンちゃんが自信満々に持って来たんですよ(笑)。
──そのテルミンの味付けもそうですけど、「believe」や「天国は待ってくれる」などで聴かれるストリングスが過不足なく非常に効果的ですよね。バラードでのストリングスも決して甘さに流されていないというか。
清木場:かなり攻撃的なストリングスだと自分でも思うし、何故か僕の曲のアレンジではそうなってしまうんですよね。「believe」はミディアム・テンポですけど、弦が凄く攻撃的に後押ししてくれてますからね。
──今回、マスタリングはロンドンにあるメトロポリス・マスタリングで行なったそうですね。オアシスやユーリズミックスなどを手掛けたエンジニア、イアン・クーパーに作業をしてもらうために。
清木場:前作はL.A.でレコーディングして、サウンドがクリアでヴォーカルもちゃんと目の前にあるような録り方をやらせてもらったんですけど、今回はUKロックのようにもっとシンプルに、余り整理されていない生の状態で音を作っていく作業をやってみたかったんです。それを今の清木場俊介がやったらどうなるか、凄く興味があった。そのためにはそういう曲調のものを作らなくてはいけないので、ストック曲を一度棚上げにして、曲を新しく作ることにしたんですよ。みんな口を揃えて「ロンドンの音がいい」って言うし、それなら自分で行ってみないことには判らないと思ったから行ってみたんですけど、やっぱり凄く良かったですね。
──抜けが良く乾いたアメリカの音とは対照的に、イギリスの音はどこかウェットな印象が一般的にはありますよね。
清木場:でも、エレキ・ギターの音はイギリスのほうがパキッパキでシャリッシャリな気がして、僕は好きでしたね。アコギは逆に、L.A.のほうがカラッとしていていいのかもしれないけど。
──マスタリングの際に最も気を留めたのはどんなところでしたか。
清木場:ヴォーカリストの表情を余り出し過ぎないことですね。日本のエンジニアの方は、ヴォーカルにコンプレッサを掛けて、そこでバランスを取りながら楽器を後ろにした形を取ることが多いんですけど、アメリカやイギリスの場合はもっと平らなんですよね。よく聴くといろんな立ち位置が判って、凄く完成度が高い。ヴォーカルも楽器と並列だから、凄くバンドっぽいんです。レコーディングも“せーの!”で録るセッション的なもので、そういうバンド・サウンドっぽいところは凄く意識しましたね。僕が10代の頃に聴いて育ったのはメタリカやエアロスミス、レッチリとかでしたから。レッチリのギターのシャカシャカした音は特に今回意識した部分なんです。
自分に負けたくない、今の自分よりも上に行きたい
──ヴォーカルの表情を出し過ぎないミックスの割には、どの曲も最終的に耳に残るのは清木場さんの歌なんですよね。歌詞カードを見なくてもしっかりと歌声が耳に届きますし。
清木場:イアン・クーパーから「歌詞が日本語っぽくない」って言われて、それが凄く嬉しかったんですよ。日本語に聞こえないのは日本人として恥ずかしいことなのかもしれないけど、外国の方が何を唄っているのかを僕の表情から何となく判ったんだなと思うと、とても嬉しかった。
──CD+DVD仕様のDVDにはロンドンを訪れた際の模様が収録されていますが、和やかな雰囲気でマスタリング作業が進んだことが窺えますね。
清木場:ええ。レコーディングは人それぞれ録り方があると思いますけど、僕はストイックになればなるほどハマっていくタイプなんです。ストイックになり過ぎると、いろんな唄い方を試みたいと思ってまとまりづらくなる。だからみんなとバカ話しながらリラックスして、いざ歌録りをする瞬間にスイッチを入れたいんですよ。“行ける!”と思った瞬間にパーンと唄って、一発で決まるのが僕は好きですね。仮に10本テイクを録っても、最後に残すのは1本目のテイクなんですよね。
──では、いつも唄い直しは余りしないほうなんですか。
清木場:録り直しは余りしませんね。多少ピッチがズレても、感情がちゃんと伝わっていればそれでいい。アレンジの段階で自分の中でイメージを固めちゃうので。ロックは練習してやるもんじゃないだろうと常々思っていますからね。でも、簡単に録って“ハイ、終わり”っていうわけではないですよ。僕はストイックになり過ぎて苛々するのがイヤなんです。大好きな音楽だからこそ、一時の感情に左右されずに冷静に良し悪しを判断したいんですよね。そこは周囲に見せたくない努力なんですけど。
──煮詰まることの多いレコーディングだからこそ、何物にもとらわれないフラットな視点が求められますからね。
清木場:そうなんです。あと、そこに携わってくれるスタッフはいい意味で何をやってもOKを出してくれるので、いいものはいい、悪いものは悪いという判断をちゃんと自分で下さなければソロ活動はできませんよね。
──タイトル・トラックの「Image」は、思い描いていたイメージが打ち砕かれた時にどう対処するか、清木場さんなりの哲学みたいなものが込められているように感じましたが。
清木場:アーティストとして先を見据えてイメージすることは毎日しているんですよ。自分は将来こうなりたい、50歳になっても唄うんだと思いながら歌詞を書いたり、曲を作ったり、ライヴに臨んだりしているんですけど、イメージ通りに行かないことのほうが人生は多いと最近よく考えるんです。でも、表面上は平然を装いながらも僕はそれに喰らい付いて“絶対に覚えとけよ!”と思える根性だけはずっと持ち続けているから、何とかやっていける。いじけたくないんですよ。イメージ通りには行かなくても、自分に負けないイメージだけは常にあるんです。
──辛酸を嘗めた上でもなおポジティヴであろうとする強靱な意志が貫かれた歌ですよね。
清木場:僕自身、凄くポジティヴなんですよ。50歳まで生きたとしても、あと23年あるし、それまでには何か見えてくるものがあると思う。だから今は焦らず、でもブレないようにちゃんと足固めをしておきたいんですよね。僕がイメージする自分自身というのは、常に今の自分よりも高いところにあるものなんです。もっともっと上に行きたいと思う。その“上に行きたい”とは何なのか、自分の中でよくイメージするんです。売れてお金持ちになることなのか、東京ドームでイヴェントをやることなのか、いい歌を唄うことなのか、ずっと唄い続けることなのか──たくさんのイメージがあるんですけど、何よりもまず自分に負けたくない。今の自分よりも上に行きたい。人に勝ったり負けたりするのは自分次第でどうにでもなるけれど、自分に打ち勝つのは凄く難しい。
──勝ち負けのジャッジも自分でするわけですからね。
清木場:ええ。ちょっと前までは自分のマイナスな部分に気づかない振りや見ない振りをしていたんですけど、今はそれが命取りになると思っているんです。一個一個ちゃんと気づくようにして、昨日の自分よりも今日の自分のほうが素晴らしくありたい。自分は音楽バカではないので、どうしても人生が優先事項になってしまうんですよ。より楽しく生きるためにはどうすればいいのかという視点についなってしまう。
──でも、“唄い屋”を自認する清木場さんとしては、歌と人生はつがいのように決して離れないものですよね。
清木場:もちろん。小さい頃からマイクを握って唄っていたし、マイクがあれば普段恥ずかしくて言えないことも躊躇なしに伝えることができますからね。今回のアルバムの曲もいろんなタイプがありますけど、ひとつの歌詞の中で言いたいことは通ずるところがあると思うし。それは言うなれば“生きること”というか、格好付けて言えば“生かされる喜び”ですよね。神様に生かされているわけじゃなくて、自分自身に生かされているということ。だからこそもっとがむしゃらに生きたい。
生きることにストイックであればいい歌が唄える
──そんなテーマが通底しているからこそ、アルバムの最後を大いなる人間賛歌と言うべき「人間じゃろうが!」で飾るのは必然だったんでしょうね。
清木場:そうしたかったんです。自分で唄っていてもゾクゾクする歌ですからね。理解している意味合いを含めて、自分にしか唄えないだろうし。僕のことを全く知らない人がたまたまこの歌をラジオで聴いたら、もの凄く驚くと思うんですよ。“「人間じゃろうが!」って何だ!?”って(笑)。でも、そこに込めたメッセージ性も踏まえて音楽を楽しみたい。「五日間……バックレよう」もふざけたタイトルだと思うけど、真剣に生きる中でも遊び心を絶対に忘れたくないんです。あくまで面白く、楽しくやりたい。音楽は根本的にそういうものだと思うから。
──今回のアルバムは、清木場さんに対して一定の先入観がある人にこそ是非聴いて欲しい作品ですよね。普段はライヴハウスに通ってアンダーグラウンドなロックを愛聴している本誌の読者は特に。
清木場:そうですね。ライヴハウスでも是非ライヴをやりたいと思っているんですよ。やっぱり、ライヴハウスが一番好きですからね。去年、初めて地元の山口にある小さなライヴハウスでライヴをやったんですけど、お客さんもバンドもみんなイケイケで熱くて、凄く楽しかったですからね。大きいホールは大掛かりな演出もできるから楽しいんですけど、ロックをやるならライヴハウスが一番ですよね。1曲目でその日上手くやっていけるかどうかが判りますから。
──9月5日から行なわれるツアーはZepp公演を主軸としたものですが、大きいホールはオーディエンスとの距離感を掴むのに時間が掛かりますか。
清木場:いや、そんなことはないですよ。Zeppは今までの経験上で言うとまだ小さいほうなので、一番やりやすいです。500人キャパの会場からZeppクラスまでが凄く気持ちいいんですけど、有り難いことに僕には素晴らしいスタッフが周りにたくさんいてくれるので、どんな会場でもライヴは楽しくできていますね。
──Zepp主体のツアーでありながらも、ファイナルは清木場さんの地元の山口市民会館というのが如何にも清木場さんらしいと思ったんですが、これは自分を育ててくれた土地に対する感謝の念から実現の運びになったんでしょうか。
清木場:そうですね。凄く小さな会場なんですけど、僕にとっては生まれ育った場所なので、実現できて凄く嬉しいです。20歳まで山口で過ごして、音楽とは無縁のところでムチャクチャに過ごして、いろんなことを経験して…。山口時代に培った根性がなければ、この世界に入ってすぐに心が折れていたと思うし。山口市民会館は椅子席だけど、お客さんをずっと立ちっぱなしにして盛り上げたいですね。
──他の唄い手にはない、“唄い屋”清木場俊介にしかないものとは何だと思いますか。
清木場:感情を爆発させるスイッチかな。ライヴでも、バラードを唄う前にわざと笑えるMCをするんですよ。その後にスイッチがパーンと入ってバラードを決める。そのギャップが余りにも激しいから、自分でも同一人物に思えない時があるんです(笑)。バラードの最後のほうでもう一度スイッチを爆発させると、感情の入った歌詞とメロディが相乗効果として活きてくる。その瞬間のお客さんがシビレる姿を見ると“よっしゃ!”と思いますね。そういう切り替えの早さ、幅広いジャンルに適応できる能力はソロ活動を始める前に学べて凄く勉強になったし、何一つ無駄にはなっていないんです。今も凄く楽しい人生ですしね。
──清木場さん自身が貪欲に人生を楽しんでいるからこそ、“僕等は皆同じ人間だ。体には同じ赤い血が流れてる。”という「人間じゃろうが!」の歌詞も大きな説得力を持って聴き手に伝わって来るんだと思いますよ。
清木場:がむしゃらにやっていた10代の頃に、楽しくない人生を散々過ごしてきましたからね(笑)。今は唄うことが凄く楽しいし、生きることに対してストイックであれば自ずといい歌が唄えると思っているんです。適当に生きていると「人間じゃろうが!」みたいな歌も説得力が薄れてくるでしょうし。音楽に対してはこれからも楽しく突き詰めて、自分の意志を貫いていきたいですね。過去は関係なしに全部取っ払って、このアルバムでようやくスタートラインに立てたと思っているので、今からが勝負ですよ。ここからが本当の意味での清木場俊介の始まりだと思っていますから。
【清木場俊介さんから素敵なプレゼントがあります!】
IMAGE
rhythm zone
【CD Album+DVD(上)】RZCD-45648/B 3,900yen (tax in)
【CD Album(下)】RZCD-45649 3,000yen (tax in)
【CD】01.believe 02.Lenny Down 03.Baby 04.最後の夜 05.Image 06.月 07.愛してる 08.天国は待ってくれる 09.忘れないで 10.サル 11.五日間……バックレよう 12.人間じゃろうが!
【DVD】01.「人間じゃろうが!」MUSIC CLIP 02.「believe」MUSIC CLIP 03.「五日間……バックレよう」MUSIC CLIP 04.LONDON 05.SAKURA
9.05 IN STORES
★amazonで購入する
★iTunes Storeで購入する(PC ONLY)
Live info.
清木場俊介 LIVE TOUR 2007
まだまだ! オッサン少年の旅
9月5日(水)ZEPP NAGOYA 18:00 / 19:00
9月6日(木)ZEPP NAGOYA 18:00 / 19:00
9月8日(土)YOKOHAMA BLITZ 17:00 / 18:00
9月9日(日)YOKOHAMA BLITZ 16:00 / 17:00
9月12日(水)ZEPP FUKUOKA 18:00 / 19:00
9月14日(金)新潟LOTS 18:00 / 18:30
9月19日(水)ZEPP OSAKA 18:00 / 19:00
9月20日(木)ZEPP OSAKA 18:00 / 19:00
9月24日(月・祝)ZEPP SAPPORO 17:00 / 18:00
9月28日(金)ZEPP SENDAI 18:00 / 19:00
10月1日(月)ZEPP TOKYO 18:00 / 19:00
10月2日(火)ZEPP TOKYO 18:00 / 19:00
10月6日(土)広島CLUB QUATTRO 16:30 / 17:30
10月9日(火)山口市民会館 18:00 / 18:30
【料金】Zepp公演 \5,750(税込・1ドリンク込)/新潟・広島・山口公演 \5,250(税込・広島のみドリンク代別途必要)
清木場俊介 OFFICIAL WEB SITE
http://www.kiyokiba.net/