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TOKIO / 本日、未熟者 / Over Drive
初回盤UPCH-9335 1,200yen(tax in) 通常盤UPCH-5487 1,100yen(定価) / 8.15 IN STORES
ここ数年、グループの枠を越え、個人の活動もさらに活発になったTOKIOから、『本日、未熟者/Over Drive』がリリースされる。『本日、未熟者』は現在土曜21時にTBS系で放送されている山口くんの主演ドラマ『受験の神様』の主題歌になって、一度は聴いたことがある人も多いと思う。昨年TOKIOファンに強烈なインパクトを与えた『宙船(そらふね)』に続き、中島みゆきさんが作詞・作曲をされた今作も、中島みゆき節全開。あがいたり、もがいたり、当たったり、砕けたり、人間のギリギリの感情に、ストリングスのサウンドも加わり、壮大なスケールで描かれている。サビの「あいにく本日、未熟者〜」の部分は、もう救いようのない切実さが漂っていると感じたのは私だけではないはず。長瀬の力強いソロ・ボーカルだけで歌い上げ、どこか光を求めながら彷徨い続けている様子を赤裸々に伝える。TOKIOが歌う演歌風歌謡ロックは、2007年の音楽シーンに新たな風を吹き込むだろう。
2曲目の『Over Drive』は、『メントレG』のエンディングテーマソング。『本日、未熟者』とは雰囲気が変わり、いつものTOKIOサウンド。楽しげに歌っていることが想像できるボーカルと、ホーンが加わった華やかなサウンド、テンポの良いメロディー。1曲目はリラックスせずに聴いていた曲だとしたら、この曲はなんか、ホッとする。ライブで盛り上がること間違いナシ!…ってライブ…次はいつなんだろう。
こちらのCDは、初回盤は『本日、未熟者』と『Over Drive』、そして『本日、未熟者』の Video Clip & Making DVDが付く。通常盤初回プレスは上記の2曲と『indicator』と『宙船(そらふね)』〜Rock version〜が挿入されている。『indicator』はマイナー系ロック・ナンバー。ほぼ全編に渡り、長瀬のボーカルを国分のコーラスが支えるという、私的に一番気持ち良く聴ける組み合わせ。『宙船(そらふね)』〜Rock version〜は、ライブDVDとほとんど同じ音だったので、たぶん昨年行なわれたライブハウスツアー時のものだと思う。ライブDVDを買うほどTOKIOに興味はないけど、ちょっと雰囲気を味わってみたいという方にはぜひ聴いてもらいたい。ちなみに、ライブDVDを見た10人の内の半分以上は、一度ライブに行ってみたいという気持ちになることは実証済みです。
Rooftop:やまだともこ
A CLOUD MIREYA / singular
EDMJ-0003 / IN STORES NOW
こんにちは。僕は、prefuse 73が好きなので、スコット・ヘイレンの作品は、できるだけ購入しています。どれもはずれが無く、毎回違った驚きに出会わせてくれるスコットのセンスには、脱帽です。Savath + Savalas、piano overload、などいろいろありますが、今回僕がレビューを書こうと思うのは、A CLOUD MIREYAのsingularです。歌モノです。スコットの作品というより、クラウディア・デヘーザ(On!Air!Library!、Daylight's for the Birds)との共同作です。子守唄を作ろうみたいな感じで始まったらしいので、すごい癒されます。仕事中にかけていて、今かかっているのはなんですかと時々聞かれるのですが、この人も癒されたいんだなと思ってしまいます。疲れている人には是非。夜明けの清々しさと、夕暮れの温かさが同居して、クラウディアの歌声に抱きしめられ、スコットのトラックに撫でられているようです。これこそラバーズロック以外の何ものでもない。ってライナーノーツに書いてありました。僕もそう思います。
下北沢SHELTER:原 辰徳
宇多田ヒカル / Beautiful World / Kiss & Cry
TOCT-40120 1,260yen / 8.29 IN STORES
CMでふと曲が流れて「あ、宇多田ヒカルの曲だ」と思うと同時に、「FREEDOMだ」とまた思う感じ(曲の内に「日清カップヌードル」と入れてしまう度胸。それをしてもコマーシャルソングに留まらないパワーって!)。その人の曲であることも、その作品のテーマソングだということ双方満たしてしまうその力にもう脱帽なのだけど、また出た!
今回のシングルは今年公開される『新世紀ヱヴァンゲリヲン:序』の主題歌が第1曲目。前回のシングル『Flavor Of Life』は叙情的に迫ってくる曲調だったけれど、今回はそれよりもさらっとしている。ポップと言っていいのか。軽いわけではなく、重々しいわけでもなく『Beautiful World』と唄うこの曲。前編新作という今年のエヴァがどんな作品になるのか、まだわからないが、映像が待ち遠しい気分になるのはファンの性か!?
まだ見ぬ映像に思いを馳せさせる演出に3曲目も憎い。TV版エヴァのエンディングに使われていた『Fly Me To The Moon』のカヴァー(2007mix)も収録されている。2曲目はFREEDOMに使用された新曲『Kiss &Cry』で、また豪華なシングルでは。
しかし、色んなところでたくさん聴くことがあるんだろう…と思う、3曲。街角で聴いても、家で聴いても、どんな場所でも聴いても失われない透明感がそこにあるのだと思う。
斉藤友里子
ザ・ガールハント / Live in HAWAII
FLOWER-091 1,680yen(tax in) / 8.03 IN STORES
ザ・ガールハントがリリースする『Live in HAWAII』は、夏をコンセプトにしたニューミニアルバム。
夏という一番華やかでアバンギャルドのこの季節に、好きな女子との甘〜い記憶もなければ、海での魅惑的な経験も誰一人ゼロという、ガールをハントできていない、ガルハンが贈る全6曲(シークレットトラック含む)。海が見えない陸の上から派手な夏を想像して、全て夏の妄想で書いたっていうんだから、なんか…悲しい(笑)。
でも、『夏のおしまい』(M-4)のように、終わってしまうことを名残惜しく思う感情も含まれてる曲もあったり、「イヤッホゥ!」と叫んでしまうほどの、とびっきりの夏アレンジで夏が歌われた『真夏の太陽』など、バラエティーに富んだ夏全開の曲たちは、想像上の夏ばかりなのに海に行った時のように心が踊るのは何故だろう。アルバムタイトルからすでに「!?」ではありますが、ガルハン流のユーモアがふんだんに折り込まれた楽しいアルバムの最後を締めるのは、そう、ドラムの中チンさんがお届けする『中☆チンタコス』。あのグダグダに2分も費やすのは、ガルハンらしい…。疾走感のある(『中☆チンタコス』を除く)、夏真っ盛りの曲達が勢揃い!
Rooftop:やまだともこ
the castanets / the castanets
OHPF-0002 2,500yen / IN STORES NOW
メンバーチェンジや活動休止期間などを経て、今年結成20周年を迎えるザ・カスタネッツ。前作から5年、6枚目となるアルバムはその名もズバリ「the castanets」!
えーっと、<結成20周年>に<5年ぶり>に<「バンド名」>に…これでもか! ってぐらい豊富なトピックスを含む作品ではありますが、もはやそこは問題ではないんです。彼らの【うた】は、<いま>ここに在るから。それはもう痛快でライブ感溢れ、馴染みのよいメロディーは軽やかなのに深みがあって。純粋に夢中になれるんです。するりと入ってきて、色んなこと、そうだったよなあって気張らずに思い出させてくれました。とても単純で素晴らしいことを。それは例えばアルバム1枚で代わり映えの無い日常が少し明るく見えたり、どこか気持ちが軽くなってココロが小さく踊ったり。四十男の<いま>の【うた】、あなたもぜひどうぞ。
Naked LOFT:きしのわかこ
CAMPAKEX / DEAR CALL GIRL
KMR-007 2,100yen (tax in) / IN STORES NOW
たとえば中学時代。『ヤングギター』の広告を見て通販で入手した安物の白いギターに、黒いビニール・テープを見よう見まねで幾何学模様に貼って布袋寅泰を気取るような純真たる音楽への愛情。CAMPAKEXの歌にはアダルトのスラングを巧みに織り交ぜた描写が頻出するものの、憧れのバンドマンに対するそんな無垢なる恋慕の情が松嶋クロスとインジャン古河の生み出す音楽の出自であることを僕は強く感じる。
さる6月9日に惜しまれつつも解散を表明したCAMPAKEXのラスト・アルバム。BOφWYやCOMPLEXへの限りない愛情をベースに、80'sビート・ロックとアダルト・カウンター・カルチャーを見事に融合させた彼らの集大成的な作品と呼べるだろう。BOφWYやCAMPAKEXのマニアックなファンであるほど、意図的な歌詞やメロディ、ギター・リフの引用と芸の細かさに笑えるはず。なかでも、どことなく『モニカ』を彷彿とさせるメロディ、歌詞の中に“プールサイド”“ポラロイド”“海辺の”“サングラス”といったモダンタイムな言葉が意識的に散りばめられている『レ・ズビアン・ローズ』は白眉。9月1日のLAST GIGSで封印となるCAMPAKEXだが、『STAR WARS エピソード1』のような位置付けで、漢字表記の6人編成バンドとしていつか是非復活して欲しい。
Rooftop編集長:椎名宗之
KIMONO MY HOUSE / Hard boiled Soup
COAR-0050 1,260yen(tax in) / IN STORES NOW
トラックメイカー&DJ&ハーモニカのDAISUKE MIZUSHIMA氏、ボーカル&トランペットのMORITA CRAUSER STRONGからなる京都在中2人組ユニットのTOMMY THE GREAT。そんな彼らから久々にGREATな2作品が届きました。今回はミニアルバム『Hard boiled Soup』、フルアルバム『Hard boiled Love』を連続リリース。このミニアルバムは爽やかな歌ものクラブサウンドが中心。メロウでポップなもの、ボサノヴァ、アブストラクトなハウスと、家でながら作業で聴いていたい1枚。またフルアルバム『Hard boiled Love』でもたっぷりとTOMMY THE GREATが放つ、こゆ〜い京都生まれのクラブサウンドを堪能する事が出来ます。
2枚共、おしゃれとは無縁な私の生活に、おしゃれをもたらしてくれるかの様な作品でもあります。
SONG-CRUX:樋口寛子
JYONGRI(ジョンリ)/ Lullaby For You
TOCT-22284 1000yen(tax in) / IN STORES NOW
18歳の若きシンガーソングライター・JYONGRI(ジョンリ)の3rdシングル。JYONGRIは昨年末にデビューしたばかりだが、歌の巧さ、曲の良さもあって既に各所で話題になっている。インターナショナルスクール出身で、しかもレコード会社が東芝EMIだったりすることから「ポスト宇多田ヒカル」とも言われているが、実際、洋楽風R&Bをドメスティックに歌い上げる感じは確かに宇多田っぽいとも言える。まあ、ポスト宇多田という言われ方をJYONGRI本人がどう思っているのかはわからないが、飛び抜けた才能を持つ宇多田ヒカルと同様な存在として、JYONGRIが期待されていることは決して悪いことではないだろう。この3rdシングルも、情感豊かなバラード『Lullaby For You』、ダンサブルなR&B『Catch me』、軽快な歌詞が印象的な『Lovers DRIVE』など、多彩な才能を感じさせる。早熟なのになんとなく親しみやすい所が、ヒッキー同様に彼女の大きな魅力と言えるだろう。今後の活躍が楽しみだ。
加藤梅造
Zi:LiE-YA / ろくでなし稼業
CTCD-586 2,940ten(tax in) / IN STORES NOW
ライブ会場、http://wnt.shop-pro.jp/でも販売中!
柴山“菊”俊之(ex.サンハウス)率いるZi:LiE-YAの4thアルバム。2007年6月9日=菊の還暦の誕生日という記念すべき日に発売された今作は、Zi:LiE-YAのライブの特長である重厚さ、きらびやかさがばっちり出ている。
シューゲイザー世代の自分、「なんか大御所のバンド」というとーっても恥ずかしい思い込みだけでZi:LiE-YAのライブを勝手に避けていた。ところが、実際に観たZi:LiE-YAというバンドは、近頃の若者バンドよりよっぽど、音楽に対してどん欲で、誠実で、そんなZi:LiE-YAを私はただ単純にかっこいいと思うし、菊さんの赤い長髪から飛び散ってライトに反射する汗を、ただ素直にきれいだと思う。
還暦にして現役。ぜひ自分と同じ若い世代の人にこそ耳にして欲しい、菊の生き様です。
Naked LOFT:こだま
センチライン / Think
TBCD-1032 1,500yen / 8.08 IN STORES
前作『tasogare』から、すっかりセンチラインの魅力に取り付かれている。枝松さんから生まれる詞とか、歌声とか、やわらかいメロディーを聴きながら、想像(妄想?)を膨ませてCDを日々クルクルクルクルと。Rooftop企画のイベントを5月に行なったときは、「まず私がセンチラインのライブを見たい!」という一心で、関西在住の彼らにわざわざ東京までいらしていただき、一番良い位置をキープして楽しませて頂いた。そして、その2ヶ月後。気づけば新宿から1時間以上もかかる逗子の海岸に来ていた。もちろん、センチラインを見に。ここまで熱心に見に行きたいって思うって最近あまりなかったなぁと思いながら…。ここでニューミニアルバム『Think』にも入っている『雨色列車』を聴きながら(外はちょうど雨でした)、恋する乙女のようにドキドキしていたことを思い出す。
『Think』は、淡くセンチメンタルな想いに包まれる全6曲。様々なストーリーをコンセプトに、いろんな角度からの『Think=想う』が綴られた短編映画のような作品。曲を聴いて、いろんな情景を浮かばせてくれるって素敵だなぁって思います。
Rooftop:やまだともこ
曽我部恵一 / blue
ROSE 53 2,500yen(tax in)/ 8.02 IN STORES
前作『LOVE CITY』から僅か7ヶ月というスパンで届けられた曽我部さんのニューアルバム『blue』。夏をモチーフにした1枚となっていて、見上げれば果てしなく広がる澄み切った青空、僕らの日常、真夏のヒリヒリするようなドキドキするような情景をさっぱりとポップなサウンドに乗せて、ロックンロールも散りばめながらやさしく歌いかけます。実はかなり早い時期に『blue』のプロモ盤を頂いて毎日聴きまくってたわけですが、リリースに際して曲順が変更されてまして、その正式な曲順で改めて聴き直してみると、あら不思議、今までの音像や思い描いてた風景が違ってくるのです。真夜中に部屋で1人、『blue』を聴いていると、あの時の海岸や浜辺を否応もなく思い出しちゃいます。魚喃キリコさんの『blue』を読みたくなります。夏なんだな。
ロフトプラスワン:白井絢介
dustbox / Seeds of Rainbows
FGCA-21 2,300yen(tax in) / 8.22 IN STORES
このバンドを好きな理由は、毎回自分のツボであるポイントをしっかりと押さえた作品を届けてくれるからだろう。昨年7月に3rd FULLALBUMを出したばかりなのに、早くも4th ALBUMがリリースされる。このアルバム、まるで前作『13 Brilliant Leaves』の続きを聴いている様な仕上がり。それは彼らが“自分らしさ”から逸れる事なく、それを継続し続けているからだろう。ツアーにおいては、各地でソールドアウト続出!!! メロディックパンクロックシーンを確実に引っ張っているdustboxの勢いは止まらない。ライブと新しい音源の同時進行。これからも彼らの良さであるこのスタイルは変わる事はない。シーンを引っ張れる存在である彼らのライブ、これは自分で確かめてもらうしかない。
新宿LOFT:佐藤ハジメ
チェンバロ / 空の色
UPCH-1004 1,800yen(tax out) / IN STORES NOW
シェルターには目黒彩海という女子がいる。正確には8月1日をもってシェルターを卒業する。7月31日と8月1日の目黒お疲れライブではもう泣けないんじゃなかというぐらい目黒は泣きっぱなしだと思う。そんな目黒の先取り送別会の時に「ベストライブは?」というありきたりな質問をしたところ「チェンバロは一生忘れられない」とのことだった。2000年頃、パンクやミクスチャーを経過後、歌が中心の楽曲でチェンバロはシェルタースタッフの心をかっさらっていった。最高にいいバンドだったと今でも語り継がれている。そんな目黒もチェンバロに熱中し、一時期チェンバロのタトゥーを入れるかどうかで本気で悩んでいたのも笑い話である(笑)。そんな目黒も大人の階段を登り、新たなるステージへ向かう。シェルターで覚えた仕事が今後何も役に立たないかもしれないが、培った人間関係は今後一生のものになると思う。前を向いて進んでいってね。
下北沢SHELTER:西村仁志
BALLOONS / 451 deg F
HKP-011 2,300yen(tax in) / 8.08 IN STORES
意外にも結成10年目のBALLOONS。想像していたバンドのイメージからはガラッと変わって、絡み合うクリーンサウンドに、複雑な展開の曲。そしてほとんど歌わなかったバンドかと思っていたら、詩的な歌や、エモーショナルな歌が曲の芯を作っているように聴こえる。
一見機械的なように聴こえて、実はとても切迫したような熱い作品に感じた。特に6曲目始め、飛び出す様に出てくる冷静そうな4つの楽器の音。さりげなく入ってくる歌がさらりと乗り、さらっと始まったかの様な、なにげない歌がどんどん気持ちに迫ってくる。喉元と心に突き刺さりそうになった瞬間、曲が終わる。そしてまた巻き戻しを押してしまう。そんな作品です。
新宿LOFT店長:大塚智昭
the band apart / fadeouts (for JUSTICE)
asg-009 1,050yen (tax in) / 9.05 IN STORES
ここまでやっちゃうの!? 流石と言うのか何と言うのか…。まぁ、一言で言えばもちろん最高なんです。
説明不要のインディーズ・バンド、the band apartの約1年振りとなる新作『fadeouts (for JUSTICE)』が遂に、遂に来月9月5日にリリースされる。限り無く捻くれていますが、限り無くPOPです。ジャンルに捕われることなくロックを中心に、ジャズ、フュージョンなどの要素もふんだんに散りばめられた楽曲のクオリティの高さや、「そこで、そうなっちゃうの!?」と思わず言ってしまいそうなぐらい複雑な展開は今作でも健在である。しかしthe band apartが凄いのは、このPOPなメロディを加えることによりシンプルに聴こえるところ。今作ではかなりメロディがPOPであることから、よりシンプルに楽しめることが出来るような気がする。今作はシングルなので2曲しか収録されてないのですが、聴いていると次作が楽しみで仕方なくなる。様々な音楽を吸収し進化を止めないBAND、the band apartの新作『fadeouts (for JUSTICE)』は限り無く捻くれていて、限り無くPOPです。
Mother Bicycle/UcavaRecs:4184
FUGAZI / 11-4-02 LONDON, UK/ THE FORUM (LAST SHOW PLAYED TO DATE)
http://www.dischord.com/release/FLS30
長く続けてきたFUGAZIのライブシリーズのレビューですが、涙涙の最終回です。フガジが現時点でラストライブin UK。噂ではこのあとアメリカでやったとかあるのですが、ホントのところどうなんでしょうか? 情報求ム。今回はミックス加減は、ギターが大きくダイナミックな感じです。全体的に落ち着いた雰囲気ですがもう、なんというか、深い! 深すぎる!! …12曲目『MARGIN WALKER』で演奏中止もありましたが、このシリーズを聴いていれば特にびっくりすることもなく(笑)、『Life And Limb』が素晴らしいスケールの大きさ。この曲ってこんなにかっこよかったのですね。『Waiting Room』などもあったのですが(6月30日にSPIRAL CHORDがWaiting Roomやったのですが、ホントにかっこよすぎて死ぬかと思いました)ちょっとテンポ早めの曲が少なかったです。ラストは『Glueman』で、次のライブシリーズはないのでしょうか? 期待するのはライブDVDですよね。でも夏には『Keep Your Eyes Opne』と題されるFUGAZI本が、あのBURNING FLAGSより発売決定! 詳細はDISCHORD HPにて! ではまたどこかで会いましょう。
下北沢SHELTER:西村仁志
vez / /DISS/CODE/SESSION/SEND/4/
vez-000 1,000yen(tax in) / IN STORES NOW
初の音源となる「/DISS/CODE/SESSION/SEND/4/」が7月14日にRELEASEされました! 7月17日にはLOFTでは初となるLIVEを披露した「vez」。Vo&Gt.FUTOSHI TAKAGI/Ba.HIDEO/Dr.YANA/Gt.MITSUHIDE SATOの4人編成バンド。そこから生み出されてくる音楽は、かっこいい!! 疾走感が溢れる曲や、重圧感のある曲、、、彼らだから聴けるこの曲達。う〜ん、やっぱり高木さんの歌声を聴くと安心します。POWERをもらえます。なんか心癒されます。そう思える人物に出逢えた自分は幸せ者だな〜としみじみ感じてます。7月の東名阪ライブをもってBa.のHIDEOさんが脱退となってしまいましたが、今後の新生「vez」も楽しみにしてます。
CDの販売場所はライブ会場のみとなっているので、ぜひLIVEに足を運んでCDを買って聴いてもらいたいです! vezのライブ情報はこちらでCHECK!! →http://vez.jp
LIVEも超格好良いので、ぜひぜひ会場へ足を運んで、「生vez音楽」を味わってくださいな☆
新宿LOFT副店長:河西香織
VELTPUNCH / WHITE ALBUM
XQAF-0212 / 1,680yen(tax in) / 8.12 IN STORES
無愛想に降り続ける雨のせいではない。もう8月でとっくに梅雨明けしていると思いますが、これを書いている7月19日現在はまだ、梅雨です。
毎日ジメジメしていて、非常に鬱屈とした気分にならざるを得ない今日この頃、そんな気分にちょっと染みながら軽やかにしてくれるようなVELTPUNCHの4thアルバムが届けられました。夏だけど『WHITE ALBUM』。ジャケットはG.Vo.の長沼氏によるもので、とても涼しげな感じだし、新しく加入した、大学の先輩でありmy plastic JonBenet dollの姫野氏とのギターの絡みあいも聴いていて爽快です。特にイントロからのギターリフがカッコイイM-1『SPORTS』、未練がましい男の哀愁を唄った様に思えるM-2『Cyndi…comeback』がオススメです。9月8日の下北沢ERAでのレコ発はなんとあのバンドが復活!? ということもあるので、是非観に行くべきですね。
LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ
MICRON' STUFF / Precious
RZCD-45669 800yen(tax in) / 8.22 IN STORES
4月に1st.シングル、5月にはミニアルバムという、かなりのハイペースでリリースをしているMICRON' STUFFから、2nd.シングル『Precious』が届けられました。前作の『STROBO』のようなダンスロックというか、ディスコ・パンクの楽曲から一変し、『Precious』はしっとりと聴かせる、アコースティックギターを基調にしたメロウチューン。あのキラキラしたハイテンションのライブを見た後のシングルだったから、「こういう曲もできるんだ」と思ったのが正直なところ。でもディスコ・パンクだけでなく、ちゃんと聴かせてくれるんですよ、MICRON' STUFFは。今作はゲストボーカルに、なんとスガシカオさんも参加されていてます。インタビューでBINGOさんが「コーラスをスガさんにお願いして良いのかなー」って、確かに豪華すぎる感は否めない。でも、お互いのファンクの部分がうまく重なり、「忘れたくない事、かけがえのない事」をテーマに書かれた詞の雰囲気を、より引き立てているように思います。
『デイ・ドリーム・フリーター』(M-2)は5月にリリースされた『25』のリマスタリング。こちらは、私のイメージにある“これぞ MICRON' STUFF”と言った感じ。ノレます。踊れます。歌えます。今年は、大きなフェスにも出演する彼ら。各地でその名を轟かせてくることでしょう。
Rooftop:やまだともこ
メリー / 木洩れ日が僕を探してる…
VICL-36320 980yen(tax in) / 8.08 IN STORES
今年2作目となるNEW SINGLE! シングルのタイトルでもある『木洩れ日が僕を探してる…』の曲を聴いて、ちょっとビックリした。今までのメリーの音に比べてPOPな曲調に感じた。曲調が変化したりすると抵抗を感じたりする場合もあるが、全く抵抗がなく「スッ」っと自分の中に音が入ってきた。メリーの音楽を聴くと、心がワクワクしたり弾んだりする。この曲は、悲しげで切ない歌詞なのに、そう感じてしまう。私はメリーの楽曲と歌声がすごく好きなんだなぁって再認識しました。
今回のCDは、この通常盤のType1の他に初回限定盤のType2(品番:VICL-36318)とType3(品番:VICL-36319)の3種類有り、どれもジャケット&カップリング曲が異なっている。どのカップリング曲も異なる世界観が感じられ、買って損ナシ!…というか、聴かないと損します!! そして、8月12日迄に購入した方へは、購入者特典で8月25日に行われるタワーレコード渋谷店のインストア・ライブの入場券が当たる専用応募ハガキが配布されます!8月には東名阪ツアーも決定している彼らの詳しい動向はこちらでチェック!→http://www.merrymate.jp/ 次の新譜も楽しみにしてます☆
新宿LOFT副店長:河西 香織
RADIOTS / UPRISING
500yen / 限定200本。通販及びライヴ販売等で完売次第販売終了
この爽快感、疾走感、と言うよりなんだろう。おそらく今までに感じてきたパンクとかロックとかとは何かが違う。しかし、古き良きものを受け継ぎここに降臨したと言わんばかりであろう。それは決していやらしい感じでも無く、はたまたあっさりした感じでも無い。絶妙と言う言葉はこの人たちのためにあるのではないだろうか?
そして今回のデモテープのまたマニアックなところは「基本的に全国RECORD SHOPでの流通は致しておりません」いや、なんかこう言う言い方好きじゃないけど「かなりパンクですよ!!」世間の風には乗らない。だからと言って負ける気はしない!そんな気合いのあらわれであろう。
新宿LOFT:HxGxK
LOVE LOVE LOVE / HIGH COLOR BLUE
HYCA-6003 1,680yen(tax in) / IN STORES NOW
ある日、某雑誌ライターA嬢より「凄くいいバンドに出会ったんだー♪」って少し興奮気味に教えてもらったのが、関西の3人組バンド“LOVE LOVE LOVE”だった。私はA嬢の音楽的感性はもの凄く信頼しているので、音も聴かずにライブに足を運んでみました。結論、行って良かった。30分そこそこのライブから、彼らの人間性を表すかの様な歌が沢山溢れ出ていた。そして改めてこの新譜を聴いたら、じんわりとくる温かさ、いなたさと新しさが同居した作品に映った。
はっぴいえんど、はちみつぱいなど、ティンパンアレーのような『日本語のロック、ポップス』をベースにしながらも、近年のJ-POPダンサブル化などにもフレキシブルに対応している新しい感覚を持つバンド。個人的には2曲目『Far-Far』好き。東京にもガンガンライブをやりにきて欲しな。
SONG-CRUX:樋口寛子
lostage / DRAMA
TFCC-86222 / 2,500yen(tax in) / IN STORES NOW
「作為的なドラマより、人生の方がよっぽどドラマティックだ。」
オルタナ/グランジ・ロックの新星、lostageがこの度生み出した2ndアルバム『DRAMA』を聴いて、そんな言葉を思い出した。
日々に憂いを持ちながらも葛藤し苦悩し、気が狂いそうな寸前でそれでも生きている、生臭い人間のニオイがする。そういう事を言ってしまうと誤解を受けそうだが、表裏一体な感情を抱きながらも、人は日々を生きているのではないだろうか?
重厚で破壊的。緊迫感があるのにどこか優しい。静かに、でも確かな熱を焚き付け爆発する。さらりと聴けるようなBGMにはならないかもしれない。思わず立ち止まり世界に入り込んでしまう。だからこそ、心の奥底にひどく突き刺さり共鳴できるのだ。
全国を怒濤のように回るライブツアー先でも、きっとドラマティックな展開が待ち構えているだろう。ライブで体感できる『DRAMA』が今から楽しみで仕方が無い。
LOFT PROJECT:アカセユキ