ギター バックナンバー

怒髪天('07年7月号)

怒髪天

酔っ払っていられりゃ天国だ!酒好きの、酒好きによる、酒好きの為の泥酔ロック!

これほどまでに酒を愛するバンドが他にいるだろうか? 数々のフェスやライヴ会場で酔っ払った姿を目撃され「千鳥足大王」の異名を持つヴォーカリストと、そのあまりの呑みっぷりに「お酒の妖精」と称されるベーシストを擁する怒髪天の最新作は「酒」がテーマの曲ばかり4曲を収録した所謂「酒シングル」! 聴けばもれなく全員呑みたくなること間違い無し! ライヴでの盛り上がりはもちろん、居酒屋のBGMにも最適! ビールがおいしい今の季節から年末年始の宴会シーズンまで! 酒もってこい馬鹿野郎!(interview:稲垣ユカ)


新曲は「ポーグス・ミーツ・チータ」!?

──今回の「酒シングル」の構想はいつからあったんですか?

増子:もともと「酒爆」をシングルで出したいっていうのはテイチクに移籍したぐらいからずっと思ってたんだよね。出すタイミングを図ってた感じで。

──当初からお酒の曲だけで出そうと決めてたんですか。

増子:いや、そこまでは考えてなかったね。でも「ビール・オア・ダイ」って曲も出来たし、もう一曲作ってまとめて出して、ライヴで続けてやるのも面白いんじゃない? って。

──なるほど。では一曲ずつお聞きしたいんですけど、まず「酒爆」を新録したのは?

増子:何より、ライヴのときとテンポを同じにしたかったっていうのがあって。あと、コーラスはどうしてもやり直さなきゃなんなかったからね。オリジナルのほうは酔っ払いが30人ぐらいでやってたからもうめちゃくちゃで、「男よ呑め! 男よ酔え!」って言えてないんだよね。「男よ酔え!」ばっかり言っちゃって(笑)。

上原子:混ざって「男よヨメ!」に聴こえるんだよね。

増子:そう、嫁になってどうするんだっていう(笑)。だからちゃんとスッキリさせたかったんだよね。

──凄くキレがある感じに仕上がってますよね。コーラスもそうですけど、特に友康さんのギター・カッティングが。

上原子:ああ、そうだね。カッティングはキレをよくしようと思ってやったね。

増子:まぁ今回のはライヴに近いんじゃない? あと、坂さんのセリフね。あれはもう軽い放送事故だから。

──(笑)坂さんだけ別録りで?

増子:何ッ回もやったよね。

坂詰:まぁ、周波数が合わなくてですね。

一同:……。

増子:…面白くないからね。最近の坂さんにはスベり神っていうのがついてるから(笑)。

──(笑)二曲目の「ヘベレ・ケレレ・ヨー」は新曲ですが、これはいつ頃作られたんですか?

上原子:最近だね。シングル作ろうってなってからだから、去年末から今年の1月ぐらいかな?

──初めからこういう明るい曲で行こうと思って作ったんですか。

上原子:そうだね、ライヴとかフェスでお祭り騒ぎになれるようなアッパーな曲がいいなぁと漠然と思ってて。そしたら、エレキを持ったポーグスをバックにチータ(水前寺清子)が唄ってるっていうイメージがパッと浮かんで。

一同:爆笑

上原子:それにイイ歌詞が乗っかって、ホントに素敵な曲が出来たなぁって。

増子:ちょっと「日本全国酒飲み音頭」も入ってるけどね(笑)。でもさ、そういう「お酒の音楽」のイメージってあるじゃない?海外ならポーグスとかトム・ウェイツ、日本なら「日本全国酒飲み音頭」だったり演歌だったりとかさ。そういうのを取り入れてパロディ化したみたいな感じだね。あと、ライブの締めになるような曲を作りたかったの。今「ビール〜」から「酒爆」っていう流れがあって、その後の締めでできるような。だから、一杯目はビール、二杯目は焼酎または日本酒、三杯目以降はべろんべろんっていう感じだね(笑)。そういう連作みたいなものをやりたかったんだよ。

──歌詞を書くのはそんなに苦労しなかったですか?

増子:いや、大変だったよ! だって「ぐでんぐでん」の歌詞って、呑んだときのシチュエーションがほとんど全部入ってるからね。それをかわして書かないといけないっていうのは大変な作業だったよ。

──「ぐでんぐでん」は割とシリアスな歌詞ですけど、「ヘベレ〜」はもっと日常的と言うか。

増子:そうだね。人の曲っていうのは二の線で出来るから、自分達の曲ではオチをつけないとね。そうじゃなきゃ坂さんの立つ瀬がないし(笑)。

坂詰:スベり止めですから。

一同:……。

増子:思いっ切りスベってるけどね。

──(笑)「ヘベレ〜」は音的にこだわった部分とかありますか? イントロの音が面白いですよね。

上原子:あれは最初アコギを重ねたりとか色々やってたんだけど、何か足りないなって思ってて。そしたら家にずっと昔に使ってた打ち込みの機械があったから、これでいいんじゃないかな? って試してみて。使ったのは一応フルートの音なんだけど、オモチャみたいなやつだからチープすぎて全然フルートの音に聴こえないっていう(笑)。それを色々加工してギターを混ぜたりしたら何とも言えないイイ感じになったんだよね。

増子:ちょっとティンホイッスルみたいなね。

上原子:そうだね。で、ギターはバンジョーっぽく聴こえるような音にして。その辺は色々遊んでみたかな。

──なるほど。リズム隊は何かありますか?

清水:坂さん、結構勉強になったって言ってたじゃん。

坂詰:あのー、これはリズムが難しいんですよ。その難しいリズムを叩くのを…何とか頑張りました。

増子:そんなこと聞いてないよ(笑)。どんだけ頑張ったかじゃなくてどういうとこに注意したとか、あるでしょ?

坂詰:やっぱりトリプレットっちゅうか、いわゆる跳ねもののノリっていうのが苦手なんですけど…。

増子:急に専門的になったよ(笑)。しかも大概苦手って言ってるじゃん。得意なのって何なの?

上原子:坂さん、「ヘベレ〜」のドラムはそんなところじゃなくてシンバルでしょ。

坂詰:…そこはあんまり多くは語れないんですけど…。あのー、チャイナ・シンバルが必要だってことで無理をして買いまして、それを大変な思いをしてスタジオに持ってったんですけど、どうもスタジオのマイクとか空気と合わなくて鳴りが悪かったんですよ。それでしょうがないから使わないでレンタルして。レンタルしたのはスタジオに合ってたんで、まぁ良かったかなと。

増子:…まぁ、とんでもない言い訳だよね(笑)。もう俺からは何も言いたくないんだけど。坂さんね、レンタル代より安いシンバル買ったんだよ。信じられないくらい、もう「バシャーン」って弁当箱のフタ叩いたみたいな音がするやつで(笑)。そんなもの使えるわけがないっていう。あれは今年かなりやっちゃったランキングに入るよね。

清水:アレもう捨てたの?

坂詰:捨てるわけないじゃん!

──いずれ使う気ですか(笑)。ベースは如何でした?

清水:坂さんに合わせた感じ。でも楽しくできて良かったよ。あんまり複雑にしないようにして。

増子:そうだね。「ヘベレ〜」で気をつけたのは、複雑なベースをつけないっていうのと、安いチャイナ・シンバルはやめようってことだね(笑)。

坂詰:じゃあ、これからはコリアン・シンバルにしようかな!

一同:……。

清水:…またやっちゃったよ(笑)。


酒とは男心を育てるもの

──「ぐでんぐでん」はショーケンさん(萩原健一)のカヴァーですが、アレンジで気にした点っていうのは?

上原子:もともと原曲のアレンジが凄く良いから、俺達がやるにはどうしたらいいかって考えたときに、やっぱりテンポアップしてノリのいい感じにした方がいいなって思って。原曲はかなり長いから、飽きさせないで聴かせるように、上げるところと落としどころを作るのは考えたよね。あとは、アコギをいっぱい重ねて。計20本ぐらい入ってて、ひとりジプシー・キングスみたいな(笑)。ちょうどそのとき家でジプシー・キングスを聴いてたから、ちょっとやってみようかなって思って。

──そういう、友康さんがそのときハマってるものが出てくるっていうのは多いですよね。

上原子:もう絶対出て来ちゃうね。

増子:アレンジはそうやって意外なところから影響されてるね。影響っちゅうか、そのとき聴いてるものを「こんなん面白いんじゃないかな?」ってやってるから。

清水:あれね、アコギが入ってないリズムトラックだけのやつ聴いたら全然違うんだよ。結構音がガリガリしててビックリした。

上原子:シミは途中でチョッパーやってるんだよね。

清水:違う、あれは「チョッパーみたいなもの」だよ(笑)。

増子:俺はカラオケでよく唄うから、唄真似しないようにするのが大変だったよ。ショーケンさんは唄い崩しも上手いから、すぐ真似したくなっちゃうからね(笑)。それを避けてやらなきゃって。

──ちょっと声も似てらっしゃいますもんね。坂さんは如何ですか?

坂詰:これまた難しいか簡単かっちゅう話になっちゃうんですけど…難しいんですよ。

増子:だから、坂さんが難しいかどうかっていう話じゃないんだよ!(笑)

坂詰:まぁ素晴らしくスムーズには出来てないんですけど、でも頑張ってやりました。

増子:言い訳コーナーだからね。毎回「苦手なんだけど頑張ってやりました」って(笑)。

──(笑)ラストの「ビール・オア・ダイ」は4人がそれぞれヴォーカルを取っているヴァージョンですけど、バックはアルバム収録ヴァージョンと同じですよね?

増子:そう。いつもレコーディングが終わった後に遊びでこういうのやるんだよね。

上原子:今までも「一番星ブルース」とか「唐獅子牡丹」を坂さんに唄わせてみたりとか。で、今回はみんなでやろうって。

増子:坂さんは唄ってるうちに段々上手くなってきちゃって、破壊力がなくなっちゃうから勿体ないんだよね。今回ちょっと上手かったもんね。

上原子:坂さんの「真っ黒け」が聴きどころだよね。

増子:「け」がいいんだよ。

清水:あの「け」はいいよね(笑)。あんなひっくり返り方できないもん。

──(笑)じゃあリスナーの皆さんは是非そこに注目して聴いて頂くということで。

増子:でも、これ収録するかどうか最後まで迷ったからね。最初にこれで俺達のことを知られたくないっていう(笑)。

──そこは「二次会編」ってサブタイトルがついてますから、余興的なものってことで(笑)。それと、今回はジャケが随分と怒髪天のイメージと違いますが。

増子:ジャケはね、俺達がお酒の音源出すっつったら、日本酒のラベルみたいな筆文字で漢字で書いてあるようなのがハマると思うでしょ? だから絶対そこじゃないところに行ってやろうと思ってさ。アメリカの田舎のバーに貼ってあるような、いなたい感じにしたいなと思って。これを見て「なんかオシャレになったな」って思ってる奴がいたら…ちょっといいよね(笑)。

──間違ってオシャレだと思って誰か買っちゃわないかな、みたいな。

増子:そういう奴いたらアタマおかしいよね(笑)。よく見たらバカらしいにも程があるから。タイトルとかバンド名も漢字にしてみたり色々したんだけど、漢字が入ると冗談のクオリティが下がっちゃうんだよね。だからもう『V●GUE』の表紙みたいにして。

──『VOG●E』ですか!(笑)冗談が三周ぐらいして、ある意味怒髪天らしいジャケと言えるかもしれないですね…。では最後に、皆さんにとって「お酒とは何か?」をお一人ずつお願いします。

上原子:一日の最後に飲むものだね。お酒がないとその日が締まらないかなっていう。お酒を飲んで一日がリセットされておやすみっていう感じ。

坂詰:酒とは……蒸留したアルコールですね。

増子:…だだスベりだからね。

坂詰:まぁ精神的なところでは、その日の疲れを癒す魔法の水である、と。

増子:それ、俺のパクりじゃん!(笑)まぁ一言で言ったらガソリンだよね。あと、諸刃の剣であるっていうところがイイよね。自分の精神状態で良くも悪くもなるっていう、言わば鏡のようなものだと思うよ。

清水:酒とは、母乳であり羊水である、と。赤ちゃんが母乳を飲むように俺達はお酒を飲んで成長して、羊水の中で愛されて育っていくっていうね。まぁ、男心を育てていくものだね。


酒燃料爆進曲

酒燃料爆進曲

TECI-119 ¥1,200(tax in)
2007.7.4 Release
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Live info.

トーキョーブラッサム Vol.21
『ドドド・de・ガガガ』

7月13日(金)渋谷CLUB QUATTRO
出演:怒髪天 vs ガガガSP
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥3,000 / 当日¥3,500(ドリンク代別)

"デリバリーブラッサム" 関東アタック!
7月31日(火)HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2
出演:怒髪天 vs フラワーカンパニーズ
宇都宮ACT:メガネビジョン
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

8月1日(水)HEAVEN'S ROCK熊谷VJ-1
出演:怒髪天 vs フラワーカンパニーズ
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

8月8日(水)横浜FAD
デリバリーブラッサム 関東アタックスペシャル!「ヨコハマブラッサム VS ヨコハマジェットナイト」
出演:怒髪天 vs ギターウルフ
ヨコハマACT:Hi-Gi
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

8月10日(金)千葉LOOK
出演:怒髪天 vs Natural Punch Drunker
千葉ACT:the swiss porno
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

8月11日(土)高崎CLUB FLEEZ
出演:怒髪天 vs Oi SKALL MATES
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

8月12日(日)HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
デリバリーブラッサム 関東アタックFINAL!
出演:怒髪天 vs Oi SKALL MATES
OPEN 17:30 / START 18:00
前売¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)

BEAT CRUSADERS tour "EPop MAKING SENSE 2007"
7月18日(水)青森QUARTER
出演:BEAT CRUSADERS GUEST:怒髪天
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥3,000(ドリンク代別)

7月19日(木)郡山Hip Shot Japan
出演:BEAT CRUSADERS GUEST:怒髪天
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥2,500 / 当日¥3,000(ドリンク代別)

ROCKIN'ON PRESENTS "ROCK IN JAPAN FESTIVAL.2007"
日程:2007年8月3日(金)・4日(土)・5日(日)
※怒髪天は8月3日(金)の出演です。
★増子直純、8/3(金)DJ BOOTH にてDJ出演も決定!
会場:国営ひたち海浜公園 (茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4)
開場:9:00 開演:10:30 終演:20:30 (各日共予定 ※雨天決行/荒天の場合は中 止)

怒髪天 OFFICIAL WEB SITE
http://www.dohatsuten.jp/



posted by Rooftop at 21:00 | TrackBack(0) | バックナンバー

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