ギター バックナンバー

CD REVIEW ('07年4月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
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★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

メロン記念日 / アンフォゲッタブル
EPCE-5461 1,050yen(tax in) / IN STORES NOW

今月のROOFTOP掲載のメロン記念日×ヒダカトオル(ビート・クルセイダース)×掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)の対談だが、そこでもテーマとなったのがメロン記念日とロックの関係性だ。周知の通り、メロン記念日は「モーニング娘。妹分」として2000年にデビューしたアイドルユニットで、デビュー以来不動の4人メンバーで活動7年目を迎えた今も、現役バリバリのアイドルであることに変わりはない。2001年リリースの4枚目のシングル『This is 運命』が、文字通りメロン記念日の運命を変えた曲で、つんく♂の朋友・新堂敦士の手によるこのロックチューンで、メロン記念日のライブ会場は、アイドル史上初のモッシュ&ダイブが巻き起こるパンクなフロアと化したのだった。続く『さぁ! 恋人になろう』も(掟さん曰く)ジョージ・マイケルの『FACE』を下敷きにした軽快なロックナンバーで、ここにきてメロン記念日のロック路線が確立した。
ロックなアプローチを取り入れるアイドルは80年代以降、特に珍しいことではないが、メロン記念日のロック路線が熱狂的に支持されるのは、そこにあざとさがないからだ。アイドルのロックといえば、時に本人不在の過剰なプロダクションや、分不相応なアーティスト宣言が痛々しい結果を招く。しかしメロン記念日の場合、もともとロック通ではないメンバー達がロックを血肉化しようと格闘していく様が、まるでデビュー当時のブルーハーツのようにロックなストーリーとして周囲の目に映るのではないかと思う。そのストーリーを支えるファンやスタッフを含め、今やメロン記念日はロック的世界観を越え、ラブ&ピースな世界を生み出しているグループと言えるのではないだろうか。
『This is 運命』の成功後は、ロックに限らず『赤いフリージア』といった正当派アイドル歌謡や、『肉体は正直なEROS』のようなセクシーR&B路線など、様々なスタイルに挑戦するメロン記念日だが、約2年ぶりにリリースするこのニューシングルは、80's世代も思わず懐かしがるようなディスコサウンド! この、一緒に歌えるディスコチューンはフロアで盛り上がること間違いない。カップリングの『サクラ色の約束』は太田裕美を思わせる美しいポップスで、こちらもタイトル曲に負けず劣らずの名曲だ。


加藤梅造


capsule / Sugarless GiRL
YCCC-10008 2,310yen(tax in) / IN STORES NOW

以前、発売後凄く後乗りで聴いたcapsuleの6枚目「Lounge Desighners Killer」で一目惚れしてからアルバムを買っているのですが(以前のアルバムが店頭に置いてないのはナゼ?)、発売ごとにスキルが確実にあがっているcapsule。今回発売となった最新作『Sugerless GiRL』は、以前から売り言葉だった「エレクトロディスコ」や「ボッサ/ラウンジ」などという言葉には収まりきらないアーティストとしてのcapsuleが爆発した作品のように思う。capsuleといえばファッションは切り離せないと誰もが思うが(自分が十代で聴いていたら確実に後を追いかけていたハズ)、以前のような聴きやすいファッションとしての音楽ではなく、自信に満ち溢れた低音さえも響かせる楽曲も多数ある中、タイトル曲である『Sugerless GiRL』は流石! と思わせるcapsule節全開で、ボーカルこじまともこ嬢のボーカルが乗るメッセージソング。「やっぱ音楽だよね」と思わせる曲調+歌詞に感動さえもしながらデトックススープを作る毎日であった。


下北沢SHELTER店長:西村等


坂本移動どうぶつ園 / STAY GOLD
NOR-004 1,050yen(tax in) / のりちゃんレコード yellow_flag_xxx@nifty.com

東京西部のニュータウンより、21世紀に小走りでかけ寄ってきた2人の最強パンクデュオ“坂本移動どうぶつ園”。彼らの初映像作品、DVD『STAY GOLD』が好評発売中。DVDの中身は、ライブ映像3本・PV1本・カラスとの戦い1本、といった内容になっている。 初めて彼らのライブを見た時、私はしこたま笑った。しこたまおもしろかったから。 しかし同時に、有り得ないほどにツボをついた新しくて完全に正しい言葉・未知の物語の数々に感動と悔しさもおぼえた。そしてまた爆笑していた。最強だった。 おもしろいが滑稽なんかでは決してない、だがかわいいとも数ミリ違う…。そう、坂本移動どうぶつ園はかっこいいのだ。間違いなくかっこいい! まだ坂本の曲を聴いた事のない人は一度聴いてみた方がイイ気がする。ライブを観た事のない人は観た方がイイ。絶対にイイ。なかなかライブに行けない人には坂本の姿がおさめられたコノDVDがある! やったじゃん、買った方がイイ。ここから始めればイイ。
本作品は現在、高円寺円盤・ディスクユニオン・のりちゃんレコード本店(通販)にて取り扱い中。“坂本移動どうぶつ園”、この名をおぼえていて欲しい。なにかきっといい事があると私は思う。…『STAY GOLD』、是非!!
<坂本移動どうぶつ園HP>http://www.geocities.jp/sakamotoidou_zoo/


Naked LOFT:川上恵里


jealkb / 黒い砂漠
YRCI-70013 1,050yen(tax in) / 4.11 IN STORES

3月10日、渋谷AXでひさしぶりにjealkbのライブを見てきました。jealkbとはご存知の通り、メンバー7名の内、5名が吉本興業に所属している芸人さんで、ライブがとても楽しいんです。ステージはかっこいいんですが笑いも忘れていなくて、バイオリンのhidekiさんはこないだのライブでは一切バイオリンは弾いてないし(未だに何故かはわからない)、キーボードchaosさんのパフォーマンス(?)は絶品だし、MCはネタ聞いてるようなものだし、jealkbでしかできないライブを魅せてくれます。もともと“ヴィジュアル系”とカテゴライズされる分野にはあまり触れる機会がなかったのですが、jealkbに出会えてイメージが変わったということは否めません。お客さんは楽しそうにフリをしながら自由に踊っていて、たぶんどのライブとも楽しみ方は違わないんじゃないかと…。
今回リリースされる『黒い砂漠』ですが、ライブでは絶対に聴こえることのなかったキーボードが美しく鳴り響いていて、これには正直驚きました。ライブでのキーボードを見ていたので、キーボードの音はナイものだと思いこんでいたようです(失礼)。詞は“黒い砂漠”だけに、出口が見えない闇を彷徨い続けている様が歌われていますが、サウンドは聴きやすいです。曲も覚えやすいです。聴いてみてほしいなぁ…。5月にはファーストアルバムがリリースされるそうで、どんな作品が出来上がっているのか今から楽しみでなりません!


ジュリエットやまだ


JANGA69 / Dreamer
FIVER-002 500yen(tax in) / 4.18 IN STORES

昨年7月にファーストミニアルバム『Under The Tree』をリリースしたJANGA69のニューシングル『Dreamer』。今回は『Under The Tree』に収録されている『Dreamer』を再録したものに、新曲2曲を追加し、タワーレコード限定のワンコインシングルとなっている。
基本的には食わず嫌いの性格なので、この作品を最初に手にした時は、紙資料を見ながら「たぶん自分が好きな感じとは違う気がする」って思っていた。きっとこれまでも、こうやって聴かなかったけれど良い作品っていっぱいあったんじゃないかと思う。もしかしたら一生手放せなくなる作品だったかもしれないのに…。でも『Dreamer』は自分が好きな感じとは違うかもって思いながら、何故かウォークマンに入れていた。イヤフォンから流れてきた楽曲は、歌声が力強く、骨太なサウンドで聴かせるギターと、かわいらしい音色を奏でるキーボードとの重なり具合が心地よいものだった。また、アレンジも絶妙。このメロディーいいなぁとか、ここでこういうアレンジするんだとか、柄にもなくそんなことを思いながら聴きこんでいた。いろんなCDを聴いてみると、思わぬところで好きなサウンドに出会えるもんだと思いますよ。ぜひ聴いてもらいたい1枚。


Rooftop:やまだともこ


Shocking Lemon / Solvent Echo
AETH-0001 2,800yen(tax in) / 4.18 IN STORES

10周年を迎えたShocking Lemon。「継続するという事は、莫大なエネルギーが必要だ!」としみじみ感じている私にとって、10年間という、学校で例えると中学校+高校+大学(4年制)という長い年月を、同じメンバーで、同じ場所を目指し、持続し続けているShocking Lemonは尊敬する存在。良い意味で「変わらないバンド」。Shocking Lemonらしさを無くさず、進化している、そんなバンドだと思います。3年9ヶ月振りのリリースとなる今回のアルバムも、やはりShocking Lemonらしさは変わらず、且つ、とても良い作品に仕上がっていると思います。何度も何度も聴いて、もっともっと彼らの想いを感じたいです。10年の歴史には、彼らにしか分からない、重く、様々なカラーが存在するはずッ! そんな歴史を少しでも感じ取れたらと思います。事務所でこのCDを聴いていた時の事。LOFT STAFF:「これって…。」私:「Shocking Lemonの新譜だよ〜。」LOFT STAFF:「やっぱり。良いですねッ!」私:「そうでしょうぉ〜。」なんて会話がありました。
皆さんにもぜひ聴いてもらいたいです! 新宿店&渋谷店のタワーレコードで予約購入すると、各店舗によってオリジナル特典が付きます! 「どっちで予約しよう」って迷った時には、この際なので両店舗で予約購入しちゃって下さい!! 4/22の渋谷La-mamaからstartするTOURのファイナルが、5/30に、ここ新宿LOFTで有ります! アルバムを聴いて、ぜひぜひLIVEに足を運んで下さい! お待ちしております〜☆


新宿LOFT副店長:河西 香織


SCOOBIE DO / トラウマティック・ガール
HICC-2408 1,575yen(tax in) / 4.18 IN STORES

ヤバいブツを聴いてしまった! 自らのレーベルCHAMP RECORDSを立ち上げ、録音技師に向井秀徳氏(ZAZEN BOYS)を迎え入れた記念すべき今(問題)作。向井氏との共同作品『ROPPONGI』も生まれちゃったりして、まるで強烈に恋に落ちた様な…… 情熱的なミニアルバムに仕上がっている!!
トラとウマとガールがジャケットだし、狂っているとしか言いようが無い。灼熱の狂乱節! しかし、全く持ってふざけている訳ではないのだ。MATSURI STUDIO特有のデットで生々しいサウンド。それは10年選手である彼らが、初期衝動を叩き付けているように耳に届く。だが、鍛錬された強者共から突き出されるFunkのリズムに、もうじっとしていられないのだ。これを聴いて踊らない訳が無い! ある種のトラウマを植え付けられる(笑) 。結成10年を超えても尚、「やるなら今しかねぇ」とギリギリの瞬発力で輝ける彼らは、バンドとして凄く美しいと思う。これマジ、ヤバいっすよ! 必聴!!


LOFT PROJECT:アカセユキ


騒音寺 / 騒 -Gaya-
RAGG-009 2,100yen(tax in)/ 4.27 IN STORES

京都発、無頼型ロックンロールバンド騒音寺の通算6枚目のアルバム。一言で表すなら是、鬱屈した日々への処方箋。どうにもならない毎日を憂いているなら、とにかくこれをオススメする。必要なものは全て揃っている。あなたがするべきことと言ったら、ただこれを聴くだけ。
騒音寺の音楽には魔法がかかっているのだと思う。騒音寺というフィルターを通して世界を覗くと、光が乱反射して遠近法が狂う。あれこれ思い悩んでいたことがちっぽけに見える。つまらないと思っていた日常が、それ程悪いものでもないように思えてくる。例え一瞬でもそんな気分にさせてくれる、多分それはロックンロールの魔法。
悪い星の元に生まれて散々な日々を送るあなたも、騒音寺を聴いて「あほうの仲間」になるといい。仲間になったら最後、もう抜けられない、与太者人生まっしぐら。騙されてるんでも構わない。だってとても楽しいから。


LOFT PROJECT:稲垣由香


Dirty Old Men / Immature
SPRD-1014 1,500yen (tax In) / 4.25 IN STORES

宇都宮出身の4人組ギターロックBAND平均年齢20歳。若い。彼等の作品を日本で一番待っていました。初めて観たのは彼等のホーム宇都宮HELLODOLLY。かれこれ2年ぐらい前になる。Vo&Gu高津戸の天使のような奇跡の歌声に抜群のメロディーライン。独特な世界観を持った歌詞。それをささえるリズム隊の2人。無限の可能性を秘めた彼等の音楽に強烈な衝撃を受けた。特に衝撃を受けたのはM-5に収録されている『セオリス』。まさに名曲だ。素晴しい。昨年末に新しくメンバーを迎えアレンジ、音、共に厚みを増し、また一つ大きく成長した彼等の音楽。ちょっと先に聴いてしまいした。ゴメンなさい。ちなみにハンカチ無しには聴けないCDとなってます。


BEATSORECORDS/椎橋“4184”健一


TOY / 雨の街
LACD-0102 1,575yen(tax in) / IN STORES NOW

ひさしぶりに、メンバーの顔も名前も知らないけど、とにかく曲が良から好きというバンドさんに出会いました。ある日、隣の席の編集長から「好きそうだから聴いてみなよ」と渡された1枚のCD。それがTOYの『雨の街』。それまで何にも気にかけたことがないバンドだったのに、いつの間にか私の生活に『雨の街』は欠かせないものとなっていました。
ロックというよりは、ポップ色のほうが強く、“流行”に流されていない、いつの時代でも一番聴かれる音楽・ずっと聴かれていくだろう音楽であり、私が一番こだわるところである“聴きやすさ”は求めているところに近い場所にありました。また、どことなく都会の匂いがしなく(いい意味で)、無理に背伸びをしていない音楽というか、リスナーと何ら変わりない何気ない日常がそのまま曲になったというさりげない感じがまた良いんです。ボーカル横田さんの声も伸びやかで、『ナイロンの花』(M-5)で聴かせるコーラスは、コーラス好きにはたまらないのです。TOYは、現在『雨の街』release tour真っ只中。どんな方々がこの曲を作っているのかがとても気になるところであります。


Rooftop:やまだともこ


東京佼成ウインドオーケストラ / New Sounds Special
TOCZ-9288 2,854yen(tax in) / IN STORES NOW

金色ジャケ!!!!! これは、ニューサウンズインブラスという吹奏楽をやっている方ならほとんどが知っているであろう物です。私は、中〜高と吹奏楽に属し今も現役でプープーとSaxophoneを吹いているのであります。学生時代からお世話になっているこのニューサウンズインブラスとは、吹奏楽団の為の楽曲。とはいっても、J-POPやディズニーソングや映画音楽を吹奏楽版にアレンジした物が多く、イベントでの入場行進や依頼演奏に適した曲が多いので吹奏楽団にとってこれは重宝されるのです。そして、この黄金に輝くジャケはそのニューサウンズインブラスが25周年を迎えて過去に演奏された曲を集めたいわばベスト版(これが発売された'97に25周年を迎えたので今年は35周年!!!!!)この中でも特に思い入れが強いのが『宝島』(M-6)という曲。THE SQUARE(現:T-SQUARE)の楽曲なのですが、私はこの曲を中学の学校行事の時に全校生徒の前でよく吹いておりました。途中にAlto.Saxのsoloがあって(難!!! 長い!!!)これを吹きこなすと「先輩、かっこいい」という称号が与えられるという、後輩から慕われるかそうでなくなるかの勝負を賭けた曲なのです。音符がびっしりと詰まったこのsoloはかなり練習をし狂ったので今でも指が動きます。夜中にこれを聴いてはエアギターならぬ、エアSaxophoneをする私。もちろん、妄想の中では後輩達が私の後ろで伴奏を奏でています。このアルバムの最後に入っている『ウィーアーオールアローン』は私が属している吹奏楽団の2年前の定期演奏会で吹きました。なので、これには私の人生が詰まっておるわけです。
P.S THE SQUAREの『TWILIGHT IN UPPER WEST』という曲の音源を持っている方は貸してください。


下北沢SHELTER:目黒彩海


東京パレード / レインボー
NLRE-2 1,575yen(tax in) / 5.02 IN STORES

2MC+2ギター+ドラム+DJという、濃い顔、濃いキャラクターの持ち主、男6人編成のロックバンド、東京パレード。最近、ライブハウスを中心にじわりじわり、口コミ中心に理想的な盛り上げ方を見せている。昨年末に新宿ロフトに初出演を果たし、今は定期的に出演するまでとなった彼ら。初めてライブを見た時はあまりにも愉快な編成、ライブで度肝を抜いた赤のセットアップジャージの男に、ミラーボールと化したヘルメット男のDJ、無表情でギターを引いている男に、ナイスツッコミのボーカルと、メンバー同士のテンションに差がある、ある(笑)。だけど、彼らを見ているお客さんはみんな笑顔で振り付けしながら踊っているのではないか! 新しいタイプのバンドの登場なんだなぁと彼らのステージを見て確信。
彼らの交流関係は実に面白いもので、Dragon AshやACIDMAN、LUNKHEADの面々からの応援コメントも実にハッピーな言葉ばかり。そうなんです! 彼らは、みんなの心に真面目(←これ大事)にhappyを届けています。このhappyなパーティーチューンに乗り遅れないよう、今から東京パレード7色に触れなきゃ!


SONG-CRUX:樋口寛子


長渕剛 / JEEP
TOCT-5800 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW

男に生まれたからにはとか、熱く生きたいならとか、そんなこと言いたいわけじゃない。ただ僕は、この一枚に人生を教わったような気がしています。初めて聴いた時、出会えたことに感謝、そんな気持ちでした。真っ直ぐで、強くて、優しくて、ちょっと突っ張ってて、でもものすごく繊細で。
「人ごみに紛れるとなおさら涙が出るから、やっぱり一人になろうとした。それでも寂しくて涙が出たから俺は初めてほんとの友を探した」
そして彼は『浦安の黒ちゃん』で友のことを歌い、『西新宿の親父の唄』という命曲を残した。
「やりたいこととやりたくねえことが思い通りにいかなくて、夢は何ですか?と聞かれることがこの世で一番怖く思えた」(by Myself)
夢を持つ持たないに関わらずこれほどリアルに刺さる詞はない。家族、愛、友情、夢。人が生きる上で考えずにはいられないものがたくさん詰まっています。そして長渕剛という人のそれらに対しての正直で一生懸命な様が伝わってきます。「やるなら今しかねえ!」「真っ直ぐ、真っ直ぐ、もっと真っ直ぐ生きてえ!」何歳になっても、何処にいても、自分自身に向けてずっと歌っていたい。
【歌詞引用『Myself』『西新宿の親父の唄』】


新宿LOFT:佐々木 渉


ノーズウォーターズ / 花とギター
MPMC-2 1,575yen(tax in) / IN STORES NOW

沖縄のみならずファンが待ち望んだ石垣島出身BANDノーズウォーターズのミニアルバム『花とギター』。5年待ってついに発売しました。個人的に好きなのが2曲目の『花とギター』と3曲目の『そろそろ僕は』。2曲ともバラードでストレートな言葉とせつないメロディーが、一度聴いたら忘れることのできないラブソングです。歌詞は少ないが男性が女性に抱いている心をぐっとつかんでいます。
1曲目の『自転車をこいで』と4曲目の『HA HA HA』はとても前向きになれる曲で、4曲目の『HA HA HA』はライブでこの曲を演奏するとみんなで合唱するくらい盛り上がる曲です。最後の曲『夕日をおいかけ』も石垣島の風景が浮かんでくる曲になっています。
全曲紹介しましたが、どの曲も完成度が高く家の中でヘビーローテーションで聴ける1枚です。ライブの方もアコースティック編成でNaked LOFTで定期的にライブをやっています。ライブはCD以上に盛り上がりますので、チェックして観に行って下さい。


Naked LOFT:上江洲 修


BUG / LEBEN SEELE BLUME
DCBA-17 4,200yen(tax in) / IN STORES NOW

生気に溢れた魂の華、LIVE DVD『LEBEN SEELE BLUME』をひっさげて、魂の華を狂い咲かせる全国ツアー“魂華狂乱”真っ最中のBUG。「今世紀最大のモンスターロックバンド」と言われる4人が醸し出す音楽は、身体の奥深くまで入り込んで見る者全てを衝動的に熱く奮い立たせる。それはこの4人でなければ決して受ける事の出来ない衝動だ。“ライブバンド”とはきっとこういうバンドの事を言うのだろう。DVDには2006年11月10日にO-WESTで行われたそんなLIVEの模様が収められている。勿論LIVEの衝動はDVDになっても健在だ。ラストにはファンに嬉しい特典が!?
そして2007年5月末より、秋リリース予定のフルアルバムのレコーディング直前の東名阪ツアーが決定! また7月4日にはメンバーセレクトによる初のベストアルバム『BUGKILLER』のリリースも決定している。今世紀最大のモンスターロックバンド・BUGの衝動を、是非その目で確かめ全身で感じで欲しい。


新宿LOFT:どうきょうみゆき


FUGAZI / 10-6-99 GENEVA,SWITZERLAND L'USINE

「SWITZERLANDってスイスなんすかね?」と30過ぎの大人に2人聞いたのですが「分かんない」でした。正解はスイス。FUGAZIってスイスにも行ってるんですね…。しかもスイスを調べてみたら英語圏ではないそうですよ。ま、日本ぐらいのレベルなんでしょうか?(日本が一番話せないそうですが)。今回はとにかくMCが少ない! そして曲が多い! クレジットはCD2枚で全32曲(1曲のみMC扱いなので全31曲)ちょっと前のレビューでも書いた『DO YOU LIKE ME』(#19)の素晴らしいイントロは今回もありました。DISK2の『PROMISES』(#7)も途中、ダブっぽくなりそうであまりならないところなど気になる箇所はちらほら。今回はインストが多かったように思います。#10の『EX-SPECTATOR』が(instrumental)とあるのですが、『The Argument』(リリースは2001年)にある曲なのに歌が入ってるか思い出せない…。実は極端に『The Argument』を聴いてないのです…。


下北沢SHELTER店長:西村等


フルカワミキ / サイコアメリカ
BVCR-19702 1,050yen(tax in) / IN STORES NOW

言わずと知れた、進化し続け日本の音楽シーンの最前線を引っ張ってきたスーパーカーのベーシスト、フルカワミキのソロ2007年最新作『サイコアメリカ』が届いた。
前作までのエレクトロポップチューンから、今回の作品はドライブ感溢れる爽快なロックチューン。懐かしさも感じる、絶妙な感覚の音楽です。
またカップリングは村八分の『くたびれて』。絶対に世代が違うはずなのにこれまた素晴らしい感覚での曲に。ちょっと考えてみると、チャー坊のまさにくたびれた中にある芯の感じが、現代のフルカワミキにも通じる感じ。なぁんかアンニュイな感じです。


新宿ロフト店長:大塚智昭


真島昌利 / RAW LIFE
SRCL-2508 2800yen(tax in) / IN STORES NOW

僕はブルーハーツのCDは買わなくなってもマーシーのソロCDは買っていました。それほどマーシー好きです。この度、長らく廃盤になっていたこのサードアルバムが再発されるという事なので久しぶりに聴いてみました。ファースト、セカンドも、もちろんイイアルバムですが、このアルバムはちょっと切ない世界観を表現していた前2作品にくらべるとポップでかつ、その当時(92年)流行り始めたミクスチャー的な要素も取り入れていて実験的というか完全に渋い趣味なのかと思っていたのが、1曲目からいきなりラップ調の『RAWLIFE』から名曲『こんなもんじゃない』レゲエ風にアレンジしなおされた『煙突のある街』デスメタル(?)のボーナストラックなど、新しい物にも敏感な感性がスゴイと思います。ハイロウズから入った人は結構無理なく聴けると思いますよ。


LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ


メリー / Blind Romance/最果てのパレード
type1:VICL-36238 1,260(tax in) / type2:VIZL-227 1,890(tax in) / type3:VIZL-228 1,890(tax in) / 4.18 IN STORES

メリーは何故こんなにも私の心をグッと惹きつけるのだろう…。今回の新譜を聴いていて、ふとそんな事を思った。私がバンドを好きになる時は、大体が、ヴォーカルの歌声、そして歌詞にグッときた時だ。ガラの歌声、そして歌詞には、勿論グッときている。何故こんなにもメリーに惹きつけられるのか…。それはやはりメリーの創り上げる音に、曲に、世界観に、惹きつけられるのであろう…。そんな事をふと考えていた。
今年初のリリースとなるメリーの音源、4th single『Blind Romance/最果てのパレード』のCDは、なんと3typeもある。type1は通常盤で、CDタイトルの2曲にもう1曲加えての3曲入りCD。type2は初回限定盤で、CDタイトルの2曲にtype1とは違うもう1曲を加え、更にCDタイトルのVideo ClipのDVDが付いている。type3も初回限定盤で、CDタイトルの2曲と、2006年12月31日に渋谷公会堂で行われた『白い羊』と『黒い羊』公演から2曲ずつの映像&ダイジェスト映像のDVD付きだ。超豪華!!! 何て太っ腹!!! しかも店舗別特典も有りとの事。詳しくはメリーのHPでチェック!! http://www.merrymate.jp/
メリーのファンの方ならこの3typeとも購入すると思いますが、メリーに興味が有り「買ってみようかな」って思っている方、通常盤を買った後、メリーの魅力に魅了されて「初回限定盤の2つのCDを買いたい! と思った時には手遅れだった」って事にならないよう、最初から3typeとも買う事をお勧めします。後悔先に立たず! ですよ☆


新宿LOFT副店長:河西 香織


Laughline / 後ろ向きなキミへ
自主盤CD−R 500yen(tax in) / ライブ会場限定にて販売中

私の中ではすでに今年最大の出会いと言っても過言ではない程の感動と驚きを、この自主盤のCD-Rで与えられてしまった。社内で担当しているレーベル宛に届いたデモの中からより選りを選び、ライブイベントを実施しているのですが、そのイベントで彼らのライブを初めて見て、一瞬でハマってしまった。あれから毎日毎日何度も何度も聴いているのに飽きない。自分の将来とか人生とか色んな事を考え迷っている時に出会い、「もうちょっと頑張りたい!」と、一瞬で私の考えを変える程の力を持つ音源でした(褒めすぎかなぁ)。
自主盤でこの完成度なら、全国流通としてCDを制作したあかつきにはどうなってしまうのだろうか…? と思うと、自然と顔もニヤけてきてしまう。とにかくまだ原石ではあるけど、将来が楽しみなバンドの音源である事は間違いなし。私は彼らを応援する! と宣言します。そう宣言しざる得ない音源なのです。


SONG-CRUX:樋口寛子


V.A. / HUSKING BEE TRIBUTE ALBUM
TFCC-86216 3,150yen(tax in) / IN STORES NOW

2年前2005年3月に惜しまれながらも解散した説明不要のBAND ハスキンのTRIBUTE ALBUMが豪華メンツでリリース。同じ時代に活躍してきたアーティストがハスキンのために集結。これだけの豪華メンツにも関わらず一番感じたのは ハスキンの楽曲の良さ。メロディックパンク、ギターロック、アコースティックなど多彩な音楽性を持っていたバンドだからこそ、個性溢れるメンツでも成り立つのでしょう。個人的にはKen Yokoyamaの『walk』は彼等の関係性から感動。ハスキンメンバーがそれぞれBANDで参加しているのも聴き所の一つだ。これを聴いたらハスキンを1stから聴きたくなること間違い無し。


BEATSORECORDS/椎橋“4184”健一


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