ギター バックナンバー

CD REVIEW ('07年2月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
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★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

あのHUMPTY / チェリーダンス
ANRD-00001 2,100yen(tax in) / IN STORES NOW

あのHUMPTY初のミニアルバムリリース。このバンド名は“あのHUMPTY”が正式です。HUMPTYが昨年11月に行なったワンマンの時に「改名します」と。発表されたのは、ジャジャーン!“あのHUMPTY”!まさかまさか。関西人だしボケてみただけだよね?と思い、この度届いたCDを見てビックリ。「あのHUMPTY / チェリーダンス」…本気だったんだ。あのHUMPTY…。
作品に話をうつしましょっか。曲は、日本で生まれ育ったことを誇りとした詞(ジュリエットなりの見解)を基本とした、歌謡ロックテイスト。ありそうでなかったメロディーや、どこか懐かしさを感じる楽曲群。初めてライブで聴いた時から気になる存在であった『Ritsエンジェル』(M-1)の♪パーヤパヤパヤ♪は一度聴いたら忘れられない。ただかっこいいだけだったら興味持てなかったけど、思い通りにならない恋愛事情だったりがおもしろおかしく描かれていたり、と思ったらいきなりフランス人出しちゃったり、真剣に戦後を歌にしてみたり、7曲が同じ顔を持っていない!
このバンド、なんかおもしろいかもって思ったら、まずCD聴いてみて。ライブではダンスとか踊るから、日頃ストレス貯めてる方はライブもどうぞ。


ジュリエットやまだ


ウィリー・アレキサンダー&ザ・ブーン・ブーン・バンド / ドッグ・バー・ヨット・クラブ
CTCD573 2,625yen(tax in) / IN STORES NOW

ウィリー・アレキサンダーといっても日本ではあまり馴染みがないが、後期ベルベット・アンダーグラウンドのキーボード奏者と聞けば興味を惹かれる人も多いだろう。ベルベッツ系譜としては、ルー・リード、ジョン・ケイル、ニコなどは、まあマストだろうが、このウィリー・アレキサンダーも是非抑えておきたい人物。ベルベッツ加入前は伝説的ガレージバンド「ロスト」で頭角を現し、ダグ・ユールに誘われてベルベッツに加入。そしてパンク元年の76年に、自身のバンド、ウィリー・アレキサンダー&ザ・ブーン・ブーン・バンドを結成した。NYパンクとも共鳴するビートニックで退廃的なガレージパンク・サウンドは、ベルベッツ、イギーポップやモダン・ラヴァーズのファンなら堪えられないだろう。本作は、オリジナル・メンバーで2005年に録音されたもので、名ライブ盤『LOCO LIVE 1976』と併せて聞いておきたい。


加藤梅造


guitar plus me / ZOO
CXCA-1201 2,300yen(tax in) / IN STORES NOW

騒々しい都会の中にふいに出現するエアポケット、その隙間をそっと埋めてくれる『ZOO』という名のアルバム。the guitar plus meは作詞/作曲/演奏/録音/ミックスetc…全てを1人でこなすシオザワヨウイチ氏の文字通りのソロプロジェクト。様々な手法でかき鳴らすアコースティックギターと柔らかく語りかけるような繊細な歌声、いつのまにか口ずさんでしまうメロディと緻密で無駄を一切省いたアレンジの絶妙なバランスが聴いていて非常に心地良い。先日、ライヴを拝見する機会を頂いたのだが、ギタ−1本というシンプルなスタイルながら黙々と、淡々と、凛々と、ヴァリエーション豊かな楽曲を聴かせてくれる姿には好感が持てた。全世界24時間365日、どこで聴いても飽きない名盤と言える1枚であろうと僕は思う。


植村孝幸


C-999 / 六花の結晶
AVCD-31162 1,000yen(tax in) / 2.21 IN STORES

前作『4次元方程式』から3ヶ月ぶりの今作『六花の結晶』。表題曲となっている『六花の結晶』の六花とは、雪の六角形の結晶を花に例えた言葉。淀んだ空から生まれる白くて美しい雪と同じで、人間も汚れてしまったところから本当の美しさは生まれてくるんだという、なるほどと思わせてくれる詩。曲中に出てくる、“いつか雪のように白く”というフレーズ。自分を見失いかけた時や、全てを投げ出したくなった時にフとこの曲を思い出したら、決して強引ではないけれど、温かい手をさしのべてくれるような…。前作の『4次元方程式』は今の自分たちを表した作品だと言われていたので、今作はメジャー2作目にして外に向かい始めているような気がする。ここからさらに進化していくに違いないC-999を感じ取ることができた。また、ギターが以前にも増して鋭くなったように聞こえるのは気のせいではないはずで、ギターの小野田さんがまた激しく頑張ったんだろうななんて、盤の向こうの光景まで思い浮かべてしまうのは余計なお世話かもしれないが…。
でも、今後C-999がさらに力強い曲を届けてくれるのではないかという期待を持てるのは確か。まずここでC-999を知っていただきたい。


Rooftop:やまだともこ


JELLY→ / CAPE OF GOOD HOPE
VECA-1007 2,940yen(tax in) / IN STORES NOW

世間ではバラバラ殺人事件なんてものが流行っている大変な御時世ですが、この4人は死ぬ時も一緒なんじゃないかというくらいメンバーが運命共同体とも思えるJELLY→。ロックを全うし、生きることに賭けた男達の渾身作! 自社レーベル「VELVET SNOOZER」を立ち上げてからの3作目。「希望峰」という意味をなすタイトルと爽快な曲調とは裏腹に、実は不安・葛藤・迷いが歌詞の所々で見てとれます。自らのレーベルを維持し、バンドを続けていくことに対して彼らなりに様々な感情があったのかもしれませんね。それでももちろん、彼らは希望に向かっていましたよ。歌詞に込められたメッセージから受け取れます。人生を適当に生きてる気がした時(3曲目参照)、ハートに真っ赤な火を灯したい時(4曲目参照)、夢中だった昔を忘れしらけた大人になりそうな時(5曲目参照)、自分の中の「平凡」と「モンスター」が対峙しそうになった時(7曲目参照)、自分を宇宙規模だと信じたいとき(13曲目参照)、これを聴いてみてください(笑)。


新宿LOFT:佐々木 渉


JILS / LOVER'S NAME
GKCD-044 1,575yen(tax in) / IN STORE NOW

2006年11月11日。幸也氏が代表を務めるKreisレーベルが10周年を迎えた。2006年12月24日。幸也氏の喉の病気により発売延期となるも、8回目となる新宿LOFT「赤い花」公演のこの日、「LOVER'S MANE」が無事発売された。JILSにとってポジティブな出来事、ネガティブな出来事がいろいろ重なったこの1年。「LOVER'S NAME」はその心情が特に表れている1枚だと思う。またバンド結成から8年経っている今でも、“新鮮さ”や“新しさ”を感じるし、それと同時に“やっぱりJILSだな”と安心出来る部分もある。年月が経てば環境も気持ちも少しずつ変化していき、それと平行するように楽曲も変化していくのは当然の事。そんな中変わらないものを持ち続けるのは容易な事ではないと思う。結成当時の曲も新曲もいつ聴いても“JILSの曲だ”と感じる事が出来るのは、おそらく幸也氏がいつも言っている「変わりたくない」という精神が根本にあるからで、それが自然と楽曲に表れているからだろうと私は思う。2007年5月2日にはJILS初となるホール(九段会館)でのワンマンライブが決まっている。結成当初から8年間ライブを見続けてきているが、どんなステージになるのか今から楽しみで仕方ない。また私はきっとそんなJILSをこれからも変わらずずっと好きであろう。


新宿LOFT:どうきょうみゆき


JOY / バンド・ウィズ・ジョイ
ROOT-56 1,050yen(tax in) / IN STORES NOW

JOYを知ったのはいつだったろうか?新潟にはSPRAY PAINTとJOYというかっこいいバンドがいるのは知っていて、正直最初はSPRAY PAINTのほうが好きだったように覚えている。JOYのかっこよさ(分かりやすくいえば新感覚のPUNKROCKだと思う)が分かったのはここ数年前の話。いつしか「最近好きなバンドは?」「JOYが世界レベルでかっこいいよ」というのがSHELTERでよくある風景だった。1/21のJOYは東京の新大久保EARTDOMで解散した。本当に残念。昨年行ったSHELTER TOURSでいわきSONICでJOYに出演した頂いたことは自分の中で誇りです。メンバーの次のアクションを期待しています!


下北沢SHELTER店長:西村等


ZONGAMIN / ZONGAMIN
MTCD-1031 felicity cap-2 2,200yen(tax in) / IN STORES NOW

部屋を掃除しようとすればかならずや懐かしいものを発見してしまうものですが昨日はこんなものが出てきました。数年前、地元栃木ではなぜだかHINT HINTやMOVING UNITSなどの隣に陳列してありまして、ジャケットに惹かれなんとなく買ってしまったこの1枚。New Wave/Post Punkからの流れでZONGAMINにであった自分はメチャクチャ奇天烈な曲たちにとまどいながらも毎日よくわからないままCDプレーヤーにつっこんでいました。そんなゾンガミンことロンドン在住ムカイススムさんの作る音楽は人間味溢れるテクノポップ〜インスト・ガレージロックです。噛めば噛むほど味がでるするめのようなこのアルバム、聞くたびに新しい発見があります。気になった方はぜひお試しを!


下北沢SHELTER:みね


テイントン / バイバイハミングバード
HACD-012 2,300yen(tax in) / 2.07 IN STORES

故郷九州を離れ東京へ上京してからの初のフルバム。今回はバンド自身の新たな決意表明、リスタートの意味が込められているこの1枚は、とても力強い名盤。これからどうなるか分からないけど、キラキラしている未来に向かって放つ『バイバイハミングバード』は、彼らのルーツにもある荒井由美やオフコースといった70年代後半のジャパニーズ・ニューミュージックの忘れがたいメロディ。そして、荒っぽい博多の風に吹きさらされ、独特のエモーションとハーモニーを体現するパワーポップソングが凝縮されています。今回の作品には、NATSUMENのA×S×Eさんがレコーディングを担当するなど、彼独特のサウンドが上手くブレンドされています。
今後テイントンはこの作品を引っさげ、勢力的に活動してゆきます。そして、今月号の紙面にて彼等のインタビューが掲載されています。『バイバイハミングバード』の魅力に関して多いに語っていますよ。インタビューを担当させて頂きました。


SONG-CRUX:樋口寛子


nil / the PAINKILLER
NLCD-12 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW

ロックンロールの隠し子? 隠してない?? とにかく今更だが最高のロックバンドnilによる最高のロックンロールアルバム『the PAINKILLER』が届いた。
何と前作までの3シングル含め怒濤の4ヶ月連続リリースの最終弾としてのリリース。ここまでの3シングル、『マンウーマン』では軽快かつタイトなリズムに合わせて太いへヴィーなリフで突き通す男のロックンロール、2作目『ギタートスカート』には、繊細なギターの調べから確信に満ちた詩と共に、何処までも深く響くリズム、3作目の『アリア』では、極上の感情を震えたつ声で歌い上げる心に刺さるバラードと、バンドの大いなる幅を見せつけるシングル三部作。100%ハズれなし。その三部作の最中単独行動として高野哲のソロ、小林勝のザ・クロマニヨンズ参加などを経て創られた、彼らの前三作表題作を含む『the PAINKILLER』はその存分のバンドの持ち味を広げた作品となった。
激しく、切なく、猛々しく、鋭く、繊細に、深く、太く、優しく、暖かく、そして意外と、とてつもなく大きな愛に溢れている、、、気がする。
何はともあれ最高のロックンロールアルバムです。


新宿ロフト店長:大塚智昭


HARCO / PICNICS-BEST OF HARCO-【1997-2006】
初回限定盤(CD+DVD)MTCA-9009 3,300yen(tax in)・通常盤(CD)MTCA-3009 2,500yen(tax in) / IN STORES NOW

HARCO名義で音楽活動を初めてから早10年。この長いようで短い10年もの間に色褪せる事ない数々の名曲達を生んできました。そんな名曲達を私が勤務しているライブハウスから流したい! 聞かせたい! という思いで、よくHARCOさんには出演してもらったものです。個人的にも数々の名曲達に思い入れがあるもので、Coa Recordsからリリースした『Night Hike』が大好きで免許取り立ての私はカーステレオからよく聴いたものです。また、witz/POLYSTARからリリースした『世界でいちばん頑張っている君に』が歌詞の世界感と見事ハマっているHARCOさんの歌声は自分の応援ソングでもありました。そして、このベストアルバムの最後に収録されている新曲『愛するひとのため』に更にグッときました。多岐に渡る良質なレーベルの元で生み出された名曲の数々を1枚にコンパイルした作品は、ポップス入門編としてもバッチリです。この作品は間違いなく、これから続く人生の元に置いておきたい1枚。HARCOさん! これからも日本のポップスシーンに光を灯し続けてくださいね。


SONG-CRUX:樋口寛子


BUNGEE JUMP FESTIVAL / 武蔵野大団円
BJFC-1001 3,990yen(tax in) / 通信販売のみ

ようやく販売されることとなりました。BUNGEE JUMP FESTIVAL解散ワンマンライブ“武蔵野大団円”のDVD。2005年の解散ライブの時に、「DVD化を予定してます」というところから1年。待った。製作中という言葉だけを信じてとにかく待った。でも実際のことを言うと、未だに解散したっていう実感がわかない。しばらくライブに行ってないだけっていう感覚。
このDVD、時間かけてたってのもあるのか、かなり凝ってます。まず、チャプター画面。ライブ時のメンバーの表情を見ることができます。町田君の画面すごかったなぁ。ライブ映像は、カメラを何台入れてたかはわかりませんが、様々な角度から撮られていて、当日は満員すぎてたまにしか見ることができなかった表情…ドラム純平氏やベース堀越くんがたまに見せる楽しげな笑顔とか、町田君の鋭い目つきとか、こういう顔してやってたんだなんて今さらだけど知れた。ライブで演奏された曲+MCも全てノーカット。あの時の記憶と、それまでのバンジーに対する気持ちが全て甦る。強がりの純平氏が動けなくなってかつがれて退場するところも収録されていたけど、ここは今見ても切ないな。
バンジーのライブを一度も体験できなかった人、行きたかったのに行けなかった人には特に見て欲しい。それにしてもバンジーの曲って名曲揃い。『阿佐ヶ谷〜』もそうだけど、『モーニングコール』とか『ジョンレノン』とかファースト(現在廃盤)に入っていた曲も相当いい。本当にいいバンドだなぁと改めて感じています。


Rooftop:やまだともこ


pigstar / 軽気球と勿忘草
PIG001 300yen(tax in) / IN STORES NOW

昨年より4人編成となったpigstarの約1年ぶりの音源は2曲入りのTSUTAYA限定シングル。“can pig never be star?(ブタは星になれないの? そんなことはない僕は僕らは…)”という名を持つこのバンドは、ごく日常にある切なくて甘酸っぱい出来事を親しみのあるメロディに乗せて歌う楽曲が魅力的である。今作は共に“春を待つ”という共通点がありながらも、“未来”と“過去”を表現した対照的な楽曲で、『軽気球』は何が大切かということをまだ気づいていない人に、『勿忘草』は何か大切なものを忘れかけてる人に聴いて欲しい曲である。春にはミニアルバムのリリースも控えており、今後が要注目なバンドである。


植村孝幸


ヒダリ / ヒダリのしっぽ
TEKU-005 1,500yen(tax in) / IN STORES NOW

口数は少なくて物静か。成績は中の下あたり。休み時間は何をするでもなく自分の席に座っている。友達っぽいのはアイツとアイツぐらい。話してみるとまあ普通の奴なんだけど。いわゆる不思議ちゃんとは違うんだけど。実は付き合っている娘が居たりするんだけど。やっぱりよく解らない。驚くことに、音楽やってるっていうから、さらによく解らない。
で、肝心のそれは…! ギターボーカル太田、ベース上月、メカ青木の3人から成るヒダリ。こんなことを妄想させるようなバンド、ヒダリ。某TV番組内で“オーケン賞”を受賞したり、くるり佐藤氏から絶賛されたりと結構凄いんです。まあ、本人たちはさらり他人事の様ですが。
…で! 肝心のそれは、“喫茶ロック meets 80's ジャパニーズNW”と称され、ポップにシュールに妄想大爆発! の世界。楽しげに、時に儚げに。切なく懐かしくもあるような。淡白なようで優しく美しいその歌声も手伝ってか、知らぬ間にヤられます。クセになります。うーむ。これが“天才? 天然?”と言われる所以だな。レコ発は2月10日渋谷LUSHにて。ルックスにも定評のある彼ら。目で耳で確かめて。


Naked Loft:きしのわかこ


FUGAZI / 8-9-93 WASHINGTON,D.C. FORT RENO PARK

93年の野外ライブ(フリーライブ?かな?)前回のCD(92年フランス)が素晴らしすぎる出来だったので、あれを超えられるのかなぁと心配だったのですが、なんというかちょっと別物(野外というのもあるかもしれませんが)な雰囲気。音、演奏を含め今までで一番「漢」を感じるCDでした。やはり#7PUBLIC WITNESS PROGRAMの骨太さ、#14SUGGESTIONのゲストボーカル「AMY PICKERING」(DISCHORDのカメラマンクレジットにいる人ですが、メールアドレスがdischord@dischord〜なので DISCHORD スタッフなのでしょうか? 情報求む)などFUGAZIらしさは全開。内容は聞いて分からなかったのですが#5のICE CREAM EATING MOTHERFUCKER(MCです)はやっぱりアイスくってんじゃないよそこ!みたいな感じなのでしょうか…。


下北沢SHELTER店長:西村等


BO-PEEP / is it good for you?!!
JHCA-1005 2,500yen(tax in) / IN STORES NOW

前作「Time of Rock」ではMO'SOME TONEBENDERのDr.藤田勇氏をエンジニアに迎え、様々なタイプの楽曲でバンドとしての幅を広げた福岡出身女性3人組BO-PEEPの2年ぶりの新作。単に女性3人組という言葉では片付けられない激しく狂うギター、図太いベース、力強いドラムはまさに"男勝り"という言葉がピッタリなのである。前作以降、その活躍の場は日本だけでは収まりきれず、遠くUKでの活動も活発化。現地では明らかに日本の女性バンドというイメージを覆すパフォーマンスで一躍注目の的となったらしい。そんな中リリースされる今作は原点の精神を忘れず、攻撃的な姿勢を魅せる強力な1枚である。その話題のパフォーマンスを2/18下北沢シェルターレコ発ワンマンで目撃するがよい。


植村孝幸


無限マイナス / 死んだはずの僕の旅行
FECD-0071 2,000yen(tax in) / IN STORES NOW

ex.COCK ROACHのVo.遠藤仁平、ex.G-FREAK FACTORYのPer.前川和磨、Gt.朝比昴、レコーディングエンジニアの肩書きを持つ濱本洋平。音楽をライフワークにしたくない、でも音を奏でられるものがあればそれが外であろうがすぐさま演奏を始めてしまう4人が集まったアコースティックバンド、無限マイナス。
そんな彼らの音源を心待ちにしていた人があまりに多く、やっと実現した最初の作品『死んだはずの僕の旅行』が世に出た。それは命が消えていく人間の、まるで月の向こうへ辿り着くまでの間に起きるひとつの物語のよう。聴く者をただ生きているだけで良いのかという想いを無性に掻き立てる感覚が生まれる曲もあれば、最後まで聴き終えるとなぜか、暖かい涙が沸き上がる曲も。後悔と幸福、それが人が終わりを迎える時ほんの一瞬の間に見る景色なのか。だからこそ何の為に生きていくのか、生きている今を考えるきっかけをくれた1枚になった。こんな人達が存在するって事だけでも、みんなが知ってくれたら。


ままーん。@ジャケットのキャラ名は“死んだはずの僕の旅行くん”


諸星和己 / なぁ
PJA-1019 1,260yen(tax in) / 1.17 IN STORES

ソロ活動開始後の「かーくん」こと諸星和己は、自らの音楽的なルーツを敢えて隠すことなく曝け出しつつ、あらゆる意味で「ポップであること」を着実に、そして地道に体現してきた。その過程は力強くてたくましくて、僕が知っていた“スーパーアイドル”の「かーくん」からは想像もできないほどカッコよかった。で、そんなかーくんのニューシングルは、「PRODUCED BY つんく♂」である。このクレジットを初めて見た瞬間、正直良い予感と悪い予感が同時に襲ってきた。それはもちろん高いクオリティーは保証されているんだろうけど、一体どうなっちゃうんだろう…という、期待と不安のないまぜになった状態。で、聴いてみて納得。本当に、心の底から納得。これは、様々なものを乗り越えた、あらゆる意味で「プロ」である2人の男が、笑いあい、話し合い、何度も朝まで酒を酌み交わし(想像)、そのうえで作り上げられた男の時間の結晶である。骨太でザラついたロックナンバーのタイトル曲と、潔い四つ打ちが腰にクるカップリングの『ピンボケNON NON LOVE』。遊び心も忘れず、しっかりとツボを抑え、お互いに出来ないことを補いあって300%の力を発揮する。皆さん、これが「良いシゴト」ってやつですよ。


CRUX:前川誠


ランクヘッド / 桜日和
VICL-36183 1,155yen(tax in) / IN STORES NOW
CD-EXTRA仕様:マル秘映像パート6

ランクヘッドからニューシングル『桜日和』が届いた。春の季節や旅立ちをイメージさせる『桜日和』(M-1)。出だしのメロディーから、まぶしいぐらいの光を受けながら飛び出していくような、拓けた壮大な大地をイメージさせるこの曲。新しい地に夢を抱いて向かう様子、大きな期待と、その中に見え隠れする不安とが入り交じった、誰もが経験したことがある旅立ち。私も上京した時の何年も前のことが思い出された。期待に胸を膨らませて、上京を決めたものの、親元から離れて一人で暮らす不安、でもこれから待ち受けている様々な今までに見たことのない世界。自分が感じてきたもの、思ってきたことがストレートに伝えられているからか、小高氏が書く詩は聴く人の一番近い位置にあるような気がする。自分の経験をリンクさせながら聴くと、よりこの楽曲が身近なものになってくる。ここまで、この季節の核心に触れる曲って今まで私にはなかったかもなぁ。そしてシングルなのでもう1曲『loop』(M-2)。これはアルバム『LUNKHEAD』に収められている曲のアコースティックバージョン。リードギターは毎回思うけど、ものすごく心地よい音色を奏で、ドラムではなくカホンが加わることで、アルバムバージョンとはまた違った生身の人間的な温かさを感じることができる。ランクヘッドは4月にもシングルを予定しているとのこと。こちらも今から楽しみで仕方がない。


Rooftop:やまだともこ


六畳人間 / 夢の万祝
UDCE-1004 1,700yen(tax in / IN STORES NOW

このCDが送られて来て新人ロック評論家としては「おっと、久しぶりのハードロックと言うかグラムかいな。やはりハードロックはいいな」って言っていたら、ロフトシネマの音大卒で楽譜が読めるエアギター職人の宮城マリオ(昨年の紅白にも出たんだよこいつは)が「あのね〜今時ハードロックなんて言葉は使わないんですよ。これは言うなればガレージ系なんですよ! ま、グラムロックっぽさはあるかもしれませんね〜」と私に意見してきた。「なに、そのガレージ系って」と私は聞く。「90年代にミッシェル・ガン・エレファントが売れて以降、一般世間に認知されたジャンルです」と言われた。私もミッシェルは何度か聞いたが、確かにこのアルバムはミッシェルのさわやかな疾走感を表現しているし、あの「ゆらゆら帝国」のサイケデリックさも感じさせるこれからを期待させるバンドと見た。ミックス&マスターリングを指揮しているのが「ゆら帝」のレコーディングエンジニアの中村宗一郎さんというの凄い。
ボーカルもベースも25歳、ドラムが28歳ともはや後ろを振り向いている時じゃない。まっしぐらに前だけを見て疾走して欲しいバンドなのだ。期待してるぜ。ハードロックファンとしては、大人の新しい境地のハードロックを確立して欲しい。


新人ロック評論家・平野悠


LOST IN TIME / さぁ、旅を始めよう
UKDZ-0057 2,520yen(tax in) / 03.02 IN STORES

以前にもLOST IN TIME のCDレビューを書いた事がある。その時にも書いたのだけど、彼とは同じ歳でSHELTERによく飲みに来たりして話す様になった。なかなかタメの人がこの周りにはいないのですぐに親近感を持った。けれども、LOST IN TIMEが新譜を出すたびに彼とは同じ歳と言う感覚が遠のく。
松坂世代(1980生まれ)の私たち。まさに松坂がメジャーリーグへと行ったこの時にLOST IN TIMEはとんでもなく素晴らしいアルバムを出した。タイトルにもある通り「さぁ、旅を始めよう」は、20代後半へと向かうこの年にまた旅を始めるこの年代なりに感じる、本当の意味で大人の階段を上り始めたのだろうか? 4曲目にある『車輪の下』の歌詞が同じ歳のせいか歌詞をリアルに感じさせる。けれども、私たちよりももっと大人な人へも年下の人にもその年代なりにLOST IN TIMEの歌詞を感じ得る事が出来る内容の濃いアルバム。そして、今までBassを持ち歌い上げて来た海北氏はメンバーチェンジを経て今はGuiterに持ち替え真ん中に立った。持つ楽器は変わったもののLOST IN TIMEの唄は心で歌っている事には変わりない。5月には日比谷野外大音楽堂でのLIVEがあるので、どんどん成長していくLOST IN TIMEをその目で観に行って頂きたいです。


下北沢SHELTER:目黒彩海


V.A. / Less Than TV Basic concepts STRANGE
no:ch-60 2,100yen(tax in) / 3.07 IN STORES

Less Than TVのVA作品はch-10、20、30のようにキリ番という事になっていて、そこは品番が空けてあるそうなんですが今回はch-60。題名に有る『STARNGE』というように日本各地のアンダーグラウンドシーンでPUNK/HARD COREとアヴァンギャルドの間をいくようなストレンジなサウンド、感性で異彩を放つ10バンドによる、注目のコンピレーション。どのバンドも最高なんですが、惜しまれつつも急に解散してしまったJOY(最後のライブ見れなかった…泣)をまず最初に聴いてしまいました、曲タイトルも『恋ヲシヨウヨ dan dan dan』あのバンドと関係有るんでしょうか? デラシネ、まさにストレンジ! ながらPOPささえ感じられます。札幌の凄いメンツによるバンドdiscotortion、圧巻です。idea of a jokeはやっぱりさすがダンサブルです。知らないバンドだったのですがNERVSはライブが観てみたくなりました。とにかくハイテンションな演奏が収められたヤバい1枚。


LOFT RECORDS/TIGER HOLE:オオサワシンタロウ


V.A. / NO COLLECTORS, NO LIFE.
youth-011 2,500yen(tax in) / IN STORES NOW

今年で結成21周年&メジャーデビュー20周年となるロックバンド、ザ・コレクターズ。
その2枚目となるトリビュート盤がタワーレコード限定で発売されました。「ザ・コレクターズが大好きです!!」と老若男女総勢16組のアーティストが皆それぞれ、自由闊達奔放に、正統派モッズアレンジからスカ、インストゥルメンタル、ラップ、果ては中国語歌詞まで駆使しながら、極めて誠実な告白をしております。皆のコレクターズへの溢れ出した愛と曲のクオリティのバカ高さによって、とても素晴らしいコレクターズアルバムとなっています。どれもこれも、コレクターズじゃないのにコレクターズ。
このアルバムで女性が歌うコレクターズソングを初めて聴いたのですが、これがまた、どれもこれもとんでもなく可愛らしい。男が歌うと最高にかっこいいロックナンバーに、女が歌えばとても可愛らしいポップソングになる、それがコレクターズクオリティ! 新たな魅力を発見し、コレクターズをよりいっそう好きになりました。
初回プレス分には、コレクターズの前身バンドであるTHE BIKEの新録音源が!ジャケットはエアギター世界チャンピオンのダイノジ・おおちさん!


エアギタリスト:宮城マリオ


V.A. / LOUDER THAN GOD 1990:FLEXI&DEMO
KOCCD-006 2,100(tax in) / 3.23 IN STORES

IDORA,MINK OIL ,NUKEY PIKES,URBAN TERRORのFlexi(ソノシート)とDemotapeのみでしか聞けなかった幻の音源がCD化される。1990年夏にこの4バンド合同企画で行われた全国ライブツアーで行われた“LOUDER THAN GOD TOUR”の開催同時期のFlexiと、Demotapeでの会場限定で発売された音源。Japanese Hardcoreシーンの歴史の一頁をこうして今をも聞けるというのは非常に貴重だ。新たに仕上げられたジャケットも当時の雰囲気を伝わるよう当時の写真を多数使用しているのもまた素敵だ。時間を超えて、うねりを再体験できてしまう機会を与えてくれたK.O.C planningに敬礼。


斉藤友里子




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