ギター バックナンバー

ヤマダタケシ(テルスター)('06年12月号)

テルスター

テルスター初DVDリリース記念!
宇宙初!山田タケシ(Dr.)、単独インタビュー!

遂に実現! テルスター10年という歴史の中で、山田タケシさんが単独でインタビューに答えるということはこれまでなかったことですが、今回テルスター初のDVDもリリースされましたし今までにはなかった山田さんへのインタビューとなりました。これまでメディアで語る事がなかった山田さんなだけに、伝えたい思いはたくさんあるはずと思い、DVD以外のお話もたくさん聞いてみたいと思いインタビュー場所に向かいました。淡々と話す山田さんの姿は、あのドラムを淡々と叩く姿によく似ていて、どこかほのぼのとしたインタビューとなりました。(interview:やまだともこ)


テルスターの静と動

──今回は初となる山田さん単独インタビューです。よろしくお願いします。

「(小声で)はい…お世話になります。」

──では最初に、テルスター初のDVDリリースおめでとうございます。すごく内容が盛りだくさんのDVDでしたが、その中でも山田さんが打ち上げの席で楽しそうに歌を歌われている様子が収録されていて、あれはインパクトありましたよ。

「えっ!? 実はまだちゃんとは見れてないんですけど、何やっちゃってたんですか? よっぽどゴキゲンだったんでしょうね。でも、その部分は飲み過ぎて完全に記憶飛んでますね。そんなところまで入れちゃったの(笑)?」

──(笑)山田さんはどういう音楽を今までに聴いてきたんですか?

「渋谷系が流行った時が高校生とか大学生で、いろいろ聴いてましたよ。中学生の時にフリッパーズギターを聴き始めて、その後はトラットリアとか聴いてました。あの頃の音楽と共に育ってきたという感じですよ。」

──で、大学に入ってテルスターに出会い…。

「2年の冬休みぐらいに出会いました。マスザワとオアシスのコピーバンドから始めて、テルスターに紹介してもらって…。」

──そしてテルスターが結成して10年の月日が経ったわけですが…。

「自分自身は昔に比べてかなり落ち着いてきました。昔はテンポが早ければいいと思ってたんですけど、今はどっしりと落ち着いて叩く。ドラムなのでライブではリズムの要となり、突っ走らないようにする。感情的になることはしょっちゅうあるんですが、それを抑えて音楽に準ずるということが10年経ってようやくできるようになりましたね。」

──フロントの3人が、ライブ中に興奮している時も山田さんだけは冷静ですもんね。

「自分もあのようにやりたいなっていうのはあるんですが、そこは抑えて抑えてやってきてますね。できるだけ落ち着いて無駄な動きはなく、叩こうっていうことでやってます。」

──ライブ中のフロント3人後ろから見ていてどうですか?

「面白いですね(笑)。」

──でもやっぱりリズム隊はガッチリ合わせないとバンドの音が出来上がらないですしね。

「横山はベースが上手いですし、ベースボーカルなのでベースとボーカルは必ず合いますよね。それで僕が横山とちゃんと合えばリズム隊とボーカルが三位一体でガッチリ合うんです。他の2人が遊んでいてもバンドサウンド的には絶対にしっかりしたものができるんです。真ん中のぶっといのが支えているんです。」

──フロント3人が動で後ろのドラムが静で、いいバランスですね。

「よく考えてみたらドラムが静ってすごいですね。でも動かないドラムが好きなんです。その昔みたYMOのライブビデオで動かない方がかっこいいなって。機能美みたいなもんですよ。デカイ音を小さなストロークで叩く。」

──すごく力がありそうですもんね。

「力はありますよ。ジムで鍛えとりますから。筋肉をいじめるのは大好きなので…。」(ここから筋肉話に花が咲く)

──は、、、はい。テルスター以前にバンドはやられていたんでしたっけ?

「小さいライブハウスでロックバンドをやってたんですが、本格的にやったのはテルスターが初めてです。最初にテルスターを始めた時は、このバンドでこのまま突っ走ったらどこまでいけるのかと考えて10年経ちましたけど、なんだかんだ言ってまだ途上です。どこまでいけるのかなって思いますよ。」

──今のテルスターはかなりいい状態なんじゃないですか?

「ずっと上がりっぱなしですよ。ある意味。」

──ずっと上がりっぱなしでいくために、土台でバンドを支える山田さんとしては今後どうしていったらバンドがもっともっといい状態になると思います?」

「僕が聞きたいぐらいですよ(苦笑)。でも、今の状態で照準はあってると思いますよ。曲もいいですからね。この調子で行けば。」

──山田さん自身は曲とかは作られないんですか?

「普段、家でギターなりテルミンなりをいじったりはしていますけど、これはテルスターではないですね。テルスターに持ってったら怒られますよ(笑)。」

──ご自身の作る曲とテルスターとは線は引いてるってことですね。

「自分でやるものは自分で楽しんでいるものなので線引きはしっかりしてますよ。バンドでやるものはしっかりしたものをつくらないといけないじゃないですか。だからまず曲ができて合わせてみてから話し合いをして、家に持ち帰ってアレンジを練り直したり、ライブで実際やってみるとまた反省点が自ずと出てくるので反映させる。そういった作業を繰り返して、テルスターの曲は出来上がっていきますから、自分が家でうだうだとやってるものとは絶対違うものですからね。」

──ライブ中にアレンジを変えるっていうのはありますか?

「う〜ん。変えていいかなっていう部分では変えてますけど、『なんであんなことすんだよ!』って言われる(笑)。変えるとやりにくいらしいですね。本当はやりたいんですけどね…。」


実はかなりのアウトドア派

──ところで山田さんの趣味は何ですか?

「それこそ機材いじってばかっりだから。もうちょっと趣味とか持つようにしないとなりませんね。旅行は好きですよ。九州とか北海道とかけっこう行きます。ツアーも先に行って観光してからライブハウス入ったりしてます。車だと酔っちゃうのでメンバーと一緒には行けないんです。あと電車が大好きなんです。」

──今まで行ったところで一番良かったのはどこですか?

「福井が楽しかったですね。ライブで金沢に行く時に寄ったんですけど、ライブの5時間前に福井の御船駅と言うところで海岸線を自転車で突っ走りながら東尋坊という崖があるところまで(今度は自転車ライダーと化した山田トークが繰り広げられる)。…そんなことをしています。」

──…はい。では話を変えましょうか。山田さんがテルスターで良かったなと思うところはどんなところですか?

「自分がバンド始めた頃は夢のようだったライブハウスに出ることができるということですね。順序立ててどんどん大きな会場に行けているので、こんなところまで来るんだなって思います。他のメンバーのおかげもありますし、支えてくれた皆さんのおかげ、ライブに足繁く通って下さってるみなさんのおかげですよ。」

──では最後に、2007年に向けてテルスターの今後の展望とご自身の課題をお願いします。

「自分の課題としては、音楽的な活動をもうちょっと広げていきたいと思いますね。ソロだったりバンドだったり。去年ぐらいにセッチューさん(SET YOU FREE)に機会を与えていただきました琵琶法師のほうも、ちゃんとやっていきたいなって思ってますね。」

──では来年はもっと進化した山田さんに期待しています。他、何か一言あったりします?

「いやいや、そんな喋る人間ではないので…。申し訳ありません。」



※「」内が山田氏の発言です。照らし合わせてお楽しみ下さい。

「マスザワとオアシスのコピーバンドから始めて、テルスターに紹介してもらって…。」

増沢:これ嘘です。彼とコピーバンドやってたは僕の記憶から抹消されてる(笑)。

横山:彼は妄想癖があるかもしれないですね。僕も紹介をしてもらった記憶があんまりない(笑)。

千葉:彼だけがこの辺のことを覚えてるってことですね。

「今はどっしりと落ち着いて叩く。それを抑えて音楽に準ずる。」

増沢:どっしりと音楽に準じているというよりは感情的になってきているような(笑)。

千葉:体型はどっしりしているけど…(笑)。

横山:体型は準じている(笑)。

増沢:「俺ら3人が暴れるからお前だけは冷静になってくれ」って10年ぐらい言ってきた記憶があるんですけど。

横山:受け売りですよ(笑)。「リズムに準じて」も僕が10年間、口を酸っぱくして言ってきたことを最近やっと言葉として理解してくれたのかな。

「真ん中のぶっといのが支えているんです。」

千葉:ぶっといのがね。

横山:僕も最近準じてきたから言えないです(笑)。

「ドラムが静ってすごいですね。その昔みたYMOのライブビデオで〜。」

横山:どうすごいんですかね(笑)。まずお前YMOじゃないよ(笑)。

千葉:あと、機能美って言ってもまず美しくない。

横山:機能美を語る前に、まず体型美から直してもらった方が(笑)。ジムにも行って鍛えてるらしいんだけど、筋肉があるんだったらあのお腹は…(笑)。

千葉:おかしいよね。

増沢:僕は「鍛えとりますから。」って口調が気になります。

「どこまでいけるのかなって思いますよ。」

増沢:マネージャーが山田に「テルスターのために何もしたことないじゃないかっ!」って本気で怒ったことありましたよね(笑)。

横山:僕らが止めましたから(笑)。彼の中では俺がいるからやれてるんだよって。

増沢:それはいつも感じてます。

「ずっと上がりっぱなしですよ。ある意味。」

3人:ある意味(笑)。

横山:どういう“意味”なんですかね。

千葉:これは明言ですね。

「だからまず曲ができて合わせてみてから話し合いをして〜」

3人:おー。

増沢:曲ができて合わせて話し合いをしてって、話したことは一度もないんですから。

横山:「こういうアレンジでやりたい」とか聞いたことがない。

千葉:音で語り合ってるんじゃない?

「『なんであんなことすんだよ!』って言われる(笑)。」

横山:一人でやってるなら変えてもいいですけど、インプロユニットではないので(笑)。

増沢:反省してないですね。「なんであんなことすんだよ!」って言われて笑ってますから。

「福井の御船駅と言うところで海岸線を自転車で突っ走りながら東尋坊という崖があるところまで〜」

増沢:この日、早めに入らなきゃ行けないのに観光しててマネージャーがすごくキレてたのを覚えてます。リハより旅行を取りましたね。

横山:彼は山下清になりたいんでしょうね。練習中にドラムセットに座ってゴハン食べてますからね(笑)。

千葉:ライブ会場行って、彼がいないところで機材を積んだり下ろしたりしてるのに…(笑)。

増沢:自転車ライダーと化して(笑)。

横山:そのまま東尋坊で落っこっちゃえばよかったのに(笑)。

「他のメンバーのおかげもありますし、支えてくれた皆さんのおかげ、ライブに足繁く通って下さってるみなさんのおかげですよ。」

横山:珍しく感謝の気持ちがありますね。

千葉:マネージャーが言ったんじゃない? こんな台詞出てこないよ。言われたことないもん。

増沢:山田の発言は嘘です!

横山:順序立てて大きい会場に行けているのでって聴いてくれるみなさんのおかげで山田のおかげではないです(笑)。

「いやいや、そんな喋る人間ではないので…。」

横山:散々喋ったあげくですね(笑)。

千葉:でも彼をよく表してる彼らしいいいインタビューだった。今度、観光気分でツアーの時みんなでどっか行きたいね。

増沢:自転車ライダーとして。

横山:(笑)そんな感じで、山田の単独インタビューは後にも先にも最後だと思いますが、そんな山田に興味がある方はぜひライブに来て下さい(笑)。


初のライブDVDがリリースにあたって。

千葉:いやらしい話、安いのにあれだけ見れてオトク!

横山:インディーズって音源は残るけど視覚として残らないから、10年目に映像が残せたのは嬉しいなと。ボリュームもあるし、歴代のPVも見れるし。10年間を総括できる素晴らしい内容かなと思うので、山田のオザケン以外のところを見ていただければ…(笑)。

千葉:あと新曲もできたし、今後のアクションも期待してもらえればね。

横山:今年は大きなフェスティバルだとか、いろんな土地でライブをしたり精力的に活動できましたけど、来年もガツガツ頑張っていきます。新宿ロフトは12/15と大晦日にも出演します。ぜひぜひ遊びに来ていただければと思います。山田一同お待ちしております。

増沢:山田率いるテルスターが…。

横山:山田&テルスターがみなさんのお越しをお待ちしております(笑)。


テルスターTOUR'06 LIVE&CLIPS

テルスターTOUR'06 LIVE&CLIPS

TEKU-004 2,000yen(tax in)
IN STORES NOW

Live info.

12/1(金) 仙台PARK SQUARE
12/15(金) 新宿 LOFT
12/30(土) COUNTDOWN JAPAN
12/31(日) 新宿 LOFT


テルスター OFFICIAL WEB SITE

http://www.badnews.co.jp/telstar/

posted by Rooftop at 18:00 | TrackBack(0) | バックナンバー

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