すくすく育ってください、ボクはnobolが大好きです!
nobolがリリースした1st mini album『散歩』のリリースを記念して、高円寺クラブライナーのスタッフであり、カタテマレコードのオーナーであり、テルスターやザ・ガールハントとしても活躍中のマスザワヒロユキ氏を迎えての対談が実現!ひとつひとつを丁寧に伝えようとするマスザワ氏の言葉に真剣に耳を傾けているnobolの姿が印象的でした。途中、nobolの独特なペースに引き込まれつつも、にぎやかな対談となりましたよ。(text:やまだともこ)
一生懸命やらない理由はない!
──まずマスザワくんとnobolの出会いっていつぐらいですか?
ゆめん(Vo&G):2月のmignight charmでしたっけ?
マスザワ:あの時はDJだから対バンはまだしたことないがないんだよね。音源を聞かせてもらったのは今年の頭で初めて会ったのは2月。
──音源はどうでした?
マスザワ:女ボーカルって聴いてたけど、男ボーカルじゃないの?というのと、素敵な曲を書くバンドだなって思った。
nobol:ありがとうございま〜す。
──では実際nobolに会っての印象は?
マスザワ:若いしこれから育っていくバンドなんだろうなって思いました。未来があるバンドだな。ピュアな感じですよね。
──nobolの皆さんはマスザワくんが演奏してるところを見たことは?
エナ(Key&cho):タンスジャンプスで対バンしたから。
マスザワ:タンスとかDJとか…。もうちょっと一生懸命バンドやってるんだよ。
ゆめん:最初はマスさんの正体を知らずにDJを見たから「何だこの人!」って思いました(笑)。でもmidnight charmで一緒に出る中で、マスさんはお客さんをすごく盛り上げてホンットにすごいなって思いました。
マスザワ:(笑)DJじゃなくて、バンドで褒められたいね。
──刺激を受ける部分ってありました?
ドゥ(Dr):nobolは女の子バンドだけど、女の子女の子してない部分を出していきたいと思っているので、男の人がやってるバンドって参考になるし、いいなって思いますね。
──ドゥくんが男の人がやってるバンドに入ったらどうだろう。
ドゥ:僕は男の人の中に入っていくのは得意ではないんです(笑)。
──マスザワくんがnobolのドラムになったら?
マスザワ:何度かライブを見てるけど男子一人で大変だろうなとは思いました。
エナ:全然大丈夫だよね!
──こうやって女の子に負かされているんだね(笑)。
ドゥ:でももともと女兄弟なのでそんなに違和感はなかったです。男ばっかりのバンドをやってたりもしましたけど、nobolは居心地がいいですから。
マスザワ:僕は無理ですね。
ゆめん:でも無理っていう人多いよね。女の子ばっかりのバンドではやっていけないって。
マスザワ:男だけのバンドが簡単なわけではないけど、外から聴かせてもらってるほうがいい。女の子としっかりバンド組んだことないからわからないけどね。女の子のバンドは最近この界隈でもいいバンドが多いよね。でも最近思うんだけど、ヒットチャートをにぎわせている女の人が書く詞って男が読むとキツイよね。「アナタを離さない」とか(笑)。嫌いじゃないけど…。nobolの歌詞は…僕にはわけがわかんない!でも具体的にわかる必要もないし、世界観とか全てを歌詞で説明する必要はないし。でもnobolの歌詞は女の子女の子したくないって思ってるからそういう歌詞になるのかはわからないけど、ひとつの武器になってる気がするよ。だからと言って、男の人が書ける歌詞ではないと思う。
ゆめん:へぇ! そんな考えたことなかった。
ドゥ:この前CD用のコメントを書いていただいた時、ゆめんが「マスザワさんすごいわかってるんだよ!」って興奮してました。
ゆめん:全部見られてる!みたいな(笑)。
マスザワ:nobolの良さがわかりやすくなればね。一生懸命書いたつもりではあります。
nobol:ありがとうございま〜す。
マスザワ:褒められちゃった(笑)。
──ではnobolはここをよくしたらもっとよくなるんじゃない?ってのはあります?
マスザワ:演奏を良くしたらいいんじゃない(笑)?
nobol:(笑)はい。がんばります!
マスザワ:nobolらしさをお客さんに伝える方法を自分達で考えられればいいんじゃないかな。演奏力がもっとあったほうがいいのかとか、ライブの雰囲気、CDのジャケット含め伝わる努力をすればいいんじゃない?具体的に言うと演奏。僕もさんざん言われてますけど。
──何か反論ありますか?
ドゥ:(笑)いやー、がんばらないとね。
マスザワ:うまいのにうまそうにやってないって言ったことあると思うんですけど、しっかりできてるのに自信がないのかな。下手に自信過剰になっちゃうのはよくないけど、ちゃんと見せられるようにね。CDが出てレコ発を越えるとまた違うだろうし、ライブもいっぱいやったほうがいいんだろうし。いろんなところでいろんな経験を積むことが大事だよ。壁にぶち当たることもあるかもしれないしね。
ドゥ:今回CDをリリースするから、それを聴いてライブに来てくれる人もいるかもしれないし、CDはいいけどライブは…っていうのはマズイよねって話をしてるんです。そこに重点を置いてやってはいますよ。
マスザワ:一生懸命やらない理由はない!せっかく音楽やってCDも出してもらえて、一生懸命やれば結果が出るから。3人は若いんだよね?f?
さやん(Bass&cho):ココ(ゆめん・さやん・エナ)は同い年で22歳です。
ゆめん:マスザワさんいくつからバンドやってるんですか?
マスザワ:テルスターは20歳ぐらいだったかな。当時は何もわからずにやってたけどね。ここ2、3年でようやく物心ついた感じ。ようやく歩き出した。
さやん:うちらまだ物心ついてないね…。
マスザワ:でもCDも出ちゃうわけで、なかなか言ってられないよね。
ドゥ:nobolは3人が17歳からやってるんだよね。僕はnobolに入ったのは24歳。
マスザワ:若い頃からバンドをしっかりやるっていうのはすごいね。
nobol:しっかりじゃないですよ(笑)。
マスザワ:素敵なバンドと対バンもしてるし、刺激になる部分も多いんじゃない?
ゆめん:勉強になるね。
マスザワ:僕もそれですごく学んだし、そうじゃないなっていう部分もあった。若いバンドでもスゴイって思うところもあるし、いい影響を与えてもらってるよ。
自分も楽しまなきゃ意味がない
──せっかくの機会なので、聞きたいことあります?
マスザワ:裏側とかいっぱい知ってるよ。
ドゥ:汚いところはしらないままで大丈夫です(笑)。長くバンドをやる秘訣ってなんですか?
マスザワ:一生懸命やろうと思い始めたのはつい最近のこと。今まではなんとなく続けられる状況にあって、ライブもやらせてもらってCDも出させてもらって不満がなかったわけじゃないけど、やれる状況にあったのは大きな要因だと思う。最終的には音楽が好きで運が良かったんですよ。テルスターは僕が最後に入ってからメンバー替わってないし、ガルハンは一人変わったけど活動が止まることはなくバンドを辞めようとも思わず。でも30歳とかになると辞めちゃう人って多くて、その中で続けていけてるのは幸せなことだと思ってますね。運とか流れは自分が頑張ってないと寄ってこないもので、最終的には一生懸命やってたんだろうなって思うよ。一生懸命やってることだったら例え失敗してもがんばろうと思えば次に行ける。うちらだっていつでも辞めれる状況は何年もあったよ。でもそこは音楽が好きだったし、バンドをやりたいって思ったから続けて来れた。…特に裏技とかはないけど。バンドは長くやるのが答えのような気もするしね。普通にやれてたような気がする。でもさぁ、意外と売れると大変なんじゃない?僕ら売れてこなかったからさあ(笑)。なんとなーくやってきた感じもある。
ドゥ:メンバーと普段遊んだりとかはします?
マスザワ:全然(即答)! 職場(新高円寺クラブライナー)も一緒だから。普段遊ぶっていう在り方は僕らはわからない。でも仲良くなかったら仕事もバンドも一緒にやらない(笑)。
エナ:喧嘩とかしますか?
マスザワ:大喧嘩とかはたぶんない! 昔はなってたかもしれないけど最近はないかな。
ゆめん:マスザワさんがライブやDJをやってる時って、お客さんにちゃんと見せてるというのがすごく伝わってくるんです。nobolはそこが足りないと思ってるんですよ。ステージに立ってる感覚がなくて、ここで何してるんだろうって思う瞬間があるんです。意識的に見せられるような気持ちの持っていき方があれば聞きたい。
マスザワ:「俺はアーティストだ!俺の音楽を聞け!」っていうのは一切なくて、お客さんが5人でも10人でもいて、その人たちはお金を払ってくれてるんだよね。自分の大切な時間を僕にくれるわけじゃん。それに対して、少しでも楽しんでもらいたいなっていうのもあるし、自分が楽しいのもあるね。内側に向けない努力をしてる。ステージとかメンバー間だけに限定しないで、外に広げようとする。自分の音楽が自信があるんだったら、それこそ「聴いて下さい」という気持ちになればいいんじゃないかな。ステージに立ってるからいいことしなきゃって追い込むんじゃなくて、お客さんに来て良かったと思ってもらう気持ちと、自分が楽しいと素直に伝える。まがって伝えたい人もいるし、どれが答えかわからないけど、僕はそう思ってやってます。nobolはいいもの持ってるんだから。
ゆめん:ありがとうございます。
ドゥ:昔と今の緊張の仕方は変わってきてます?
マスザワ:緊張はしない! 間違えてするぐらい(笑)。うまく見せなきゃいけないっていう頭がないので。自分を良く見せなきゃとか、自分を追い込むと緊張するんだって。良く見せたいけど身の丈以上のことはできないから。nobolが100だとして、200見せなきゃって思うからダメなんだよ。しっかり100を伝えられればいいんじゃない? 失敗してもそれはそれ。ピアノの発表会じゃなくて自分達がいい演奏をする。自分も楽しまなきゃ意味がない。
ドゥ:楽器はいくつからやってるんですか?
マスザワ:楽器は高校ぐらいに始めて、ちゃんとバンドをやるって思ったのはテルスターに入ってから。高校の時は友達がいなくてバンドができなかったんだよ…(苦笑f?)。だから大学行ったら友達絶対作ってやろうって思ってたし、大学でバンド始めてようやく友達ができた。大学に行かなかったらテルスターにも出会ってない。
ゆめん:へぇ〜。友達ができないタイプには見えないですよね。そうだっ! マスザワさんのメガネには度が入ってるんですか?
全員:(笑)
マスザワ:えっ! 入ってるよー(笑)。
──(笑)ゆめんちゃんの、“マスザワさんはダテメガネ”疑惑も晴れたところで、最後にマスザワくんからnobolに一言お願いします。
マスザワ:ザ・ガールハントでいずれ対バンしたいですね。来年どこかでうまいこと。テルスターとやるとお互い終わったときに残念な気持ちになりそうだから(笑)。
nobol:ぜひ!!!!! よろしくお願いします!
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11/28(火) nobol1st mini album『散歩』CD発売記念ライブ
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