すべて壊して未来を創れ! ポップ×エッジ×センチメンタルが炸裂する極上のパーティー・チューン!
すでに地元・北海道では唯一無二の新世代型ミクスチャー・バンドとして確固たる地位を築き上げているGHOSTY BLOWが遂に東京へ進出、堂々とバンド名をタイトルに冠した記念碑的ファースト・アルバムを発表した。通常のバンド編成にツイン・ヴォーカルとターンテーブルが混在した特異性、破壊と構築を繰り返すアグレッシヴなスタンス、どこまでも親しみやすく“癖〈やみつき〉”になるキラー・チューン…そのどれもがバンド一流の徹底したこだわりと無類の感性に貫かれている。すべてを壊して未来を創る彼らの快進撃は止まらない。(interview:椎名宗之)
アルバムに通底するキーワードは“crush”
──今年の5月に札幌から上京して早4ヶ月、東京での生活はどうですか?
KOSUKE(vo):北海道とはだいぶ違うけど、刺激のある街だなと思いますね。ライヴハウスの在り方も結構違って、東京のほうがリハとかもキッチリしてますよね。今はみんなでいろんなバンドのライヴを観てますよ。
TAKUMI(b):メジャーもインディーも、プロ意識の高いバンドがやっぱり凄く多いですよね。
JOHN(g):ライヴでもみんな見せ方をちゃんと心得てるし、バンドの確固たるコンセプトをしっかりと考えてますね。
SHINYA(Turn Table):バンドの数が多いだけあって、互いにいい刺激をし合って全体のレヴェル・アップに繋がってるんでしょうね。
KOSUKE:東京のバンドは“俺が、俺が”っていうハングリーさがいい意味で凄くあって、北海道の場合はそれよりもっと横の繋がりを大事にしてる感じがあるかな。
──活動の拠点を東京に移したのは、バンドの活性化をより一層図るためですよね。
KOSUKE:そうですね。北海道からGHOSTY BLOWの音楽を発信して頂点を極めたいという気持ちは変わらないんですけど、その気持ちを背負って東京に出てきて、「北海道にはこんなに凄いヤツらがいるんだぜ!」という見せ方をしていきたい、と。ファースト・アルバムもリリースするし、それに合わせて上京しました。武者修行的に対バンを重ねて、その中で勝たなきゃいけないと今は思ってます。こっちに来て間もないから僕達のことを知ってる人もまだ少ないだろうし、北海道で積み上げてきたものをまた一からやればいいと考えてるんです。地元での活動で得た自信もありますから。
──9月にリリースされたファースト・アルバムは、バンド名を冠しているだけあって相当な自信作だと思いますが。
KOSUKE:もちろん。制作にかなりの時間を使わせてもらったんですよ。バンドの在り方を全員で一から考え直して、全部新曲を入れることにしたんです。リリースの度にバンドの現在進行形を見せたいという気持ちが常にあって。その時々で考え方や思ってることが人間だから違うし、僕達の等身大の姿をその都度見せたいっていう気持ちが凄く強いんですよ。
──「LOST WORLD, Inc.」の歌詞にもある“すべて壊して 未来を創れ”というフレーズがアルバムのコンセプトですか?
KOSUKE:今の自分達のテーマ・ソングに近いものがありますね。ひとつ僕らが生み出したキーワードは“crush”という言葉で、それも「LOST WORLD, Inc.」の中にあるんです。バンド初のアルバムを作るにあたって、そこに等身大の自分達を詰め込むんだとしたら、“果たしてGHOSTY BLOWとは何ぞや!?”という話に改めてなったんですよ。いつか「ファーストは超えられないな…」って、言いたくはないけどそう言えるくらいのものを作りたいと思って、自分達は何者かを突き詰めた末に出てきた言葉が“crush”だったんです。そこから“すべて壊して 未来を創る”ことに対しての10曲を作ろうと考えたんですよね。“crush”とか“壊せ”という言葉は直接入っていなくても、全部の曲がそれに繋がっているんです。
──1曲目の「Death & Rebirth.」からして“死と再生”ですからね。
KOSUKE:タイトルだけ見るとメタル・バンドみたいですけどね(笑)。好きか嫌いかがはっきりと分かれる曲ですよね。僕らは今回、それでいいと思ったんですよ。嫌いならば仕方がないけど、そのぶん好きになる人は凄く好きになってくれると思う。聴き手を選別するという意味で、この曲を1曲目にすることは僕らにとってもかなり勇気の要ることだったんです。本来ならキャッチーな「LOST WORLD, Inc.」みたいな曲を頭に持ってくるべきなのかもしれませんけど、そういうことさえも“crush”するべきだと思って。
──そもそもバンドの構成が通常のギター、ベース、ドラムにヴォーカルが2人もいて、ターンテーブルまで入っているという特異な編成で、既存の在り方を“crus》?h”してますよね。
KOSUKE:そうですね。僕らのバンドとしてのテーマは“surprise”なんです。ライヴでステージに6人立った時の“驚き”もそうだし、曲の在り方もそうだし、既存のものとは違うひねくれたことをしたい。そこにプライオリティを置きたいんですよ。
──そうしたGHOSTY BLOWの特異性、いい意味で周囲と溶け込めない歪な感じは東京に来ても際立っていると思いますけどね。似通ったバンドはまず他にいないと思うし。
KOSUKE:そう在りたいですね。対バンでも他のバンド目当てのお客さんをまず驚かせて、そこからグイグイ自分達の世界に引きずり込みたいと思ってますから。大きな枠で括られると、いわゆる“ミクスチャー・ロック”に僕らも入ると思いますけど、そことは一線を画した存在でいたいんです。パーティー的要素も確かにあるし、ただワイワイ騒ぐだけのパーティーとはまた違うし…ジャンルに分けるのは難しいですね。いつか“GHOSTY BLOW”っていうジャンルをちゃんと確立させたいです。ソウルとしてはロックが軸としてありますけど、表面的なミクスチャーやヒップホップとは違う音楽だと自分達では思ってますから。
──SHINYAさんがDJとして2002年に加入する以前はどんな形態だったんですか?
KOSUKE:その2年くらい前に僕とTAKUMIでバンドを始めた時は、今よりももっとパーティー的要素が強かったですね。しっかり音楽と向き合うようになったのは、今のこのメンバーが揃ってからなんですよ。
TAKUMI:みんな聴く音楽もバラバラだし、“こういうバンドみたいになりたい”っていうのは一切ないんですよね。誰かに似てるようなら、こうしてバンドをやる意味もないですからね。
バスケで言えばオールスターが集まったバンド
──インディーズ時代の音源を含めて今回で5枚、レコーディングの経験値も上がって万全の態勢で臨めたのでは?
KOSUKE:まだまだ経験は足りないですけど、今回のアルバムで色々と判ったところはありますね。サウンドのテーマとしては、ベースとドラムが生み出すしっかりしたワン・グルーヴのうねりの中に、ツイン・ヴォーカル、DJ、ギターが有機的に絡んでいくところですね。身体を揺らして踊れるところはTAKUMIとSYUNに作ってもらって、その上で遊んでる感じの部分をA-2Sick、SHINYA、JOHNと僕で作り込んでいきました。後は音楽的なリーダーであるJOHNが指揮を執って、全体の雰囲気をまとめる感じです。
──基本的な曲の成り立ちはいつもどんな感じなんですか?
JOHN:最初に全員で素材をいっぱい作ってきて、それを繋ぎ合わせていく感じです。みんなが持ち寄った断片的なものを組み合わせて、斬新な発想で今まで世に出ていない新しい音楽を作りたいと思ってるんですよ。
──では、歌詞は先に出来たメロディに沿って書き上げる形ですか?
KOSUKE:そうですね。歌詞は僕が書くんですけど、今回は特にそうでしたね。テンポで作ったオケだけを聴いて、“この歌が何を呼んでいるんだろう?”と考えながら。そこから方向性を見出して、持ち帰って、次の日にみんなに提出する(笑)。なかなか合格点を貰えませんけど(笑)。これだけ人数がいるとそれぞれの観点、捉え方があるので難しいですけど、なるべく思った時の初期衝動をありのまま詰め込むことを心懸けてます。だから余りこねくり回さずに原型を留めておきたいと思ってますね。
──いわゆるキラー・チューンがギュッと詰まったアルバムですよね。「LOST WORLD, Inc.」を筆頭に、「THE GREAT MY ESCAPE」、「Spider」…どれも一聴して心を鷲掴みにするトラップが曲の随所に仕掛けられていて。
KOSUKE:キラー・チューンって言ってくれるのは嬉しいですね。僕らは瞬発力が最大の武器だと思っていて、印象的なメロディやリフを如何に生み出すかに今回の曲作りの中で重きを置いたんですよ。「もしリフの世界大会があったら優勝するくらいのイントロを作ろうぜ!」とか話してましたから(笑)。
JOHN:持ち寄った素材はいっぱいあるから、そこから厳選に厳選を重ねて作り上げたのがこの10曲なんですよ。
KOSUKE:ストックは結構あるんですけど、妥協せずに選び抜いてこの10曲にしたんです。今回は特にそこを徹底して選び抜いた。“すべて壊して 未来を創れ”という“crush”の精神をまず自分達で体現しなくちゃいけないと思ったので。凄くいい線まで行った曲でも、ピッタリとハマるパーツがないとか、最終的に納得ができなければ今回は容赦なく捨てました。精神的にはもの凄くダメージが大きかったですけどね。
──これだけ音数が多いと、如何にシンプルかつストレートに聴かせるかが難しくなってくる気がしますね。
SHINYA:そうですね。最終的には、足すことよりも引いて音》?を整理する作業が肝になってきますよね。
──ライヴもそうだと思いますけど、レコーディングは特に自分達に課すハードルが枚数を重ねるごとに高くなっていきますよね。
KOSUKE:そうですね。でもそれは必然的に昇っていかなければならない階段の高みだと思いますから。
──これだけ充実した作品を聴くと、ライヴを観たくなるのが人の常ですが。
KOSUKE:僕らは生粋のライヴ・バンドだという自負がありますから、是非体感して欲しいです。今度のアルバムの中にも生々しいライヴ感を入れたかったので、グルーヴがよく出てるテイクを優先的に使うようにしたんですよ。ちょっとくらいのミス・タッチは大目に見ることにして、あくまでグルーヴ最優先で。音源は普段のライヴが垣間見えるものにしたいんですよね。
SYUN(ds):今回は特にリズムを重視したんですよ。曲作りの段階からベースやギターとひとつの音に対しておろそかにせず取り組んだんです。6人とも音楽の趣味はバラバラなんですけど、気持ち良く感じるリズムのポイントはみんな不思議と一致してるんですよ。
──ライヴにおけるモットーは?
KOSUKE:一番大事にしてるのは、空気感ですかね。音楽はコミュニケーションの手段だと思ってるので、オーディエンスとのやり取りは凄く密にしたいと思ってライヴに臨んでます。発信するのはステージに立つ自分達ですけど、ライヴを作っているのは僕らとオーディエンスですから。ライヴの直前に感じる痺れるような緊張感が僕はたまらなく好きですね。
──北海道と東京のオーディエンスの違いは何かありますか?
KOSUKE:東京ではまだまだ発展途上の段階ですからね。初めて僕らを観る人達を如何に驚かせるかという挑戦者の感覚です。それはそれで凄く楽しい。北海道は昔から僕らを応援してくれる人達が観に来るので、安心感はありますよね。でも、一度でも僕らの音楽を呑み込んでくれた人なら北海道も東京も変わらないですね。僕らがいつもライヴで言ってるのは“自由になって欲しい”ということ。気分が乗ってきたら自由に踊って欲しいし、一緒になって唄って欲しいっていうスタンスなんです。
──みなさんが考える“GHOSTY BLOWらしさ”ってどんなところにあると考えていますか?
A-2Sick(vo):GHOSTY BLOWは基本的にノー・ルールだと思ってるんです。何をやってもいい。たとえばレゲエをやっても単なるレゲエにならないと思うし、自ずと“らしさ”が出てきてしまう。メンバーそれぞれに強烈な個性が元からあるんです。
JOHN:バスケで言えばオールスターみたいなもので、各パートとも他のバンドに劣らない精鋭が集まってると思うんです。その能力と結束力の高さがしっかりと出たアルバムを作れたので、幸せだなと思いますね。
KOSUKE:このアルバムに収めた10曲が今後ライヴを重ねてどう成長していくか、自分達でも楽しみなんです。絶対の自信作なので、是非聴いてライヴにも足を運んで欲しいですね。
GHOSTY BLOW
Columbia Music Entertainment
COCP-33834 / 2,940yen (tax in)
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