ギター バックナンバー

メロン記念日('10年2月号)

メロン記念日

10年分の感謝と10年分の万感の思いを込めた『MELON'S NOT DEAD』
ここから、また新たなステージが始まる──


 メロン記念日が今月19日、晴れてデビュー10周年を迎える。昨年は様々なバンドとコラボレーションを果たし、グループとしてもこれまで以上に飛躍した1年だったように思う。一時は「次がない」と宣告されたこともあった彼女たちだが、「そのおかげで10年続ける根性が養われた気がする」と村田めぐみも語っているように、ハロー!プロジェクトの中では異色の存在でありながらも独自のスタンスを築き上げてきた稀有なるグループだと言えるだろう。
 1999年8月、オーディションで運命的に出会ったこの4人が、それから10年もの間メンバーが入れ替わることもなく、喜びや感動、挫折を共に味わった結果、より固い絆と結束力を共有して今に至る。その10年という節目にリリースされる“ロック化計画”の集大成的作品『MELON'S NOT DEAD』には、これまでの、そしてこれからのメロン記念日がギュッと凝縮されているのだ。
 10周年を迎える彼女たちは今、何を思い、何処へ向かおうとしているのだろうか──。(interview:椎名宗之/text:やまだともこ)


メロン記念日4人だけの10周年じゃない

──デビュー10周年を迎える今の率直な気持ちから聞かせて下さい。

柴田あゆみ(ナチュラル担当):振り返ってみると10周年というのは大きな節目だと思いますけど、長かったという感じはしないんです。最初の頃は何もかもが初めてのことだらけで月日が過ぎるのが早かったんですが、15歳から25歳という多感な時期をメロン記念日として過ごせてことを誇りに思いますし、改めて10年って凄いなと思います。

斉藤 瞳(セクシー担当):まさか10年という記念日を迎えられる日が来るなんて…って、途中で思ってしまう時期があったので、その数字を変わらないメンバーでお祝いできることに感謝です。10年と言っても、うまくいかない時期もあって、その時期を含めるとよく10年生かしてもらえたなという気持ちもありますね。“ロック化計画”に対しては、10周年に向けての大きな道筋を作って頂いたとも思いますし、10年の間にいろんな人たちが私たちを支えて下さったわけで、決して自分たちだけの10年じゃないですよね。いろんな人たちの思いが詰まった10年という意味で言えば、メロンの10周年と言うよりはみんなの10周年になるんじゃないかなと思います。

村田めぐみ(メルヘン担当):私はもうすぐ29歳になりますけど、20歳になってからほぼメロン記念日でやってきて、人生の中でも20代って大事な時期で、良い仲間に出会えたなって思います。同級生は素敵な男性に運命的に出会ってますけど、私は運命的にこのメンバーと巡り会っているんだなって。

斉藤:うん、ホントにそうだよね。

村田:これだけ長い時間を掛けて何かに打ち込んだこともなかったし、私の人生の中でも大きな収穫ですね。

大谷雅恵(ボーイッシュ担当):10年は数字にすると長いですけど、あゆみんが言ったように10年は思ったよりも長くなかったです。いろいろあったからだと思いますけど、去年なんてホント早かったし、凄く贅沢な1年だったりしたので。良いも悪いも全部ひっくるめて自慢の10年ですね。

──メロン記念日にある種のターニング・ポイントがあったとすれば、やはり『This is 運命』という楽曲に巡り会えたことなんでしょうか。

村田:崖っぷちからの生還と言うか、あそこでお尻を叩かれて良かったですよ。そこで10年続ける根性が養われた気がします。

──ロックっぽい最初の楽曲でもありましたしね。この10年の中で、とりわけ印象深い出来事はどんなことですか。

斉藤:いくつか挙げていく中でのひとつは『This is 運命』です。『電話待っています』をリリースした後に「もう先はないぞ」と事務所の人に宣告されて、次がダメだったら強制終了じゃないですけど…。

村田:完全に閉店でした(笑)。

斉藤:そういう状況で、次に出す作品が『This is 運命』だったんですけど、一風変わった曲だったので“これで大丈夫かな?”って一瞬思いましたよ(笑)。これで私たちの今後が決まるのに、大丈夫かな? って。

──他の皆さんは如何ですか。僕は2002年12月に赤坂ブリッツで行なわれた初の単独ライヴ“これが記念日”で、初めてフロアでモッシュが巻き起こった瞬間が個人的には凄く思い出深いのですが。

村田:確かに、あれは大きかったですね。

柴田:雪も降りましたし。

村田:雪が降って、私は始まる直前に室内で転びましたし(笑)。腕を強打したんですけど、「骨が折れてても絶対にステージに立つ!」ってその時のインタビューでも答えていた記憶があります。

──まさにパンク・アティテュードそのものですね(笑)。柴田さんは?

柴田:たくさんあるんですけど、テレビに出させてもらった時は影響力が凄いなって思いました。『ミュージックステーション』に初めて出させてもらったのはシャッフル・ユニットだったんですけど、その後に『さぁ!恋人になろう』でメロン記念日として出演させてもらったんです。その時に「ここで頑張ってた」みたいに名前を入れた映像まで作って頂いて、凄いなって思いましたね。

──柴田さんは、3期目のタンポポでも活躍されていましたね。

柴田:タンポポの時は、事務所の方から「メロン記念日を代表して参加するんだぞ、メロンのためにも頑張れよ」と送り出してくれたのが心の支えにもなり、あの頃はタンポポで頑張れば頑張ったぶんだけメロンに返ってくると信じてやっていましたね。タイミング良くメロンもいろんな番組に出させて頂いて、そういう意味ではタンポポに参加できて良かったです。感謝ですよ。

大谷:私は、ハロー!にいたメロン記念日…10年の中でそっちのほうが大きいですけど、メロンは好きなことをやりながら10年を迎えていて、そのスタイルが私たちには合っていたと思います。それぞれが思う自分の出し方ができるようになってきたことで、がっちりイメージを付けられるよりは、自分たちでイメージを付けられたことが長生きする秘訣なんじゃないかなと思いました。

──メロン記念日がここまで自由度の高い活動をしてこれたのは何故だと思いますか。

斉藤:『電話待っています』までは“こういうふうに行きたい、こういう曲を唄わせたい”っていう事務所の意向もありましたし、4人一緒の服を着てたし、“モーニング娘。はこういう楽曲だからメロンはこういう曲にしよう”って、自分たちの思いとは違う部分もあったんですよ。それが『電話待っています』をリリースした後に“それぞれの得意分野は何だ?”という話になって、そこでセクシー(斉藤)、ボーイッシュ(大谷)、ナチュラル(柴田)、メルヘン(村田)という担当を決めたんです。同じグループがバラバラの衣装を着るのもちょっと異例だったんですけど、「好きな服を着て下さい」って一任されたんですよ。それが自由度が高くなる最初の一歩だったような気がします。

──今月の21日になんばHatchでこの10年間の軌跡を昼の部(2000〜2004)と夜の部(2005〜2010)に分けて見せるライヴがありますけど、活動の分岐点となったのは“ロック化計画”の種が蒔かれ始めた2006年だったように思えるんです。ライヴハウス・ツアーの“灼熱天国”があったり、“MELON LOUNGE”が始まってビート・クルセイダースと出会ったのも2006年でしたから。

斉藤:“〜LOUNGE”をやるにあたってもいろいろと試行錯誤しましたからね。ハロー!プロジェクトにいる以上はアイドルだから、男性と一緒に仕事をする際にはどうしても1枚壁が必要なんじゃないか? とか、そういうところをやっと取り払えた瞬間でした。

柴田:スタッフさんも頑張って下さったし、私たちは周りの方に恵まれているんですよ。メロンのためだったらと動いてくれたり、メロンがやったら面白そうなことを一緒に考えてくれたり、いろんなきっかけを作って下さった気がします。男性の方と一緒にステージに立つということに対しても闘ってくれたし、凄く感謝していますね。

──チームメロン、やはり最高で最強ですね。

一同:はい。

──そして言うまでもなく、ヲタモダチと呼ばれる非常に求心力の高いファンの存在が何よりも大きいですよね。

村田:いろんなバンドさんとの対バンという形になっても、どこへ行ってもホームみたいにしてくれるところが凄いし、対バンの皆さんの音楽も貪欲に楽しんでくれているのが嬉しいです。

──あの姿勢は素晴らしいし、ロック・ファンも見習うべきですよ。今のロック・ファンは見たいバンドを見たらすぐに帰ってしまう傾向にありますからね。

大谷:ハロー!のイヴェントで慣れているのかもしれないですね。ハロー!もいろんなグループが出るから、対バンみたいなものじゃないですか。全部を通してイヴェントだという習慣が身についているのかもしれないですね。



10周年を迎えてさらに成長ができた喜び

──そして、この10年間のエッセンスが凝縮された感もあるオリジナル・アルバム『MELON'S NOT DEAD』が今月遂に発表されますが、仕上がりの手応えを聞かせて下さい。

柴田:とにかく満足してます。

村田:昔の自分たちからは想像もできないアルバムになりました。2006年以前は自分たちの中のロックを、メロンのファンを相手に提示してましたけど、2006年以降はいろいろなバンドさんと共演してたくさんのものを吸収できたので、10周年目にしてさらに成長ができたと思います。

斉藤:今回は自分たちの運命を変えた『This is 運命』の作詞・作曲を手掛けて下さった新堂敦士さんに再度『愛だ!今すぐROCK ON!』という曲を書いて頂きましたし、10年分の思いが強く込められたアルバムになりました。

──『愛だ!今すぐROCK ON!』は、タイトルからして新堂さんワールドが全開の曲ですよね。

斉藤:すべてが新堂さんでしたね。

柴田:ただ、凄くいい曲なんですけど、唄うのが大変なんですよ。

大谷:歌割りが細かくて…。

──最近のライヴではすでに披露されていて、それほど手こずっているようには思えませんけどね。

斉藤:熱心なファンの方でも誰がどこを唄ってるか、すぐには把握できないと思いますよ。何十回と聴き込んで、さらにライヴを何回も見ないと。椎名さんは判りました?

──僕はヲタモダチの熱心さの足元にも及びませんからねぇ…(笑)。

柴田:ソロの部分は判ると思いますけど、2人で唄うパートをじっくり聴いてみようと思っても、あれ? もう次のフレーズ行っちゃった…みたいな感じなんですよ。

村田:だから、唄ってる時もマイクの手の置き場所に迷うんです。すぐに自分のパートが来るからこの辺に置いて…って、文字にしたら“この辺”じゃ判らないですよね(笑)。とにかく、口の近くでスタンバイしていますね。

──『ロマンチックを突き抜けろ!〜Break it now〜』は去年の“凱旋”ツアーで初披露されて、唄い込まれた感じがよく出ていますね。

斉藤:ライヴ・ヴァージョンとはアレンジが変わっているんですよ。

村田:ライヴでのまとまりも結構いいですよ。セットリストでどこに置いてもいい曲ですしね。

柴田:この曲は、長い間奏の時にちょっと“NP”(泣きポイント)が来るんですよ。なんか泣けるんです。

──「私は今たしかにここにいる」というフレーズは特に“NP”ですよね。中山加奈子さんが作詞ですが、さすがだなと思いました。皆さん、プリンセス・プリンセスはお好きだったんですか?

斉藤:この曲をきっかけにプリプリを改めてちゃんと聴こうと思って、ライヴDVDを見たら感動して、ディナー・ショーでも唄わせてもらったんですよ。私は『19 GROWING UP』が特に好きで、歌詞がメロンにも近い部分を感じて共感しました。

──『ロマンチック〜』はいわゆる草食男子に渇を入れるような曲ですが、そうした主題も共感できるところですか。

斉藤:ガールズ・トークはこういう感じになりがちですよね(笑)。

──レピッシュのMAGUMIさんが作詞を、杉本恭一さんが作曲を手掛けた『ALL AROUND ROCK』ですが、これまでも『遠慮はなしよ!』のようなスカ・パンク的要素のある楽曲があったし、割と唄いやすかったんじゃないかと思いましたが。

村田:唄っていて、凄く楽しかったですね。

柴田:最初にデモを聴いたイメージと、唄ったイメージと、自分たちの声が入って出来上がったイメージが全然違ったんですよ。最初は大丈夫かな? って思ったんですけど、曲調の変化が好きで、最近はエンドレスで聴いています。

──歌詞には古今東西のありとあらゆる“ロック”が詰め込まれていて、実にユニークですね。

柴田:ちょっと噛みそうになりますけどね(笑)。

──噛みには定評のある村田さんは大丈夫だったんですか?(笑)

村田:最初に唄った時は凄かったですね。歌詞を見ながらでも思いきり噛んでましたから(笑)。唄い終えて「すいませーん」って言うしかなくて…。

柴田:ディレクターのたいせいさんが「悪くないよー」って言ってましたけど、悪くないってことは良くもないのかな…って、そういう感じでした(笑)。

──如何にもレピッシュらしい持ち味の詰まった曲だと思いましたが、『ALL AROUND ROCK』のレコーディングのポイントは?

斉藤:たいせいさんからは「ツルッと唄うよりは、遊び心満載で唄ってくれ」と。あと、「オペラ歌手になった気分で唄ってくれ」とも言われてましたね。



『ALWAYS LOVE YOU』には愛が飛び交っている

──アルバムの大団円を飾る『ALWAYS LOVE YOU』は、まだライヴでは披露されていませんよね。

斉藤:この曲は、10周年ライヴまでライヴで唄うのは取っておいてあるんです。

──“ロック化計画”の第1弾として『DON'T SAY GOOD-BYE』をコラボレートしたビート・クルセイダースに再度書き下ろしてもらった楽曲でアルバムを締め括るのは、非常に感慨深いところもあるのでは?

斉藤:ビークルさんにはホントに良くして頂きましたよ。

村田:“〜LOUNGE”から、また新たな扉が開いて…。

──しかもこの『ALWAYS LOVE YOU』、メロン記念日が発表してきた全楽曲の中でもエモーショナル度では1、2を争う屈指のナンバーですよね。

斉藤:“NP”も“MP”(萌えポイント)も全部入ってますからね。

村田:唄うと、何かが溢れますね。

──ロフトでのライヴの時に村田さんがMCで仰っていましたけど、ハンカチではとても足りない、バスタオルくらいの涙が余裕で出ますね。最初にデモを聴いた時はどんな印象を持ちましたか。

大谷:候補が2曲あったんですよ。ロック・ナンバーのゾーンに入るものとこの曲があって、『ENDLESS YOUTH』っぽい曲が欲しいと思っていたので、こっちがいいなって。

──ああ、確かに『ENDLESS YOUTH』のロック・ヴァージョン的なニュアンスもありますね。曲調は違うけど、エモさという点では相通ずるものがあると思います。

大谷:『ENDLESS YOUTH』はいつでも唄えるし、純粋にいい曲なんですけど、今思うとちょっと若い感じはするんですよね。今の私たちが唄える『ENDLESS YOUTH』が欲しかったんです。

村田:ビークルさんにも唄ってもらって男性の声も入っているので、その部分をヲタモダチに覚えてもらってライヴで一緒に唄えたら最高です。

──ビート・クルセイダースがメロン記念日に捧げた『ALWAYS LOVE YOU』であり、メロン記念日がヲタモダチに捧げた『ALWAYS LOVE YOU』でもあり、ヲタモダチからメロン記念日に捧げた『ALWAYS LOVE YOU』でもあり…。

村田:愛が飛び交ってますね。

斉藤:『DON'T SAY GOOD-BYE』をコラボした時に、ヒダカさんが「メロン記念日のことをほっとけない」と仰ったんですが、まさにこの曲に思いの丈のすべてを込めて下さった感じがします。

──かなりタイトなスケジュールの中で楽曲提供からレコーディングまでを断行されたそうですね。

斉藤:綱渡りみたいでしたね。

村田:しかも、私が年末にちょっと喉を壊してしまいまして、ビークルさんの新年最初のお仕事をメロンのレコーディングにさせてしまったんです。そのぶん、一生懸命唄いたいなと。

──この曲の中で唄われている歌詞は、『MELON'S NOT DEAD』というアルバム・タイトルとリンクしてくる部分がありますよね。

斉藤:最後のサビは、まさに『MELON'S NOT DEAD』だと思います。

村田:音楽や思い出はいつまでも胸の中にあって消えないものですからね。人は亡くなったら大事なものは何ひとつ持って行けませんけど、思い出や好きな曲はずっと持っていられますから。

──………。すいません、あまりの正論に何もリアクションができませんでした(笑)。フガジっていうハードコア・パンク・バンドがいるんですけど、『ALWAYS LOVE YOU』は僕の中でフガジ超えをしたと言うか、それくらいの超弩級なエモーショナル・ナンバーだと思うんですよ。

一同:へぇ。

柴田:それ、太字で書いて下さい(笑)。

──ところで、アルバムに収録された純然たる新曲の4曲は、昨年の過密スケジュールの合間を縫ってレコーディングしたんですか。

大谷:ちょこちょこと。『ロマンチック〜』はデモだけはあったんですけど、ライヴで唄い慣れていたので歌録りはスムーズだったんですよ。

──逆に『ALWAYS LOVE YOU』は万感の想いを込めて唄われているので、録るのは難しかったんじゃないですか。

斉藤:いろんな思いはありましたね。

村田:最後のリズムが遅くなっていくところは、マシータさんが指揮者のようにご指導して下さいマシータ。

──アルバム前半に収録された“ロック化計画”のコラボレーション5曲は、改めて聴いてもクオリティの高さを実感しますね。

斉藤:あと、1曲目の『メロン記念日のテーマ(Rock Ver.)』がやっとCD化になって嬉しいです。ニューロティカさんとの『ピンチはチャンス バカになろうぜ!』はアルバム・ヴァージョンですし。シングルのレコーディングの時にあっちゃんが「是非これをやりたい」って、カタルさんには内緒でブースに入って打ち合わせをしていたんですよね。でも、「これはアルバム用ってことで」とスタッフさんにキッパリ言われてましたけど(笑)。

──“ピンバカ”のアルバム・ヴァージョン、カタルさんが聴いたら怒号を上げそうですが(笑)。皆さんもあっちゃんの小芝居によくお付き合いしましたね(笑)。

斉藤:いやいや(笑)。

村田:合格の烙印も何とか押されたし、テンションが上がりますよ。

──改めてお伺いしたいんですが、コラボレート・シングルの5曲を経て、歌い手として心境の変化はありましたか。

斉藤:心境の変化と言うよりも、10年やってきて一番濃い仕事内容でした。レコーディング自体、4人がこんなにまとまってする機会も今までなかったですし、新曲が増えるだけでも嬉しいのに、これがアーティスト活動だよなぁ…って実感しました。

──ハロー!プロジェクトの卒業生の中でも、これだけ音楽活動に徹したグループはなかなかいないですよね。ライヴも頻繁にやって、新曲もどんどん増えていって。

村田:10年目にして一番レコーディングをした年でもありますよ。楽曲に対する有り難みがより一層判りました。

斉藤:普段そのバンドさんがやっているスタイルのレコーディングに入っていく形だったので、いろんなやり方がありましたし、曲を作るってこんなにも日数と時間が掛かるんだなと思いましたね。『ALWAYS LOVE YOU』は完成したのが朝の5時くらいだったんですけど、そういうことを私たちはこれまで経験してこなかったし、全部含めると1曲1曲どれもただ唄って終わりじゃないということを知れて凄く嬉しかったです。


2月19日は素敵な記念日にしたい

──このアルバムをもって“ロック化計画”は完結と相成りますが、10周年の記念ライヴはどんなものにしたいですか。

大谷:“ロック化計画”を経験できたことで、昔の曲もちょっと違った味になるんじゃないかなと思いました。この前もみんなでライヴのメニューを決めていたんですけど、最近のライヴで唄っていない曲を今唄ったら全然違う感じになるんだろうなって思います。

柴田:ライヴが私たちを一番出せると思うし、輝ける場所だと思うので、10周年のライヴは大いに楽しみたいし、楽しんでもらいたいですね。

──東京公演と大阪での2公演ではメニューが全部異なるわけで、仕込みも大変でしょうね。

斉藤:10年分の感謝を込めて昔の曲も入れているので、懐かしいとか成長したなと思って頂けたら嬉しいです。

村田:その当時に戻ると言うよりは、今の私たちでその曲を唄ったら…みたいな感じも出せるかなと思うので。

──当時は今ひとつ理解できなかったけど、今ならよく理解できる歌詞もありますか。

柴田:デビュー曲の『甘いあなたの味』は、当時レコーディングしたのが15歳だったので、“KISS ME”とか“LOVE ME”という英語の発音もままならないのに、とりあえず唄うしかないみたいな感情でした。逆に、今は絶対にあんな唄い方はできないなって思います。

村田:私は、デビュー曲のカップリングで入っていた『スキップ!』が思い出深いですね。当時は4人ユニゾンでブースに入って唄ったんですけど、合わせるのもそれぞれぎこちなかったし、気をつけなきゃいけない点を念頭に置いて唄ったので、曲は明るいのに歌声はどこかフワフワしたような、初々しさが全面に出たような感じなんです。歌詞の中に“気が付いたら〜”っていうフレーズがありますけど、メロン記念日が10周年を迎えて“今、気が付いたらメロンのメンバーがそばにいた”って感じが凄くしました。

斉藤:ああ、なるほどね。

──あと、このアルバムにはこれまでのコラボレーション楽曲のPV集が付くんですよね。

斉藤:ミドリさんとのPVはご覧になりました?

──いえ、まだなんですよ。

斉藤:これは素晴らしいですよ。私たちがそれぞれ楽器を持って、『sweet suicide summer story』を演奏しているふうに撮ってあるんですけど、弾けやしないし叩けもしないのに一生懸命やってるのがちょっと笑えて。

──当て振りってやつですね。それぞれの楽器の担当は?

斉藤:まりこさんがイメージで割り振ってくれたんですけど、私がギターです。

柴田:私はキーボード。

村田:ベースです。とっつぁんさんが持っている大きいベースではないんですが…。

大谷:で、ドラムが私です。

村田:まぁしぃは流血するほど叩いてましたね。ワー! って言うから、見たら血が飛んでて(笑)。

大谷:指の短い間隔で突き指して、えぐれて、マメが出来て…見事にトリプル達成です(笑)。

──本誌でインタビューをさせて頂いた最初の頃は、各人が楽器に関心があって練習もたまにしていると仰っていましたけど、“ロック化計画”が進行していくにつれて自分たちの楽器は声なんだと強く意識するようになりましたよね。

大谷:やっぱりこっちやなって思ったんですよね。

斉藤:声こそが私たちの武器なんだなって。

柴田:まぁ、開き直ってきた部分もありますけどね(笑)。

大谷:やっぱり難しいですよ。音を録るところから携わっていくと、楽器は無理だなと思うことが多くて、プロのバンドの方は凄いなと思いました。

──でも、4人それぞれの“担当”がバンドで言うパートみたいなものじゃないですか。

一同:はい。

──それと、“ロック化計画”の延長戦としてブルーハーツのトリビュート・アルバム『THE BLUE HEARTS“25th Anniversary”TRIBUTE』に『キスして欲しい』で参加されるんですよね。これはメロン記念日が楽器を持たないロック・バンドとして認知された証拠だと言えませんか。

村田:『キスして欲しい』のレコーディングは最初に強めで唄ったんですけど、「もっと女の子らしさを出したほうがいい」とプロデューサーの森 純太さん[ex. ジュン・スカイ・ウォーカーズ]に言われて、ちょうどいいバランスになりました。

大谷:こうしてカヴァーしたことで自分たちのライヴで唄ってもいいというのが凄い嬉しいです。どこに行ってもこの曲はみんな知ってますから。

──最後に、10周年を迎えるにあたって今後はどんなことを目指していきたいですか。メロンとしてでも、一人の女性としてでも結構なのですが。

大谷:私はジムの成果を出したいです。コンサートが来るたびにやってるんですけど、なかなか結果が出ないんですよね。今までも食べないで追い込んで、当日どっひゃー! みたいな感じでしたけど、今度のライヴはさらに体力を使いそうな内容なので、ジムで体を変えつつ、こういうふうになりたかったんだ! って鍛えた成果をお見せできたらいいなと思います。

村田:私は20代最後の1年を迎えるので、1日1日を大事に過ごしたいですね。去年のスケジュール帳には予定だけじゃなく、自分が経験したことの他にニュースや事件も書き込んでいたんですよ。そういう自分には直接関係ないことも積み重なって今の私になっているので、毎日をミルフィーユのように積み重ねていこうと思っています。

斉藤:むーちゃん、上手!(笑)

──やはり、20代最後の1年は女子にとって夏の終わりにも似た儚さを感じるものなんでしょうか。

村田:そうですねぇ…。でも、今の30代の女性は輝いている方が多い気がするので、自分もそんな方々に少しでも近づきたいです。

──個人的な話で恐縮ですが、僕が20代後半の頃は早く30代になりたかったですね。怒髪天を筆頭に、人生を貪欲に楽しんでいる諸先輩バンドが周囲にたくさんいましたし。でも、女性と男性じゃ感覚は違いますよね。

斉藤:30歳を越えると開き直れて楽しそうですけど、30歳手前の女の子は微妙な時期だと思いますよ。

──斉藤さんのブログを拝見すると、アラサーに揺れ動く乙女の気持ちが行間から滲み出ている時がありますしね(笑)。

斉藤:滲み出まくりですよ(笑)。正月休みで地元に帰って親戚が集まると、年頃の女子としては「まだかまだか」と言われてしまうので焦りますけど、自分の人生をメロンに費やしたという意味では10周年を悔いなくいいものにしたいです。自分にとってもそうだし、応援してくれてる人にとっても2010年2月19日という日が忘れられない日になるんじゃないかなと思うので。そういう日にさせますよ。

柴田:私も、先のことと言うよりは目の前にあるものを着実に乗り越えていきたいので、とりあえず2月19日の記念日を心に刻み込みたいですね。ただでさえ感動すると思いますが、この年になって些細なことで涙腺が弱くなっているので…。悔いなく素敵な記念日にしたいです。



“メロン記念日ロック化計画”、ここに極まれり!
MELON'S NOT DEAD

zetima EPCE-5692〜3[CD+DVD]
3,150yen (tax in)
2010.2.17 IN STORES

CD
01. メロン記念日のテーマ(Rock Ver.)
02. DON'T SAY GOOD-BYE/メロン記念日×BEAT CRUSADERS
03. ピンチはチャンス バカになろうぜ!(Album Ver.)/メロン記念日×ニューロティカ
04. sweet suicide summer story/メロン記念日×ミドリ
05. 青春・オン・ザ・ロード/メロン記念日×THE COLLECTORS
06. メロンティー/メロン記念日×GOING UNDER GROUND
07. ロマンチックを突き抜けろ!〜Break it now〜
08. ALL AROUND ROCK
09. 愛だ!今すぐROCK ON!
10. ALWAYS LOVE YOU/メロン記念日×BEAT CRUSADERS

DVD
01. DON'T SAY GOOD-BYE/メロン記念日×BEAT CRUSADERS(Music Video)
02. ピンチはチャンス バカになろうぜ!/メロン記念日×ニューロティカ(Music Video)
03. sweet suicide summer story/メロン記念日×ミドリ(Music Video)
04. 青春・オン・ザ・ロード/メロン記念日×THE COLLECTORS(Music Video)
05. メロンティー/メロン記念日×GOING UNDER GROUND(Music Video)
特典映像付き

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THE BLUE HEARTSトリビュートに『キスして欲しい』で参加!
THE BLUE HEARTS“25th Anniversary”TRIBUTE

初回限定盤:TKCA-73508/通常盤:TKCA-73512 初回限定盤:3,000yen (tax in)/通常盤:2,800yen (tax in) 2010.2.24 IN STORES

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Live info.

メロン記念日 10th ANNIVERSARY LIVE【生誕3654日感謝祭】
2月19日(金)SHIBUYA-AX
OPEN 18:00/START 19:00
前売り¥6,300(税込・1ドリンク付)整理番号付・オールスタンディング
問い合わせ:オデッセー 03-5444-6966(平日11:00〜18:00)

メロン記念日 10th ANNIVERSARY LIVE【2000〜2004】
2月21日(日)なんばHatch
OPEN 14:30/START 15:30
前売り¥6,300(税込・1ドリンク付)整理番号付・オールスタンディング
問い合わせ:キョードーチケットセンター 06-7732-8888

メロン記念日 10th ANNIVERSARY LIVE【2005〜2010】
2月21日(日)なんばHatch
OPEN 18:00/START 19:00
前売り¥6,300(税込・1ドリンク付)整理番号付・オールスタンディング
問い合わせ:キョードーチケットセンター 06-7732-8888

ニューロティカ カタルの今夜はトゥナイト 第三弾〜村田兄妹現る!!!〜
2月10日(水)新宿ネイキッドロフト
OPEN 18:30/START 19:30
出演:カタル(ニューロティカ)
ゲスト:シズヲ(ニューロティカ)/村田めぐみ(メロン記念日)&豪華ゲスト
前売り¥2,000(税込)(要ドリンクオーダー)
問い合わせ:ネイキッドロフト 03-3205-1556

メロン記念日物語〜Decade of MELON KINEN-BI〜
3月17日(水)〜3月22日(月・祝)池袋シアターグリーン BIG TREE
作・演出:太田善也(散歩道楽)
出演:メロン記念日/あいざわ元気/Nao/並木秀介(大人の麦茶)/川原万季(散歩道楽)/谷中田善規(散歩道楽)/ヒルタ街(散歩道楽)/岩崎亮(トノチョ’)ほか
前売¥6,300/当日¥6,500
*全席指定 3歳以下入場不可・6歳以上チケット必要
チケット発売日:2010年2月6日(土)
問い合わせ:オデッセー 03-5444-6966(平日11:00〜18:00)

メロン記念日 official website『メロン記念部』
http://www.up-fc.jp/melon

メロン記念日 official blog『MELON LOUNGE』
http://blog.oricon.co.jp/melonlounge

メロン記念日 ロック化計画スペシャルサイト
http://www.up-front-works.jp/melon

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