ギター バックナンバー

DISK RECOMMEND ('09年12月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
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★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

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メロン記念日×GOING UNDER GROUND / メロンティー

TGCS-5983 800yen(tax in) / 12.30 IN STORES

 今年6月から始動した「メロン記念日ロック化計画」。毎回様々なロックバンドと楽曲をコラボレーションしていくこの計画の、とりあえずの締めとなる第5弾シングルが届けられた。オーラスを飾る今回のコラボ相手はゴーイング・アンダー・グラウンド。日本のパワーポップを代表するゴーイング・アンダー・グラウンドとメロン記念日は、ある意味ベストマッチングな組み合わせだと言える。そして、できあがった楽曲『メロンティー』は、まずそのタイトルにニヤリとさせられた。柴山俊之&鮎川誠のコンビが生み出したあまりに有名なロックの名曲『レモンティー』を連想せずにはいられないが、イントロであの「ジャジャジャーン」というギターフレーズを確信犯的に聴かせるところが、ロックのツボを刺激してくれる。キーボードとギターが疾走するアレンジに乗って歌われるメロディアスな曲も心地よく、サビのコーラスワークがさらに聴く者の琴線をくすぐる。まさに紅茶に砂糖を溶かしたように、メロンとゴーイングの持ち味が互いを引き立てる完璧なマリアージュだ。
 ここで第1弾からのコラボレート曲を振り返って見ると、今回のロック化計画自体がポピュラー音楽史上例のないユニークなものだと分かる。第1弾は、まず最初にメロンをロックの世界に導いた仮面の策士「ビート・クルセイダース」(恐らくヒダカ氏は数年前からこの計画を密かに練っていたに違いない!)。第2弾は、最先輩バンドとしてライブハウスの底抜けの楽しみ方を教えたライブハウスの主「ニューロティカ」。第3弾は、ニューロティカとはまた違った方法でライブという場の持つ魔性といったものを具現化した「ミドリ」。そして第4弾は、これまでの3曲からあえて流れを変え、ロックの持つ叙情性を最大限に引き出した「ザ・コレクターズ」。過去にロックミュージシャンがアイドルをプロデュースした例は数あれど、ここまで大きな振幅を短期間で成し遂げたアイドルは他にないだろう。そう考えると、この「ロック化計画」はむしろ「メロン記念日ロック修行の旅」と言い換えるべきかもしれない。確かにメロン記念日は、『This is 運命』や『お願い魅惑のターゲット』などのイメージもあって、ハロプロ時代から最もロック寄りなグループと見られてきた。しかし、今年3月にハロプロを卒業した後、まったくの新天地であるロックシーン、それも最深部にいきなり飛び込んできたのは、今考えてみればすごく勇気のいる行動だったのだと思う。そして5組のバンド(達人)達とレコーディングから対バンまでを共にこなし、厳しい修行の末に数々の奥義を伝授されたメロン記念日は、いよいよ来年の結成10周年に向けて大きく飛翔していくのだろう。そしてそこには、これまでどのアイドルも到達したことのない新しい地平が広がっているはずだ。僕はその光景を見るのが今から待ち遠しくてたまらないのだ。


(加藤梅造)


androp / anew

VRES-0001 1,800yen(tax in) / 12.16 IN STORES

 音源化されていないにも関わらず、FMで流れた楽曲がきっかけで話題となっているandrop。でも、謎が多すぎる。これだけ話題になっているのに、未だに全貌が見えてこない。オフィシャルサイトを覗いても、オシャレに“androp”と書かれたロゴだけが表示され、プロフィールは見あたらない。メンバーはどんな方なのか、どういう顔なのか、何人編成なのか1人なのか、何もわからない。スケジュールを見ても、過去のスケジュールが2回分掲載されているだけ(しかも1つはサマソニ!!)。これだけ情報が溢れた時代なのに、これほどまでに情報がないことも珍しいぐらいだ。
 その全く掴むことができないandropが、いよいよと言うべきか12月16日に1st.アルバム『anew』をリリースする。『anew』を訳すと“改めて”や“もう一度”という意味になるが、この言葉から無限に想像はさせるものの、答えはわからない。聴く側が手探りにandropの断片をかき集めている状態である。しかし、収録された7曲を聴くと、少しだけandropが見えるような気がする。ストーリー性の高い歌詞、特にメロディーセンスは秀逸。また、1曲ごとにファルセットを自由に操り、透明感のある歌声を聴かせ、揺るぎないポップなメロディーは、リスナーを選ぶことなく幅広い世代に聴かれるはずだろう。きっと華奢な体に、透き通るような肌を持った男性がいるに違いないと勝手に想像してみる。まずはリリースをして、ベールが剥がされる日を楽しみにしたい。


(Rooftop:やまだともこ)


8-eit / Velvet Venus

CYZL-60020(CD+DVD) 2,300yen(tax in) / 12.02 IN STORES

 いやいやまったく、こんな音源を聴かされると妙に嬉しくなってしまう。日本にもこんな感覚を持ったバンドがいるのかと。甘美と妖艶、散りばめられたエロチシズムとロマンスを語る大人の絵本を見ているような、そんな感覚。JAZZYな音と官能的な詞は、今現在の日本の音楽シーンでは全く異質なものに見える…と言ってしまうと取っ付きにくい小難しいものと誤解されそうだが、ピアノを含めた「普通」の5人編成のバンドで、耳馴染みの良いポップセンスも十二分に兼ね備えている。1曲目の『戯れGOLD』で十分そのセンスの良さが発揮されている。アップテンポで艶のある曲調にハスキーな声が乗ると、もうこのバンドの世界に引き込まれてしまう、「これぞ!」な名曲。特典としてこの曲のPVが付いてくるが、こちらも曲とバンドのセンスを引き出している秀作。2曲目は一転してロウテンポの『チェリーブラウン』。この手の曲になると声の色気が一層際立つ。『トランジスタストリッパ−』ではガラッと雰囲気を変えてアーバンソウル的なダンスナンバー。4曲目の『悲恋』は、シャンソンの影響も伺わせる物悲しいワルツ。ここまでのバラエティにとんだ曲順、それでも自分達はある種のロックバンドだと宣言するような『from ocean』と『I don't cry』の全6曲で終わる。前作から約半年という短いスパンでリリースされるが、もう次を期待してしまう。がっつりストーリー仕立てのコンセプトアルバムなんかを聴いてみたいと思う。


(新宿LOFT:水野 慎也)


銀杏BOYZ / ボーイズ・オン・ザ・ラン

SKOOL-020 1,260yen (tax in) / 12.02 IN STORES

 もう4〜5年前になる。私はこの銀杏とかサンボとかフラカンとかの“爆音バンド”(これは私が勝手につけたネーミング)にカルチャー・ショックを感じ、何を血迷ったか“新人ロック評論家”を名乗りこの時代のロックをたくさん聴いた。ライヴ会場に足を運びたくさん書き、たくさん話してきた。そうやってちょっと俯瞰で日本のロック業界を見回すと素晴らしい可能性のあるロック・バンドがたくさんあることを知って、しばしその“爆音”の世界に酔いしれたもんだ。そして時代はどんどん変わって、今や新譜CDよりTシャツの方がたくさん売れちゃったりする時代になった。オバマや鳩山が政権を取るようになって、やはり、どこか変わろうとしている峯田がここにいる。この盤に収録されている2曲はバラードだ。約1年振りの沈黙を破って発表された新曲は過剰なパーフォマンス・バンドのイメージからはあまり想像出来ない仕上がりだが、こういう銀杏があっていいのか? “銀杏から美しいバラード”なんか聴きたくないよって言うか? もう客前でちんこ出すなんて古いよな〜って声が聞こえて来そうだ。早く銀杏のライヴが見たいが、相変わらず混んでいるんだろうな。お願いロフトでやって…手前味噌だがあんたはロフトでのライヴが一番似合う。


(ロフト席亭:平野 悠)


セックスマシーン / フラレタリアート

DDCP-6001 2,100yen(tax in) / IN STORES NOW

 CDレビューというのは主に内容について述べるべきなのかもしれないが、何よりまずジャケットのインパクトにやられた。赤地に黒抜きで円周率。その中に赤字で重なるようにバンド名とアルバム名が見え隠れしている。「こんなに叫んでいるのに伝わらない」感じがジャケットにまで滲み出ている。曲を聴けば、ストレートで耳に心地よい。「真後ろにダッシュ」するその発想、極めて前向きな根暗。矛盾しているようだが、根暗の賢しい底力は、強い。ストレートな中にも、2回半くらい捻った言葉選びは秀逸の一言。使い古されてしまった言葉を捻らせたら、モーリー(Vo)に敵う者は少なかろう。日本に住んでいたら歌えない人はいないだろうメロディや、メタリカオマージュイントロが出てきた時はつい笑ってしまった。サラウンドで迫り来る暑苦しい語り部分には、なぜか頼もしさすら感じる。言い方は悪いかもしれないが、彼らの曲は聴いていて恥ずかしいくらいストレートなものが多い。でも、それくらいストレートじゃないとホームランが打てないのも事実だ。ラブく淡い恋心、バッターボックスに立った以上、一度でいいからこれくらいの勢いで異性に好かれてみたいものである。特典として、このアルバムを聴くと円周率をある程度長く言えるようになります。自分が16歳で、失恋でもしていようものなら、涙が止まらなくて困っちゃうようなアルバムである。なんて書いていたら、「悲しくないです」という歌詞で、涙ぐんでしまった。1ストライク、2ボール、ノールール。


(下北沢SHELTER:石川 愛)


山崎ハコ / 未・発・表

COCP-35820 3,000yen (tax in) / IN STORES NOW

 1974年、私は都内に4軒のライヴハウス(新宿ロフトが出来る前)を経営していた。その時代、私にとってフォーク系の女性シンガー・ソングライターで印象に残るのは、山崎ハコ、中島みゆき、森田童子だった。考えてみれば彼女らは当時はあの政治の季節の“暗い青春”の申し子だったのだろう。時代は高度成長期、明るい屈託(内容)のないフォークが受けていた時代に彼女たちはどこか暗かった。過去を引きずって怨念の様に何かを訴えかけていた。彼女たちは新星の様に突然姿を現した。中島みゆきと山崎ハコはロフトに数回出演しただけで、ブレイクして当時のライヴハウスには出演しなくなった。ハコの事務所や中島みゆきの事務所に恋人のようにドキドキしながら何度出演交渉の電話をかけただろう。当時ハコは病弱な身体で、深夜放送の女王になって大忙しだった様だ。あれから30数年経った。いつの間にか私の頭の中でハコは消えていた。ある日、阿佐ヶ谷ロフトAの徹男店長の「悠さん、ついに山崎ハコを口説きましたよ」という言葉に「それは素晴らしい。俺もぜひ聴いてみたい」と感激した。長生きはしてみるものである。早速『未・発・表』を聴いてみた。あれから35年…深化したハコをこの一枚のCDから見つけることが出来たような気になった。でも、彼女が10代の時に作った『飛びます』(収録曲)が一番好きだな。


(ロフト席亭:平野 悠)


リザード / リザードIV

TMSC-002 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 さる10月5日から新宿ロフトでトータル30日間に渡って開催されたイベント「DRIVE TO 2010」。パンク/ニューウェーブのバンドを中心に新人からベテランまで幅広い世代のアーティスト達がそれぞれの個性を競い、ある種、ライブハウスの今を集大成したものであった。この一大イベントにとって、一つの象徴が日本のパンクロックの幕開けであった「東京ロッカーズ」であり、その中心バンドのリザードだった。リザードをはじめとする東京ロッカーズ達が斬新だったのは、その音楽性のみならず、それまでの音楽をとりまく環境(レコード制作、マネージメント、ライブ、メディア、等)をすべて一変させたことだ。彼らのいわゆるD.I.Y精神は、その後のバンドの基本となったし、ここから日本のストリートロックが根付いていったともいえるだろう。リザード22年ぶりのスタジオアルバム『リザードIV』も勿論そうしたスピリットに溢れている。初期メンバー、ワカとコーに加え、元ARBのキースが加入し、最強の布陣をもって今の時代に響く最新型ストリートロックを届けてくれた。そしてVo.モモヨが描く詞の世界は、かつて浮かれた80年代に警鐘を投げかけたように、今の時代の社会の暗部を鋭くえぐり出している。それはリザードが闇の中の絶望から出発しているからに他ならない。


(加藤梅造)


浅井健一 / Sphinx Rose

BVCL-28 3,059yen(tax in) / IN STORES NOW

 『Sphinx Rose』が発売して3か月。ベンジー好きの人ならばきっと、このアルバムのレビューなんてあちらこちらで見てきたと思うので今回は勝手に個人的な感想を書いてみます。発売されたと同時に「プリンツ21」という季刊誌がベンジー特集で出ていたのですが、それに載っていた土屋昌巳さんのコメントがすごく良くて、特にここ「彼の音楽=浅井健一」私もその通りだと思いました、歌詞もメロディーも歌声も唯一無二なのです。歌詞とか特にそう思いますね、このアルバムで言ったら「チーズバーガーに羽生えて 夜空に飛んでく」なんて絵本みたいな事を言ってみたり、「ヘビは殺される いつも嫌われて 殺されるばかり」と、なんだかヘビが愛おしくなってきちゃうような詞とか、「ビバリーヒルズでは大金持ちがビッグパーティー アメリカとか中米 飢えた人たちあふれかえる」と、世の中の格差を訴えかけたり、この歌達は本当にベンジーから純粋に流れ出るものだと思います。ベンジーの音楽と出会って早10年、言わば彼の音楽は私にとって家みたいなものなのです。それで、いつかベンジーがシェルター出てくれる日にはもう…もう、ですよ。


(下北沢SHELTER:サチコ)


e-sound spekar / 風吹きぬける、太陽の夜明け

DDCZ-1649 2,625yen(tax in) / 12.02 IN STORES

 前作『瞬間』から1年2ヶ月ぶりのニューアルバム。その間幾多もの全国ツアーやVO.大迫の高校時代の同級生である南部を新たにドラマーとして迎え入れたりと、様々な試練を乗り越え生まれた渾身の1枚。メンバー脱退やレーベル移籍などの試練にぶちあたりつつも、こうして丁寧に音を紡いだ作品を届けてくれるかと思うと、ファンとしては嬉しい限りです。またこの作品を全編聴いて「芯がぶれないバンド」だなって改めて感じました。
 いつもハッとさせられる歌声と良いメロディがぶれない事実を、この作品が証明してくれているのです。新しい音を探すのも良いけど、色んな壁や経験があるからこそ積み重なって出来た作品を軽視したくないなって彼らの作品を聴いて特に感じます。これからも彼らなりのペースで音楽を紡いで欲しい。そして年明けからスタートするツアーで、この作品はどんな風に彼らによって表現されるか楽しみです。私は東京は3/6下北沢CLUB QUEでワンマンライブに期待したいと思います。


(ロフトプロジェクト:樋口寛子)


GReeeeN / いままでのA面、B面ですと!?

通常盤:UPCH 20178 3,200yen(tax in) / IN STORES NOW

 先日、「これを最後に電撃解散か?」と報じられたGReeeeNのベストアルバム。もはや説明する必要も無いが、マスメディア、PV、CDジャケット等全てにおいて顔出ししないというスタイルを突き通していながら、TV番組、CMに起用される楽曲も数多く、出す曲全てがヒットする4人組ユニット。
 GReeeeN の楽曲は、ロックでもヒップホップでもなくJ-POPである。歌詞もストレートで非常に分かりやすい。個人的に、少し前まで(胸を張って若者と言えた歳の頃)は、誰が聴いても理解できるストレートなJ-POPはつまらないと思っていた。しかし、若者とも十分に大人とも言えない微妙な今現在、回りくどくて難しい音楽は正直面倒臭い。若ぶることに疲れてしまったのだよ、私は。何も考えず、歌詞を読んで共感し癒され、曲を聴いて元気になりたい。できれば今すぐ。
 世間的にGReeeeNは、特に中高生から絶大な支持を得ているらしいが、むしろ私の様な、微妙な大人世代こそGReeeeNを聴くべきなのだ。  


(鈴木由子)


COALTAR OF THE DEEPERS / THE BREASTROKE II

IDCA-1039 2,415yen(tax in) /12.23 IN STORES

 日本を代表するオルタナティブ・バンド、COALTAR OF THE DEEPERS(以下、COTD)。彼らが結成された1991年はちょうど世界的にオルタナティブロックがアンダーグラウンドから盛りあがってきた時期であり、COTDもまたそうした海外のバンドやレーベルと交流しながら国内に留まらない活動を続けてきた。COTDはメンバーチェンジを頻繁に行いながら、首謀者NARASAKIの飽くなき音楽的探求をその時期その時期に作品化しており、バンドの18年間の軌跡はオルタナの歴史といっても過言ではないだろう。その全容を掴むのはなかなか困難だが、そんな時に役立つのがベスト盤だ。といっても今までは初期のベスト盤『THE BREASTROKE』しかなかったのだが、このたび待望の続編『THE BREASTROKE 2』が発売となり、より気軽にCOTDの世界に足を踏み入れることができるようになった。これはロック史にとっても非常に意味のあることだ。これに加え、最新スタジオ盤『Yukari Telepath』を聴けば、オルタナ検定合格まちがいなし!


(加藤梅造)


gonvut / universe of love

LOCA-1017 2,100yen(tax in) / 12.09 IN STORES

 gonvutの音楽を初めて耳にしたのは今年の夏まで遡るけれど、いつ、どんな時に聴いたって、リアルタイムに胸に響いてくる。例えば、gonvutの音楽は自然がよく似合う。真夏の焼け付くような太陽の日差しにも、秋の湿気を含んだ空気にも、冬のぼんやりとした高い空にも、春の力強い命の芽吹きにも溶け込むような魅力を持っている。それは誰にでもあるであろう日常のなかでの何気ない気持ちの揺れ動きを、彼らは歌声とギターの音色の抑揚で見事に表現していることからも感じ取ることが出来る。決して飾らない、語りかけるようなメッセージ性の強い歌詞は、二人のメールのやり取りから生まれたという。メールは互いを繋ぐコミュニケーションツールのひとつでありながら、互いの空間の隙間をも繋いでいる。そんなやり取りがそのまま反映された音楽だと思う。互いの表情が見えない距離でも、そこから伝わる温度がある。gonvutによる、強靭でゴンブトな意思を感じられる1枚。是非とも彼らの音楽に触れてみて欲しい、愛に溢れた宇宙に引き込まれるはずです。


(新宿LOFT:松浦由香理)


Sebastian X / Wonderful World

RDCA-1011 1380yen(tax in) / IN STORES NOW

 Rooftop5月号で紹介しましたSebastian Xがとうとう全国デビューしました! このバンドとの出会いはとある知り合いによる紹介だったのですが、実はキーボードの工藤歩里ちゃんXは僕と同じ助産婦院で同じ日に産まれた女の子なのです。今年の9月には一緒に沖縄で3日間のツアーをしました。本当に巡り合わせというのは不思議なものですね。『糸』(中島みゆき)の冒頭の歌詞がよく似合います。ツアー中の行動をほとんど共に過ごして、彼らの仲の良さたるや! 独り弾き語りで参加した僕は「バンドっていいな」と何度も思ったものです。ただ、いくらそんな焼き餅を焼いたって、ペロッとたいらげてしまうような気持ち良さが彼らの音楽には充満しています。
 YouTubeに今作より2曲のPVがアップされていて上等な仕上がりです。一度御覧いただけばここまで申し上げた事はご理解いただけるのではないかと思います。セバスチャン×?(*_*) いやいや、セバスチャン〇!(^O^)ってことです。


(Naked Loft:上里環)


99RadioService / 1.

HKP-025 2,500yen(tax in) / 12.09 IN STORES

 結成わずか2年の99RadioService。昨年、無名ながらもCOMEBACK MY DAUGHTERSのTOURをサポートに抜擢されたかと思えば、今年はいきなりのalbumリリースだから驚きである。1st albumにしてかなり名盤、これまた予想外すぎる。美しいメロディーの中から、溢れ出るギターのフレーズがどこか懐かしさまで感じさせてくれる。心地よい歌声から、その辺のBANDとは違う存在感が伺える。1曲目『In the morning』から、遊び心たっぷりな景色が始まる。個人的にお薦めは2曲目の『Crow』と7曲目の『sing out loud』。切なさをかき鳴らすような8曲目の『Dreamin'Girl』には心を掴まれる。今の等身大の彼等が集約されているとても素晴らしい作品だと思う。ただのギターロックとあなどるなかれ、彼等はまだまだこれからなのだから、末恐ろしい…。来年2月から3月にかけて『1.』のリリースツアーを控えていて、まさにこれからなのだが、都内でもよくLIVEをしていて、12/9にはSHELTERにも出演。時間のある方は要check!?


(下北沢SHELTER:平子真由美)


Futoshi Takagi / Core

KCD-019 1,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 8月に『dancer』、9月に『Bite』、そして10月に『Core』とOUTSIDE SINGLE三ヶ月連続Release三部作の完結編。正直なんて表現したら良いか迷ってしまった。高木フトシの歌力に圧倒され、私の言葉がちっぽけに感じて。この人は、なんて凄い歌を唄うんだろう。なんてPOWERのある言葉を伝えるんだろう。なんという呼び掛ける力を持っているんだろう。特に今作の『Core』を聴いて、物凄い力強さを感じた。今作は歌だけではない。「朗読」と表現して良いかわからないが、その曲の言葉が更に響いてくる。そしてその言葉の後ろから聞こえてくる街のざわめき。鼓動の音。雑踏でざわめいている街が一瞬にして無音になる瞬間。「ドキッ」とした。『Core』を聴いていると今の世の中に、私たちに問い掛けられている様に感じる。
 高木フトシの言葉には、「嘘」や「偽り」なんかはない。全身全霊で自分自身を、今伝えたい事を表現している。彼の「PEACE」な気持ちが伝わってくる。
 次回作は一体どんな曲達が生み出されてくるのか、とても楽しみである。


(新宿LOFT:河西 香織)


Limited Express(has gone?) / LTD

LTD999 2,100yen(tax in) / IN STORES NOW

 解散、再結成を経て、待望のニューアルバム『LTD』が約5年振りにリリース! 高密度のノイズで満たされた良質なグルーヴに、一気に加速する3人のフルメタルな気合いが注入され、聴く者全てを別の世界へ連れていく。轟音渦巻くバンドサウンドの中、YUKARI(Ba.Vo)の無邪気で尚且つ女子にしか出すことのできない領域の、狂喜的に発せられるボーカルプレイに被せるように、JJ(ga.vo)の顔面蒼白で、酸素が足りないながらも必死でついて行くランナーのように、呼吸する合間に絞り出される一声が切実でストレートにハートに届いてくる。そして、そんな2人をTDK(dr)が後方から骨太で正確なドラムプレイでサポートする。1曲目『Shut up to go』で連呼される「あるべき姿突き上げる衝動」という言葉には、音楽に対する無類の純粋性と、前に進む勇気が込められたバンドの心意気が、ビシビシと伝わってくるのだ! そんな姿を見せられたら、もう愛さずにはいられない! LIVE見たことない人は、このアルバムから是非!


(阿佐ヶ谷ロフトA:金枝)


ワイ・ユー・ジー(植木遊人グループ) / ネバーエンディングストーリー

LOCL-013 2,300yen(tax in) / 12.09 IN STORES

 植木遊人がダブルオー・テレサ脱退以降いろんな苦労が彼を襲ったが、そんな苦悩に負けじと地面を這いつくばるかの様に音楽にこだわり、自分の生き様をさらけ出した本作。デモ段階で聴かせてもたった時に「随分と勢いある曲を揃えてきたなぁ〜」という印象受けたが、その勢いはより増した感がある。
 負のパワーが強い曲が2曲あったとしたら、プラスの曲に変えてしまうかのような持ち前のパワーは植木遊人だからこそ。また収録曲『おとなのじじょう』が持つ曲の力と彼の歌声が合わさった時の科学反応にいつもグッと来てしまう。彼と知り合えた事、同じ時代に生まれた事、私達の間に起きた色んな出来事が偶然のようで必然だったのかもって思うと、私はなんてツイているんだろう。本作にお仕事として関わる事が出来て凄く良かった。こんなに楽しく関われたのは数年降り。私に力があったらもっと色んな事が出来たかもって思うと悔しいですが、聴けるチャンスがあったら皆さんに是非聴いて欲しい1枚です。胸を張って人にオススメします!


(ロフトプロジェクト:樋口寛子)


posted by Rooftop at 12:00 | バックナンバー
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