ギター バックナンバー

jealkb('09年10月号)

jealkb

榊薔薇ノ郁〜夏のお嬢さんの集い〜
2009.08.22(sat)JCBホール
jealkb



 “榊薔薇ノ郁〜夏のお嬢さんの集い〜”と題されたjealkb初のJCBホールワンマン!! オープンの時間から前方にあるスクリーンには、この日のために撮影したと思われる映像がニュース形式で次々と映し出されていた。もちろん、jealkbらしく体を張った映像も多々。1時間のオープン時間があっという間に過ぎ、遂にライブがスタート。フロアの照明が落とされると歓声が上がり、メンバーの登場とともにそれはますます大きなものとなった。
 この日の1曲目は、会場が大きくなっても初心を忘れないという表れなのか、インディーズ1st.シングルの『metronome』から。一気に盛り上がりが最高潮に達し、満員となったフロアが揺れているようだ。MCに入ると同時に、「JCBホールが埋まったよー!!」と声を上げたボーカルのhaderu。素直すぎる言葉から、とにかく嬉しかったんだろうと感じた。その気持ちを受け取ったのか、さらにヒートアップするフロア。何千人もが前後に頭を振り、全身でステージに応えていた。
 この日、特に印象的だったのは、『オプティ』を演奏している時のこと。この曲では、会場全員で歌うフレーズがあり、さっきまでは「今日初めて僕たちのライブを見る人もいるかもしれませんが…」とやさしい言葉をかけていたhaderuだったが、遂に本性が出たか(笑)? 会場に向かって「初めての人は今聴いてすぐに覚える!」。こんな言葉をライブで投げつけられたのは人生で初めてで、私も一生懸命耳を傾けてすぐに覚える努力をしたほどだ。
 ライブは途中途中でネタを挟みながら、どう考えても回数が多すぎるだろうMCは良いとしても、相変わらずchaosのキーボードは全く音が鳴っておらず、hidekiのヴァイオリンも形だけではあったが、バンドを結成して5年近くが経ち、初めて新宿LOFTで見た時に比べると確実にスキルを上げていた。それはライブの見せ方ひとつにしても、笑いの要素を取り入れつつ、音楽はちゃんと聴かせる。初めて来た人でも、ステージで振り付けの先導をするhidekiに合わせてフリをすれば、なんだか楽しい気持ちになれるライブ。これこそが、エンターテイメントだろう。アンコールでは、タイトルが“榊薔薇ノ郁〜夏のお嬢さんの集い〜”ということで、榊原郁恵さんがゲストで登場し、『夏のお嬢さん』を熱唱。
 今年は“V-ROCK FESTIVAL'09”にも出演し、その後ライブハウスツアー“異薔薇ノ未知”(イバラノミチ)も決定しているとのこと。haderuが何度も「武道館でライブをやるまでついてきてね!」と叫んでいたが、武道館でライブをやる日も遠くないだろうと感じられるライブだった。(Rooftop:やまだともこ)

posted by Rooftop at 12:00 | バックナンバー