ギター 編集無頼帖

かつて雄鶏と呼ばれた男達

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 大江慎也、花田裕之、井上富雄、池畑潤二。“ザ・ルースターズ”というバンド名こそ名乗らなかったものの、この4人が揃って演奏する姿を5年振りに見た。昨夜リキッドルームで行なわれた『TOKYO NIGHT SHOW 恵比寿篇』。トップバッターであるTHE BACILLUS BRAINS(日本脳炎)の後に出演したOCCUPYというジャジーなインスト・バンドに池畑さんと富雄さんが参加しており、そこに“GUEST:大江慎也/花田裕之”と書かれたら期待しないほうがおかしいだろう。
 OCCUPYとして4曲(『Low Rider』、『Right On』、『Hono Bono』、『Go Go no R&R』)を披露した後、ホーンのSMILEYさんとGYOさんが静かにステージを去り、さりげなく花田さんと大江さんが現れてかつてルースターズと呼ばれたバンドの演奏に入るという演出がとても粋だった。以下、セットリスト。
 01.KING BEE/02.THE SILENT MIDNIGHT/03.ROSIE/04.GO FOR THE PARTY/05.HIPPY HIPPY SHAKE/06.GET EVERYTHING/07.TEQUILA/08.恋をしようよ/09.C.M.C./10.LITTLE RED ROOSTER
 ルースターズだけは個人的に別格のバンドなので、5年前にフジロックに備えた新宿ロフトでのライブを見た時はとても冷静じゃいられなかったが(印刷所に無理を言って翌月号にレポートを急遽差し込んだっけなぁ…)、今回は割と落ち着いて見ることができた。恰幅が増した大江さんは首の広いシャツにジャケット、派手な柄の短パンに黒いスポーツ・シューズという出で立ちで、思っていた以上に声が出ていた。何より、時折花田さんのほうを見ながら満面の笑みで黒のストラトを掻き鳴らす様に嬉しくなった。スリム・ハーポのカバーなどを聴くと、この4人の精神的支柱として在るのは真っ黒なブルースであることを改めて感じる。特に今の大江さんはその容姿も相まって黒人のブルースマンみたいだった。
 何年かに一度、またこうして4人がふらりと集まって演奏してくれたら嬉しい。3年前に大江さんがこしらえたソロ・アルバムを聴いた時にも感じたことだが、大江さんが活きるのはやはりあの3人のアンサンブルがあってこそだ。後でスタッフの方に聞いたら、演奏を終えた4人は笑顔のまま楽屋に戻って来たという。その話を聞いてまた嬉しくなった。(しいな)
posted by Rooftop at 13:31 | Comment(2) | 編集無頼帖
この記事へのコメント
ライジングの準備をしなければいけないのに・・・

読んでいて、胸が熱くなりました。当時のRooftopを読み返したい衝動にかられましたが、我慢。ROOSTERS聴きながら、あともう少し準備したいと思います。
私もいつか4人揃っている姿をみてみたいです。
Posted by smica at 2009年08月12日 23:24
>smicaさん
そっかー、界隈はもうライジング・モードですよねぇ…当方、今年も諸事情により行けんのですが(泣)。
Discharming man、是非見届けてやって下さい。吉川さん見たかったなー(笑)。

まぁ、久々に大江さんの勇姿を見られたのでヨシとしましょう。

北の大地で目一杯楽しんで来て下さいね!
Posted by しいな at 2009年08月13日 17:59
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