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eastern youth / 歩幅と太陽
VPCC-81634 3,000yen (tax in) / 8.05 IN STORES 昨年、結成20周年の節目にトイズファクトリーとキングレコードからそれぞれ在籍時代のベスト・アルバムを2枚、そして自身がオーガナイズする2枚組オムニバス・アルバム『極東最前線2』を発表し、アニヴァーサリー・イヤーをさり気なくも賑々しく締め括ったイースタンユースが放つ、21年目の新たな一歩となる通算11枚目のオリジナル・アルバム。すでにライヴでは何度か披露されていた『まともな世界』を最初に聴いた時からアルバムの確かな手応えを感じていたが、その完成度は期待以上のものだった。コクとまろみが一段と増した有機的なアンサンブル、自身の本質と自身を取り巻く世界を際限まで見据えた歌の完成度は更なる高みに達している。
アルバム・タイトルとなっている『歩幅と太陽』とはつまり、絶対的に揺るぎないものの象徴である。常に燦々と光を放つ“太陽”という揺るぎない存在。“歩幅”のぶんだけ歩いてきた自身の揺るぎない過去。『オオカミ少年』の“ソノ足取リニ真実ガ宿ル”という歌詞の通り、その足取りだけが生きている証であり、磨り減らしてきた踵と歩幅の距離だけが唯一の事実なのである。決して変えることのできない事実を事実として受け止めること。しっかりと受け止めた上でそれを乗り越えること。それは限りある人生を太く濃く生き、自分自身のものにするための必要不可欠な条件なのだ。ゆらゆらと移ろいやすい脆弱な人間が覚悟を決める歌だからこそ、我々の心は激しく打ち震える。その真心の歌に自身の姿を投影させる。小手先に頼ることなく、足掻いて、足掻いて、また足掻いて、生の実感を得ようとする。イースタンユースに成熟なんて言葉はさっぱり似合わないが、表現の味わい深さはより一層増したと言って良いだろう。3人のアンサンブルだけで真夏のアスファルトに蜃気楼がめらめらと揺らぐ情景を巧みに描写している『影達は陽炎と躍る』のような曲を聴くと、その余りの見事さに溜息すら出るほどだ。
かと言って、枯れた境地に達したわけでは決してない。『まともな世界』ではありったけの声を喉元で振り絞って「クソ喰らえだ!」と絶叫し、『明日を撃て』では握り拳をポケットの中に突っ込んだまま「冗談じゃねぇぞ/勝負はまだまだこれからだ」と内なる闘志を燃やし、『脱走兵の歌』では一部の愚者が誘引する有事に対して「地平の果てまで逃げ回れ」と徹底的に拒絶の意を表し、『オオカミ少年』では「本当ガ本当ニ本当カヨ?」ともっともらしい真実をぶら下げた嘘を打ち破ろうとしている。その鋭利な眼差しは他者ばかりではなく、むしろ自身に対して強く向けられている。すべてを投げ打って信ずるに値する価値観や信念など本当にあるのだろうか。そうして際限まで真実を追求することで自身にこびり付いたメッキを全力で剥がそうとしているようにも見える。いずれにせよ、生きている実感を歌として形にすることによって社会と関わっていくというイースタンユースのスタンスは本作でも変わらない。変わらないが、滋味に富んだ表現力と凄味は確実に増している。20年間止まることなく前へ進んできた歩幅の距離は伊達じゃないのである。
(Rooftop編集長:椎名宗之)
8-eit / HEAVENS DOOR
rbr-004 1,500yen(tax in) / IN STORES NOW往年のブルースマン・ソールシンガーのように、しゃがれ声に絶妙なビブラートを効かせるボーカリストと、JazzyなグルーブをRockなフィーリングで響かせる音を持って、アルバム1枚マキシシングル3枚と、不世出ながら名盤を生み続けている8-eitの4枚目の6曲入りマキシシングル。誤解の無いように言っておくとJazzyではあるがJazzではない。以前に『Round Midnight』や『You'd be so nice to come home to』などのJazzスタンダードをやった経緯もあり、その手の影響下である事に間違いはなさそうだが、もっと現代風なロックの匂いもする。1曲目の『赤裸々』からVo.TSUBAKIの歌い回しと独特のエロチシズムを感じさせる詞、差し込まれるピアノのフレーズが何ともクールな名曲。『うつろな私のスピード』では、オーケストラ時代のブライアン・セッツァーのごときギターワークとアレンジが見事。ドラムのブラッシングとアップライトベースの絡みが秀逸で、ハーレムジャイブ風に男の色気全快でキメている『Bouquet』。全体的にマイナー調の曲が多い中で、ラストの『深く蒼い空』はアーバンジャズ風に爽やかな印象。8-eitの中では新機軸と言えそうな曲で締めくくられる。その独特な空気感とセンスは、最近ではあまり類をみないもので、Jazzyと言えど古臭い感じは全くない。この世界観はハマると抜け出せなくなりそうな中毒性がある。
(新宿LOFT:水野慎也)
空中ループ / 夜明け、光。
TRLP-1002 1,500yen(tax in) / IN STORES NOW フワッとしてるのに凛としてる。相反するこのふたつを持ち合わせているのが、空中ループが7月にリリースしたセカンドミニアルバム『夜明け、光。』だ。ボーカル&ギターの松井省悟の伸びやかで温かな歌声に、ピアノや弦楽四重奏が加ったバンドサウンドが絶妙に絡み合い、透明で浮遊感のある楽曲へと仕上がっている。
『小さな光』では、ぽつりぽつりとつぶやくようなサウンドで聴かせ、『光年ループ』ではピアノのメロディーがきらめく光を想像させる。『goodbye,moon』は、ずっしりと重みのあるフレーズ…というよりは、ちょっともたついているようにも聴こえるサウンドが印象的。ヴァイオリンから始まる『imago』は、この作品では珍しい南国風味のスパイスを加えたアップテンポの楽曲に自然と身を委ねてしまう。『on the planet -yoake mix-』は7分もある壮大な楽曲。途中に挟まれるエレクトロなサウンドがポイントだろう。
明けない夜はないとはよく言ったもので、全く先が見えない程の闇を彷徨っていてもいつかは小さな光が見えてくるものなのだ。この作品には、そういった強いメッセージが入っている気がしてならない。きっと彼らも自分達を照らしてくれる光を見つけたのだろうということを想像させる。ちなみに、空中ループは上京する度に、
編集部に立ち寄ってくれるマメなバンドだけに、これからも応援していきたいと思う。
(Rooftop:やまだともこ)
Good Dog Happy Men / Born Again
TBCD-1987 1,050yen(tax in) / 8.05 IN STORES 5月にタワーレコード限定でリリースされたシングル『陽だまりを越えて』から早くもニューシングル『Born Again』が届けられた。『陽だまりを越えて』はぬくもりを感じる楽曲だったが、『Born Again』はイントロから高らかなファンファーレのような音が鳴り響き、訳すと“生まれ変わり”という意味を持つタイトルからも想像できるように、第二期に進み始めたGood Dog Happy Menの決意の表れともとれる楽曲となっているように思う。疾走感溢れるサウンドと、作詞・作曲を手がけている門田匡陽の流れるようなメロディーラインは絶品。流れると言ってもサラッと聴けるではもちろんなく、この中に散りばめて埋め込まれた様々な音を聴く楽しみがあるぐらいだ。2曲目の『この生温かくうっとおしい心を』では、いきなり始まる変わった拍子のリズムに心を奪われ、3曲目の『Music From Twikight』では途中で聴こえるキーボードの音色も心地良い。
3曲とも、きらびやかな楽曲でありながら、歌詞の所々に見え隠れするのは世の中の暗部であるが、そうでありながら童話を読んでいると錯覚させるほどの言葉選びのセンスは前作以上だ。
今年の夏も野外フェスや、ライブが決まっている彼ら。実は2人になってからのライブはまだ見たことがないのだが、この夏でより一層多くのものを吸収してくるに違いない。
(Rooftop:やまだともこ)
hare-brained unity / Awake Disco Musik
DLMK-2003 2,415yen(tax in) / IN STORES NOW 前作のミニアルバム『RECENT DISCO SYSTEM』を昨年11月にリリースしたばかりのhare-brained unityが、早くもニューアルバム『Awake Disco Musik』をリリースする。1曲目の『Auftakt』から、おぉぉぉぉ!! と思い、そのまま照明がピカピカとした光を放つダンスホールへ連れて行かれたようだった。『RECENT DISCO SYSTEM』でも、以前に比べてダンスミュージック色は強くなっていたように感じたが、今作はさらにビシビシと体に刺激を与える楽曲へと進化していた。全編に渡ってエフェクトをかけられたボーカルは、完全にエレクトロ・ミュージックの域に達し、ズシズシと来る重厚で濃厚な低音は踊り出さずにはいられない。その中で痺れるギターのメロディーを聴かせるこのアルバムは、ダンスもロックもエレクトロも全てを混ぜ合わせ、もし「hare-brained unityってこんな感じのバンドだったよね」とか昔のイメージで思ってる方々にも衝撃を与える作品になっているに違いない。聴いた瞬間から無意識に体が反応してしまう4つ打ち全開の踊れるダンスミュージックは、結成から10年が経った彼らをギュギュギュッと濃縮したような作品になっている。
また、低音好きには特にたまらない作品になっており、ヘッドフォンをして爆音で聴くとなお良し!
(Rooftop:やまだともこ)
MUSTANG JERX / MOJO LIGHT
KAWA-1001 2,100yen (tax in) / 8.05 IN STORESPATCHさん率いるVIOLETSのサポート・ベーシストとしても活躍しているROLLER☆KINGの“ニセ社長”こと川戸さんはオールディーズ・バット・ゴールディーズな黒いロックンロールをこよなく愛する人である。ケータイの待ちうたはサム・クックの『ワンダフル・ワールド』である。それだけでどれだけロックンロールに人生を狂わされたダメ人…いや、すこぶるナイスな人かが判るだろう。そんな川戸さんが品番に自分の頭文字“KAWA”を使うのである。しかも“1001”なのである。MUSTANG JERXというバンドが如何に川戸さんの期待を一身に背負っているかがご理解頂けるだろうか。バンド結成10年目にして初のフル・アルバムであるこの『MOJO LIGHT』を聴くと、川戸さんがそれだけの期待を掛けたくなる気持ちもよく判る。すべてを切り刻む高森サトルのスライド・ギター、絶妙のタイム感と黒いノリを支える利果のベース、ただひたすら無軌道に叩きのめすマグのドラム。それらが三位一体となって放出される音の塊は、確たるブルース・フィーリングを身に宿した“考えるな、感じろ!”系の(どんなだ)グイグイ引っ張り上げるロックンロール。歌詞だのそこに込められた意図だのは二の次で良い。止め処なく溢れ出る怒濤のうねりにただ身を任せれば良い。そのうねりの核を成す肉感的なベースの生々しい粘り気に足を絡められたら最後、あなたはもうMUSTANG JERXの虜となることだろう。
(Rooftop編集長:椎名宗之)
モーニング娘。 / プラチナ9 DISCO
EPBE5342 3,990yen(tax in) / IN STORES NOW今年の春に行われたモーニング娘。コンサートツアー「プラチナ9 DISCO」の最終日公演を収録したDVD。私はこのコンサートは未見だったが、DVDを見るだけで今回のライブの完成度がいかに高かったのかがわかる。世間一般では、モーニング娘。の人気は一時期のピークを過ぎ、すでに過去の存在だと思っている人も多いが、実際は、リリース曲もすべてオリコン上位にランクイン(最新曲は1位)するなど、その実力はまだまだ健在だ。むしろ、かつてのメンバーの入れ替えが激しかった頃と比べると、現在のモーニング娘。は2年間以上メンバーが不動ということもあって、非常に進化した存在となっている。6代目リーダー高橋愛とサブリーダー新垣里沙を筆頭に、6期、7期はもちろん8期メンバーの成長もめざましく(特に中国人留学生ジュンジュンとリンリン!)、実にバランスのとれた9人はまさにプラチナムな9メンバーだと言えるのだ。そして今回のコンサートは、この9人による初めてのオリジナルアルバムを引っさげてのツアーだったのだが、11年間のモーニング娘。の伝統をきちんと受け継ぎつつ、さらなる高みに到達したベストライブだったのではないだろうか。歌唱、ダンスパフォーマンスはもちろん、MC、構成、舞台演出に至るすべてが完璧だ。最新曲は言うに及ばず、各人のソロ曲、そして『LOVEマシーン』などの代表曲で構成されたメドレーなど鳥肌が立つ程素晴らしい。アンコール曲「雨の降らない星では愛せないだろう?」を歌いきった後に見せる高橋の満面の笑みと涙に、私も思わずジーンときてしまった。現場で体験できなかったことが悔やまれるが、このDVDだけでも充分満足だ。
(加藤梅造)
ALMOND / REBORN
STNK-010 1,680yen(tax in) / 8.05 IN STORESいよいよこの時、歴史を変える人達へと生まれ変わるべく、山梨は甲府発のALMONDが新たな決意と共に、主催するレーベル・STINKY RECORDSから1st MINI ALBUM『REBORN』を全国へ投下する。まさに直球勝負と言わんばかりの体を張った熱いLIVEとこの『REBORN』は、何年も続けて得たテクニックよりも貴重な事であるのは確かだと思う。まだまだ荒削りではあるが、今の等身大の彼等と絶対に負けないという前へ向かう気持ちが伝わってくるのだ。アルバムタイトルでもある2曲目の『REBORN』で感じてもらえたら嬉しい。また、後半の『Can't say "I miss you"』や『NEVERENDING STORY』ではキラキラと溢れる泣きのメロディーが、個人的にはたまらない。また、同じ日に同郷のWords Weedsのシングル『obtain more things』も同発。9月にも揃って全国TOURなのだか、その前のリリース日にはなんと!? SHELTERでダブルレコ発記念GIGを開催!! というから、楽しみで仕方ない。ガチガチに緊張しているかもしれない彼等を(笑)愉快な仲間たちと共に一緒に盛り上げられたら、間違いなく最高な1日となるだろう。
(下北沢SHELTER:平子真由美)
川上次郎 / Key of life
HRAD-00040 2,500yen(tax in) / 8.05 IN STORES 2009年5月17日にNaked Loftにて今作の完成記念イベントを開催した川上次郎氏。「大人の事情」で発売は先になると話していましたが(笑)、満を持しての発売です。イベントでは自宅にあるスタジオでのリハーサル初日風景からを追った映像を披露してくれました。試行錯誤しながらも、自らの音楽の幅を広げるべく打ち込む真摯な姿勢、貪欲で無邪気な向上心を見ました。KUSU KUSUでのデビューから来年で20年になるのに、音に対する好奇心が尽きないんだなあと大変勉強になりました。(僕は今、21歳です)
ブラックミュージックを基盤にしながらもキラキラさせたアレンジ、持ち前のスウィートボイスで何度も何度も「Don't be afraid」! とことんキャッチーでポジティブな空気が充満する作品です。ゲストミュージシャンも実に豪華で、オザケンのカバーも収録。KUSU KUSUから通算7枚目のアルバムとなりますが、ここから川上次郎を聴く方にもお薦めしたいアルバムです。
(Naked Loft:上里環)
GONDA / GONDA #04
SFR-039 1,050yen(tax in) / ライブ会場&新宿ロフト限定販売 我らが兄貴、ゴンダタケシからソロ作品シリーズ最新作『GONDA#4』が届いた。その1曲目は『手紙』と名付けられていた。このメロディがどんなに大人になっても、行き止まりにぶつかっても、歌い続ければいつか、とのポジティブなメッセージがそこにあった。ただのポジティブではなく、等身大の自分から発せられる率直な歌だった。そして続く『Yes I am』では、想う相手へ、不安な時も落ち込んだ時も、そんな時もあるさ、でも私にはわかるから、大丈夫だよと、大きな愛で包み込んでいる。最後の『ブロック』では、積み上げてきた現在の自分を、今まで支えてきてくれた人へ、甘えたい、崩れそうだと弱音を吐いている。前の2曲が伏線だったかの様に感じた。崩れ落ちそうになるときもあるけど、もう一度君と積み上げたいと、希望をもって作品のエンディングを迎えた。
ゴンダタケシのソロ作品はパーマネントに活動しているGRiPとは少し違い、歌を歌う事を一番大切にしているように見える。そして個人的にはロックスターとして尊敬しているゴンダ氏の内情が唯一伺える、貴重な作品だと思う。
(新宿LOFT店長:大塚智昭)
SEVENTEEN AGAiN / NEVER WANNA BE SEVENTEEN AGAIN
IHSR11 1,785yen(tax in) / 8.21 IN STORES ポップで、スマートで、シンガロング出来て、それでいてダンサブルで、ストイックで、大きく括るとUKメロディックで、でもサーフポップなのかもしれなくて、でもパンクだし、疾走感溢れるメロディで、時々切なくなっちゃったりして、でもやっぱり元気になれる曲もあって、毎日でも聴けそうで、でもたまに聴くのもいいかな? とか思ってみたり、メンバーの大体が髪の毛パッツンで、でもラモーンズカットじゃない彼ら。そうです! SEVENTEEN AGAiNです! ってわかるわけないか(笑)。
ついにやっちゃうんですね! SEVENTEEN AGAiN! ディスクユニオンのI HATE SMOKE RECORDSより出る今回のフルアルバム『NEVER WANNA BE SEVENTEEN AGAiN』。毎回なんだか素敵なタイトルを付けてくるお洒落そうな集団ですが、意外と西荻育ちだったりして。そんな空気の、汗が染み込んだような今回の音源はSEVENTEEN AGAiNのすべてを知り得るには足りないかな〜〜? やっぱSEVENTEEN AGAiNはライブでしょ! でもライブに行くには音源で予習していかないと! ってことでよろしくっす〜〜!
(新宿LOFT:HxGxK)
NOT REBOUND / RIOT SUN!!!
KOCA-56 2,100yen(tax in) / 9.02 IN STORES名古屋と言えば NOT REBOUND。NOT REBOUNDと言えばノットリ。ノットリと言えば私です、こんにちは。15周年おめでとうございます!!! 15周年を記念して4年振りに(待ち遠しかったですねー)アルバムが発売されます!!! 今まで通りのノットリらしいPOPでキャッチーなパンクロックで安心させられながらも、ノットリの新しい1面も聴けちゃう素敵な1枚です。とにかくライブで聴きたい! むしろ一緒に歌いたくなっちゃうような曲満載なので、予習してからライブに行く事をお薦めします。レコ発のツアー初日は9/12@SHELTER“ONE FINE DAY in TOKYO”でございます。レコ発ってことで、何かスペシャルなことが待っているといいなー、と期待。そして、ノットリへの愛の詰まったトリビュート盤も同時発売です。(注:解散するわけではありません)。超超超豪華バンドによる全14曲、ノットリの名曲たちがあんなことやこんなことになってます。こちらも是非。
(下北沢SHELTER:すすむちゃん)
ハックルベリーフィン / Bootleg EP3#
500yen / ライブ会場限定販売中 今年デビュー10周年を迎え、今もなお変わらずに良い楽曲を書き続け、温かくもあり力強いライブを見せてくれるハックルベリーフィン。また、続ける事の大切さを音楽を通して教えてくれた。彼らの音楽と出会ってから早10年。この10年の間に彼らの音楽を聴いて涙した事、励まされた事が何度もありました。私にとっては、日々にさりげなく色をつけてくれるかのよう。バンドと共に確実に歳を重ねてきた今日この頃。変わらず今も縁がある事を凄く誇りに思います。
先月開催した彼らのデビュー10周年を記念したワンマンライブから販売された『Bootleg EP3#』に収録されている1、2曲目は最近のライブで既にお披露目している楽曲であり、後半はライブ音源として旧譜から4曲も収録されている。安定した演奏とハックルならではのライブの空気感が見事パッケージされたお得盤。はじめましての方も以前から応援している方も大満足な1枚。私はこの1枚はもちろんの事、全ての旧譜が人生のお供としてこれからも聴き続ける事でしょう。
(LOFT PROJECT:樋口寛子)
Perfume / 凵iトライアングル)
初回限定盤(CD+DVD)TKCA-73440 3,300yen(tax in) 通常盤(CD)TKCA-73445 2,800yen(tax in) / IN STORES NOW田中雄二氏に平成のスターボーと評されたPerfumeの1年3ヶ月ぶりの3rdアルバム『凵x。アイドル楽曲の重低音域を押し広げ、ヴォーカルにエフェクトを多用する手法で、Perfumeのサウンドを決定づけた中田ヤスタカが前作に引き続きプロデュース。『love the world』『Dream fighter』などヒットシングルを含む全12曲で、恒例となった限定盤では先日の代々木でのライブの模様が収録されたDVD付き。そのまま、ライブでの構成に使えそうなダンサンブルな流れの中、ピアノとストリングスで、ヴォーカルエフェクトが控え目な『願い』など新たな試みも良。テクノ / ニューウェーブが青春だったオヤジから、お子様まで楽しめるアルバム。 「日本の未来は世界がうらやむ」と能天気な祝祭をモーニング娘。は歌っていたが、「誰だっていつかは死んでしまうでしょう」というあられもないリアルをアイドルが唄うようになったのね、と考えさせられた。
(LOFT/PLUSONE:天野宇空)
BIGMAMA / ダイヤモンドリング
RX-033 1,050yen(tax in) / IN STORES NOW ファン待望の4枚目のシングル。日本で46年ぶりに起こる「皆既日食」をテーマに最高にロマンチックな名曲が生まれた。この曲を聴いたら必然的に皆既日食に興味が沸くであろう『ダイヤモンドリング(2035/09/02)』。キラキラしたイメージをもつこのタイトルは、皆既日食の時に起こる現象のことを表す。太陽と月が重なり、すべて隠れる直前と直後に太陽の光が一ヶ所だけ漏れ出てキラッと宝石のように輝く瞬間があり、これをダイヤモンドリングと呼ぶそう。
「噛めば噛むほど味がでる」と言う言葉があるなら「聴けば聴くほど癖になる」この言葉がぴったりなほどにこの曲にはそんな力がある。太陽は月の裏側に何を見たのか? 太陽は月に短い時間でどれだけの思いを伝えたのか? 考えれば考えるほど楽しくなってしまい、違う世界の中にいとも簡単に連れてかれてしまうのはこのバンドにしかできない業だ。太陽と月の46年ぶりの再会。嬉しさと悲しさを交えた中で次に来る2035年9月2日にはまた再びダイヤモンドリングを見せてほしい。
(新宿LOFT:山口歩美)
LUNKHEAD / ATφM
vicl-63351 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW 先日新宿ロフトからスタートしたツアー『出没! アトムチック天国』を見に行き、とてもとても落ち込んでいた私に希望を与えてくれた。正直ライブを見に行くのもしんどかったし、出来るだけ人とも会いたくなかった。凄く塞ぎこんでいた。でも、せっかくロフトをツアー初日として選んでくれたのだからと思い足を運んだ。その選択は間違っていなかった。
ライブで演奏された収録曲『花は生きる事を迷わない』を聴き、言葉が自分に突き刺さり、泣きそうになった。私はこの曲を聴く度にあの時のツラさを思い出してしまうのだが、前向きになれた事も忘れてない。やっぱり私は音楽に救われるのだなぁと改めて思った1曲。通算6枚目のアルバム『ATφM』はバンドの人間力を強く感じられる1枚。彼らが初めてロフトに出演した頃から見て来ているけど、今後も彼らの軌跡が楽しみだ。また、彼らのファンはとても幸せものだなぁと、その日のライブ光景を見て思った。
(LOFT PROJECT:樋口寛子)
ワッツーシゾンビ / ZOMBIE FROM EARTH
ROSE81(CD+DVD) 1,500yen(tax in) / IN STORES NOW ワッツーシゾンビからは、強い意志を感じる。喋るような2本の音が、相槌のようなドラムの音を気持ちよく覆っている。
ワッツーシゾンビには愛がある。口に出すと少し気恥ずかしいが、本当に愛がある。
じゅげむ(G.Vo)曰く「バンドをやっていて本当に良かったと思える一枚」。参加アーティストが実に豪華。言葉の意味を深く考えさせながらも彼らの曲はどれも純粋で、聴けば全部理屈抜きに格好いい。このアルバム、「気付け、動け、理解したら、飛べ、みんなで」と啓蒙される、必聴の一枚である。来る9月5日には池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)プロデュースによる渾身の3rdアルバム発売が決定。同月26日には、ELECTRIC EEL SHOCK、JAPAN-狂撃-SPECIALとの3マンライブが行われる。場所はもちろん下北沢SHELTER。各プレイガイドをチェックした上で、みんなで万歳! こぞろう!
(Asagaya/Loft A:石川 愛)