OHZZYの『A DAY IN THE“RECORDING”LIFE』
〜勢い余って速弾き100倍!の巻〜
『プロレタリアン・ラリアット tour 09』が大盛況のうちに幕を閉じて即スタジオ入り!
連日の超過密スケジュールで本誌マリン・スポーツ企画はまた来年に!
42歳にしてすっかり大人げないギタリストと化したOHZZYのレコーディング現場を直撃!
巧い速弾きを見るとメラッと来る!
ツアー終了直後から始まったレコーディングも中盤戦で、あとはギター・ダビングをしてコーラスを入れてだいたい仕上がる感じ。それとミックスを残すくらいだね。今日はギター入れだなと思って、気合いを入れてシン・リジィのTシャツを着てきたんだよ。あいにく時間がなくて、フィル・ライノットみたいなアフロにはできなかったんだけどね(笑)。 ここ2作くらいはリフやビートに重きを置いた曲が多かったけど、今の作風としては何となくグッと来るメロディ・モードって言うか、再結成直後くらいの作風に近いのかもしれない。いわゆる歌モノってことになるのかな。自分では余り意識してないんだけど、10年経って一周したみたいなところがあるのかもね。
今は新曲を2曲メインで録ってるんだけど、ちょっとヤバイよ。2曲ともタイプが凄く対照的で、サザンオールスターズで言えば『勝手にシンドバッド』と『いとしのエリー』が一遍に出来た感じもあるね(笑)。勢いがあるほうの曲は、絶対の自信作。『GREAT NUMBER』が出来た時は『酒燃料爆進曲』を超えたと思ったんだけど、『GREAT NUMBER』以上にライブでの光景が目に浮かぶと言うか。もう一方の曲も、絶対の自信作(笑)。歌詞的にも増子ちゃんがラブ・ソングを書いていて新境地っぽいところがあるし、その意味でも『いとしのエリー』っぽい。バンドとして新たな挑戦をしている感覚があるね。音に関して言えば、とにかく今回はカラフルにしたいんだよ。4人の勢いがある感じは軸としてあるから、プラス・アルファでカラフルにいろんな音を重ねてみたい。それはギターの音だけじゃなくてね。
今日はコントロール・ブースでギターのダビングをしたんだけど、エンジニアさんが側にいるほうが話しやすいし、ヘッドフォンをして弾くよりもスピーカーから流れる爆音に合わせて弾くほうが好きなんだよ。昔からそんな感じだね。もちろん、リズムを一緒に録る時は坂さんとシミと一緒にスタジオに入って「せーの!」でやるんだけど、いろいろと細かい作業が多いから、ブースでダビングするやり方のほうが性に合ってるかな。ギター・ソロは気合い一発で弾く感じだけど、基本的にアレンジは緻密にやってるつもり。 最近、どういう訳か「リッチー・ブラックモア、好きでしょ?」ってよく言われるんだよね。確かに好きなんだけど、今日みたいにレスポールを弾いてるのに「リッチーっぽい」って言われると、よっぽど似てるのかなと思って。やっぱり、自分で自由にギター・ソロを考えると好きなフレーズが自然と出るんだろうね。10代の時に好きだった音楽って、どうしても身に染みついちゃってるからさ。
実は今回、この歳になっていろんなギターの奏法にチャレンジして、もの凄く練習したんだよ。普段からギターは家でずっと弾いているけど、2小節のフレーズを朝から8時間くらい弾いたり、ずーっと練習してた。高校の時によくそういうことをしていたんだけどね。弾けない奏法もまだまだあるし、弾けないフレーズがあると悔しいんだよ。この間、メロン記念日とビークルがコラボした曲を聴いたんだけど、タロウが間奏で速弾きしてるじゃない? 凄く格好イイんだけど、気持ちの半分は悔しい。だから家に帰って練習してる(笑)。
最近、その辺がメラメラ来るんだよ。高校の頃のマインドに戻ってるのかな。昔、1学年下に凄いギタリストがいるって聞いたら偵察しに行ったりしたことがあったけど、そういう気持ちに近いのかもしれない。この前も若いバンドと同じ楽屋になって、すぐ隣でエレキの生音でメチャメチャ速弾きしてるのを見たんだけど、凄く上手でメラッと来たから(笑)。要するに、大人げないんだね。30代の頃のほうがもっと大人だったよ。きっとこの先、枯れたギタリストにはならないだろうなァ。昔はB・B・キングみたいに1音弾いたらビビるくらいの感じで行きたかったのに、今は勢い余って100音くらい弾いてるからね(笑)。まだまだ子供だよ。42歳にしてまだ子供っていうのもどうかと思うけど(笑)。
そう言えば、さっきギター・ソロを弾いててひとつ気づいたことがあってさ。ギター・ソロっていつも終わった後に凄く疲れるんだよね、ほんの数分しか弾いてないのに。今日終わって気づいたけど、俺、弾いてる時に息止めてるね(笑)。そりゃ苦しいわ。何で取り組み後の力士みたいになるんだろう? っていつも思ってたけど、これで納得が行ったよ(笑)。
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大衆の大衆による大衆のための土着的なワーク・ソングで濁りきった時代にフィニッシュ・ホールドを喰らわせろ!(発売はテイチクエンタテインメント/インペリアルレコードより)
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Live info.
◇EVENT8月2日(日)新木場STUDIO COAST(HAWAIIAN6 & FUCK YOU HEROES presents“1997”)
8月28日(金)札幌 Zepp Sapporo(the pillows 20th Anniversary LATE BLOOMER SERIES 04“SYNCHRONIZED TOUR”)
9月13日(日)仙台JUNK BOX(Bonito Matsuri vol.1)
9月21日(月)郡山Hip Shot Japan(THE RODEO CARBURETTOR“VANDALIZE tour”)
9月22日(火・祝)SHIBUYA-AX(ロッケンロー・サミット2009〜渋谷頂上決戦!〜)
10月2日(金)・3日(土)・4日(日)京都磔磔(怒髪天 presents“響都ノ宴”)
10月15日(木)名古屋クラブダイアモンドホール(RADIO CLASH 7th ANNIVERSARY)
10月29日(木)SHIBUYA-AX(怒髪天結成25周年特別企画“オールスター男呼唄 秋の大感謝祭〜愛されたくて…四半世紀〜”)
◇FESTIVAL
8月6日(木)・7日(金)・8日(土)仙台市勾当台公園(MJQ WEDDING presents“Date fm STARLIGHT EXPLOSION '09”)
8月15日(土)石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ(RISING SUN ROCK FESTIVAL 2009 in EZO)
8月29日(土)山梨県山中湖交流プラザきらら(SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2009)
怒髪天 official website
http://www.dohatsuten.jp/
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