ギター バックナンバー

DISK RECOMMEND ('09年6月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
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★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

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V.A / CARRY THAT WEIGHT U

3P3B-60 2,300yen(tax in) / 6.03 IN STORES

 既にご存知かと思いますが、3P3BLtd. は今年で設立10周年という節目のおめでたい年でございます。2004年の5周年記念リリースに続く、オムニバスシリーズ2作目が今作品となっております。ASPARAGUS、puli、BEEFという不動な看板はもちろんのこと、3P3Bの忘年会恒例のANITA CHILI PEPPERS、唇にジェラシーズ(忘年会BANDという枠を覆すくらいの、80年代コピーっぷりがツボで、個人的には大好きです)という、3P3B好きにはたまらない?! 方々も収録。元SHORT CIRCUITの面々が揃うFREAKYFROGやFINE LINESも登場しております。そしてなんといっても目を見張るのが、bed、Quick、threedays filmという新星の存在ではないでしょうか? 出身も活動地域も違う中、緻密な中にも荒削りな部分があって、それがいい味を出しております。それぞれの確固たる個性がぶつかっていて、三者三様の今後の展開が期待される所ではないでしょうか? 頭にもってくるあたりが、並々ならぬ意思がみえます。さすがOZK、違いますね〜。そんな中に渡邉忍、19歳カナダの夜。はっきり言ってかなり驚きます。リリースツアーも開催され、FINALは6月13日(土)に新宿LOFTです。一緒にお祝いしちゃいましょう!!

(下北沢SHELTER:平子真由美)


 音楽を愛する私たちに夢と希望を与えてくれる、そんな人気レーベルの3P3Bが設立10周年を記念したオムニバス・アルバムをリリースします!  ASPARAGUSやBEEF、Puliをはじめ、FREAKYFROGにFINE LINESなど、力強くて時にちょっと切ない、まさに心を震わせるような3P3Bのキラキラとした魅力を余すことなくギューッと詰め込みまくった1枚です! 中でも、渡邊忍が19歳のときに、カナダに行き演奏を全て一人で行なったというデモ音源『ALL NEW』は必聴! 彼の果てしない音楽の才能や、揺るぎのない音楽への情熱を改めて感じ、思わず息を呑んでしまいます…。
 気持ちが塞がりがちになる梅雨の季節でも、この1枚を聴けば真夏の太陽が待ち遠しくなって外に飛び出したくなること間違い無しです!
BGMとして恋人と海までドライブするもよし、友達とバーベキューするもよし、家族団らんでパーティーするもよし。みんな揃って6月13日に新宿ロフトで行われる“CARRY THAT WEIGHT II TOUR”に遊びに来ちゃうのは尚よし!!!!!
 そんな新宿ロフトも、おかげさまで今年で10周年を迎えます! 10TH ANNIVERSARYな新宿ロフトと、3P3Bを要チェックでお願い致します!

(新宿LOFT 松浦由香理)


アンダーグラフ / この場所に生まれた僕達は いつも何が出来るかを考えている

初回限定盤(CD+DVD):FLCF-4282 / 3,500yen(tax in)
通常盤(CDのみ):FLCF-4283 / 3,000yen(tax in)

 アンダーグラフの4thアルバム『この場所に生まれた僕達は いつも何が出来るかを考えている』がリリースされた。アルバムに込められたメッセージをそのまま表現するかのように付けられたこの長いタイトルが印象的。
 1曲目の『Birth』は、カタカナで表記された歌詞と、ボコーダーボイスが生命の誕生、そして10周年という節目を迎えたアンダーグラフというバンドの誕生も意識された楽曲だと想像させる。続いて『春風満帆』は『Birth』から一転、アップテンポで聴かせるこの曲から、バンドに非常に良い風が吹いてると考えて良いだろう。5曲目に位置する『puberty』はインストの曲。まさかアンダーグラフのインストがこういう楽曲になるとは、想像もしていなかった。もちろん『Sekai-no-Kibou』や『ジャパニーズ ロック ファイター』など、最近はロック色の強いエッジの立った楽曲も多くなっていた彼らだけに、伏線は張られていたのだろうが、スピード感溢れるサウンドに、ギターがユニゾンで聴かせる予想外の1曲。南国系のリズムで、体で感じるサウンドを聴かせる『幸福連鎖』。タイトルも素敵。配信限定でリリースされた『遥かなる道』は今作でようやくCDとなった。アコースティックギターを基調とした『僕に何が出来るか、考えている。』は、ダイレクトに歌を体に染み込ませることができ、『心の瞳』はストリングスも入ったダイナミックな楽曲に。命をテーマにキラキラと輝く未来に向けた『流転』でアルバムの最後が締めくくられる。人間の感情である喜怒哀楽を凝縮し、人肌感があり、しばらくはこのCDと共に過ごす事になりそうな素晴らしい作品が誕生した。


(Rooftop:やまだともこ)


杉本恭一 / Electric Graffiti

DQC-236 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW

 通算5作目となる杉本恭一のソロ・アルバムは、そのカラフルで煌びやかなジャケット同様に実に多彩なナンバーがズラリと揃った渾身の一作と相成った。往年のレピッシュ・ファンは『Welcome to Wonderland』のような如何にも“らしい”ナンバーに体熱がググッと上がるかもしれないが、改めて言うまでもなく、レピッシュはスカ、パンク、ファンク、レゲエ、ニュー・ウェイヴ等々、ありとあらゆる音楽的要素を貪欲に呑み込み、独自のセンスで散らばった点を一本の太い線にした日本で最初のミクスチャー・バンドと呼んでも過言ではない。そんなレピッシュのギタリストでありリーダーでもある杉本ゆえに、これだけスタイルの異なる楽曲を無理なく1枚のアルバムの中に詰め込むことができたのだとも言えるだろう。また、近年の扇愛奈(本誌P.8のインタビュー参照)やYum! Yum! ORANGEといった新進気鋭のアーティストをプロデュースした経験が本作に瑞々しい躍動感としてフィードバックしているようにも感じられる。個人的には最後の2曲、シンプルなアコギがメインの『32日』とアコギが小気味良いアクセントとなっている『空と踊る男』にグッと来た。とりわけ後者は、昨年3月に逝去した上田現のことを思い浮かべないレピッシュ・ファンはいないと思う。まさに杉本恭一という傑出した音楽人の音楽人生をギュッと凝縮させたような一枚である。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


SCOOBIE DO / SPARKLE

HICC-2808 2,625yen(tax in) / 6.17 IN STORES

 2008年の宇宙の旅と言われた前作の『パラサイティック・ガール』から1年2ヶ月。SCOOBIE DOが放つニューアルバム『SPARKLE』は、宇宙からの帰還である。
 早速CDをコンポに入れ、スピーカーから流れてくる1曲目からノックアウト。ポップなギターのメロディーに乗せてキラキラとしたサウンドを聴かせる『JUMP TRAIN』。リズムに預けて体を縦ではなく横にスイングさせながら聴こう。SCOOBIE DOと言って想像するグルーヴィーな『ガレキの上のジェットコースター』や、変拍子のリズムにベースのグルグル感がたまらない『彼女のプレイメイト』のような曲。4人メンバーのうち3人がB型だというSCOOBIE DOが、B型を肯定するために作ったという(笑)『B型のマイガール』。ボーカルのコヤマさんが指揮をとった『C.H.E.R.R.Y.』は色気を感じる楽曲。コヤマさんの歌声は艶かしく、途中から怪しげに聴こえてくるシンバルが最高。音楽にエロチシズムを感じたのは初めてです。うなり狂うベースで始まる『ORANGE』は、パッと明るいところに飛び出して行ったような雰囲気を持ったサウンド。彼らの根底にあるファンク精神はちゃんと残しつつ、ストレートな8ビートで聴かせる。また、四つ打ちが新しい『OH YEAH! OH YEAH! OH YEAH!』など、ピカピカでビカビカな個性を放った全12曲。一瞬にして虜にさせてしまう力を持った『SPARKLE』。ご一聴あれ。


(Rooftop:やまだともこ)


STARBOARD / VEGAS96

HAUS-1 1,365yen (tax in) / 6.13 IN STORES

 前作『Drive-In』から約1年8ヶ月振りとなるSTARBOARDのミニ・アルバム。3ピースという最小限の編成で鳴らす最大限のポテンシャルに満ちたエモーショナル・サウンド、聴き手を選ばない親しみやすく甘美なメロディ・ラインは本作においても不変だが、収録された粒揃いの6曲でそれぞれ新たなアプローチを試みているところにバンドの着実な進化/深化を感じる。『The Emperor's Gone』におけるポスト・パンクの疾走感とシューゲイザーの浮遊感の果てにあるスペイシーな音像、プログラミングを大胆に採り入れた無機質な音色と4つ打ちの有機的なグルーヴが共存した表題曲、アコースティック・ギターが絶妙な隠し味となっている『Collapse』の得も言われぬ音響の広がり(ストリングスの効果大)、バンド本来の持ち味をさらに強めたかのような『Without You』で聴かれるサビへ向かうにつれて昂揚感が増していく構成の巧みさ、文字通り希望の曙光をテーマにした『シャイニング』のフォークトロニカ的なアレンジ、そしてライヴにおける一撃必殺の定番曲『Daze』のリアレンジで明確に窺える説得力の増したアンサンブル。従来のファンの期待値を少しも下げることなくさり気なくモデル・チェンジを果たすことは極めて難易度の高い芸当のはずだが、彼らはそれをさらりとやってのけているように思える。瑞々しいヴォーカルの繊細さとは裏腹の、表現と向き合う強靱な意志を見た思いだ。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


Neil Young / Fork In The Road

WPCR-13374 2,580yen(tax in) / IN STORES NOW

 現在御年63歳の我らがニール・ヤング翁は「若いもんにはまだまだ負けんわい」とばかりに毎年素晴らしい新作をリリースし続ける一方で、バッファロー・スプリングフィールド、CSN&Yを含む60年代からの輝かしい軌跡をアーカイヴシリーズとして発掘している。今年前半はかねてより噂されていたアーカイヴBOX第一弾をいよいよ2月にリリースするはずだった。しかし、なんとヤング翁は、自身が現在もっとも力を入れているエコ・カー“Linc Volt”プロジェクトにのめり込み過ぎたあげく、アーカイヴBOXを後回しにして、このエコ・カーをテーマにしたニュー・アルバム『フォーク・イン・ザ・ロード』を先にリリースしてしまった。 イラク戦争が泥沼化した2006年にブッシュ政権を痛烈に批判した『リビング・ウィズ・ウォー』を急遽出したように、今作もヤングにとって今このタイミングで出すべき必然性があったのだろう(オバマ大統領がグリーン・ニューディール政策を打ち出したことが多分に影響していると思われる)。ロックと車はロックンロールが誕生した'50年代から切っても切れない関係にあるが、ヤングは自身のバカでかいリンカーン・コンチネンタルを究極のエコ・カーに改造して、ロックと車の未来を新しい次元に突入させようとしている。そしてそれは分岐点(フォーク・イン・ザ・ロード)に立つ私たちに、選ぶべき道しるべを与えてくれる確信的な音でもあるのだ。今正に聴くべき作品。


(加藤梅造)


浜辺シゲキ / DO THE HOP!

TERNG-086 1,500yen(tax in) / IN STORES NOW

 「名は体を表す」とは良く言ったもの。『DO THE HOP!』と題された浜辺シゲキのニューアルバムは、誰もが心と体を躍らせたくなるような素敵なダンスミュージック。アコースティックなバンドスタイルは、Drにクスベシンヤ、WBにTONE、PianoにはMABOと、この手のプロトタイプのロックンロールシーンでは職人達ばかり。浜辺自身も今回はアコースティックギター1本で挑んでいる。本人言わく、歌を立たせるためにのシンプルなセットだそう。しかしながら歌ばかりになることはなく、そのバランスは正に黄金比。1曲目『HO,HO,HO』、2曲目『Sandpiper』あたりは浜辺の最も得意とするラインのロックンロールナンバーだろう。3曲目『Rat Swing』はMABOの軽快なPianoプレイが何とも気持ち良い。4曲目『Faraway』、このアルバム中唯一のロウテンポの曲。浜辺のファルセットが何とも切なく聴こえる。5曲目『Good Darling』は女性の視点から書いた浜辺の詞が素敵な曲。そう、曲のセンスやギタープレイが浜辺の特長だが、何より彼は『詩人』だなぁと今回思った。この『Good Darling』もそうだが前述の『Rat Swing』などの、ちょっと変わった視点の詞が実に面白い。そして6曲目『Mr Lee』。この中では1番異色なラテン調のナンバー。 最後の『Doubt it,Believe it』はJamp&Jiveって感じの派手な曲。最後を飾るには最高な曲。アルバムの帯にはこう書いてある「NEW STANDARD ACOUSTIC SOUND」。ルーツミュージックの偉人達に、「2009にこんな素敵なアルバムが出来てるよ」と聴かせてやりたいものだ。


(新宿LOFT:水野 慎也)


クリープハイプ / when I was young, I'd listen to the radio

XQEE-1002 1,500yen(tax in) / 6.03 IN STORES

 07年8月に発売された1stシングルの『ねがいり』もロングセールスを記録し、着実にLIVEの動員も増やし続けているクリープハイプ。08年9月からは正式メンバーはVo.gの尾崎世界観の一人だけとなり、一層自由度を増した彼が満を持して作り上げた新音源。彼の楽曲で語られるのは、すれ違う恋人達だったり、変わりたいと願い暮らす風俗嬢だったり、東京(らしき街)で暮らす、決して充たされる事の無い人々の赤裸々でリアルな日常なのだが、どこかしらファンタジックな夢物語の様で、その物語は、彼の力強くも高い声と普遍的なメロディーで唄われることにより、更なる想像力と感動が呼び起こされる。そんな彼の歌はa flood of circle佐々木亮介をして「せつないという日本語にしかない表現がぴったり」と表され、LIVEでも多くのリスナーを涙させていると言うのも頷ける。まだ「J-POP」という言葉が生まれる以前の日本のフォークの影響も強いが、それ故に現在の日本の音楽シーンの大きな流れとリンクしている部分も多く、新たな「J-POP」の王道となり得る一枚。


(CRUX:中嶌莞太)


cinema staff / Symmetoronica

ZNR-068 2,100yen(tax in) / 6.10 IN STORES

 今年の春に彼らのライブを見る機会があり、以来すっかりハマってしまった。既にミニアルバム『document』が発売され、各地でライブをしているではないか。見るまでなんの知識もなかった自分に恥じらいを感じた。優秀なレーベルだし、知らないなんてモグリだと思い、勉強のつもりで見ていたはずが、彼らのライブを見て一瞬で虜に。他にも数々のバンドが出演していたのに、あれから何日経っても彼らのメロディーしか思い浮かばない。それって凄い事だと思う。ライブ+メロディーの説得力。大抵、どっちかだ。
 彼等はライブの温度と言い、メロディーの良さと言い、展開が読めない感じがドキドキした。見ていてハラハラする。こういう感覚って久々だった。  興奮冷めやらぬまま、セカンドアルバム『Symmetoronica』発売。やはりドキドキさせてくれる。激しいだけではなく、口ずさめる要素もあって、伸びやかな歌声がスーッと入ってくる。前作とは良い意味で裏切り、期待を裏切らない。本作は東京初自主企画ライブを収録したDVDもついたお得版。五感でフルに感じて欲しい。  cinema staffは、若い子だけじゃなく30代女子も興奮させてくれる稀なバンド。ホントこれからがかなり楽しみなバンドです。


(SONG-CRUX:樋口寛子)


SUPER BEAVER / 深呼吸

ESCL-3178 1,020yen(tax in) / 6.03 IN STORES

 SUPER BEAVERが、遂にメジャーデビュー!! 頼れる兄貴分の風格を持つ、ボーカル渋谷龍太の伸びのある歌声は聴く者に心強さと安心感を与え、メンバーの中で最年少のメインソングライターでギタリストの柳沢亮太は聴き心地の良いメロディーを奏でる。リーダーでベースの上杉研太のベースプレイはキラリと光り、それと同時に以前に比べてリーダーとしてバンドをちゃんとまとめようという意識が出てきているように思う。シャイでやんちゃな雰囲気を持つドラムの藤原広明は、土台となってバンドサウンドを支え、力強いドラムをブチかます。絶妙なバランスの取れた4人が集まったバンド・SUPER BEAVERの記念すべき第一弾シングル『深呼吸』。4人の「現在(いま)」と「未来」への思いが詰まった疾走感のあるロックサウンド。楽曲が始まると同時に幕開けのようなサウンドを放ち、新しいステージに飛び出した彼らをそのまま表しているようでもある。インディーズ時代にリリースしている『道標』は、今作で新たに歌を録り直し、この曲を聴けば、彼らがどれだけ早いスピードで成長をしているかがわかるだろう。平均年齢20歳の4人が進む未来がどんなものなのか、今後も楽しみなバンドである。  


(Rooftop:やまだともこ)


ストライクカンパニー / 電車は走る

1,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 石垣島出身バンド、ストライクカンパニーの最新作が完成しました。LOFTのBARでのアコースティックライブを見て完璧に一目惚れしてしまいました。耳に残って気が付くとつい口づさんでしまうメロディー、心に染みる等身大の言葉、最高です。タイトルでもある『電車は走る』は、故郷を出て大切な人と離れて暮らしている人には、是非聴いてもらいたいです。「人を好きになるって本当に素敵だなぁ」って思い出させてくれます。涙が出ます。2曲目の『六弦モーター』、3曲目の『FOR LIFE』も、聴く人の心を優しく支えてくれます。そして最後の曲『帰り道』を聴いた後にはいつも温かい気持ちに包まれます。ライブを見ていると、タイムスリップして小学校の教室を覗き込んでいるような、そんな不思議な気持ちになります。ストライクカンパニーのこの温かい気持ちが大好きです。6/11に彼等のライブがLOFTで行われます。お時間ある方は是非見に来て下さい! 早くアルバム出して〜!!


(新宿LOFT:久保木 一弥)


曽我部恵一BAND / 『ハピネス!』

ROSE 80 2,500yen(tax in) / 06.09 IN STORES

 前作『キラキラ!』以来、1年2ヶ月ぶりとなる曽我部恵一BAND(ソカバン)の2ndアルバム『ハピネス!』は演奏と歌入れが1発録りの収録日数1日という、その瞬間の熱量と衝動をあえてアナログテープにギュッと収めた、まさにロックンロールなアルバムです。  しょっぱなから景気のいいドラムで始まる『I ? MY LIFE』、なんだかギターの上野くんの前身バンド、ダブルオー・テレサを思い出してしまう『明日と夢を』、曽我部さんの優しさが溢れる『東京ディズニーランド』、ふわっとしたメロウなメロディが印象的な『サニー』など、全10曲があっという間に駆け抜けていきます。先行シングルとなった『ほし』はアルバムヴァージョンでさらに素敵になってます。
 初夏の気持ちのいい風に乗って、しあわせとか青春とか夢とかが聴こえてくるようです。


(ロフトプラスワン:白井絢介)


TURTLE ISLAND / ズナマ

PX-187 2,835yen(tax in) / IN STORES NOW

 世界に誇るべき、日本の愛を知る県、豊田市から発信される音楽集団 TURTLE ISLANDが待ちにまったNEW ALBUMをリリースさせたのだ。ひとこと言わせて頂けるとしたら、TURTLE ISLANDのLIVEは絶対に観るべき! 絶対的なLIVEというあの空間を、言葉で表現するよりもまず体感して欲しいのだ。音という物に触れて、いろんな感情を思い描ける人ならば、驚き、そしてきっと好きになるハズ。和太鼓や篠笛、ギターやベース、シタールにサックスを擁する総勢14人からなるのがTURTLE ISLAND。今回の作品は、完全新曲のスタジオテイクが6曲、彼等の地元TOYOTA ROCK FESTIVALでのLIVEテイク5曲を含んだ、全11曲60分。2曲目『MEETS REVOLUTION』のようなジャンルというモノから、全てぶち壊してしまえるような曲から、語りかけてくるように訴えてくる言葉。1曲目『A Hope』、4曲目『零アリラン』はLIVEテイクでも収録されているくらい定番の曲である。しかしなんといっても11曲目『斑デ踊レ』である。LIVEに行きたくて、踊りたくてたまらなくなる。音楽には国境なんてないはずなのだ。TURTLE ISLANDは5月末から、初の海外公演・バスクでのTOURが行われている。この鼓動を沢山の人達と感じられたら、世の中もっと楽しくなる。


(下北沢SHELTER:平子真由美)


HARCO / tobiuo piano

IMTC-1010 2,300yen(tax in) / 6.10 IN STORES * TOWER RECRDS限定

 HARCO名義での1年半ぶりのオリジナルアルバムは、ピアノをメインとした初のアコースティックアルバム。収録曲には既に発表されている自身のリカヴァー、松任谷正隆、KANの名曲をカヴァー、そして合間にはインストゥルメンタルが入っていたりと、聴く人のシチューエションを邪魔しない仕上がり。メロディーや言葉がためらう事なくスーッと入ってくる。
 私の大好きな時間。1つは何にも予定がない休日の午後。2つ目は間接照明だけの就寝する前の静かな時間。この作品はそんな私の大好きな時間にしっくりとハマる。大勢で楽しむより1人で楽しみたい作品。
 ピアノがメインだからと言って背筋をピンとして聴くのではなく、何気ない日常で、ちょっとした時間に楽しむのに良い。それはHARCOさんの愛嬌ある歌声がそうさせているのかもしれない。どんな楽器でもそうなのかもしれないけど、ピアノは奏者によって主役にもなれるし、脇役にもなれる、どんなシュチュエーションでも凛としたものにしてくれる。私にとってそんな楽器だ。ピアノは。そんな事を感じさせる愛すべき1枚。


(SONG-CRUX:樋口寛子)


FLiP / 感傷中毒

HICC-2818 1,300yen (tax in) / IN STORES NOW

 ファースト・ミニ・アルバム『母から生まれた捻くれの唄』の発表から1年のインターバルを置いて発表されたFLiPのセカンド・ミニ・アルバム。沖縄は那覇市出身、メンバーは弱冠20歳のガールズ・ロック・バンドと聞いて、あなたはどんなバンドを連想するだろうか? 青い空と白い砂のよく似合う明るく健康的(でちょっと色黒)な女子たちを連想しないだろうか? 僕はした。がっつりした。だがしかし、プレイ・ボタンを押して耳に飛び込んできた『It's a lie』と題された曲は“ザ・情念”と言うべき鬼気迫る歌声で、青い空と白い砂とはまるで程遠い漆黒の闇の如き音像をしていたのであった。喉元を振り絞るように“唸れ! 唸れ! 唸れ! 唸れ!”と激しく連呼するその歌声の主は、“これでも そう あたしはあたし/この道をつらぬいていくわ”と気持ちの離れていった男に対して冷酷に言い放つ。しまいには“汚れた性 発狂”である。……面白いじゃないか。英詞と日本語詞のチャンプルーで唄われる赤裸々な言葉は、表現に昇華することで心に負った耐え難い傷を癒すどころか自ら進んでその傷口を広げようとしているかのようだ。そんな自滅回路まっしぐらなダーティーな世界観に、60年代末期の日本のニュー・ロックを彷彿とさせる陰影に富んだ輝きを見た。何度も繰り返しアルバムを聴いていると、そのやけっぱちなやさぐれ感が何とも愛おしく思えてくる。是非インタビューをしてみたい。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


miimo / miimo2

miimo2-2009 2,625yen(tax in)/ IN STORES NOW

 スティールパンの町田氏とベースのtatsu氏とドラムの佐治氏によるバンドmiimoが創り出す音は心地よい空間と近未来を奏でております。キュートでセンチで11曲の物語は時間を忘れさせ、カラフルな空気が流れます。かけた瞬間からエレクトリックの新次元が広がります。実験的でそして前衛的。2曲目の攻撃的だけども柔らかい優しさが見えたり、3曲目の機械声が見事に楽器の一部になったり5曲目のダブ具合がとても心地よい空間を作ったり、 6曲目ではムーディーな色気が漂ったり9曲目は題名からおしゃれですね、『空に連れてって』。スティールパンの音がとてもポップ。10曲目のゆいこさんの優しい声が生まれる音にどんぴしゃり。11曲目のときにはいつの間にか目を閉じて空間に酔いしれてます。カフェにぴったりなおしゃれサウンド。奥深き音、そして様々な表情を上手く形にしてしまう職人達、miimo。聴き終わった後にはイマジネーションとインスピレーションとアルファ波が流れること間違いなしです。映画サウンドっぽい感じがおしゃれを装います。


(阿佐ヶ谷ロフトA:伊勢茜)


V.A. / 『家族時間〜NHKみんなのうたカバー集〜』

BNCL-37 2,600yen / IN STORES NOW

 NHK『みんなのうた』でお馴染み往年のナンバーから最近の曲までを、タテタカコ、堂島孝平、土岐麻子、テルスターなどのミュージシャンがカバーしております。
 タテタカコ『恋するニワトリ』の軽快さに足を取られ、アレヨアレヨと幼少期へタイムスリップ。エレカシの宮本浩次が歌っていたことでも有名な『はじめての僕デス(コーチガリー)』、ちょうど小学校の頃V6がカバーしていた『WAになっておどろう(RAM RIDER feat.YUUKI)』、こんな歌があったんだ『ドラキュラのうた』(テルスター)を経由し、音楽の教科書にも載っていた『手のひらを太陽に』(スカンク兄弟と原郁子)まであっと言う間の小旅行。  僕の音楽の原点はやっぱ童歌にあって、洒落の利いた詞と子供心をくすぐる編曲はちっとも忘れられていなかったようです。
 案の定このCDを買った晩には、呪文のようにループして寝付けませんでした。とにかく明日から溌剌と、闊歩カッポカッポ♪元気のもらえる一枚です。


(Naked LOFT:上里環)




posted by Rooftop at 00:00 | バックナンバー
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