ギター バックナンバー

DISK RECOMMEND ('09年5月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
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★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

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ニューロティカ / ライブハウスモンスター

NRRC-2 2,500yen(tax in) / IN STORES NOW

 今年で結成25周年を迎えるニューロティカのニューアルバム『ライブハウスモンスター』がリリース。このタイトルだけで、25年間ライブハウスを拠点に活動してきたニューロティカならではの作品だと想像させます。生涯ライブバンドを宣言するタイトル曲の『ライブハウスモンスター』。哀愁を感じさせるロック歌謡『新宿ナナ』は、昭和の時代に流行った歌謡曲をロティカ流にアレンジしたのかと思うほど。途中に挟まれるアコギがほろ苦さを演出し、最後には鍵盤のメロディーがムード歌謡度をアップさせ、これはロティカにしか作れない1曲。ノリが良く、勢いでかっ飛ばす『どんなもんだ!』は、タイトルも元気いっぱい。ライブではお馴染みとなっているこの曲『RUN & RUN』。「ナナナナナナナナ」のコーラスで始まる『夏のバカヤロー』。このタイトル、青春っぽいなー、歌詞も甘酸っぱいなーなんて思っていたら、歌詞の中に「今年で43」…これって年齢の話ですよね? 今月号の「今トゥナ」を読むとあっちゃんの年齢は今年で45らしいので、一体何の数かはいまいちよくわからないのですが、まぁ「今が青春」って思った時が年齢関係なく一番輝いて一番楽しいってことなんでしょうか。続いて、ギターのメロディーが心地良い『雲を追いかけて』。これはゆらゆら揺れながら聴くのが気持ち良いですね。そして再びインパクトのあるタイトルがやって来ました『ショックのパー』。正直、タイトルを読んだだけではどんなイメージかつきかねますが、とにかく「ショック」らしいってことはわかりました。でも、ライブで盛り上がること必至の、疾走感溢れるパワフルなサウンドを聴かせてくれます。そして…これまたすごいタイトルですね『カレー世界救済計画』。インド風の怪しげなイントロで…って、カレー=インドという方程式にも思うところはたくさんありますが、曲としてはヒーローでも出てきそうな迫力があり、ここでもシズヲさんのギターが冴えまくります。でも、歌詞は「カレー大好き」「カレーで世界を救えるなら」ですって。カレーで世界は救えますかね? でも、カレーを嫌いと言う人は少ないから、カレーを口にする人の多くを幸せにするという点では世界を救うことができるかもしれないですね、と真剣に考えてみましたが、どうなんでしょうか? そして、「今トゥナ」コラムを読んで、気になっていた歌詞「勉強はいつもビリだけど」と歌う『七転八起』。ビリ…か。そしてこのアルバムのラストを飾るのは『バイバイモンキー(熱血先生バージョン)』。カタルさんが「今トゥナ」の最後に締めの言葉として使われている「バイバイモンキー!!」ですが、このアルバムではついに熱血先生バージョンで再登場!! 熱血先生って、ウワサの…ですよね? なぜ今熱血先生なのか? という疑問は拭い切れないですが、このアルバムを締めくくるにはふさわしい勢いとバイバイ感があって良いと思います!
 今回もうひとつ注目するのはジャケット写真。イラストのあっちゃんと、フィギュアになったお三方。特にナボさんがすごく似てる(笑)。
 そんなニューロティカは、5月10日から“25周年&ライブハウスモンスターワンマンツアー”で8カ所を回ります。40歳を過ぎてもまだまだ現役のロティカのライブで盛り上がっちゃってください。


(Rooftop:やまだともこ)


a flood of circle / BUFFALO SOUL

VICL-63286 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW

 メジャー移籍第1弾アルバムにして初のフル・アルバムとなる本作の大きな特徴は、3コードを用いた形式的なブルースから脱却し、敬愛するブルースを咀嚼した上で自身の音楽性を確立したことに尽きると思う。そうした試みは前作『泥水のメロディー』でも一部の楽曲で取り組んではいたが、ミニ・アルバムのフォーマットという性質上、限界があった。それが今回はフル・アルバムという長尺の作品で実に伸び伸びと楽曲作りに取り組んでいること、またメンバー自身が何ものにもとらわれずに音楽を楽しもうとしている様が如実に窺える。それはやはり、『Thunderbolt』、『Buffalo Dance』、『陽はまた昇るそれを知りながらまた朝を願う』の3曲でプロデュースを務めたいしわたり淳治の存在と功績が大きい。バンドを客観視する立場のいしわたりは、余分な部分を削ぎ落とす引き算の論法で従来の音楽性を押し広げることに寄与している。その結果、バンド・アンサンブルはよりタイトに引き締まり、ダンサブルな面がさらに強まり、新機軸とも言える雄大なスケールの楽曲が生まれるに至ったのだ。また、どの楽曲も絶望を基点としながらも希望へと向かう前向きさがあるのが良い。これぞ怒濤の濁流の果てに辿り着いたブルース・ロックの真骨頂だ。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


GRiP / forever

SFR-038/rpc-015ev 1,050yen(tax in) / IN STORES NOW (ライブ会場限定販売)

 “自分の事のように、誰かのために歌う…”最近、こんな歌を歌える人は少ないように思う。GRiPのゴンダタケシは、そんな数少ない中の1人。ライブ会場限定の今回のシングル『forever』の1曲目『forever』を聴くと、勇気付けられるというよりは「あぁ、まだ大丈夫だオレは…」という感じの安心感に満たされる。「多分誰でもそうなんじゃねぇかなぁ?」的な感じで、良い意味で軽く語りかけてくれるのがこの人の詞の魅力。相変わらずキレのあるGtサウンドに4つ打ちのリズム、正にゴンダ節なメロディライン。決して派手な曲調ではないが、だからこそ詞が耳にこびりつく。このバランスも最高な名曲。2曲目は一転、派手目なナンバー。80's NEW WAVE的なアプローチも、このバンドの得意とする所。最後の3曲目は、ポストロック風のベースラインと、前2曲とはまた違ったフワっとした感じの歌詞が、このシングルの全体の雰囲気を優しく締める「空中_ナナイロ」。…そういえば今回全部4つ打ちだなぁ。それでも最近の流行りっぽくならないのはさすが。どれもライブ向きな曲だろう。そうGRiPはライブバンドであるって事も付け加えておきたい。5/15に新宿ロフトでのライブが決定している。バンドのスキルの高さと、ライブを見れば冒頭に書いた事を十分に理解してもらえるハズだ。


(新宿LOFT:水野慎也)


THE BAWDIES / THIS IS MY STORY

VICL-63294 2,500yen (tax in) / IN STORES NOW

 愛してやまないルーツ・ミュージックの本質を受け継ぎながら確固たるオリジナリティを確立し、次の世代へと伝承していくこと。それが成熟した音楽の歴史の本来在るべき姿と言えるが、ボゥディーズがその理想的な発展の形を担う旗手的存在となり得ることをこのメジャー・ファースト・アルバムは雄弁に物語っている。オールディーズ・バット・ゴールディーズな50〜60年代のリズム&ブルース/ロックンロールを自身のルーツ・ミュージックとして今の時代に蘇生させることがこれまでの彼らの身上だったが、LOVE PSYCHEDELICOのNAOKIをプロデュースに迎えた本作において彼らは今日性を加味した2009年最新型のロックンロールを遂にその手中に収めた。単なるルーツの模倣に終始しない肉感的な音像はより逞しく進化を遂げ、楽曲の持ち味を最大限まで引き出す手法により極めて良質なオリジナル・アルバムへと昇華している。それでいて自身のルーツを随所に感じさせるのだから実に心憎い。タイトルが示す通り、彼らの壮大なロックンロール物語はここから始まるのだ。なお、SEEZ RECORDSよりLP盤も同時発売しているので(相変わらずこうしたこだわりが素晴らしい)、コアなファンを自認する人は早めに入手することをお勧めする。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


Qomolangma Tomato / camouflage

初回限定盤(CD+DVD):XQEH-1006 / 2,500yen(tax in) / 通常盤:XQEH-1007 / 2,000yen (tax in) / 5.13 IN STORES

 作品ごとに色を変えながら音楽と真摯に向き合い、今作でも新たな表現に挑む4人組、Qomolangma Tomatoの1年ぶりの3rd.アルバム『camouflage』がリリースされる。これまでコードについてあまり意識をしていなかったバンドが、コードを意識して制作した『camouflage』はコードや音感、バンドのアンサンブルにこだわり、“Qomolangma Tomatoらしさ”は崩さないままに楽曲のバリエーションが増え、より幅広いサウンドを聴かせているように思う。『動揺』(M-3)をスタート地点として制作に取り組んだこともあってか、今作では心の内を吐露しているような歌詞が多く見受けられる。『モザイク』(M-6)では、溢れ出る言葉をそのまま歌詞に当てはめたような、言葉数が多くラップ調で若干字余り気味の曲。また、感情をそのままサウンドで表現するかのような『DOWN FLIGHT』(M-7)の後半では叫び声と共にめちゃくちゃに落ちていくことをイメージさせ、かと思えばアコギを基調にしたフワッとした雰囲気を持つ『get back my back』のような曲があったりと、強烈な個性を放つ9曲が揃っている。常に進化を続ける彼らの音を感じてもらいたい。


(Rooftop:やまだともこ)


真野恵里菜 / はじめての経験

HKCN-50083 1,050yen(tax in) / 5.20 IN STORES

 今年3月にメジャーデビューしたばかりのフレッシュアイドル“まのえり”こと真野恵里菜。ハロヲタの間では昨年インディーズでソロデビューした時から注目株だったが、メジャーデビュー後はテレビや雑誌等への露出も増え、今や最も期待されるアイドルの一人と言えるだろう。まのえりの魅力とは、70年代後半〜80年代前半(「ザ・ベストテン」の時代)までの、アイドルが正しくアイドルだった時代から時空を越えてやってきたような、「まだこんなアイドルが存在したのか!?」という驚きでもある。それは彼女が決して古くさいということではない。まのえりの登場とは、アイドルという存在そのものの再発見でもあり、例えばパンクロックがロックのDNAを甦らせたことにも似ている。なぜ我々はまのえりに惹かれるのか? その理由は人類がアイドルを愛でるDNAを潜在的に有していることを証明することでもあるのだ!
 このセカンドシングル『はじめての経験』はピアノのイントロが印象的なアップテンポな曲で、まさに夏を待望させる爽やかなイメージ。前作『乙女の祈り』はグラウンドピアノが似合いそうだったが、この曲ではエレクトリックピアノを軽快に弾きながら歌う真野ちゃんの姿が浮かんできて楽しい。この調子でがんばれ!


(加藤梅造)


YUEY / 横殴り日差し SOUND

ZMUFF-2002 2,300yen / IN STORES NOW

 今年2月に5代目ドラマー脱退というバンドの危機を乗り越えたYUEYの待望の1st.アルバム『横殴り日差しSOUND』がリリース! 音の細部にまでこだわり抜いたおかげで、リリースが予定よりもずれてしまったとかしまわないとか…ではありますが、これだけの作品を聴かせてくれたのだから、無責任を承知で言いますが「結果オーライ!」なのです。新しく挑戦した、言葉をたくさん詰めてラップ調に歌う『常磐LINER』や、鋭いサウンドを聴かせる『音波』。これまでのYUEYの持ち味を大事にし、ポツリポツリとつぶやくように歌われる『あの子』、大好きな人を思う男心を素直に歌った『YUKARI』など、ミニアルバムの予定がフルアルバムになってくれたおかげで、YUEYの曲をこれだけたくさん聴けることになったんだから、やっぱり予定日がずれてしまっていても結果オーライなんだと思います。バンドサウンドを支えるドラムが抜けてしまったのは大変なことですが、すぐに気持ちを切り替えて前を見据えている比嘉さんなら、バンドは良い方向に向かうんじゃないでしょうか? これからの活躍に期待しつつ、まずはこの作品を手にとって聴いてもらいたいです。


(Rooftop:やまだともこ)


GUNS'n'WANKERS / GUNS'n'WANKERS

FAT 519-2 1,790yen(tax in) / IN STORES NOW

 こんにちは。この季節になると何故か聴きたくなるCDを書こうと思います。ある友人の家に遊びに行ったとき「これ、カッコいいよ」と、勧められて聴いたのが始まりでした。ガンズンワンカースはダンカン率いる3ピースメロディックハードコアバンドで、SNUFFが一時期解散状態にあった時にダンカンと仲間達でやっていたバンドで、ネタとジョークを織り交ぜ、それを真剣に取り組んだ唯一にして最強のバンド。活動期間は1年間位だったが、たった1枚のアルバムを残して活動停止。この1枚が後続のメロコアバンドに与えた影響はSNUFF SAID以上かも知れないです。ダンカンはドラムスティックをピックに持ちかえてギタ―を弾いているのも魅力的です。特に3曲目の『SKIN DEEP』あんなに簡単なコード進行からあんなグッドメロディを生み出すセンスがすごい! 脱帽物だ。これをラーメンに例えるなら神田お茶の水店の「めん徳二代目つじ田」を思わせる。お茶の水で楽器を物色した後にでも立ち寄っていただきたい名店だ。今、このCDを勧めてくれた友人はすっかり変わってしまいました。ただ、このCDだけは色褪せずにぐるぐる回っています。


(下北沢SHELTER:飯岡)


昆虫キッズ / My Final Fantasy

無料配布デモ / 3月末予定

tomoe-001 2,100yen(tax in) / IN STORES NOW  マスタリングにゆら帝でお馴染みの中村宗一郎氏を迎えたことでも話題となった、どこの虫の子たちとも知れぬバンド初の全国流通版となる2nd。初めてこのバンドを聴く人は、そこここに溢れる不穏な空気の中で、ちらほらと確認できる繊細なフレーズの数々にはっとすることになるだろう。『きらいだよ』できらきら幻想的に幕を開け、『胸がいたい』で疾走のままに幕を下ろすまでの全11曲の物語。ロック、サイケ、ニューウエイブにひねくれポップやどこか中央線フォークの香りすら感じさせるものまで、雑多な楽曲が、どこまでもインディーズ的なローファイサウンドの中で展開される。常に違和感を覚えさせる力の抜けたボーカルと、女性ベーシストのコーラスはメロディアスで親近感すら覚える。『27歳』では泣いたし『いつか誰とも会わない日々を』では思わず息を呑んだし『恋人たち』はもはや口ずさんでしまう。シュールで叙情的で放浪的な詞センスはすごいですおもちゃ箱をでっかくして、その中に迷い込んだようなドキドキと不安。そんな物語への扉が、ここにあった。


(Asagaya/Loft A ヤマサキケント)


THE STAR CLUB / CULTURE KILLER

CSRD-2009 2,990yen(tax in) / IN STORES NOW

 1977年4月にボーカルのHIKAGEを中心として、名古屋で結成されたバンドTHE STAR CLUB結成から30年以上が経ちましたが、今もなお足を休めることなく走り続けるパンクバンドのひとつです。そんなTHE STAR CLUBから、聞いてビックリの通算41作目となるアルバムが届きました。相変わらずのストレートに叫ぶそのパンク魂は今も健在! 今回のアルバムもライブでの勢いそのままに、思わず体が動き出してしまうほどです!  何よりもあくまで原点を忘れないその姿勢や、あきらかにライブ仕様な1曲1曲が僕の胸の奥に眠る魂を踊らせてくれます! そもそも THE STAR CLUBの魅力と言えばやはりライブだと言えるでしょう! 問答無用でグイグイと攻め続け、僕らに休む暇さえ与えてくれないライブは本当に絶品で、見ているこちらも飲んで騒いで! になってしまいますが、そのライブを作り上げている4人のパワーがこのCDにもみなぎっています! 勢いを一挙に詰め込まれた今作を聴いて、 THE STAR CLUBを知ってる人も、知らなかった人もみんなでライブに遊びに来て下さい。  


(新宿LOFT:HxGxK)


SEBASTIAN X / LIFE VS LIFE

SEBAX-001 1,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 元CLASSICSのメンバーによるSEBASTIAN Xの第一段音源。
 ボーカル、鍵盤、ベース、ドラムから構成される新バンドがまず繰り出したのは「ちょっと待って」のフレーズ。本人達の溢れ出る初期衝動に惑わされぬよう、気持ちを落ち着けて始めようということでしょうか。
 各々のパートが個性丸出しのやりたい放題で奇想天外な曲展開にも関わらず、きちんと「踊らせる」、「泣かせる」、「笑わせられる」のは、バンドとして目指す音を共有している証拠。『祝日』にある「今週のジャンプは合併号だった」なんて一節は奥田民生を想起させる伸びやかなユーモアのセンスを感じさせられます。
 また、曲同士で重なるワードが度々登場し、本筋の裏にもう一つのストーリーが発展してゆくよう。細やかなきっかけから開幕した本音源も、聴き込む程にやがて『LIFE VS LIFE』、真剣勝負ですよと色合いが変わる。どこかで聞いた誰かの声も入ってて、まさにタイムリーな一枚だと思います。


(Naked Loft:上里環)


DE DE MOUSE / sunset gilrs remixes&more

avcd 23732B 3150yen(tax in) / IN STORES NOW

 独特なヴォイスサンプリングを駆使し、オリエンタルなメロディーで、哀愁を感じさせながらテンポのよいエレクトロニックサウンドを聴かせる DE DE MOUSE 。セカンドアルバムのリミックスと、昨年新宿ロフトで行われたライブ映像のDVD付きアルバムが7000枚限定生産で発売中!
 リミックス陣にはFONTIER BACKYARD、HALFBY AND WALKMANこと高橋孝宏、OLIVE OIL、ドイツの鬼才セニョ―ルココナッツ、カナダのIam ROBOT and Proud など全9組です。いずれも原曲への愛情あふれる力作です。DE DE MOUSEのもつ宇宙や神秘といったワードを連想させつつも、どこか温かみを感じさせるサウンドは、聞き手の想像力を刺激してやみません。しとっりと聴いて音世界に思いをはせるもよし、踊ってよしのリミックスです。
 5月7日のシェルターで行われる“LOFT EXCHANGE LIVE”は、ロフトプラスワンで伝説のクラブイベント“Arcade Attack”のリユニオンに出演決定!! 必見です!!


(LOFT / PLUSONE店長:天野宇空)


THE BULLET CABARET / dance in the dead end

STR-1009 2,100yen(tax in) / 5.27 IN STORES

 ライブハウスを根城に渋谷、新宿をロールする4人組THE BULLET CABARETが2枚目のアルバムをリリースする。その名も『dance in the dead end』。前作『DROP THE STARDUST』の頃の初期衝動で自らのロックを突きつける若さの輝きから、今作は一転。ロングツアーを敢行した経験からか、ロックンロールナンバーに重みと貫禄を加え、シンプルな中に安心して入っていけるような器を楽曲に感じた。そして風景を想像させる壮大なバラードや、裏打ち、四打ちのダンスナンバーなど、THE MODSやTHE ROOSTERSの様に、楽曲の幅がとても大きくなった。また前作の全体的にある切なさが、今作では様々な不安や混沌を、タイトルに有るように、そんな時には踊ろうぜ、と言い放つバンドの成長を感じた。5曲目『snow white』の中期THE CLASHを感じさせる楽曲に、離れた女の子への大きな愛? 奥底の切ない気持ちがポップに詰められて、男として共感出来る、そこから次の曲『Teardrops』での裏打ちのリズムに気持ちよく乗せるナンバーに失恋の男心を描く流れが一番気持ちよい。
 今世の中には自分が壊れてしまいそうな暗いニュースが山ほどある。そんな世界にとにかくロックを聴いて踊り続け、また明日頑張ろうと思わせるそんな力がロックには有ったんだと思える作品です。


(新宿LOFT店長:大塚智昭)


フジファブリック / CHRONICLE

CD+DVD 2枚組 TOCT-26830 3,200yen(tax in) / 5.20 IN STORES

 待ちに待った彼らの4枚目のアルバム『CHRONICLE』を聴き終わった後の印象は内容濃いなぁ〜(笑)。一過性なものにならず、この1枚で長い事存分に楽しめ、過去最大とも言える程のバラェティさで溢れた1枚。当分、他のバンドに浮気しなくても良い位の満足が『CHRONICLE』にあります。大袈裟だけど、この1枚を手にした人全てが死ぬまで存分に楽しめるかと(笑)。
 サウンドはもちろんの事、フジファブリックと言えば歌詞は売りの1つなので、歌詞カードとニラメッ子するつもりで挑んでください。
 また、視聴したら最後だと思って迷わず購入する事をオススメ致します。だって視聴したら、その場から中々離れられなくなるから。お店に迷惑がかかりますからね(笑)。
 前作『TEENAGER』以降のすべてが、この1枚に集約しているのなら、その間どういった生き方や物の考え方をしたらこんな1枚が出来るのだろう? 彼らと出会って長いけど、増々謎が深まるばかり。私にとって、とにかく背中を押された1枚です。


(SONG-CRUX:樋口寛子)


HELLBENT / magoia

PX-187 2,205yen(tax in) / IN STORES NOW

 2007年、ASSFORTのヨシキ氏(Gt)とマサト氏(Dr)の両雄2人を新たに迎え、完全復活をしたHELLBENT。90年代日本のサイコビリー・ハードコアシーンに莫大なる影響力を与え続けたHELLBENTは、時代も形も変わってしまった今に、唯一無二という圧倒的な存在感のLIVEを行い、観ている側を毎回のごとく驚かせている。自主企画のフライヤーのアートワークひとつをとっても、細部にまでHELLBENTのこだわりが忠実に再現されており、震えが起こる。触れる機会があったら観て欲しいくらいだ。そんな完全復活を果たしたHELLBENTが、12年という月日経て、NEW ALBUMをリリースさせた。叙情詩がめぐるようなリズムに、アコースティックという刹那的なインストから幕は開けるのである。2曲目『Crepuscular rays』から繰り出されるギターのフレーズが90年代のメタルを彷彿させていて、個人的にはすごくグッとくる。5曲目『Carnelian』は次々と押し寄せるギターとリズムにVo TERU氏の独特な声が加わり、凄まじい世界観を醸し出している。ハードコアやサイコビリーという、あるようでないようなジャンルという枠を飛び越えて、HELLBENTにしかなし得ない凶暴且つ、ひとつひとつが濃く、全6曲でも30分近いヴォリュームになっている。そして6月6日、まさに悪魔のようなこの日にALBUM発売記念ワンマンGIGを行うのだ。これは覚悟を決めて挑むしかない。


(下北沢SHELTER:平子真由美)


メレンゲ / うつし絵

WPCL-10714 1,000yen(tax in) / 5.27 IN STORES

 若手女優として、歌手として一目置かれている新垣結衣。彼女に兼ねてから楽曲提供をしているクボケンジ氏が、メレンゲ名義でセルフカバーを果たし、得意のミドルナンバーでもある『うつし絵』。私が初めてこの曲を聴いたのは家で飲んでた時の事。ちょっと酔いが廻った頃に聴いたせいか、彼の歌声とメロディを聴いた途端、安堵の涙が出た。「今回も良い曲、書いたなぁ〜」って。ただただひたすら感動したのだ。音楽を聴いて涙してしまうのも、久しぶりでもう思い出せない程。こういった事で涙が出るなんて……幸せものです、私は。ただでさえ好きなバンドだから、たとえどんな曲を書いたとしてもご贔屓目に聴いてしまうのですが、今回は胸を張って「聴いて欲しい!」とサラリと言えてしまう、そんな作品。新垣結衣ちゃんとメレンゲと聴き比べするのも面白いかも。同じ曲でも全く違う感じに聴こえるのだろうな。
 カップリングにある『ラララ』は、素直な可愛いらしさが見え隠れするかの様な曲。こうゆう世界に憧れるな。


(SONG-CRUX:樋口寛子)


六畳人間 / インヤンツイステッド

LDKCD-209 2,100yen(tax in) / IN STORES NOW

 日本語の持つ格好よさを最大限に活かした踊れるロックナンバーメーカーでお馴染み、六畳人間のセカンド・アルバム『インヤンツイステッド』をご紹介。
 発売から3ヶ月、ライブでも定番となりつつある『退行の星』などを収録。漉したクリームのようにすんなり耳に入ってくるタカオさんのボーカルと、聴いていてとにかく気持ちがいいギターのカッティング。夢を見ている最中の浮遊感に似たスギハラさんの美しいベースライン。根っこのほうで、イトウさんのドラムが全体の疾走感とビリビリ感を何倍にも膨らませている。爆発と、両腕で包み込む優しさの、ちょうど中間。真ん中。目をつぶった時の、頭の中。真ん中。一曲目『おしいれの冒険』から最後の『あいまいたち』にいたるまで、抱えきれない想像の軸にそって進むバランスのとれたビート。蛇行しているが一歩引くと直進している、何かの芯をつかんだような錯覚に陥る。全9曲、かかりっぱなしの魔法のようなメロディに胸躍らせて欲しい。そしてライブホールで気持ちよく踊って欲しい。


(阿佐ヶ谷loft Aスタッフ:石川 愛)


posted by Rooftop at 12:00 | バックナンバー
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