ギター バックナンバー

DISK RECOMMEND ('09年4月号)

LOFT PROJECTのスタッフがイチオシのCD・DVDを紹介!!
レビューページの画像をクリックすると、Amazonのページにリンクします。

★以下のジャケットをクリックすると、各レビューが読めます。

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9mm Parabellum Bullet / act I

初回生産限定盤:TOBF-5629・30 4,500yen(tax in) / 通常盤:TOBF-5631・32 4,100yen(tax in) 4.01 IN STORES

 9mm Parabellum Bullet、初のライブDVD『act I』がリリースされた。世に出回っている9mmの映像としては、2006年にリリースしている2nd CD『Phantomime』のDVDに収録されている2曲のPV以来の映像となり、ファンにとっては待望の作品と言えるだろう。
 『Disc1』には、昨年10月に行なわれた“暁の野音”@日比谷野外大音楽堂の映像と、12月に行なわれた“VAMPIRE EMPIRE TOUR 08/09”@Zepp Tokyoの映像。『Disc2』には昨年11月から今年2月にかけて行なわれた“VAMPIRE EMPIRE TOUR 08/09”のライブハウスでの映像。そして、ボーナス映像の2007年6月に行なわれた新宿ロフトのライブは、以前リリースされている『Discommunication e.p.』にライブ音源が収録されているが、今回映像になることであの時のライブが鮮明に蘇ってくる人も多いはず。『Disc2』の“VAMPIRE EMPIRE TOUR 08/09”は、メンバーが映像を見ながら自由に話をしているコメンタリー付き。普段、自分たちのライブ映像を見ながら、こんな感じで会話をしてるんだと知ることができるのも魅力的。コメント中に話題になっている、かみじょうのスティックさばきにも注目しよう。ドラム自体、ライブ中には手元が見えないのと、彼らの楽曲はテンポが異常に早いものが多く、どんな状態で叩いているのか興味があるところのひとつであった。それを、かみじょうの後方に設置されているカメラがしっかりキャッチ。思っている以上に、早送り並みのスピードである。
 個人的に一番好きな場面は、日比谷野音で言えば後半の『Discommunication』からラストの『Punishment』まで。ライブが始まった時から、彼らのテンションはすでに最高潮に達していたが、ラストのハチャメチャ感(と言って良いのかどうかはわからないが)は見ているだけでワクワクするほど、パフォーマンスも迫力も気力も全てが振り切っていた。右へ左へとステージを駆け回り(まさに“駆け回る”のだ)、『Punishment』での、菅原、滝、中村の3人が楽器を弾きながらのヘッドバンキングは圧巻。まだ書きたいことはたくさんあるが、とにかく見どころと聴きどころが詰まったDVDになっている。『Disc1』と『Disc2』を通して見ると、パフォーマンスや曲の成長を時系列で追うこともできるだろう。
 このDVDで9mmの魅力は充分に伝わってくるが、だからこそ彼らのライブを1度体験してもらいたい。あの迫力は、なかなか体験できるものではない。ライブというものがどれだけのエネルギーに満ちているか、どれだけの迫力があるのか、自分の目で確かめるのが一番良いと思う。人生を変えられてしまうことになるかもしれない。


(Rooftop:やまだともこ)


astrcoast / ビューティフルデイズ

SYCI-10001 1,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 発売して2ヶ月経ちますが、絶賛好評発売中のastrcoast 2nd Single『ビューティフルデイズ』を御紹介致します。「ジャンクSPORTS」のエンディングに3曲目の『流れ星Z』が放送されていたので、彼らを知らなくとも多くの人の耳に入った事でしょう。プロフィールにも書いてあり、U2やCOLDPLAYや尾崎豊に影響を受けたといってるVo.ひゅーいのメロディアスな資質は誰でも聴きとれるかもしれませんが、それを通り越した彼らの良さをもっと多くの人に知ってもらいたいです。Vo.ひゅーいがライブで言っていました。いろんな出会いや別れが有ってこそ出来た曲だと。この作品は正真正銘、絞りだしたものではなく、溢れ出てきたものだ。素晴らしい作品です。


(新宿LOFT:佐藤 統)


エレファントカシマシ / 昇れる太陽

初回盤:UMCK-9276 3,300yen(tax in) / 通常盤:UMCK-1306 3,000yen(tax in) 4.29 IN STORES

 約1年ぶりとなるエレファントカシマシのオリジナルニューアルバムが届いた。『昇れる太陽』。まずアルバムタイトルで掴まれるのではないだろうか。様々な想いが浮きあがる。シングル3曲を含む全11曲。とりあえず言おう、すばらしいアルバムの完成だ!! 1988年の1st.から実に18枚目となるエレファントカシマシのオリジナルアルバム。
 若き日の初期作品の爆発的で衝撃的な曲達。30代での自らの生活を切り取った優く切ない曲達。更に宮本の衝動的とも言える打ち込みを取り入れた曲達。20年もの間、常に新しくしかし古典的であり文学的であるそんな男のロックを歌い続けてきたエレカシの40代。これまでのエレカシの魅力に更に新たなテイストが加わった! 止まらない柔軟性と言おうか何と言おうか…。このアルバムには「あの時期のエレカシっぽい」は無い。いま産まれてきたものでしか無いのだと私は思う。兎にも角にも聴いてみて頂きたい。あの曲も…この曲も…。“楽しい”が富んだ素敵なアルバムを。
 今、宮本にはきっと晴れ渡った「青空」が見えているだろう。そして私達にもきっとそれが見えてくる。


(Naked Loft:川上恵里)


Kylee / Love Kicks...

RX-027 1,680yen(tax in) / IN STORES NOW

 グランドキャニオンにモニュメントバレー、サボテンを育む温暖な気候で有名なアメリカはアリゾナ州。そんな自然豊かな土地で生まれ育った14歳のハーフシンガー。アリゾナが関係あるかは不明だが、伸びがあって芯の太い声をしている。前作『VACANCY』ではリード曲の作曲をnature livingが手がけた。今回のミニアルバム『Love Kicks...』でのリード曲『S.A.U.』は、ライブのバンドメンバーであるmasasucksによるもの。mixing engineerにこの界隈で有名なライブPA、Andrewを迎えたことでライブ感のある良い仕上がりになっている。前作と方向性を変えている感はないが、打ち込み物やシンセ音などが増えて1曲の色がはっきりと際立って聴こえる。5曲目の『Empty Handed』のようなアコースティックナンバーもしっかり歌いきれる所はさすが、勢いだけではない所をしっかりアピールできている。RX-RECORDSは、シーンの中核にいるバンドを多数かかえていて、今現在最も目の離せないレーベルとなっている。その中ではまだ若さがあるKyleeだが、言ってもまだ14歳。まだまだ伸び続ける事を考えるとなんとも末恐ろしくなるのは否めない。今でも十分大器だと思うが、欲を言えばシーンがどうとか軽く越えるとこまで行ってほしいものだ。


(新宿LOFT:水野慎也)


ストライカーズ / GOLD

XQGK-1001 2,500yen(tax out) / 4.08 IN STORES

 ストライカーズが、遂に1st.フルアルバムをリリース! 初の全国流通盤でもあり、ようやくもっと多くの方々に聴いてもらえるチャンスがやってきた!
 タイトルは『GOLD』!! 80'sをコンセプトに掲げ、当時の音楽やカルチャー、服装までをも充分に取り入れ、キラキラとした1枚となった。今のストライカーズはアスリートのように日々練習を重ね、心身共に鍛え上げているのだそう。音楽とスポーツがイコールだとは思わないが、ストライカーズに関しては、たまに“バンドをやっている”だけではない見方をしてしまうことがある。それは、ライブのオープニングでダンスを踊るとかではなく、実は歌を歌ったら先程のダンスからは想像ができないほどにボーカル3人のハーモニーが綺麗だったとか、そうではなく、ステージ上ではアスリート顔負けの闘志を感じるのだ。それでいて、スポーツマン達が自分の競技を楽しんでいるのと同じように、彼らもステージをめいっぱい楽しんでいる様は、これこそアスリートと値するのではないかと勝手に思ったりしている。全てのアスリートが銅でもなく、銀でもなく、金メダルを手にした時の“今まで生きてきた中で一番幸せ”な状態と、ニューアルバム『GOLD』を生み出したストライカーズは、同じぐらいの金の重みを感じているだろう。現に、この作品ができて以降、彼らは興奮しっぱなしのアゲアゲでイケイケで、ライブもノリノリでキラキラでギラギラしているようだ。
 かつて「谷でも金、ママになっても金」と言っていたアスリートがいたが、今作は「ストライカーズが金」と覚えて、ぜひお店に走って頂きたい。


(Rooftop:やまだともこ)


THE SPECIALS / GUILTY 'TIL PROVED INNOCENT!

MCAD-11735 2,420yen / IN STORES NOW

 SUMMER SONIC09では昨年のSex Pistolsに続き、SONIC YOUTHやTHE SPECIALSの出演が決定した。ということで、夏フェスを先取りし、THE SPECIALSの最も好きなアルバムをステレオから大音量で流しつつ、此のレビューを書いていこうと思う。
 彼らが現れたのは80年代初めの頃。「スカ」という言葉がまだ世間に馴染んでいない時代に、イギリスの工業都市コベントリーで此の黒人白人混成バンド「THE SPECIALS」は生まれた。とんでもなくゴキゲンでアップテンポなビートのサウンド。最初に聴いたのは、いつだったかのLONDON NITE。DJの大貫憲章さんがフロアで流していて、「なんじゃこりゃ。」って一目惚れ、、、いや、一聴惚れして踊り狂ったのを記憶している。「スカ」という音楽にはそれまでは疎かったが、それを期に「スカ」に惹かれ、どっぷりハマっていった。あと、彼らのジャケットでよく見られる白黒の市松模様。イカしてるって初めて思ったのもTHE SPECIALS(笑)。スカも聴いてみたいなって思ったら、一発目は此のアルバムが良いんじゃないかな。


(阿佐ヶ谷ロフトA:イリサワユウト)


CANNONBALL ADDERLEY & MILES DAVIS / SOMETHIN' ELSE+1

TOCJ-7092 1,700yen(tax in) / IN STORES NOW

 ブルーノート創立70周年! ってことで、RVGシリーズの24ビットリマスター盤からの1枚。RVGとはルディ・バン・ゲルダーという人の名で、ブルーノートレーベルの名レコーディングエンジニア。彼がジャズサウンドの基礎を作ったといっても過言ではない。その彼が手掛けた作品の中でも特に名作・名演なのがこの『Somethin' else』。何と言っても1曲目『autumn leaves』である。マイルスの絶妙過ぎるミュートトランペットが味わい深い至高の10分55秒。ジャズ史上に残る名演。個人的には4曲目の『ONE FOR DADDY-O』も1つのハイライト。ハンク・ジョーンズのド渋なピアノから入り、アダレイの伸びのあるSAXが堪能できる。全編通して職人アート・ブレイキーのドラムがリマスターのおかげで非常にクリアに聴こえるのも嬉しい。それでもマイルスの存在感は別格。このアルバム自体アダレイのリーダー作となっているが、契約の問題でマイルスの名前では出せなかったというだけで(それはそれでアダレイに失礼な気がするが…)やはり中心に立っているのはマイルスだ。安っぽい言い方だが、やはりマイルスはスゴイ! もう脱帽するしかない。


(新宿LOFT:水野慎也)


高木フトシ / EisWein Songs

KCD-015 1,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 高木さんのソロ10thシングル『EisWein Songs』が3月21日のNaked LoftでのANワンマン公演の日から発売されました! 高木さんのblog(http://akuh.seesaa.net)での言葉を借りると“現在の自分の柱的1曲”“新たな挑戦に踏み込んだ1曲”“ずっと持ち続けてきた、持ち続けていなければオリジナルが死ぬって思えたからこそ、完全に再現してみた20年前に作った詩と曲のまんまの1曲”の3曲が収録されています。CDを聴いてみると、その言葉の意味がよく分かります。「20年前に作った曲」は時を経て今回Releaseされた訳で、先月号のCD REVIEWでも書きましたが、高木さんの音楽は20年前と通ずる音楽だなと。それってスゴイ事だと思います。このCDに収録されているその曲は現在の高木さんが歌っているので、以前に20年前の曲を聴いた時の印象に比べると今現在の「高木フトシ」らしさをより感じました。
 ちなみに高木さんのmyspace(http://www.myspace.com/futoshitakagi)で試聴出来る2曲目の『Time of Dream』は、発売前にスタッフさんにも何も言わずにUPしたとの事。やられたぁ〜って感じです。
 4月5日はgonvutで、4月12日はソロで、高木さんがSHINJUKU LOFT 10TH ANNIVERSARY公演に出演します! 4月26日にはルーテル東京教会でチャリティーワンマンLIVEもあります! 高木さんの曲達はLIVEでは更に心に染みてきますっ! 是非是非みなさん、LIVEで体感して下さいね☆


(新宿LOFT副店長:河西 香織)


ポッグカウチナゲット

無料配布デモ / 3月末予定

 今年寒くないですか? どうも、店員です。  今回、僕がレビューを書こうと思っているCDは、僕の参加しているポッグカウチナゲットというバンドの無料配布デモCDです。この前、新曲と今までの曲の中から5曲一発録りしてきまして、その中から2曲ぐらいを選んで、下北沢SHELTERと新宿LOFTに無料配布で置いてもらおうと思ってます。そうです、今現在(3/16)まだミックス途中でして、現物はあがってきてないんですよね。このRooftopが出回る頃には、両店舗に置いてあると思います。でも、まだLOFTには了解を得てないんです。でもこれ書いちゃったし、置いてくれると思うんですよね。4月になって置いてなかったら、きっとこいつすげーLOFTに怒られたんだろうな、と思ってください。SHELTERにも置いてなかったら、間に合わなかったな、あいつら(ポッグカウチナゲットのベース以外)クソだな、と思ってください。もし本当に置いてなかったら、メガネをかけて帽子をかぶってる太った店員に、文句を言ってあげてください。それは僕じゃないので、オロオロすると思います。内容ですが、どの曲にするかまだ決めてないのですが、今のポッグをあらわせたいい物に仕上がると思ってます。それでは! http://pog.gozaru.jp/


( 第84代内閣総理大臣:小渕恵三)


D-51 / Daisy

PCCA.03351 2,940 yen(tax in) / IN STORES NOW

 この美しい声。きっと誰しもが一度は耳にしたことがあるだろうD-51の4thアルバムが届きました。2人の絶妙なハーモニーはどこか懐かしく、どこか温かさを秘めた究極とも言える声の持ち主だろう。ずっと聴いていても耳が痛くならないと言うか、ずっとそばに置いておきたくなるような声の持ち主だ。そんな2人が、今回はなんとあのCHAGE and ASKAの『LOVE SONG』のカバーを収録。日本を代表するといっても過言ではないCHAGE and ASKAだけに相当ハードルは高いはずなのだが、CHAGE and ASKAのテイストを尊重しつつ、あくまでD-51の色を乗せるという完璧な作品に仕上げてきた。これもD-51だからなしえる業であったであろう。
 僕は、D-51の特徴としてラブソングが非常に多い気がする。しかも本当にマッチしていると言うか、この声がだから語れる愛の唄がここにある。曲中にもあるように“ひとりじゃないよ 俺がいるから ふたりじゃないよ みんないるだろ”と言うこの言葉のように、まさにD-51の世界を象徴するように温かい歌声でつつむ大きな愛を感じます。


(新宿LOFT:HxGxK)


TOKYO NO.1 SOUL SET / BEYOND THE WORLD

NFCD-27168 3,360yen(tax in) / IN STORES NOW

 ソウルセット1年振りのアルバム『BEYOND THE WORLD』、この人たちの勢いは誰にもとめれません。疾走感、哀愁、大人の男の哀愁、決意が詰まった1枚ですから期待が溢れます。1曲目の美しい世界が明日を変えて、2曲目の心が折れそうな迫りくる感じをBIKKEが歌い上げ、3曲目のダンスナンバーで一気にテンションは振り切れ状態。明日には筋肉痛が残ります。4曲目の広がる音と声で笑いかけてくれます。5曲目の生活が見える、のほほんソングは2階の窓を開けたくなり、6曲目のドラマに目を閉じて、7曲目の深海のような深さが新しい町を創り上げ、8曲目のかせきさいだーとの青春ソングでスパークリング。9曲目はぜひともライブで聴いてほしい、宇宙が広がる今夜。10曲目でソウルセットの偉大さにハッとして、愛という言葉がよぎります。11曲目で優しくドラマが終わります。12曲目でそれぞれの“朝”が見え、1枚通して聴いていただきたいです。曲の並べ方といいつなげ方といい、最高です。目をつぶってた魂が勇気と共に蘇ります。ヒロシさんの男らしさと美しい職人技、俊美さんの色気と変幻自在の音、BIKKEさんのえぐる観点と力強さ、音を楽しみ、唯一無二の男達、一生ついてゆきます。


(阿佐ヶ谷ロフトA:伊勢茜)


中島卓偉 / TAKUI NAKAJIMA Anniversary 1999-2008 BEST YOURS

EPCE-5635〜6 3,500yen (tax in) / 4.22 IN STORES

 '99年10月にシングル『トライアングル』でデビューしてから10年の軌跡を凝縮させた中島卓偉の2枚組ベスト・アルバム(写真は初回三方背BOX仕様)。これまでに発表されたすべてのシングル及びアルバムから厳選された全31曲に加え、デビュー前の隠れた名曲『100万回生きたねこ』(2008年12月31日に東京キネマ倶楽部で演奏された弾き語り音源)と未発表曲『BYE BYE BYE』(ラッツ&スターの桑野信義がゲスト参加)の2曲をボーナス・トラックとして収録。ラヴ・ソングを集めた“LOVE SIDE”、ライヴ映えする曲を集めた“POWER SIDE”に分けた趣向と意図は従来のファンも興味深いところだろうし、全シングルと代表曲を網羅した選曲はこれから彼の音楽に触れようとする人にとって訴求力が高いはずだ。こうして改めて彼の代表曲を聴くと、音楽的な変遷を重ねつつもその根底にあるのは卓越したポップ・センスであることが判る。また、その才が佐橋佳幸と組んだ作品で開眼した歌心と合致したことにより近年の充実作が生まれ得たことが本作からも窺える。とは言え、卓偉の曲作りに向かうスタンスはデビュー以来一貫してブレがない。表現欲求に従ってただ一途に己の信ずる音楽を紡ぎ出してきたまでだ。そんな中島卓偉という表現者が理想とする音楽と果敢に対峙していく”聴くドキュメンタリー作品”としても極めて優れた作品集である。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


NONA REEVES / GO

TKCA-73414 3,000yen(tax in) / IN STORES NOW

 前作『DAYDREAM PARK』以来、約2年ぶりとなるノーナ・リーヴスのニューアルバム『GO』は圧倒的にポップでソウルでファンクでグルーヴィーな煌めきサウンド全開です。奥田さんの艶やかなギターと小松さんのタイトなドラムを基調に“スムーズ・クリスタル”な郷太さんの歌声がシンセベースとキーボードに絡まりあう、唯一無二のノーナ・アンサンブルが凝縮されています。
 “ありをりはべりいまそかり!”というサビのキャッチーなフレーズが印象的な先行配信シングル『Hey, Everybody!』、ヒップホップユニットRomancrewをフューチャリングした『Go feat. Romancrew』、土岐麻子さんの麗しいヴォーカルが光る『1989』など、珠玉のキラーチューンが超満載です。
 PrinceとかMichael JacksonとかNe-Yoとかが好きな人には特に聴いてほしい。


(ロフトプラスワン:白井絢介)


B.I.R.D / CALL MY NAME

DRRD-2009 1,260(tax in) / 4.10 IN STORES

 4/10(fri)に下北沢BASEMENT BARにてVIOLETS / The Symphonixなどを迎えレコ発イベントを迎えるB.I.R.D。その軽快なグッドメロディから生まれる音楽は、とても心地よく自然と体にしみ込んでいく。しかし、それだけにとどまらないのがB.I.R.D。その一歩先にはコブシを握り、高く高く突きあげたくなるようなロックの魂を感じます。そして気付けばきっとあなたもコブシをあげシンガロングしてしまっているはず! そんなポップなメロディの中にある本当の意味を見いだしてみてほしい! きっとこの音があればポジティブな気持ちを保ち続けられそうな気がする。それはきっと音源を聴いてくれれば誰しもがわかってくれるはず。いつの間にか体が動きだす感じと言うか、さっきも言ったように気付けばコブシを振り上げてしまう感じわかるでしょ? なんかもうどう伝えて良いかわからないんでとにかく聴いてください(笑)。


(新宿LOFT:HxGxK)


Pink Flamingos / ORIGINAL SOUNDTRACK

HIPD-40058

What a strange song!!
 John Waters監督・メチャクチャハチャメチャグチャグチャムービー・ピンクフラミンゴのサントラです。素晴らしい世界に降り注ぐ、へんてこソングの数々。Link Wray、Little Richard、Bill Haley、The Trashmen、Patti Pageと錚々たる面子からの見事なチョイス。こぼれ落ちる珠玉のメロディーを拾いあげて見みると、ビックリ仰天ハナクソなのでした。そうだと判れば気取りは無用。無邪気なハッピータイムが流れるのです。そして瞼を落とせばまるで映画の世界が我が身の出来事のように…。……ん。………ん?……………んなこたないな。是非聴いてみてください。


(Naked Loft:上里環)


フジファブリック / Sugar!!

TOCO-40249 1,500yen(tax in) / 4.08 IN STORES

 アルバム『TEENAGER』から約1年2ヶ月ぶりの待望の新曲『Suger!!』。メッセージソングでありながら、彼らなりの遊びもふんだんに散りばめられた楽曲。やっぱりただでは済まない所がフジファブリック流。デビュー当時から、もっと掘りかえせばインディーズの頃から発揮している類い稀なメロディーセンスには、流行に流されない強さを感じるんだ。とても。
 やっぱり彼らは予想を裏切り、期待を裏切らない。彼らのファンは幸せものです。彼らの原点に立ち会えた私はもっと幸せです(笑)。出会いに感謝!!!


(SONG-CRUX:樋口寛子)


F.I.B / FIGURE

PZCA-44 2,300yen(tax in) / IN STORES NOW

 あのPIZZA OF DEATHのコンピレーションで一番衝撃を受けたバンド、F.I.Bが2作目のアルバムを完成させた。1st.で大いに発揮していた、2本のギターの絡み合うキラーフレーズ満載の彼等の楽曲達が、大きく進化して今作に詰め込まれていた。前作を聴いたときに、こんな若い彼等が、こんなにも渋いフレーズを弾いているんだと衝撃を受けたのだが、今作で本当に美しいメロディに繊細な2本のギターのフレーズが逞しく、曲に説得力を感じる。そして特筆すべきは、メロディックでありながら、壮大なスケールを感じる4曲目『To Another World』でネクストレベルを感じた。3曲目の『promised place』ではツインギターに負けない、ドラム、ベース、歌のうねるバンドのグルーヴも刺さってくる。
 簡単に言うと、ただただ気持ちいい音楽だった。全編にわたるこのメロディは、今年の名盤ベスト3に入るであろう。出会えて良かった。


(新宿LOFT店長:大塚智昭)


つばき / 流星ノート

OMOCD-0056 2,625yen(tax in) / IN STORES NOW

 難しい事を一切抜きにして、この3人が同じモードで歌を届ける事に専念している作品に感じた『流星ノート』。また、ここ近年の音楽活動が集約されたかの様な、歌を届ける為の強靭なグルーヴが魅力的。CDデビューをしてから数年が経った今、彼らはこうして真っすぐに前を向いて音楽と共に歩んでいる。覚悟を決めた人が作った作品は、絶対的な説得力がある。また力強い彼らのライブが、さらにドラマチックに私達の日常に寄り添ってくれるものになるだろう。私はそんな彼らのライブで収録楽曲『光〜hikari〜』を聴いてみたい。


(SONG-CRUX:樋口寛子)


モーニング娘。 / プラチナ9DISC

EPCE-5631 3,150yen(tax in) / IN SOTRES NOW

 モーニング娘。9枚目のオリジナルアルバム『プラチナ9DISC』が届けられた。前作『SEXY 8 BEAT』からは約2年ぶりとなる。その間、モーニング娘。は結成10周年を迎えた一方で、8年間続いた冠番組「ハロモニ」が終了したりとある種の転機だったわけだが、このニューアルバムは彼女たちの新たなスタートとも呼ぶべき充実した仕上がりだ。現在のモーニング娘。は、リーダー高橋愛を中心とした5期メンバー以降で構成された布陣で、モーニング史上最も長く不動の状態が続いているが、その結束力と安定感がいい意味でグループに「貫禄」を与えている。それは1曲目の力強いR&Bナンバー『SONGS』を聴けば明かであるし、続くシングル曲『リゾナント・ブルー』で確信を得るはずだ。そして3曲目の(ライブでは既に評価の高い)新曲『雨の降らない星では愛せないだろう?』は、グループの10年間を集約したような名バラード。その他にもアイドルらしい『私の魅力に気付かない鈍感な人』、ノリノリな『グルグルJUMP』など捨て曲なしの充実した1枚だ。


(加藤梅造)


YOUNG PARISIAN / ALL THAT GLITTERS

BOMBCD-93 2,425yen (tax in) / IN STORES NOW

 去年、THE 卍のリリース時にインタビューさせて頂いたRollyさんも「僕が今本気で素晴らしいと思っている日本のバンド」と手放しで大絶賛していたヤンパリのセカンド・アルバム。バンド名をタイトルに冠したファースト・アルバム(邦題:ヤングパリジャン その華麗なる世界)から3年振りに発表された本作、その最大の特徴はとにかく圧倒的な曲の良さに尽きる。Little Elvis Ryuta & The S.R.P.のT.J Fontamaが参加したシンガロングなツイン・ドラム・ナンバー『Here Comes The King (Of Rock 'N' Roll)』を筆頭に、往年のグリッター・リフ&リズムに思わずニヤリとする『Pink Fairy』、アコギが絶妙な隠し味の『Space Age R&R Time』、ボ・ディドリーがラメのメイクを施したかのような『Jungle Spangle』、SupersnazzのSpikeがデュエット参加したジュリー(!)のブギウギなカヴァー『Rock 'N' Roll Child』、ストリングスを配した甘くディスコティークな『Gimmie Your Nights』と、挙げていけばキリがない。とりわけ、夜を迎える昂揚と朝がやって来る焦燥が一緒くたになったような音像の『Neon Song』は愛くるしい大名曲。これぞ紛うことなき日本産愚裸夢ロックの最高峰である。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


Ken Yokoyama, ALMOND, DRADNATS, SpecialThanks / The Best New-Comer Of The Year

PZCA-45 1,750yen(tax in) / 4.15 IN STORES

 この春、『The Best New-Comer Of The Year』(最優秀新人賞)と題された 4-WAYスプリット・アルバムがリリースされる。ベテランバンド KEN YOKOYAMAを中心に集められた NEW-COMERは、tetsuya(ex.NOB)を中心に結成されたばかりのメロディックパンクバンドのALMOND、THE NO EARとは別物でキャッチーでどこか懐かしい。そして、全国各地を騒がせてきた DRADNATS、1st.アルバムがスマッシュヒットする理由がわかりますね、これかっこいいわ。そして、SpecialThanks。紅一点のボーカルMisakiを中心に繰り広げられる90年代メロディック、ポップなサウンドで聞く者を虜にする。K.O.G.Aからミニアルバムもリリースされている勢いのあるバンドだ! そして、この若手の中に飛び込むのが我等がヒーロー KEN YOKOYAMAだ! 若手を意識しているのか疾走感重視のキャッチーメロディが憎い! 全バンド2曲ずつが入り、それぞれの濃厚なサウンドがギッシリ詰まっている。その濃厚具合は、ラーメン激戦区高田馬場「さっぽろ純連」を彷彿とさせられる。うまい。


(下北沢SHELTER:石神)


V.A / TRIBUTE TO THE GET UP KIDS

XQCZ-1105 / 2,520 yen(tax in) / IN STORES NOW

 オリジナルアルバムとしては4枚のALBUMを発表し、2005年のTOURを最後に解散すると突如発表し、衝撃と涙を与えたTHE GET UP KIDS。2000年には伝説の初来日を果たし、日本でも絶大な指示を得ていて、エモという言葉に敏感に反応する人達には、まさに必要不可欠ともいえるBANDである。良質のメロディーと泣き、まさに青春ともいえる黄金期を疾走するかのように駆け抜けていった彼等。しかし2008年に再結成を発表してしまうという展開に、驚いている人も多いはず。そんな絶妙なタイミングに、同世代から若手まで総勢14組のBANDが集結し、THE GET UP KIDSのトリビュート・アルバムを完成させた。新旧と幅広い年齢層が集まった中でも、初期音源や2ndの楽曲が多い所も聴き所のポイントである。BANDのカヴァーセンスもさることながら、心のツボをつくようにTHE GET UP KIDSの美しい感じを多彩に、表現されているところが、とても頷けて、泣けるくらいに愛を感じてしまう内容。ワールドツアーも行われるTHE GET UP KIDSへの期待も膨らむ一方なのは私だけではないはずだ。


(下北沢SHELTER:平子真由美)


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怒髪天 / プロレタリアン・ラリアット

白盤[初回限定盤:CD+DVD]TECI-1250 / 2,600yen (tax in)
青盤[通常盤:CDのみ]TECI-1251 / 2,100yen (tax in)
4.22 IN STORES

 19世紀にフランスで生まれた革命歌『インターナショナル』や、戦後の日本で炭鉱労働の団結を強めるために唄われた組合歌など、労働と歌には古くから深い繋がりがある。日本のロックにおける労働歌(ワーク・ソング)と言えばやはりARBがその大家だが、100年に一度の経済危機が叫ばれて久しい今春、長らく空席だったユニオン・ロッカーの椅子に日本が世界に誇るR&Eバンドがデンと腰を据えることになった。これぞまさに野良犬から武蔵野犬式への(もしくは“吠えろ!”から“吠郎”への)政“犬”交代、これまで万年野党と嘲笑われていた全日本労働戦士党(オール・ジャパン・ロードー・ウォーリアーズ)が遂に政権に就く時が来た。総裁はゴルゴ13よりもランブルモンスターズのサーティーンが好きな増子直純、幹事長は寺内タケシの『勧進帳』も完コピ可能な上原子友康、政調会長は中川昭一ばりに真っ昼間からごっくん上等な清水泰而、経理局長は蒲郡“痛風”太郎の異名を持つ坂詰克彦。正装は『モノクロ・シティ』風に言えば“泥だらけのワーク・ブーツ”に“トレードマークのジャンプ・スーツ”だ。彼ら4人こそ実に四半世紀にわたり地道にうたごえ運動を続けてきた怒髪天であり、彼らに清き一票を投じる最大の支持団体は俺達界隈…つまりこれを読むあなたと僕である。
 『プロレタリアン・ラリアット』と題されたこの100年に一度の大傑作アルバムは、未だに終息する気配のない不況の波に晒されながらも日々の労働に勤しむすべての人たちに捧げられたものだ。働けど働けど我が暮らし楽にならざり、ささやかな希望すらも一握の砂のように指の隙間からこぼれ落ちていくような生活を送っている人にこそ聴いて欲しい。騙されたと思って是非聴いて欲しい。“テキサスの暴れん坊”ことスタン・ハンセンの用いた必殺技が“ウエスタン・ラリアット”なら、“北の暴れん坊”こと怒髪天はこの濁りきった時代に“プロレタリアン・ラリアット”をフィニッシュ・ホールドとしてキメる。無敵艦隊ではなく不沈艦として長き冬を堪え忍んできた彼らだからこそ唄える滋味に富んだ歌には、ブレーキの壊れたダンプカーの如き威力と武骨さ、芯の太さがある。“ツラかったか? よく耐えたな、ウンウン”と慰めてくれるような音楽ではない。だが、“生きてるだけでOK!”と何の迷いもなく力強く言い切られると、ジメジメと鬱屈した気持ちなど間違いなく吹っ飛ぶ。彼らは“頑張ろうぜ!”なんて口が裂けても唄わない。せいぜい“イヤなことがあっても、俺達の歌を思い出してニヤニヤしてくれよ”くらいのものだが、そのさり気なさが良いのだ。彼らの歌にはコクを引き出すスパイスのようにコミカルな要素がまぶされることが多いが、コミカルな要素を入れることで唄われる内容の本質的な重さを軽くする意図もありつつ、それが“ツラい時ほど笑おうぜ!”という無言のメッセージのようにも感じる。食って呑んで寝て起きてという人間の日々の営みを唄った本作における白眉『GREAT NUMBER』はあろうことか高橋竹山 meets 80'sパンクという未曾有のミクスチャーだけれども、日本人としての血を呼び覚まされる至高のR&Eとして昇華している。“エイヤー! エイヤーサッ!”という掛け声まで入っているのに、コミカルになるどころか恐ろしく二枚目なのだ。こんな芸当、他のどのバンドにも真似はできないだろう。凄い。凄すぎる。僕は全日本労働戦士党に対して清き一票を未来永劫投じ続けることをここに誓う。


(Rooftop編集長:椎名宗之)


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