ギター バックナンバー

ASAKUSA JINTA('09年3月号)

ASAKUSA JINTA

浅草から世界を変える!
“LOCAL & GLOBAL”を標榜するハード・マーチングの雄、第二期黄金期へ突入!


 近年はホームグラウンドである浅草での“LOCAL”な活動と、精力的に海外のツアーを敢行する“GLOBAL”な活動というダブル攻勢で疾風怒濤のハード・マーチングを轟かせている浅草ジンタ。昨年4月から5ヶ月連続で発表されたマキシシングルの余勢を駆って完成に漕ぎ着けたフル・アルバム『刹那』は、日本人ならば誰しもが共感し得る純真の歌心と鉄壁のアンサンブルが理想的なバランスで融合した大変な充実作だ。唸りまくるスラップベースと抑揚を変幻自在に刻むタイトなドラムのハーモニー、深みと広がりのある情感豊かなホーン・セクション、迸る感情を発火点として掻きむしるように奏でられるギター、そして艶やかな色気を放つダンディズムに満ちたヴォーカル。そのどれもが過去随一なのは、海外のライヴで着実に積み上げた経験値の高さと揺るぎない自信のなせる業なのだろう。今まさに第二期黄金期に突入せんとする彼らを、本作のジャケットにあしらわれたバズーカ・ホーンが高らかにファンファーレを吹き鳴らしているように見える。下町の路地裏で生まれた唯一無二のビート“エジャニカ”が世界を席巻する日もそう遠いことではなさそうだ。(interview:椎名宗之)


地酒を酒の世界博に出品するような感覚

──2年前から海外でのライヴ活動が活発になってきましたが、海外での活動を視野に入れ始めたのは、浅草での土着化が一段落したことを受けてのことなんですか。

和尚:まさにそういうことですね。浅草の中でやれるだけのことはある程度やれたので、ここで一区切り付けようと思って。そこで海外に目を向けてみたんです。もちろん、今も変わらず浅草に根を張って活動をしてますけどね。

──去年もヨーロッパ・ツアーを敢行されましたが、海外のオーディエンスの反応は実際どんな感じなんですか。

和尚:手応えは充分ありますね。日本からは和太鼓や民族楽器を採り入れたりしたバンドも結構海外に進出してますが、僕らはそういう感じで受け入れられているわけでもないんですよ。日本人だからどうこうというのではなく、純粋にオリジナリティのあるバンドとして受け止められましたね。そういう評価は自分たちとしても意外でしたけど、日本的なものを過剰に繕うことなく、自然体であろうとしたことが逆にネイティヴなものに見えたのかもしれないですね。

──海外で活動することで日本人としてのアイデンティティに気づかされるみたいなことはありませんか。

和尚:遙か昔、僕がまだピュア・ロカ・ファンだった頃にメンフィスへ行ったことがあるんですけど、その時は確かに自分が日本人であることを強く感じましたね。当時の日本は英語で歌を唄うバンドも多くて、現地の人に「下手な英語で何故唄う?」とよく言われたんですよ。今は、海外のバンドとも対等に、ヘンに媚びることもなく、フェイクでもなく。海外でライヴをやる時も、サブカルチャーに根差した音楽をやりながら引け目なくステージに立っているという感覚があるんですよ。

──2007年が海外進出元年だったとすると、去年は国内で5ヶ月連続でマキシシングルを発表しながら海外ツアーを繰り広げるという両輪フル回転の1年で、国内外の活動バランスがとても良かったように思えますけど。

和尚:そうですね。自分で言うのも何ですけど、凄く意味のある活動ができたと思います。地元である浅草の商店街でライヴをやるのと、ヨーロッパ最大級のロック・フェスである“ローランズ”に出演したりするのは、僕の中で有機的に結び付いているんですよ。たとえるならば、浅草の地酒を酒の世界博に出品するような感覚なんです。新しい酒を造ることができたら地元のみんなにまず試飲して欲しいし、みんなが美味いと絶賛してくれたら世界の博覧会に行って銘酒として広めたいと思うわけですよ。そのスタンスが今の自分たちには一番合っている気がするんですよね。

──そのスタンスを自ら“LOCAL & GLOBAL”と称していますが、どちらが欠けてもバランスが崩れるものなんでしょうね。

和尚:ただ漫然と浅草で活動しているのも面白くないし、自分たちが浅草を含めた“東東京”(ひがしとうきょう)のサブカルチャーの象徴となって世界に繋げたいと思うんです。だから“LOCAL”と“GLOBAL”のどちらが欠けてもダメなんですよね。“東東京”のサブカルチャーっていうのは、老若男女を密に繋げることに意味があるんですよ。先人の世代と新しい時代を担う世代が分け隔てなく繋がれる土壌が“東東京”にはあるんです。文化を含めたリヴァイヴァル主義ってことではなく、若い人がご老人の話を素直に耳を傾けたり、ご老人の方が若い人の音楽を楽しんだり。そういうコミュニケーションは、東京の中でも“東東京”でならあり得ると思うんですよね。先人の生んだ伝統的なカルチャーを継承しながら新しいものとして育んでいくのが“LOCAL”での意義なんですよ。

スラップとドラムの調和がバンドの要

──5枚のマキシシングルも、地元にある音のヨーロー堂とタワーレコード池袋店の2店舗限定販売という“LOCAL”に根差した展開でしたね。

和尚:そういうのも面白いと思って。タワーの池袋店は店舗前の路上で演奏できたので選んだんですよ。

──なるほど。いわゆるインストア・イヴェントと連動していたわけですね。路上演奏は全然“インストア”じゃないですけど(笑)。

和尚:路上で音を出すことは、僕らにとって音楽をやる根本的な意義みたいなところがあるんです。もともと学園祭みたいな場所で演奏するのも好きですしね(笑)。それと何より、“LOCAL”の象徴的な活動でもありますから。まぁ、厳密に言えば池袋は“東東京”から外れるんですけど、“北西東京”進出の足掛かりとして(笑)。

──今回発表される『刹那』はその5枚のマキシシングルから厳選した楽曲を中心に構成されていますが、メンバーの変遷を経たこともあるのか、随分とサウンドが鋭角的で引き締まった印象を受けますね。

和尚:以前のレーベルに在籍していた頃は、そことタッグを組むことに意義を感じていたんですよ。そのレーベルならやっぱり演歌や歌謡曲のイメージがあるので、僕らも意識的にその色に染まってみようと。要するに、古い音源をリヴァイヴァルするような感覚だったんです。ヴィジュアル的にもその方向で行ってみたり。でも、そういう制約を自ら取っ払って、またもっと自分たちのやりたいようにやってみようと思ったんですよね。逆に言うと、僕自身としては元に戻ったような感じなんですけど。

──タイトル・トラックの『刹那』と『スター』の2曲では、昨年末に加入したカナメさんがドラムを叩いていますが、ドラムの変化はバンドにとっても一大変革だったのでは?

和尚:そうですね。骨ごと全部入れ替えたような感覚はありますよ。やっぱり、このバンドの要は僕のスラップとドラムの調和にありますからね。ちょっとでもスラップとドラムの気持ちがズレたら、全体の演奏もバラバラになってしまうし。正味な話、歴代のドラマーはみんな泣いてました(笑)。

──逆に言えば、スラップとドラムのハーモニーを制すればバンドにとって最強の武器となり得ますよね。

和尚:確かに。でも、『刹那』も『スター』も現時点で理想とする形でいい具合に録れたと思いますよ。『スター』は昔からあった曲なんですけど、音源にするなら今かなと思って。『ゼロの空』以降、新しいジンタになってからは割とハードなイメージでやってきたんですけど、『スター』のようなバラードも僕らは大事にしているし、ちょっと違和感はあるだろうけどいつか形にしたいと思っていたんですよ。ワンマンならああいうメロウなタイプの曲もできるんですけど、30〜40分のライヴではなかなかできないし、『ゼロの空』以降に僕らを知ってくれた人たちは少々面喰らうかもしれないですね(笑)。

──『スター』の冒頭、ヴォーカルとギターのみで奏でられるパートはとりわけロマンティックな雰囲気を醸し出していますね。

和尚:『スター』の歌は一発録りだったんですよ。自分としてはかなり気になるところがあるからもう一度唄いたかったんですけど、みんなが「凄くいい!」って言うもんで(笑)。

──新曲の『刹那』は哀切と激情が交錯する楽曲で、今のジンタを象徴するような感じもありますね。過去のレーベル時代に比べるとかなりロック血中濃度が高い気がしますが。

和尚:以前のアルバムで言えば、10曲中1、2曲はあった感じの曲ですね。過去のレーベルではコンセプチュアルな作品作りをしていましたから。『ゼロの空』もこのアルバムも、コンセプチュアルというよりはもっとソウルフルな歌詞を中心とした曲を揃えることにしたんですよ。
ASAKUSA JINTA

ポーグスの曲を弾くジミー・ペイジ

──ギター・ソロも以前に比べてかなりアグレッシヴですよね。アプローチがちょっとハード・ロックっぽい感じもあり(笑)。

和尚:ギターのシンヤは、顔も背格好もジミー・ペイジに似ているんですよ(笑)。

──確かに、ダブルネックのギターを使っていらっしゃいますもんね(笑)。

和尚:実際、ヨーロッパでツアーをやった時に「ポーグスの曲をジミー・ペイジが弾いているように見えた」って地元の新聞に書かれたことがあるんです。

──『ゼロの空』以降のハードなジンタのイメージは、シンヤさんのギターが担っている比重が大きいように思えますけど。

和尚:うん、そうですね。コンセプチュアルなアルバムを作っていた頃は意図的に抑えていた部分でもありますから。シンヤはデスマーチ艦隊の頃からのメンバーだから、本来はもっと歪ませたギターを弾いていたくらいなんですけどね。

──トランペットのシーサーさんが加入して以降、音数は少なくても深みと広がりのあるアレンジに変化してきたように思えるんですよ。今回のアルバムを聴いてもそれを如実に感じるんですよね。

和尚:そういうふうに変化してきたと思いますよ。ヘンな言い方になりますけど、今のメンバーで演奏しているほうが音楽をやっている実感が強くあるんですよね。

──アレンジを詰めるやり取りも話が早かったり?

和尚:細かく説明しなくても理解してくれるところはありますね。やり取りはスムーズですよ。

──『落陽』は“arrange for europe”ということなんですが、どんな狙いのアレンジなんでしょうか。

和尚:2年前の12月に出したマキシシングル(『FES! FES! FES!』)に入っているオリジナルよりも重くしたんですよ。歌もサウンドもヘヴィ仕様にして、全体的に攻めた感じにしたと言うか。オリジナルはもっと柔らかい唄い方をしていましたからね。それはやっぱり、アコーディオンがいた時のサウンドとギャップがないように意識していたからなんですよ。でも今は、そういうのを気にせずにありのままを出していこうと思って。ライヴではどうしてもアッパーで行くタイプの曲だし、ライヴでやっているアレンジを踏襲する形で音源にした感じですね。

──『天辺』も“mix for europe”ということで、ミックスを攻めの感じにしたとかですか?(笑)

和尚:ヨーロッパ・ツアーに合わせて、現地限定で出した音源があるんですよ。それに入れたミックス・ヴァージョンですね。5連作の音源をそのまま活かした曲もあるんですけど、さらにミックスし直したんです。この『天辺』は、オリジナルと違って鍵盤も入れてあるんですよ。

──スラップもホーンも炸裂しまくっている『東京砂漠で地団駄』のような性急なナンバーは、日本だろうとヨーロッパだろうとライヴにおけるキラー・チューンなんでしょうね。

和尚:そうですね。ヨーロッパ・ツアーの時もこの曲でモッシュが起きてましたから。

──『声涙倶に下る』も『刹那』同様に激しさと切なさが絶妙なブレンドで入り混じった楽曲ですけど、本作は割とそういった傾向の楽曲が揃った印象を受けますね。

和尚:多分、僕自身の内省的な性格も反映されていると思うんですよ。本来は暗い歌詞ばかりを書く男ですから(笑)。素のままでは無邪気に明るい曲は書けないんですよね。そういうタイプの曲を書こうとする時は自分を作っていかないとダメなんです。今度のアルバムに入っている曲はどれも、ごく普通の状態で書いた歌詞なんですよね。道端を歩きながら考えているようなことをそのまま歌詞にした感じと言うか。誤解を恐れずに言うと、今まで繕っていた部分のタガが外れたと言うか、無理して頑張っていた部分がなくなったような気がしますね。


自然物を造型する感覚を大事にしたい

──いい意味で開き直れるようになれたと?

和尚:それに近いですね。自分は自分でしかないし、内省的な部分は変えようがないですからね。無理に明るく表現してもどこかでほころびが出てくるし。今まではそういうのを体力でカヴァーしていたような気もします(笑)。音楽を始める前に絵画で自分の表現をしていた時代があったんですけど、その頃に描いていた絵は暗いものばかりだったんですよ。

──そう言えば、マキシシングル5連作のジャケットも和尚さんによるイラストをあしらったものでしたね。

和尚:あれはまぁ、頑張って明るく描いてあるんですけど(笑)。あの5枚のジャケットは、僕以外のメンバーを描いてみたんですよ。単純に、メンバーが喜ぶかなと思って。『天辺』がサックスのミーカチント、『ギラギラダンス』がトランペットのシーサー、『グランドキャバレット』が前のドラムのゴメ、『東京砂漠で地団駄』がギターのシンヤ、『運命』がチューバのB-ケンなんですよ。

──それぞれが愛らしい妖怪のようにデフォルメされていますが(笑)。

和尚:どれも程良い感じでデフォルメしてますね。浮世絵でもないし、鳥獣戯画でもないし。

──軽快な曲調の『運命』は、その明るさとは裏腹に和尚さんなりの人生訓が込められたような歌詞ですよね。

和尚:そうですね。自分がマイナス思考だった時に書き連ねた歌詞なんですよ。タイプとしては、何かを乗り越えようとしている時に書くような感じの歌詞ですね。かつてのレーベルのプロデューサーはそんな僕の性格を見抜いていて、「視点をちょっと外に向ければもっと伝わるよ」っていうアドバイスをくれたことがあったんですよ。『運命』みたいな歌詞を改めて読むと、そのプロデューサーの言葉が今も自分の中で生きているように思えますね。

──“さあ 踊ろう”と軽快に唄われる『カラスのダンス』も、よくよく歌詞を読むと内省的な箇所もありますよね。“飛べなくなったお前は 今日も一人さ”とか。

和尚:そうなんですよ。ただ曲調自体は明るくて、ああいうビートが個人的には一番好きなんですけどね。

──『カラスのダンス』は従来のジンタ節と言うか、“エジャニカ”の更なる進化形といった感もありますね。

和尚:そうかもしれないですね。過去の活動を含めて、トータルでジンタを象徴しているような曲だと思います。

──ジンタのサウンドを語る上で欠かすことのできないのはやはりインストだと思うんですが、本作でも『江戸夜夢想 III』と『順風夜曲』でジンタにしか表現し得ない個性的で引き締まった演奏を聴かせていますね。

和尚:インストはいつも、みんなで雪だるまを作っているような感じですね。基本的なメロディを僕が用意してくることもあるし、他のメンバーが持ってくることもあるんですけど、そこから各々で膨らませていく感じなんです。さっきも言った通り、今の面子は打てば響く感じなので、ある程度任せても大丈夫なんですよね。

──和尚さんが細かく指示を出す感じでもないんですね。

和尚:それもできるんですけど、それだと偶然起こる面白さがなくなってしまうんですよ。たとえば、ペンキをうっかりこぼした時に偶然キレイな波状になったりするじゃないですか。音楽に限らず、僕はそういう予期せぬ面白さを発見したい性分なので、インストもホントはもっとメチャクチャにやりたいくらいなんですよ(笑)。

──じゃあ、スタジオでの偶発性に身を委ねたりすることも多いですか。

和尚:かなりありますね。ちょっと盆栽みたいな感覚なのかもしれない。

──盆栽ですか?(笑)

和尚:この先どうなっちゃうのかな? っていう(笑)。僕は自然物を造型する感覚を大事にしたいから、他のメンバーは大変だと思いますよ(笑)。

“LOCAL”と“GLOBAL”が共存した地元・浅草

──もうじき2度目のアメリカ・ツアーが始まりますが、年に一度は海外ツアーをやる方針なんですか。

和尚:ホントはもっと回数を増やしたいんですけどね。まぁ、今度のアメリカ・ツアーは2009年の手始めとして。

──アメリカとヨーロッパのオーディエンスの違いはどんなところですか。

和尚:どちらかと言えば、アメリカよりもヨーロッパの一部のオーディエンスのほうが耳が肥えていると言うか、批評性が高い感じですね。オリジナリティを感じられないバンドにはブーイングをして、ステージから下ろすようなことをしますからね(笑)。何かに憧れてバンドをやるのはいいことだと僕は思うんですけど、かなり本気で臨まないと伝わらないんでしょうね。ただスタイリッシュなだけのバンドとかは淘汰される気がする。アメリカのオーディエンスは割と好意的で、その場の盛り上がりを大切にする感じですね。それもまたいいところだと思いますけどね。

──個性重視のヨーロッパ、楽しむこと重視のアメリカ、みたいな感じですか。

和尚:そうですね。ヨーロッパは演奏の技術やファッション的なことよりも個性が重んじられる傾向にありますね。個性こそが一番の才能だという価値基準がある気がします。

──そんな厳しい批評眼の下に晒されると、ライヴはいつも以上に真剣勝負にならざるを得ませんよね。

和尚:自分たちでも実際はどうなるか判らなかったですよ。“ローランズ”に出た時もステージの前にオーディエンスがいるかどうかも判らなかったし、出演者の中で完全に無名だったのは僕らだけでしたからね。僕らのステージの隣りじゃ、シガー・ロスだ何だとミリオン・アーティストがひっきりなしに出ているんですから(笑)。でも、そうやって海外の大規模なフェスのステージに立てたのも、すべて浅草から始まっているんですよ。浅草の路上で演奏していたのを見た人が口コミで伝えていってくれて、そんな人の繋がりが“ローランズ”という大舞台に立たせてくれたんだと僕は思っています。

──近年の海外ツアーの成功と今回のアルバムの充実振りを顧みるに、“浅草から世界を変える”というスローガンが達成されるのも近いように思えてきますが。

和尚:ちょっと大袈裟なスローガンですけどね(笑)。浅草も海外も文化自体に差はないと思うし、お互いにリスペクトできるものだから、僕らの音楽がその交歓の触媒になればいいなと思うんです。それが一番の目標ですよね。昔、僕がまだ10代の頃にトルコ人から説教されたことがあるんですよ(笑)。「日本人は素晴らしい文化を持っているのに何で捨てちゃうんだ!?」って。その頃の僕は、文化も宗教もヘッタクレもなくゴチャゴチャしたことをやるのが日本人の良さだと思っていたんですけど、今は見識が変わりましたね。どんな髪型だろうが、どんな服を着ていようが、その人はその人なんですよね。だから海外だろうと何だろうと卑屈になる必要もない。日本人としてのルーツもしっかりとあるし、先のこともしっかりと見据えている以上、キミたちと何も変わらないよ? っていう意思表示を浅草から世界に向けて発信したいんですよ。

──考えてみれば浅草は日本屈指の観光地で外国人客も多いし、町全体に“LOCAL”と“GLOBAL”が共存していますよね。

和尚:実は最初、自分たちの本拠地を浅草にするかニューヨークにするかで迷っていたんですよ。決め手になったのは、浅草のほうがハードルが高いように思えたことなんです。ニューヨークは日本的なテイストを醸し出せば簡単に受け入れてくれる土壌がありそうな気がして。でも、浅草で自分たちを自分たちらしく見せて認めてもらうには、腹を括って土着化するしかない。だから仰る通り、“LOCAL”と“GLOBAL”が共存した浅草を選んで正解だったと今も思っていますよ。今でも浅草が僕らの活動の原点であり、心の拠り所ですからね。



刹那

01. 刹那 -introduction-
02. 刹那
03. 東京砂漠で地団駄
04. 天辺 -mix for europe-
05. 落陽 -arrange for europe-
06. スター
07. 声涙倶に下る
08. ピストン野郎
09. 江戸夜夢想 III
10. 運命
11. グランドキャバレット
12. 順風夜曲 -short edit-
13. カラスのダンス -new ver.-
Wooly recordings / Rollergate, Inc. XBCW-6002
2,500yen (tax in)
2009.3.25 IN STORES

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Live info.

2nd アメリカ・ツアー
〜SXSW 2009 & Japan Nite〜
3月20日(金)Typewriter Museum, Austin, TX USA
3月21日(土)Elysium, Austin, TX USA
3月22日(日)Bowery Ballroom, New York, NY USA
3月24日(火)Southpaw, Brooklyn, NY USA

ニュー・アルバム“刹那”リリース・プレミアムショー
〜keep on the hard marching〜
4月1日(水)東京:下北沢 CLUB Que

ニュー・アルバム“刹那”リリース・ツアー
〜keep on the hard marching tour〜
4月7日(火)宮城:仙台 MACANA
4月10日(金)福岡:福岡 ROOMS
4月17日(金)大阪:江坂 MUSE
4月18日(土)京都:京都 MUSE
4月19日(日)兵庫:神戸 VARIT.
4月26日(日)東京:新宿 ACB
4月28日(火)愛知:名古屋 得三
4月29日(水)奈良:奈良 NeverLand
4月30日(木)大阪:大阪 Fandango
5月1日(金)京都:京都 磔磔
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ASAKUSA JINTA official website
http://www.asakusajinta.com/

posted by Rooftop at 14:00 | バックナンバー