この間の日曜の午前中に父方の祖母の十三回忌法要があって参加する予定でいたが、ずっと徹夜続きだった上に当日の夜に大切なインタビューがあったり、作業が遅々として進まなかったので前日に欠席の連絡を親父に入れた。ごめんな、ばあちゃん。今度墓参りに行くからな。
ばあちゃんは俺が大学を卒業する間際に死んだ。しかも俺の誕生日当日にである。さらに言えばばあちゃんの享年は俺の生まれた西暦の下二桁である。「おまえは家に寄り付かなかったから、おまえの誕生日に亡くなれば自分のことをいつまでも覚えていてくれるとばあちゃんは考えたんじゃないか?」と、後年親父に笑いながら言われた。全くその通りで、ばあちゃんの後を追うように数年後に亡くなったじいちゃんの命日と享年はいつも忘れる。じいちゃん、すまん。
それにしても、バタバタしてたら気がつけば1月も終わりだなぁ。こんな調子でまた一年が終わっていくのかなぁ。
そういえば、こないだ頂いたサンプルの中に映画『アナーキー』のDVDがあったのだが、この特典映像に先月俺が茂さんにインタビューした模様が入っている。恐る恐る見たら、去年の誕生日に吉村さんから頂いたブッチャーズのパーカー(なんと世界に2点しかないテストプリントなのだ。ふふふ)を着た俺の後ろ姿がガッツリと映っていた。イベントや公の場は意識して腹から声を出して明瞭な口調を心掛けているけど、インタビューの時は素なのでそこまでじゃない。むしろ結構だらだら話す傾向にある。そんな姿がそのまま映っているものだから、みっともないったらありゃしない。ご丁寧にも、「Rooftopインタビュー映像は家庭用のビデオカメラで撮影されております。映像及び音声に一部お見苦しい箇所がございますが、製品不良ではございません」とライナーに注意書きがある。お見苦しいのは聞き手の私であります。ははは。まぁとにかく、撮影するならすると事前に言ってくれよなキ○グレコード!(笑)
去年も某“日テレゴーゴー”なギタリストと弊社所属若手バンドの対談の模様を勝手に撮影されて、テレ東の番組で流されたことがある。撮影するならすると事前に言ってくれよなビ○ターレコード!(笑)
まぁそれはさておき、映画自体は非常に面白い。デビュー当時のメンバーの容姿は、まるで俺が中学の時に通学路をバイクで乗り回し、学校の屋上でシンナーを吸い、チョーパンかましてカツアゲする3年生の先輩みたいなのがまず良い(笑)。でもステージ上の姿は抜群に格好いいんだよなぁ。あの時代の息吹と日本にパンクが根付いていく過程、そしてパンクであり続けることの意義と矛盾みたいなものがメッセージとして込められている構成も見事だし、アナーキーに影響を受けたバンドマンの証言も共感するところが多々ある。同時代の日本のバンドでは誰が何と言おうとルースターズが一番だが、ザ・ロック・バンド以前の初期アナーキー(やはり『亜無亜危異都市』までか)は最高。リアルヤンクスによるリアルパンクスなのだから悪いわけがないのだ。
DVDを見ながら、中学の頃にアナーキーのファーストをカセットで貸してくれた友達は今どこで何をやっているんだろうとふと思った。ヤツがこのDVDを買ってあの妙な特典映像を見て、連絡してきたら面白いのになぁ。(しいな)