ギター バックナンバー

徳山秀典('09年1月号)

※ここはイケメン以外掲載しないコーナーです。 バナー

お芝居で嘘を付きたくない。
徳山秀典の役作りへのこだわり。


今回ジュリエットの部屋にお招きしたのは俳優の徳山秀典くん。紹介していただいたんですけど、最初に名前を聞いて「えっ!?」って思いましたよ。だって、昔出演されていた『ぼくらの勇気 未満都市』や『GTO』とか、毎週楽しみにして見てましたから。だから、お会いする前は実はすごく緊張してました。でも、実際お会いした徳山くんは、とても気さくで優しくて筋肉が綺麗、という素敵なロミオさんでした。現在放送中の『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではゴーオンゴールド / 須塔大翔役を熱演。また、eroicaというバンドでも活動中で、1月には大阪でライブがあります。様々な分野で活動している徳山くんがこれからも楽しみです!!


徳山秀典

★俳優という仕事

──もともとこの世界に入ったのは、どんなきっかけなんですか?

「小学校5年生の時に1個上の姉が劇団のオーディションを受けに行って、待合室にいたら社長にスカウトされたんですけど、姉も俺も興味がなくて、一緒にレッスンをサボったりしていました。」

──でも、今も続けているということは、魅力を感じているということですよね?

「お仕事として、お芝居をメディアでやり始めてから魅力を感じ始めました。あとは、昔から毎晩のように洋画を見ていたので、その影響もあるのかもしれないです。」

──この仕事を仕事として捉え始めたのっていつですか?

「ごく最近です。」

──え? 芸歴は…。

「95年がデビューだから、14〜15年ぐらい。やりたいビジョンが自分の中で固まっていくにつれて、苦手なものを仕事として捉えるようなりましたが。お仕事として割り切る。良くないとは思いますが、辛いなと思う部分もありますからね。でも、仕事として割り切ろうと思っていたものが理解していく過程でどんどん好きになっていったりはします。そういった部分では嫌いなものは特にないんだと思いますが、一点集中型なので、ひとつ役を頂いたら集中したい。中途半端がイヤなんです。器用なつもりだったんですけど、そうでないことに20歳を過ぎたころに気づき始めました。」

──ずいぶん時間がかかりましたね(笑)。

「うすうす感じてはいたんです。でも、やらなければいけないし、弱音を吐ける人もいないし、あとはある程度経験を積んできたので、最低限のラインはクリアできるようになったのかもしれないです。自分の中の基準をどこまで高く持っていられるかは、芸歴が長い分麻痺しているんだと思う。やってて当たり前、できて当たり前だと思っているので。もちろん、少しずつ成長しているのかなとは思いますけど。」

──これまでやってきた中で、この役は難しかったとかあります?

「全部難しかったですね(苦笑)。エンターテイメント性の強いものは特に難しい。自分にないものを演じるということは嘘を言うわけじゃないですか。納得いかないまま言葉をセリフとして出すのがすごく苦手。」

──それは仕事と割り切れない何かがある?

「割り切らなくてはいけないんですけど、割り切るイコールものすごい辛い。セリフも覚えられないぐらい納得がいかない中で続けてやろうとすると、仕事にもならなくなってしまうし、期待にも応えられなくなってしまう。だから、見てる人たちをもっと惹きつけなくてはいけないって思うと、結局は自分の中身が大事になってくるんです。嘘を付いて演技をしていると、見ている人にはバレますからね。自分の中身が一番難しいと思ってます。」

──逆に、今まで一番自分的に合っていた役はどんな役ですか?

「『19(ナインティーン)広島発ミュージシャン誕生物語』です。その頃の自分とリンクして、セリフもポロポロ出てくるし、この頃の芝居上手いなって思いますね(笑)。あとは、『ホーリーランド』とか『クロスファイア』とか、楽しんでやれる役が好きです。」

──演技をする上で、集中力を高めるためにやっていることってありますか?

「一番よくやるのは一人になって何回も台本を見直す。当たり前ですけど、セリフがうろ覚えであれば絶対にダメなので、すごく難しくて覚えにくいものでも当たり前にポロッとセリフが出て楽しめるように。」

──セリフってどうやって覚えます?

「国語のテストですね。文章の暗記。今日やる分、明日やる分を集中して暗記して、暗記から解読みたいな感じで相手のセリフ、自分のセリフはどんな気持ちなのかとか、次のシーンはどうなのかとか、そういう風に。」

★実は脱いだらすごいんです?

──徳山くんはすごく落ち着いてますが、いつもこんな感じなんですか?

「いろいろです。全然喋らない時もありますし、ずっと喋り続けてる時もありますし、笑ってるだけの時もあります。でも、基本はおとなしい方だと思います。人見知りなんです。」

──いろんな役をやると、素の自分がわからなくなることってないですか?

「ありますよ。舞台と昼ドラを同時期にやっていた時があって、その時は昼ドラは名古屋のオールロケ。一日に20話分とか撮って、プラス3時間半の舞台も一緒にやって、芝居の切り替えがすごく難しかった。意識してなくても、立ち方だったり、全部が一緒になっちゃう。」

──日常生活でも役が出ちゃったりするんですか?

「アクションものをやってると知らない間にシャドーボクシングをやってたりします(笑)。」

──今『炎神戦隊ゴーオンジャー 』に出演されてますけど、日頃から悪者に立ち向かっていこうとかは?

「それは全くないです(笑)。でもヒーローとしての自覚は持たないとと思ってますよ。あと、須塔大翔はクールな役で、キャラは壊してはいけないので子供に優しく接しすぎない。ちょっとクールにしたほうが喜んでくれるんです。」

──戦隊の役をやると、ショーにも出演されたりするんですよね?

「1月4日にはお正月舞台あいさつが東京ドームスカイシアターであります。トークショーだけかもしれないですけど。変身もしますし、アクションもしますよ。」

──アクションをするということは、体は鍛えてるんですか?

「小さい頃から空手、ボクシング、キックボクシングをやっていたり、前に仮面ライダーをやっていた時にアクションはできるだけ自分にやらせて頂いていたせいか、思いっきり暴れ回っていたので体は常に鍛えています(笑)。」

──どれぐらい鍛えてます?

「普通に脱いだらすごいんです、ぐらい。」

──それ見たいです!! 筋肉がすごく好きで…(笑)。

「写メありますけど、見ます?」

──見ます!!

「ブログ用に撮ったんですけど…。」

──おー!すごい良いじゃないですか!!

「腕とか、骨格は女の子みたいに細いので、ひょろっちく見られますけど。」

──いや、本当に脱いだらすごいんですね! 綺麗に腹筋が出てますね!

「………。」

──…すみません。取り乱しました。話を戻しますが、ゴーオンジャーって声優さんみたいなこともするんですよね?

「マイクを付けて録音していないので 、後から声を入れることもあります。時間との戦いもあるので、飛行機の音とか周りの音を気にしていられないんですよ。」

──そしたら、今声優さんもやってくれと言われたらできちゃう? 「すごくやりたいです。以前、アニメ『幻想魔伝 最遊記』の主題歌を歌っていた時に、ゲスト出演させて頂いたんですけど、またやってみたいなって思います。」

★eroicaのこと

──eroicaというバンドもやられてますけど、活動歴は長いんですか?

「ソロとしては18ぐらいからやってますが、eroicaとしての活動は今年3月くらいからなのでまだ活動歴は浅いですね(笑)。」

──メンバーはどんな方々ですか?

「以前出演していた『ホーリーランド』の監督がバンドをするのが好きで、ゲストで出てくれないかって言われた時に、プロデューサーのMOKUさんとギターのNOZOMUくんと会ったのがきっかけで、NOZOMUくんのバンドを見に行ったらすごくかっこよくて一緒にやりたいと思ったんです。」

──何となく俳優さんがバンドをやっているという目で見られると思いますが、そう捉えられてしまうのはイヤではないですか?

「昔はイヤでしたけど、間違いなくそうなので認めるしかないと思いますが、俺らがやりたいことをやるだけだし、メンバーは生粋のアーティストなのでどうやったらもっと良くなっていくかと考えている時間はすごく楽しいですよ。そこから音楽もCDも俳優業もエンターテイメントなんだって思うようになってきたので。俳優をやっていたからこそライブにもお客さんが来てくれると思うし、エンターテイメントでしか勝負できないところはあると思います。だから、全面的に俳優だというのを出して、そこではお芝居をするではないけれども、楽しませるためにステージパフォーマンスをもっと勉強しなければならないし、歌もうまくならないといけない。今も新曲はどんどん書いていて、10曲近く曲が上がっています。」

──アルバムが作れるんじゃないですか?

「作れますけど、今はソロのレコーディングをやっています。eroicaを始めた事によって、ソロとバンドの棲み分けができるようになりました。ソロはポップス色が強くて、ロック色が強いのがeroica。」

──お芝居もやって曲も作って、休むヒマがないですね。

「全然。ありますよ。音楽はルルルルル〜って作っているので。」

──ルルル? あっという間に作れちゃうってことですか?

「ゴーオンジャーでアイドルユニット結成っていう話があって、その作詞・作曲したのが俺なんです。“徳山くん曲書かない?”って言って頂いたので、30分で作って2時間でレコーディングした曲があります。パッと作れました。音楽に携わることがすごく楽しいんです。今は芝居があって、音楽に集中できなかったりとか、ライブがコンスタントにできないとか、みんなで合宿ができないとかありますけど、みんなeroicaを愛しているので、これからも続けていきますよ。」

──1/11には大阪でライブがありますが、どんな感じになるんですか?

「それがですね、これから考えるところなんです(12月頭現在)。テンション上げて一気に考える予定。ただ弾いて歌ってトークするだけなら徳山とeroicaにもできるので、プラス面白いことをしたいと思っています。」

──では、最後に今年の抱負をお願いします

「27歳になるんですけど、子供っぽいにも程があるって怒られることが多々ありますが…もっと童心を忘れないように。でも、反省を生かせる年にしたいです。」


INFO

eroica
1stミニアルバム『Knows the pain』
2,100yen(tax in)

2009.1.11(Sun)大阪 SUNHALL
OPEN 15:00 / START 16:00
〜M2 Music Presents〜
GIG@M2 Vol.3
『徳山秀典・eroica in Osaka』
徳山秀典・eroica

新春スーパー戦隊祭
劇場版「炎神戦隊ゴーオンジャー VS ゲキレンジャー」ゴーオンジャー&ゲキレンジャー夢の共演

全国東映系劇場にて1.24〜ロードショー

ファンレターの宛先
〒223-0058
神奈川県横浜市港北区新吉田東2-7-1-204
M2 Music 株式会社
徳山秀典くん宛

徳山秀典 official blog
http://yaplog.jp/hide-tokuyama/

posted by Rooftop at 18:34 | バックナンバー