毎月毎月、平穏無事というわけにはとても行きませんが、それでも綱渡りに次ぐ綱渡りの荒行を今年も何とかかいくぐってこれたんだなぁと思うと、感慨もひとしおふたしお。
バックナンバーを見て数えたら、今年は90本近いインタビューをやってました。これに同行取材を加えると100本は超えますが、実感としては何だそんなもんなんだなと意外と少なく感じたりもして。
ただ、今年はいつになく1本1本のインタビューの濃さが強かったように思います。基本的には論ずるべき新しい作品の話を訊きながらも、結局のところ個々人の生き方であるとか趣味嗜好であるとか矜持であるとかを引き出すことになるわけです。つまりは、その人となりが余すところなく活字となって皆さんに伝わるのですね。
その表現者のパーソナリティの魅力と濃さを、他に替えの利かない個性の豊かさを伝えることで、何とかその表現者が発する音楽を読者の皆さんに興味を持ってもらうのが我々の使命なんだと改めて感じた1年でした。
平たく言えば、僕の仕事は「この音楽、もの凄くイイから聴いてみてよ」と勧めまくるお節介な近所のオバチャンみたいなものです。ただ、こちらがどれだけ強く推しても、最終的に聴くか聴かないかを選択するのは読者であるあなた次第。僕ができるのはせいぜい良いトスを揚げることくらいで、アタックを決めるのはあなたなのです。Rooftopの主役はバンドでも我々編集者でもなく、あくまでも親愛なる読者の皆さんなのですから。
いささか手前味噌になりますが、そのトスを揚げる高さとタイミングの精度は今年かなり向上したと思っています。来年は今年以上にそうした技術力を研ぎ澄ませたいし、誌面を通じた皆さんとのコミュニケーションをより密なものにしていきたい。そんなわけで、皆さんには引き続き来年も本誌へのご贔屓の程を切にお願いしたいのであります。
それにしても、他に何の取り柄もない社会不適応な男が今もこうして好きな音楽にまつわる活字稼業を続けていられるのだから、つくづく幸せな人生だなとkocorono底から感じます。それも愛読してくれる皆さんがあってこそ。今年も並々ならぬご愛顧、どうも有難う御座いました。どうぞ良いお年を。(しいな)
85冊目の入稿お疲れさまでした。
インタビュー、年々濃くなっているように思います。
作品リリースでのインタビューでもそれ以外の話題やら期待してる自分がいます。その人の魅力、新たな一面を発見できるとすごく嬉しいです。
Rooftopのインタビューを読んで惹かれ、作品をチェキしたバンドも私の中でだんだん増えていってます。
他誌も読み比べたりしますがやっぱりRooftopのモンだなぁと。だから毎月楽しみ。
今年は4月号から背表紙あり、12冊楽しく読ませていただきありがとうございました。進化するRooftopにますます期待しています!
良いお年を!☆彡
そうですね、背表紙仕様は長い間ずっとやりたかったので、実現できた時は嬉しかったなぁ。でもまだ今年の4月の話なんですよね。もう随分と前のことにも思えるけど(笑)。
こうして誌面を通じてYUKAさんみたいな人とコミュニケーションを取れること自体が奇跡だと思うし、本当に嬉しい! こんな奇跡を来年はもっともっと増やしたいです。
しがない弱小フリーマガジンですが、来年もどうか温かく見守ってやって下さい。今年も丁寧な感想をこちらに書き込んでもらってkocoroから感謝です。本当にどうも有難う!