まぁ、一応はそういう主賓を持ち上げる席ではあるのだが、要するにいつもの顔ぶれで主賓を酒の肴に呑もうぜという、多分に主賓を置き去りにした勝手極まりない会なのであった。
以前から行ってみたかった中野にあるもつ鍋屋でしこたま呑んだ。もつ鍋、美味しい店で食べるとあんなに味が違うと思わなかった。味覚に長けた友達がいると徳をするもんだなァ…。
顔ぶれは主賓の山田に加え、店を予約してくれた時代小説好きなゴッド姉ちゃん…もとい女帝1名、巻髪水晶ブレスレット嬢2名、今度同棲を始めるというKY嬢1名、生まれた時から鬼畜だったナイス害1名、生まれた時から根性がひん曲がっていた俺の7名。皆同じ世界で働く方々で、この面子だと自分が2番目に若い若輩者になるのもレアで楽しい(笑)。
この濃すぎる面子の中で薄口醤油のような山田が埋没するのではないかと心配だったが、呑み始めたらそんな心配も忘れてしまった。
山田と最初に会ったのはもう7年も前の話で、当時のヤツは何事にも控えめで引っ込み思案なキャラクターだったように思う。与えられた仕事はきっちりとこなすが、ただそれだけだった。
それが徐々に変わっていった。一番変化を感じたのは、自分の好きなイケメンに会う企画(ジュリエットやまだの『あ・き・す・と・ぜ・ね・こ』)をやりたいと自ら申し出があった時である。自我を押し殺すことを美徳としていたヤツが、自我を出す歓びを少しずつ覚えて、自分にできること、自分にしかできないことを考えるようになったのだろう。そういう傾向は二十代の後半になるにつれて強まっていった。自分も二十代後半に思い当たる節があるのでよく判る。
今更恰好つけてなんていられないし、あれだけ頑なに脱ぐのを拒否していた鎧を「しゃらくせぇや」と脱いでしまえる瞬間が三十代間際にはある。その傾向は三十代に入ると更に強まり、小さいことはウダウダ気にしなくなる。いい意味で開き直れるのだろう。
俺自身は青臭い二十代であることに何の価値も感じなかったし、目上の人に舐められたくなかったし、周囲に恰好いい三十代が男女問わず多かったから、早く三十になりたかったくらいだ。
昨日の面子を例に挙げるまでもなく、パンチのある個性を発揮する女性も多々いらっしゃるし、やはり三十代はよろしい。バランスの取れた容姿や顔の造りを持て囃されるのも若さゆえの二十代までで、それを生かすも殺すも本人次第なのが三十代以降である。昨日の顔ぶれが皆一様にイイ顔をしているのは、何事も貪欲に楽しむ前向きさがあるからだろう。
何はともあれ、誕生日おめでとう、やま。
やまが本当の意味で自我が芽生えたのはここ数年だと思うから、私生活も仕事もこれからもっともっと面白くなるはずだし、濃い人生になっていくだろう。
考えてみれば、薄口醤油って色味は薄いけど塩分が濃くて味はしっかりしてるもんな。薄口には薄口なりの持ち味があるんだよな。
やまにしかできない楽しい人生を送ってくれ。おめでとう。
写真は、もつ鍋屋の後にAsagaya / Loft Aで呑んでいたら遭遇した謎の絵描きさんに描いてもらったやまだ嬢の絵(似ているかどうかは知り合いの皆さんに任せます)。現物はくれずに写真撮影のみ許可(笑)。Asagaya / Loft Aのバーで呑んでいるとこんな不思議な出会いがあるですよ、皆様。(しいな)
山田さんにとって素敵な一年でありますように☆
なんだか楽しそうな宴だったのが伝わってきましたYO!
仲間とワイワイしながらお酒が呑めるっていいですね。
絵もいい感じぢゃないですか!すごく素敵な絵なのにもらえないなんて(*_*)なんかびっくりです。
三十路万歳!(笑)
ゴウコンやらで、すっかり浮かれた連休を過ごしてました。
YUKAさん、ありがとうございます。最近は年令聞かれても「もうすぐ30歳になります」って言ってたんですが、実際30歳になってもなんか実感ないです。
でも、初日からおもしろいおっちゃんを引き当てたり、なんだか楽しくなりそうな予感です。
改めて思うのは30年過ごしてきたって、すごいですよねー。
自分も今年12月で三十路、しいなさんの文章が素敵にココロに響きまして、コメントを書いてます。
なんか、良いっす。な、涙が…笑
12月に三十路突入ってことは、今やサラバ20代・カウントダウンの季節だね(笑)。
30代は面白いぞー。つまんないことにこだわらなくなるし、イイ意味で開き直れるしね。ワガママをある程度通しても「この人じゃ仕方ない」って思われる。それすなわち、オッサンになったとも言えるんだけど(笑)。