ギター バックナンバー

chickenrace('08年09月号)

chickenrace

未知なる未来への旅立ち
新たな一歩を踏み出したニューアルバム『JOURNEY』


6月にリリースされた先行限定シングル『Departure』が大好評の中、遂にセカンドフルアルバム『JOURNEY』がリリース。一番身近にある日常の出来事を独自の切り口で表現されたメッセージは、湘南の海のように広く大きな空気感で訴えかける。また、彼らが生きてきた中で自然と身につけたピースでハッピーな雰囲気は、世代を問わず多くの人の共感を受けるだろう。  結成10年を迎え、11年目を歩み始めた彼らの楽曲は、様々な経験を積んできたからこそ伝えられる大きな愛情に溢れた作品となっている。chickenraceの夏はまだまだ終わらない。(interview:やまだともこ)


メンバー:Ken (Gt/Cho) / Shin (Dr) / Yuki (Gt/Vo) / Shinji (Ba/Vo)


バンド結成10周年を迎えて

──今年で結成10周年になるんですね。

Yuki:アッという間というか、1年1年数えていたと言うよりは音楽をやっていたら自然に10年経ってましたという感じです。

ken:文化祭がきっかけでコピーバンドを始めているので、その当時は本格的にバンドをやるぜーっていう感じではなかったですから。

Yuki:メンバーの入れ替わりもあって、2年前の『Sunshine Underground』ツアーからドラムのShinくんが加入しています。今まではみんなが持っている音をぶつけ合ってできたものがchickenraceになっていたんですが、Shinくんの要素が入って色を入れてくれたというか、今はこの4人でできる音が構築されているような気がします。でも、音楽をやる気持ちは昔から変わっていなくて、これからも変わっていかないと思います。

──バンドの音楽性は10年前に比べるとだいぶ変わりましたよね?

Yuki:10代の頃はメロディック系のバンドがやりたくて集まったという感じですからね。音で出てる変化は確実にあります。

──いつぐらいから変化したんですか?

Yuki:オリジナルを作り始めたぐらいからですよ。

ken:最初はパンクばっかり聴いていたのにいろんな音楽を聴くようになって、それが自分たちの音にも自然な感じで出てきたのかな。

Yuki:歌詞も英語から日本語に変わってますしね。メンバーが抜けて、バンドができなくなるかもっていう時期があったんです。それから、またみんなでバンドができるっていう時に友だちから「普段日本語で話しているのに、わざわざ英語にする意味がよくわからない」って言われて日本詞で作ってみたんです。そしたら、メンバーにも好評だったので、日本語で書くようになりました。

──1曲1曲のメッセージが強いですよね。

Yuki:昔は、メロディックパンクに憧れていたので歌詞も影響されていたんですよ。音楽と向き合って思うことを歌っていて、それも嘘の言葉ではないですが今は悔いのないように思ったことや伝えたい事ってなんだろうって考えて書くようになりましたよ。雰囲気も英詞の時の内容とは少し違う感じになっています。

──『JOURNEY』の曲で言えば、前に進もうというポジティブな詞が多いですが、常にメッセージとして伝えたいことはこういうことになるんですか?

Yuki:歌っている内容としては昔からポジティブではあったと思います。ただ、いつも楽しいわけでも人生最高だなというポジティブさでもなくて、しんどいことや悲しいこもありますよね。でも、悲しいとかしんどいだけでは終わらせたくなくて、それでも前を向いていけるよっていうメッセージもあるし、聴いてくれる人が同じ状況というのがあるかどうかわからないですけど、元気がない時に聴いて少しでも伝わってくれたらと思っています。楽しいだけの曲もありますけれど、へこんだ時に得るポジティブさっていうのが一番強いと思うんですよ。そういう意味ではポジティブって言われますけど、自分が経験してきたことは意外とヘビーだったりしますから(苦笑)。生きてきて経験したことを詞にしています。

生活密着型の音楽

──ところで皆さんは湘南出身ですが、湘南出身というだけで何となくイメージが付いてしまうことに対してはどう思いますか?

ken:カテゴリはあっても、いろんな音楽をやっている人がいますからね。それをひっくるめて僕たちも影響を受けている部分もあるかもしれないですし、括られてなんとかとは思ってないです。湘南の人の温かさやイージーさ、みんなオープンですし、あの場所に住んでいなかったらこういう楽曲にはなっていなかっただろうなって思いますよ。

──だから、皆さんが生活している場所から近い所にある海をテーマにした曲が多いんですね。

ken:前の作品の『Love your life』の延長という感覚です。生きていく中で経験したこと、出会った人、そこから言葉が出てきたりするので自然の流れですよ。生活や人生は音楽とは結びついていると思っています。だからといって意図して書いたわけではなくて、自然の流れなんですよ。地元がどうこうと言いたいわけでもなくて、そこにあるものを歌ったら必然的に増えている気はしますね。

──自分の体験とリンクしながら聴ける楽しさがありましたよ。

Yuki:そうやって聴いてもらえるのが一番嬉しいです。ひとつのものをこうなんだって歌っているんじゃなくて、経験だったりと重ねてもらって、その人なりの楽しみ方をしてもらいたいんです。

──『Farewell』のようにドラマティックに展開していく曲があったり、ファンクの要素が入った『Take It Easy』のような楽曲もあったり、もともと完成形のイメージがあった上で曲を作っていくんですか?

Yuki:ファンクに関して言えば、僕が学生の頃にバイトしていたバーで昔のR&Bが流れていて、こんな素敵な音楽があるんだなって思ってイベントに遊びに行ったんです。そしたら、ミラーボールが回ってるわ、人が踊ってるわ、すごく衝撃を受けたんです。そういう経験から切り取った映像が出てきて、こういうイメージの曲が作りたいって、イメージ先行で作ってますね。あと、カッティングが好きっていうのはあります。どの曲にも4人の色が入っていると思いますし、出来上がりのイメージはあるんですが、実際に録って聴いた時に『Farewell』はめちゃくちゃいい曲だなって思った曲です。自画自賛ですけど(笑)。

──全体的にはギターソロが多いというか、ギターを聴かせるところが多いですよね。

Yuki:そういう曲が好きなんです。ソロとかに関してはKenに丸投げで、みんなはそのソロが格好いいか格好良くないかぐらいしか言わないんですよ。そうすると文句言いながらやってくれてます(笑)。

ken:今回はこだわりってやりすぎたかなとは思っていますよ(笑)。全体的にここは歌を際立たせたいとか、歌に負けないように弾いてみたいとか、いろいろ考えるところは多かったです。

──ギターが2人いると役割があると思うんですが、それはkenさんに任せているんですか?

Yuki:そこは2人で話しながら進めます。でも、さっきから変な音が入ってるよって言ってるのに「そう?」って押し切ろうとする頑固さにはビックリしますよ(苦笑)。

ken:自分で弾いていて気持ち良かったんですよ。

──楽曲は2人で作っていく作業が多いんですか?

Yuki:アレンジはドラムとベースがやってくれてます。うちら2人だけでは曲は出来ないし、アレンジ力とか曲の基本になるところはけっこうお任せしていますよ。

──それぞれが意見を言い合うと。

Yuki:飛び交いまくりですよ。ずっとしゃべってますから(笑)。

──それぞれの楽器は各パートの人が作っているんですか?

Yuki:だんだんそうなっていきました。昔は僕がイメージを強く持っていてメンバーに伝えていたんですが、最近はアコギで歌ってこんなメロディーでこんな曲がやりたいって言った時に、みんなが合わせてみるねって出来ていきますね。まずは個々でやって、ベースとドラム、ギター2人の2チームに分かれて作業をして、そこから全員でジャムりながら、3段階ぐらいに分けてやっていますよ。

──けっこう時間かけて作られているんですね。

Yuki:時間はかかりますよ。

──『JOURNEY』はどれぐらいかけて制作されましたか?

Yuki:6月にアルバム先行のワンコインシングル『Departure』を出しているので、制作としては今年の1月に入ったぐらいから本格的に作りました。レコーディングは4月ぐらいから、4ヶ月ぐらいです。オレがオレがって言わなくなったのと文句を言わなくなった(笑)。文句を言う前に意見を聞いてみようかなと思えるようになったんですよ。今はみんながいい案を出してくれるし、信頼もしているので、やりやすくなりました。もともと簡単な歌とキーワードとアコギで歌ったものをみんなで広げていくので、最終的にこういう曲になったんだっていうこともありますよ。

──Yukiさんも最初は完成形のイメージができていない曲もあるということですか?

Yuki:曲のイメージは持って行くんですが、みんななりにイメージを膨らませていってくれているので、格好いい感じにしてくださいって言ってます。メロディーだけあって、最後に歌詞を付けるんですよ。キーワードの段階でこう歌っているんだったらそれが伝えたいことだろうなってみんながイメージを膨らませてくれるので、できあがりがどうなるか楽しみだったりもします。

音楽は生きていく中で大事なもの

──アレンジに関しては誰が一番発言をするんですか?

ken:Shinjiはよく言うよね。あと、ドラムのShinくんが。

Yuki:僕は僕で曲のイメージを持っているし、向こうは向こうでアレンジとかの切り口でイメージに合わせてくれようとするので、こんないいのが来たって思ったり、なんか気持ちよくないとか、感覚的なところですけど、イメージをみんなでシンクロさせるために意見交換をしますね。それでしゃべってると脱線もするし、止まらなくなるんですけど(苦笑)。で、Shinくんが最終的にまとめて、Kenさんが「じゃあいいの?」って言うから「はい!」って(笑)。楽しい感じでやっていますよ。

──みなさんが楽しげに制作をしている感じは楽曲にもちゃんと表れていましたよ。2曲目の『Summertime』はテンポが良くて、ライブで盛り上がりそうな曲ですね。

ken:リズムマシーンで、最初にリズムだけ作って、そこがきっかけです。

──この曲のギターソロはスーパーマリオを彷彿させましたが…。

Yuki:そこは正にマリオですね(笑)。マリオがやりたかったらしいんですよ。

ken:冗談半分でやっていたら、これでもいいんじゃないかって思ったんです。

Yuki:違う違う!! 「これ絶対最高!」って言ってたじゃん(笑)。でも、すごく楽しそうだったからそれが一番なんじゃないかなって。作業中そればっかり弾いてましたけどね。

──ところで、『Dear Old Days』に出てくる“Magical number“2002”という魔法の言葉は何の暗号ですか?

Yuki:2002というのは、今の僕らの雰囲気が出来上がった年で、Kenさんと思い出しながら歌詞を付けていった曲です。

──懐古主義的な感じの曲ですね。

Yuki:先のことを歌ったり前を向いていこうっていう曲もありますけど、最近そういう感じで昔のことを思い出したり、友だちは社会に出て思い出話に花が咲くじゃないですか。自然にそれが出てきた感じです。昔はよかったねーって。

──でも、まだまだしみじみする年齢じゃないですよね(笑)。

Yuki:いやいや、これからいいおっさんになりたいですから。

ken:ここで一度振り返っておこうと。

──10年が経ち、ここからchickenraceはどうなっていくと考えてますか?

Yuki:音楽のための人生だとは思ってないですけど、人生の中に音楽が大きく大切なものとしてあるので、個人の生活だけじゃなくて、音楽をやってきたから出会えた人だったり、話をしてもらって勇気づけられたりしたことがたくさんあるんです。だから、音楽活動を辞めるってことはしないで、おじさんやおばさんになっても僕たちは音楽をしていて懐かしむぐらいの感覚で。曲がどう向かうのかはプランがあるなしではなく、その時の気持ちでずっと楽しんでやっていけたらなと思います。


JOURNEY

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Live info.

9月4日(木)京都MOJO
9月6日(土)大阪・福島2nd LINE
9月12日(金)神戸STAR CLUB
9月14日(日)三重・松阪M'AXA

chickenrace “JOURNEY” RELEASE TOUR 2008
9月20日(土)横浜FAD
9月23日(火)柏JUDGE
9月25日(木)新宿ACB
9月26日(金)横須賀PUMPKIN
9月27日(土)善行Z
9月28日(日)水戸LIGHT HOUSE
10月4日(土)甲府CONVICTION
10月5日(日)前橋DYBER
10月9日(木)名古屋MUSIC FARM
10月10日(金)四日市CLUB CHAOS
10月11日(土)安城夢希望
10月12日(日)浜松窓枠
10月19日(日)沖縄HUMAN STAGE
10月24日(金)尾道B&B
10月25日(土)出雲APOLLO
10月26日(日)広島CAVE-BE
10月29日(水)八王子MATCH BOX
11月8日(土)大阪新神楽
11月9日(日)神戸KINGS CROSS
11月10日(月)名古屋HEART LAND
11月15日(土)郡山♯9

レコ発ツアーファイナル決定!
chickenrace presents“GOODBYE REAL WORLD vol.9”
2nd Full Album “JOURNEY TOUR 2008 Final!”
11月21日(金)代官山UNIT

chickenrace official website
http://www.chickenrace.net/



posted by Rooftop at 18:59 | バックナンバー
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