今日はあいにくの雨で、ただでさえ混雑しているのに余計激混み。いつものようにポケットサイズのウイスキーをぐびぐびしながら連と同じコースを徘徊しましたが、デジカメをムービー・モードにした途端にいきなりアクティブになってしまいました。カメラマンとか向いているのかも。
写真は阿波踊り終了後の奇跡のスリー・ショット。左から坂さん、札幌でグルグルという店をやっていた幅口さん(『爆音侍』参照)、学さん。大の大人がこぞってカメラマン(笑)。(しいな)
『超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説』を筆頭として、『特捜戦隊デカレンジャー』、『爆丸バトルブローラーズ』、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』、『侍戦隊シンケンジャー』といった数々のアニメや特撮の主題歌を世に送り出してきたロック・ユニット、サイキックラバーが3年振りとなるオリジナル・アルバム『PSYCHIC LOVER II』を発表する。アニメ・特撮と聞いただけでもしあなたがいぶかしい顔をするのならば、実にもったいない話だ。彼らのルーツ・ミュージックである往年のハード・ロックを基調としながらも多彩なジャンルの要素を加味したその音楽は襟を正したくなるほどクオリティが高く、艶やかで伸びやかなYOFFYのハイトーン・ヴォーカルと確かなテクニックで陰影に富んだ音色を聴かせるIMAJOのギターが織り成す楽曲はどこまでもポップかつメロディアスで、聴き手の感情を鼓舞させる躍動感に充ち満ちている。何の先入観もなく素直にサイキックラバーの音楽に耳を傾ければ、彼らが極めてポテンシャルの高いユニットであることが自ずと理解できるはずだ。アニメや特撮の主題歌という体を取りながらも、そこには音楽に対する無垢なる愛と情熱が見て取れる。その無垢なる愛と情熱こそが窮屈なカテゴライズや境界線、そして国境をも突き破っていくのだ。(interview:椎名宗之+やまだともこ)
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2003年のデビュー以来、世界中で年間150本近いガチンコのライヴを続けてゆく。この事実にはどんなジャンルのミュージシャンでも一目置くしかない。ピアニスト、上原ひろみ。もはや日本のジャズ・シーンにおけるゼロ年代最大の超新星〈スーパー・ノヴァ〉であるだけでなく、ボーダレスに絡み合う世界の音楽シーンに確実に影響を与えるキーパーソンの一人である。自身初となるピアノ・ソロ・アルバム『PLACE TO BE』を、期待の新世代インスト・バンド、openingのキーボーディストにして新宿ロフトの制作に携わる佐藤 統と共に読み解いてゆく。彼女の技術の凄さ、鋭敏な思考、そして何よりも人生を懸けて音楽に生きる意志の強さが一端でも伝わることを願いながら。(interview:吉留大貴)
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1969年にレコードデビューして以来、ずっと自分自身の中から湧き出る表現を純粋に創造し続けてきた遠藤賢司が、デビュー40周年を記念してニューアルバムを完成させた。ラブソングを中心に据えたというアルバムのタイトルは『君にふにゃふにゃ』。タイトル通りのやわらかい、純朴なラブソングから、孤独の淵でギリギリに絞り出したようなラブソング、そして人間個人の魂の叫びともいえるようなラブソングまで、愛というものが内包する様々な感情を表現したエンケンならでは世界観を提示してくれる。デビュー以来の朋友、細野晴臣、鈴木茂、林立夫、そしてエンケン・バンドのトシ&トーベン他、多彩なゲストも参加し、まさにエンケン40周年を祝うにふさわしいアルバムだ。 (Interview:サミー前田+加藤梅造)
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この秋、新宿ロフトで30日間にわたって開催される一大ロック・イベント「DRIVE TO 2010」がいよいよ来月に迫ってきた。1979年の伝説的イベント「DRIVE TO 80s」、1999 年の「DRIVE TO 2000」に続いて、30年以上にわたるライブハウス・シーンの歴史をリードしてきたミュージシャンが新宿ロフトに大結集するイベント、それがこの「DRIVE TO 2010」だ。30日間、しかも毎日2つのステージを使って行われるこのイベントには現在のライブシーンを代表するアーティスト達が多数出演するが、今回、あえて若手ミュージシャンの中から3組のアーティストにDRIVE TO 2010に対する意気込みを語っていただいた。パンク/ニューウェーブを後追いで体験した彼らが、DRIVE TO 80sから受け取ったバトンをどのように未来に伝えていくのか? それも今回の見所の一つである。
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北米、ヨーロッパを中心に28カ国をツアーでまわり、数千〜数万人規模のフェスに出演し、ジューダス・プリーストのプロデューサーにアルバムをプロデュースされ…。そんな、全国のロック少年が目を輝かせる嘘のような本当の話が、エレクトリック・イール・ショック(EES)のプロフィールには延々と書き連ねてある。「海外を拠点に活動する」なんて、一昔前には夢のまた夢だった。「音楽は国境を超える」なんて、イマイチ説得力のない言葉だった。でもEESは、そんなあれこれを自力でやってのけてしまったのだ。「ガレージメタル」と評されるサウンドと、圧倒的な運動量を誇るステージだけを武器に、今日も彼らは世界のどこかで叫び続ける。十年前、彼らは日本で一番“スゴイ”バンドだった。そして今、彼らは世界で一番“スゴイ”バンドになろうとしている。(interview:前川誠 text:やまだともこ)
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Laugh Lineが初のシングル『ワンダフルライフ』をリリースする。そして、3枚目の音源となるこの『ワンダフルライフ』を持って、Laugh Lineはメジャーデビューを果たすことに。楽曲からは、過去2枚の音源を経た結果の成長や、バンドとしての世界観の確立が感じられるが、そこにメジャーデビューに対する過剰な気負いは見えてこない。しかし、日本ではあまり表舞台に出てこない“ピアノトリオ”が作り出す音の魅力。そして彼らの将来への可能性は、初めてLaugh Lineの音を聴く人たちにも十分伝えられる内容であることが確信できる。普段邦楽ロックを避けている人にこそ聞いてほしい彼らの音楽。オーバー30にとってはどこか懐かしく、アンダー30にとってはむしろ新しく心の奥のほうにじんわりと響いてくれるはずだ。(interview:古川はる香)
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THE RODEO CARBURETTORの4枚目のフルアルバム『VANDALIZE』がリリースされた。今作ではこれまでの活動の型にはまることなく、全てをとっぱらいフラットな状態に戻して取り組まれた。バンドの状態がすごく良いとボーカル&ギターの鍛治 毅が言うように、今のTHE RODEO CARBURETTORの空気をそのまま詰め込み、自然体の裸の彼らが表現されているように思う。また、ほとんどが一発録りという作品だけに、3人の有機的なグルーヴが充分に感じられ、踊り出さずにはいられない。真っ直ぐすぎる程のロックンロールを聴かせる彼らの快進撃は、ここから始まるに違いないだろう。(interview:やまだともこ)
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2006年に結成されたばかりの、22歳のスリーピースバンド“Prague”(読み:プラハ)。生まれた時から、当たり前のように情報が溢れていた時代を生きてきた年代ならではの解釈をして、出来上がったデビューシングル『Slow Down』は、小さな頃から聴いていて自然と身に付いているというブラックミュージックを根底に、ロックもポップもダンスミュージックも全てを吸収し、エモーショナルな歌詞に踊り出したい衝動に駆られるサウンドが、絶妙なバランスで混ざり合い聴く者を踊りの渦へ誘なう楽曲。もがきながらも常に前を見続けるPragueという強力な新人がメジャーのステージに舞い降りた。今後の音楽シーンに激震が走る日もそう遠くはないだろう。(interview:やまだともこ)
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ビート・クルセイダースが6月にリリースしたDVD『Oh my ZEPP / PRETTY IN PINK FLAMINGO』は、彼らにとって初となるゼップ・ツアーの感動と興奮を余すところなく封じ込めたライヴ映像とメンバー主演の完全オリジナル・ドラマを同時収録するというノンフィクションとフィクションを意図的にない交ぜにした画期的な作品だったが、その大作ドラマの劇中歌を収録したスピンオフ作品『PRETTY IN PINK FLAMINGO サウンドトラック』が発表されることになった。ドラマの劇中歌はいずれも名曲揃いゆえに正式な音源として聴けるのは喜ばしい限りだが、ドラマで共演した高橋 瞳とのコラボレートによる新曲『ウォーアイニー』を収めているところに異能のお面集団の表現者としての意地と矜持を感じる。両者の持ち味が遺憾なく発揮された同曲の尋常ならざるクオリティの高さと煌びやかなポップ・センスにはいつもながらに脱帽。さらに間髪入れずに1年8ヶ月振りとなるニュー・シングル『LET IT GO』をリリースするというのだから、ロック界きってのそのワーカホリック振りにはただ平伏すのみ。偽村ユウキ×ジ・アマテラスではなく、晴れて高橋 瞳×ビート・クルセイダース名義のシングルが発表されることを祝して、ここは両者に賑々しく語り倒して頂こう。(interview:椎名宗之)
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以前、ワタナベマモルは「パブ・ロックとは何ぞや?」という問いにこう答えたことがある。「懐が深いこと。愛情やこだわりが詰まっていること」と。これはそのまま、ワタナベマモルが奏でるシンプルかつストレートなロックンロールにも言えることである。平易な言葉と一度聴いたら忘れない親しみやすいメロディ、肩肘の張らぬ歌声に至って明快なサウンド。これがワタナベマモルのロックンロールのすべてだ。これ以上分解しようのないシンプルの極みを行く音楽である。だが、その音楽にはオールディーズ・バット・ゴールディーズなロックンロールへの限りなき愛情と“いい歌を届けたい”という真心が十二分に込められている。もちろんマモル自身がそんなことを殊更に口にすることはない。彼はただ、「オイラはイカれたロックンローラー」と叫ぶだけだ。そんなぶっきらぼうでシャイな男が掻き鳴らす3コードのロックンロールをこれまでこよなく愛聴してきた人も、グレイトリッチーズの“グ”の字も知らない人も、MAMORU & THE DAViESの初のベスト・アルバム『ヒットパレード〜BEST OF MAMORU & THE DAViES〜』は必聴だ。キース・リチャーズがロバート・ジョンソンの音楽を称賛した時の言葉を拝借して言うならば、こうなる。ロックンロールがどんなにいいものか知りたいんだろ。だったらこれだよ、と。(interview:椎名宗之)
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ビート・クルセイダースとの『DON'T SAY GOOD-BYE』、ニューロティカとの『ピンチはチャンス バカになろうぜ!』、そしてミドリとの『sweet suicide summer story』と、“メロン記念日ロック化計画”は目下着々と進行中であり、その成果は各方面に波及している。コラボレーション・バンド3組のファンと違いの判る本誌読者への認知は元より、ロックの聖地である新宿ロフトへの進出、『GG09』と『SETSTOCK '09』におけるビート・クルセイダースの客演、ミドリとビート・クルセイダースをゲストに迎えた『MELON LOUNGE@NAGOYA』の開催、千葉ルック20周年イヴェントへの出演──。ハロー!プロジェクト在籍時には到底考えも及ばなかったロック・フィールドへの侵食が今この瞬間も進んでいるのだ。“ロック化計画”第4弾の発表を目前に控えた今月号の本欄は、リリースの谷間ということもあり、メロン記念日への単独インタビューを敢行。4人が今何を思い、何処へ向かおうとしているのかを訊いた。“ロック化計画”の最前線を往く4人からの途中経過報告として読み干して頂ければ幸いである。(interview:椎名宗之)
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生活に密着した言葉で聴く者の心をずぶっと突き刺し、これがワッツーシゾンビや! と叫び続けてきた大仏(ビッグブッダ)ロック・シーンの道祖神ことワッツーシゾンビ。人生に迷える人の道しるべ的な3枚目のフル・アルバム『WE ARE THE WORLD!!!』が完成。プロデュースは池永正二氏(あらかじめ決められた恋人たちへ)。自称「全員我が強いから人の言うことを聞かない」彼らが、池永氏と一緒にどんな作品を作り上げたのか。「気になってはいたけど…」という諸兄姉や、「今頃ワッツーシゾンビの魅力に気付いたか」という貴方のために、ワッツーシゾンビが考えていることや今作品について訊いてまいりましたよ。(interview:石川 愛)
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ついに今月に迫ってきました。遊星横町のデビューライブ@池袋サイバーが!! このバンドのためにそれぞれが1曲ずつ作った楽曲は、完成度が高い作品で全く問題はないのですが、やはりビジュアル系のわりにはビジュアル的に難ありの方が数名いらっしゃるような気がします。しかし、そんなことはもはや最初からわかりきっていたこと…と言ってしまうと失礼ですが、それぞれが10年近くやってきたバンドの固定概念をぶち壊し、新たな挑戦をしていることは確かです。9月14日のサイバーでのライブを見逃すわけにはいきませんよ。
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ハロ〜☆ミスターモンキー!……という訳でカタルの誕生月、セプテンバーな9月です。僕もこれでついに(『ついに』ってほどの節目でもないけど)43歳ですよ。もうイロんな事を深く考えないようにしてます。……ですが、完全に開き直るにはまだもう少しかかりそう。……そんな微妙な年頃の今日この頃。……ってホントはいい加減諦めてイロんな事を考え直せよ! 的な年齢だろ、とっくに。いつまでヘラヘラ&フラフラ&ポーッとしてんだよオレ! ……みたいなのも空しく響く夏の終わりってカンジですよ。みなさんももう飽きてると思うんでカルく流していきますが、ヤル気や元気が出るハズもなく、出るのは溜め息ばかりってカンジです。
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何ヶ月か前から熱烈オファーをしていましたが、ついにジュリエットの部屋にお招きさせていただきました。NARU、菊池健一、岸田健作、三橋潔の4人からなる超こってりとした4名で構成された演劇ユニット“四人-YONIN-”。とにかく4人とも個性が強い。というのも、元々は芸人さんで活動されていた方がいたり、俳優さんがいたり、バンドをやっている方がいたり、バラエティ番組にも多く出演されている方がいたりと、幅広い分野で濃度100%越えの活動をしている今回のロミオさん。あらゆる手法でトークを繰り広げ、毎回満員のトークイベントもやっています。また、11月には舞台も決まったそうで、トークとはまた違った表情を見せてくれるはず☆生の四人-YONIN-にぜひ触れていただきたいです。
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今回のゲストは、俳優、ナレーター、映画監督として八面六臂の活動を続ける田口トモロヲさん。かつてはばちかぶりという過激なパフォーマンスを繰り広げるパンク・バンドのヴォーカリストとしてその名を馳せたトモロヲさんと原島さんは実は同期。ばちかぶりの結成とアクシデンツのメジャー・デビューは共に1984年、今から四半世紀前のこと。トモロヲさんの監督作品第2作『色即ぜねれいしょん』の話を中心に、ばちかぶりだったあの時代からサブカルチャーとメインカルチャーのボーダレス化が進む現代まで、時間軸も話題も縦横無尽に、気心の知れた両者が存分に語り尽くします。(構成:椎名宗之)
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